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少女庭国

読んだ本の感想。

矢部嵩著。2014年3月10日 初版印刷。



デスゲームを素材として、建国神話につながっていく。

①最初の状況
石室にて少女が目覚める。石室には、二つの扉があり、片方にはノブがあり、もう片方にはノブがなくて開けられない。

目覚めた少女は、貼り紙にてゲームのルールを提示される。要するに、ノブがあるドアを開けると隣室にいる別の少女が目覚めるので、少女同士で殺し合い、最後に生き残った少女のみが現実世界に帰還出来るとする。隣室にも同じようにドアが二つあり、ノブ付のドアを開けると、別の少女が目覚めるため、理論的には少女は無限に増殖していく。

少女同士の殺し合い等によって最後の一人になるとデスゲームは終了し、隣室にて別の少女が目覚め、キャラクターを変えたデスゲームが続けられる。

【少女達の情報】
全員が立川野田子女学院(中学校)にて、平成26年3月15日に行われる卒業式に出席するよう通路を移動していた記憶を持っている。
全ての少女が同時期の同じ中学校に在籍していたはずだが、知り合いはいない。

②未来へ(ノブ付のドアを開ける)
デスゲームは繰り返され、新たな少女達が生産され続ける。無自覚的に記憶が継承されているようで、ドアを大量に開けて、大量の少女を目覚めさせ、ゲームの限界を超えて破綻させようとするも、限りなく少女が増産されていくだけで上手くいかない。

繰り返されるデスゲームの中で、多くの少女が食人を行うようになる。

③過去へ(ノブ無しのドアを開ける)
ドアを破壊する事で、ノブ無しのドアを開ける少女が現れるようになる。ノブ無しのドアの向こうには、それまでのデスゲームの跡があり、少女達は死体等を活用するようになる。

プレイヤーが代わっても遺産は継承されるため、死体を苗床として農業が行われるようになり、やがて国家とも言うべき状態が出来上がる。

女性ばかりであるため、新たな人口はドアを開ける事で補充される。

④振り出しに戻る
国家を作った事による閉塞を経験したためか、デスゲームを行う少女達の傾向が初期に戻る。

P47:
好きな作家は梨木香歩、長野まゆみ、江國香織、清涼院流水、漫画家だといくえみ綾、魚喃キリコ、中村明日美子、バトルロイヤル風間が好きです

P94:
ルールを煩雑化させ、数多くの手続きを踏めばその分より公平を期すことが出来るというような発想だった

P151:
環境の変化しない土地では競争力に勝る種が勢力を伸ばし、やがて多様性が失われる。激変する環境が生存に適する種を入れ替え、変化と安定の繰り返しがその土地に於ける多様性を高める
(中略)
競争の真の源は不足でなく安定した環境なのである

P160:
「仁科杏美の怖い噂」の再現度については原典を知らない(小坂理絵を知らないと路子や数人が告げる

P184:
自分の属する閉鎖した小集団の中でルールに則り行動をすることが求められ、その外の構造に目を向けないよう誘導されていた

P197:
こんな手製爆弾じゃ街一つ壊せない。二度と私たちはここから出られない

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