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聖者の島

読んだ本の感想。

西村寿行著。1990年2月15日 第1刷発行。



カテゴリーを「西村寿行」にするか「読んだ本の感想」にするかで悩んだ。

以下は、「『血の翳り』と『虐殺器官』」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-category-8.html

作者が書きたかったのは、慣習や儀礼から解き放たれた生の人間なのだと思う。

以下は、「エンタテインメントの作り方」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-2244.html

「▼フィクションにも"論理"が必要だ」として、「007」シリーズも、背景に東西冷戦の構図を埋め込む等して、物語の骨格に論理があるとする。それだから、ジェームズ・ボンドがひたすらモテまくる話がB級小説に陥らないとする。

本作も、国際的な陰謀を埋め込んで高尚にしようとしたのかもしれないけど、試みは失敗していると思う。

***************

太平洋にあるセイント・アイランド(聖者の島)が舞台。島は日本経済界の重鎮 馬酔木安之助(72歳)によって独立しており、197人が「自由と平等」のみを法として暮らしている。

〇国際的陰謀
聖者の島の中枢には、幻覚を引き起こす物質があり、物質をねらって情報機関が介入する。島民の平田静雄等が反乱を起こして一時的に島を支配するが、馬酔木安之助の雇った傭兵団によって情報機関毎殲滅される。

〇日常の崩壊
グッドウィン家の妻ジュディと、ハサウエイ家の息子ポールの不倫から、両家の夫婦交換が発生し、幻覚による乱交もあって、不倫した者達は公開性交の罪に処される等の決定が為されるが、フリーセックスが受け入れられたのは一時的な事で、島民の多くは日常に復帰する。

乱交やなんかの記述は文学的で良く解らなかった。宴について書きたかったのだと思う。日常生活で降り積もる不満を解消するために『祭』があり、鬱憤を解消した人々はスケープゴートに全ての罪を着せて日常に帰還する。

色々と哲学的だけれど、何か違う。

P66:
父もはじめはこっそりとみていた

P272:
男も女も自分たちが背負った影におびえて犠牲獣を求めていた

P273:
夫婦ではそうはいかない。等価交換を前提としているからだ。それに伴う独占欲が出る。嫁は娼婦であってはならないし女は娼婦であってはならないのだった

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