FC2ブログ

ゼロからトースターを作ってみた

読んだ本の感想。

トーマス・トウェイツ著。2012年9月19日 初版第1刷発行。



以下は、著者の公式ホームページへのリンク。

http://www.thomasthwaites.com/

著者が原材料からトースターを作ろうとするが、作れていない。

第1章 解体
2008年頃の話。

著者は、約15万円、九ヶ月を費やして原材料からトースターを作る事にする。

手始めにトースターを分解して、十七種類の金属、十八種類のプラスチック、二種類の鉱物(マイカ、タルカム・パウダー)等である事を知る。

著者のイメージとして、文明が荒廃した後の世界で一から電動器具を作れるようになりたいらしい。

第2章 鉄
南ウェールズのクリアーウェル鉱山で鉄鉱石を譲ってもらう。40kgの鉄鉱石に約40%の鉄分が含まれている。

以下は、製鉄における著者の誤り。

①コークス
燃料に木炭でなくコークス(熱処理した石炭)を使用した。コークスには不純物(サルファー、亜リン酸等)が残留し、鉄が不純物を吸収してしまう。そのため、コークスで作られた鉄は割れ易い銑鉄と呼ばれる。

銑鉄から不純物を取り除くための工程は高度過ぎて実施出来なかった。

②難易度
製鉄は困難。鉄原子と酸素原子の親和性は高く、摂氏1200度までの温度上昇と、酸素を鉄から引き剥がすための結合先(一酸化炭素等)を用意しなくてはならない。

酸素量が不足している空間で、炭素を含む物質を大量に燃焼させると、二つの酸素元素を捕まえられない一酸化炭素が出来る。

溶鉱炉を熱するには大量の酸素を送り込む必要があるが、それは一酸化炭素の減少を意味する。

<電子レンジ>
著者は原始的製鉄を諦めて、電子レンジで銑鉄を温めて鋼鉄を作る事にする。セラミック・ウールを電子レンジの内側に敷き詰めて鋼鉄を作った。

この時点で、現代文明に頼らずにトースターを作る試みは失敗している。

第3章 マイカ
断熱材、絶縁体として使用するマイカの調達。

スコットランドのノイダート半島にて、マイカを調達。

第4章 プラスチック
プラスチックを作ろうとするが、失敗したため、古いプラスチックをサラダ油で湯煎して溶かし、型に嵌めてトースターケースにした。

石油からプラスチックを作るには、原油を蒸留して、プロピレンを抽出する。著者は原油採掘を行うBP社に協力を求めるが拒否され、じゃが芋の澱粉に酢とグリセリンを混ぜて煮込んだバイオプラスチックを作ろうとして失敗する。

第5章 銅
ウェールズのパレース・マウンテンに行き、銅採掘場の外に溜まった水を電気分解し、電極に付着した銅を取り出して成形した。

採掘場の外にある水に含まれる銅の割合は0.0002%程度で、必要な銅を入手するには56ℓほどの水が必要だったらしい。

第6章 ニッケル
ニッケルによる環境破壊の話が入る。

ロシアのノリリスクに存在する巨大ニッケル鉱床では1930年代から鉱山開発が行われるが、溶錬施設から5㎞の範囲内は二酸化硫黄の噴煙が原因で植物が育たない。

ニッケル確保が困難である事を知った著者は、カナダ造幣局が2000年に発行したニッケル記念硬貨を溶かしてニッケルワイヤを作る。

第7章 組み立て
著者は、何とかトースターらしい物を組み立てるが、実際にパンを焼いてみると回路が壊れ、僅かにパンを温めただけで終わる。

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード