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歴史序説

読んだ本の感想。

イブン・ハルドゥーン著。

2001年6月15日/2001年8月17日/2001年10月16日/2001年12月14日 第1刷発行。









哲学的な部分が難しくて解らなかった。

以下は、Wikipediaの「イブン・ハルドゥーン」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/イブン・ハルドゥーン

1377年に書かれた本。主にイスラム世界の歴史を洞察し、人間社会の変転を哲理によって理解しようとする。

物が鉱物→植物→動物と変化するとし、同じように人間の思考も①直接経験した事、②経験した事から論理的に推論出来る事、③論理では到達出来ない精神世界と分けて、論理の基礎となる原理を導出しようとする。

以下の前提。

①王権
人間が生きていくためには社会的結合が不可欠であり、そのためには抑制者の行使する権力が必要である。王権が人間の闘争本能を抑圧する事を本務とする以上、専制化する傾向があり、極度の専制化を抑制するためには法を制定しなくてはならない。

②地理的環境
人間の生活様式や体質は風土によって左右される。

③神
人間の理性的判断を超えた神を肯定する。

人間社会を田舎(砂漠の遊牧民等)と都会(都市生活者)に分けて、人口の多い都市では協業が多く、余剰が発生するため必需品以外の奢侈品が氾濫するとしている。

都会は労働力過多のために余剰労働者に仕事を与えるための奢侈品が多く生産され、労働が活発になれば納税額も増加する。

都市生活者は公に制御される事が多く、そのために勇猛を失い易い。田舎の人々はそれと逆であり、同一社会集団を形成している人々の間に連帯意識が形成される。連帯意識は血縁によって保証され、内部のより結合性の強い親族を核とする。

連帯意識の核となる指導者が「拘束力と強制する力」を確保すると王権保持者となり、都会の豊かな生活を享受する欲求が王権獲得の基礎となる場合がある。

しかし、連帯意識によって都市を征服すると、血族集団以外も統治に参加させなくては都市を維持出来ないため、連帯意識は弱まっていく。そのため、連帯意識を代替する宗教信条等が必要とされるようになる。

連帯意識が自然な力である限り、主権者の持てる領土には限界があり、また、奢侈に流れる傾向が顕著になれば王国は老いていく。

一巻 P92:
伝えられた情報を、歴史家が理解している基本的原則と対比して、もしその情報が基本的原則に適合すればそれは正しい

二巻 P80:
カリフ位の本質は、宗教の保全と現世の政治という点で、立法者〔マホメット〕の代理として行動することを意味する

二巻 P176~P177:
王朝の初期と末期においては、「剣」は「ペン」よりも優位にあって、軍人の地位は高くなり、彼らはより多くの恩恵とすばらしい封土とを享受する
(中略)
支配者の権力が確立されると、支配者の関心はもっぱら徴税とか財産の没収とか、他の王朝よりも抜きん出ることとか、法の執行とかのような、王権としての果実を穫ることにのみ寄せられ、しかもこれらすべてのことにペンの助けが必要となる

二巻 P243~P244:
彼ら〔王朝初期に支配者の連帯意識を分け持った人々〕の有用性が減少してきたので、彼らの分け前の少なくなり
(中略)
連帯意識が崩れ、王朝の基礎を築いた部族集団が消滅した結果、王朝が老衰しはじめる

二巻 P416:
当該都市に、田舎や砂漠からの絶えまない住民の流入という人口の供給源がない場合、王朝の滅亡はその都市にとって障壁の裂け目のようなもので、都市はその機能を維持することができない

三巻 P36:
文明人の各階級はそれぞれより低い階級に対して力を持っており、一方どの低い階級も高い階級の人々に権威の保護を求め、それを得た者は、その与えられた力に相応して下部の者に対する権力を握る

三巻 P305:
あらゆるものは一者なのであり、この「一」性こそ神の本質そのものであって、事実、それは単一である。それを分けるものは、われわれが神の言葉をどのように考えるかという見方である

四巻 P37:
論理の真髄は、真理と虚偽との区別を可能にする思索が、個々の存在から抽出される概念に心を集中させることである

四巻 P112:
暴力によって育てられた者は、生徒であれ奴隷であれ召使であれ、そうした暴力に打ち負かされ、心に圧迫感を感じ、活力を減退させ、怠け者になり、嘘をつくことをおぼえ、不誠実な人間になってしまう

四巻 P118:
事象や情況は漠然としたもので、それには類似の事象に結びつけられない要素が含まれているし、当てはめたい普遍的概念とは矛盾する要素が含まれている
(中略)
学者は事象の一般化と類推による結論に慣れているので、政治を考察する場合、自分の見方や推論の方式にはめようとする。したがって、彼らは多くの過ちを犯す

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