FC2ブログ

パイの物語

読んだ本の感想。

ヤン・マーテル著。2012年11月29日 初版第一刷発行。





以下は、Wikipediaの『パイの物語』の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/パイの物語

以下、ネタバレ含む。

インド人ピシン・モリトール・パテル(16歳)の漂流記。インドにて動物園を経営する家族が、カナダに動物を売却する事になり、貨物船ツシマ丸に乗船してカナダに向かうが、途中で貨物船が沈没し、当人だけが生き残ってメキシコに漂着する。

漂流は1977年7月2日~1978年2月14日の期間。

メキシコに辿り着いた後はカナダで生活し、トロント大学で動物学と宗教を学ぶ。

漂流中のボートではベンガルトラのリチャード・パーカーが同乗しており、同じように乗り合わせたシマウマやオランウータン、ハイエナ等を食べてしまい、安全確保のために臭いや音で互いの縄張りを確定させ、釣った魚や海亀等を与える事で調教してベンガルトラとの共同生活を乗り切ったと主張する。

途中、ミーアキャットが大量に生息する島に漂着するが、島は夜になると酸で生き物を溶かして食べてしまう浮島であったために脱出した事になっている。

別の観点から見ると、語り手は人間を動物として抽象化しており、救命ボートに乗り合わせたコック、水夫、母親等が殺し合い、食い合う事態が発生し、最終的に自らがコックを殺害して生き残った事を神話的に解釈しているのかもしれない。

上巻 P63:
ぼくたちは動物を見ながら、同時に鏡をのぞき込んでいる

上巻 P84:
敵意や攻撃的な行動は社会的不安の表れである

上巻 P163~P164:
トガリネズミを取り引きするための書類はゾウより重く、ゾウを取り引きするための書類はクジラより重い。だから、絶対にクジラを取り引きしようとは思わないことだ

下巻 P208:
物事をきちんと終わらせるのは大切なことだ。そうして初めて、それを手放すことができる。さもなくば、語るべき言葉を語らずに終わることになり、心は自責の念を背負い込んでしまう

下巻 P225:
従順な動物の恐怖を取りのぞくだけでも―これを家畜化といいますが―何世紀もかかるのです。それでも完全に恐怖を克服することはできない

下巻 P267:
作者が物語の骨組みをいただいたのは、スクライアーの『MAX AND THE CATS』(1990年)である

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード