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日曜は憧れの国

読んだ本の感想。

円居挽著。2016年5月20日 初版。



四谷文化センターに通う中学二年生達の話。六月から八月頃の話。

【登場人物】
〇暮志田千鶴
カトリック系のお嬢様学校 私立倉瓜学園に通う。リスクの無い状況下でスリルを楽しみたい性格。平凡な容姿。誰にでも敬語。

〇先崎桃
公立四谷第一中学校に通う。空気を読もうとする。小学生のような容姿。

〇神原真紀
誠山学園大学付属中等部に通う。お洒落。実用的知識を集めようとしており、成績が良くない事がコンプレックス。一人称はウチ。

〇三方公子
娘心館学園中等部に通う。長身。成績が良い。小説家を目指している。

レフトオーバーズ
特別料理教室で、財布窃盗の犯人として疑われた話。

講師の旗手優が、被害者に三万円を支払って事を収めようとした謎を解こうとする。24人の生徒で、参加費は1500円で、講師の取り分は三割から四割なので一回の報酬は1万800円~1万4400円で三万円を支払うのは割に合わない。カレーに使用する食材が他の講義で使用した余りだったため、材料費が不要で実質は三万円ほどの報酬だったと推測する。

P21:
クレシダ?確かシェイクスピアの作品にそんなヒロインがいたな

一歩千金二歩現金
将棋講座を受講する。

先崎桃は、対戦相手の恩田駒子(小学五年生)に意図的に負けようと思い、茶を置くトレイの下に氷を置いて、溶けた氷によってトレイが音を立てて落ちる隙を利用して、二歩を装うが、意図的に負けようとした事を察知される。

維新伝心
歴史講座を受講する。

講座の途中で講師の因幡始が説明しようとした「江戸幕府を崩壊させたもの」を推理する。

徳川家康の遺訓を守り、社会の進歩に追随出来なかった事が原因とする。因幡始は四月まで四谷文化センターの理事長をしており、文化センターが時代の変化に追随出来ない事や、現理事長の清澄が行う施策が根本的解決でないことに問題意識があるらしい。

P156:
ある集団でのルールや常識に詳しくなっても、他所に行けば途端に価値がなくなる

幾度もリグレット
小説家 奥石衣が講師をする小説講座を受講する。

物語の続きを出す課題が出る。物語の内容は、悩める老人の話。木こりをしながら芸術制作をしていて、芸術専業になるも生活出来ずに家具職人になる。やがて家を建築するようになって評判になるが、芸術家としてのインスピレーションを失ってしまう。難病に犯されていつ死ぬか分からないが、自分の残りの人生を迷っている。

この老人の物語は、講師である奥石衣の人生と重なる。出版社に勤務しながら26歳で純文学の賞を受賞し、30歳頃に専業作家に転身、その後はファンタジー小説である『カーボ・クロニクル』シリーズが評判となり、純文学作品の発表ペースは落ちていった。

以下は、各人物達の回答。

神原真紀:
老人に最後の芸術制作を進める。出来た作品は未完成であっても、きっと人が集まる墓となるはず。

先崎桃:
老人に家を作る事を進める。墓は訪ねる場所であるが、家は帰る場所。

暮志田千鶴:
老人に後悔は悪い事でないと言う。後悔の本質は反省であり、心が次に備えている証拠。

三方公子:
課題を解けない。老人に弟子にするよう願う続きを考えるが、それでは自分のエゴを押し付けているだけになってしまう。

いきなりは描けない
最後に受講する課題が議論になる。

外濠公園で拾った風景のスケッチの裏面に、「助けて」と書いてあった事から、四人それぞれが、文化センターの講義を利用して、スケッチの落とし主を推理していく。

暮志田千鶴:
気象予報士の講座を受講して、一昨日に雨が降ったのにスケッチが濡れていなかった事や、スケッチに描かれた雲の高さから、百メートル以上の高さのタワーマンション居住者がスケッチを描いたと推測。

先崎桃:
ペーパークラフトの講座を受講し、スケッチに折り目があったのは紙飛行機にして飛ばしたからと推測。

神原真紀:
スケッチ講座を受講し、F8の大きさの嵩張るスケッチ用紙を紙飛行機にしてもあまり飛ばない事から、スケッチの作者は手紙入りのボトルを流す感覚で紙飛行機を飛ばし、本気では助けを求めていないとする。

三方公子:
他の三人とドラゴンスタワー四谷に辿り着き、美術大学浪人生 阿久津智恵に、一枚だけ残った四谷文化センターのチケットを渡す。絵以外の経験もして感動の貯蓄を増やすべきとアドバイス。

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