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地図と領土

読んだ本の感想。

ミシェル・ウエルベック著。2015年10月10日 第一刷発行。



分かり難い話だった。

芸術家ジェド・マルタン(1976年~2050年頃?)の生涯を描く。

工業製品の写真や、地図の写真(「地図と領土」シリーズ)、労働者の絵、植物の写真等から、最終的に工業製品の写真を撮影するようになる。

インターネット上で写真販売を行い14憶ユーロを稼ぐ。他にミシュラン・フランス広報担当オルガ・シェルモヨヴァ(1974年~)と30歳頃に恋愛する話や、作中に登場する著者ミシェル・ウエルベックに絵の紹介文を書いてもらう話等。

オルガ・シェルモヨヴァとの恋愛は成就せず、ミシェル・ウエルベックは絵画窃盗犯に殺害される。他に実在の人物として小説家フレデリック・ベクベデ(『助けて、ごめんね』等の著者)が登場する。

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著者なりの未来予測が行われている?

フランスは農業と観光に重点を置く国となり、金物工芸等の伝統的職業が甦るとする。中国人等の移住者はフランスの伝統を尊重し、2020年代初頭に社会的保護政策が廃止されると、製造業が縮小するのと合わさり、移民はほぼ0になるとする。

⇒著者は外国人の流入によってフランス文化が変質していると思っている?

P81:
地図は領土よりも興味深い

P124:
ある職業の生産条件は、いくつかの基本的職業によって再現することが可能

P165:
西欧の人間を定義づけるのは、何よりもその人物が生産過程の中で占めている位置であって、子を生み殖やす者として役割ではないんだ

P176:
ジャン=ルイ=キュルティスというのはいまでは完全に忘れられてしまった作家です
(中略)
『四十歳』〔一九六六年〕は傑作だと思いますよ。本物のノスタルジア、伝統的なフランスが現代化されていく中で、何かが失われていくという感覚がある

P198:
マルタンの仕事には一貫性があることを彼は初めて主張し、最初は世界の工業製品の本質をとらえようと試みたのち、後半生においてそれらの製造者たちに興味を移したことのうちに、深い論理性を見出した

P217:
きみの作風の体系的で、理論的な側面を強調してくれたおかげで、きみは新具象派だの何だの、ぱっとしない連中と同一視されずにすんだんだ

P293:
それがジェラール・ド・ネルヴァルの『オーレリア』〔一八五五年〕であることを見て取った

P400:
ティエーリ・ジャンケ〔一九五四-二〇〇九年。『蜘蛛の微笑』等〕です。フランスでは彼が一番だと思います

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