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武王の門

読んだ本の感想。

北方謙三著。平成五年八月二十五日 発行。





南北朝時代の九州で活動した懐良親王(牧宮)の話。

1343年に14歳で征西大将軍として九州に行き、肥後の豪族 菊池武光と協力して九州を統一する。北朝側の少弐頼尚を1359年の大保原の戦いで破り、九州を京都から独立した勢力にしようとするも、北朝が派遣した九州探題 今川了俊に1372年に敗れ、夢半ばにして散る。

上巻 P183:
武光が考えたのは、専門化された戦闘部隊だった。騎馬隊を中心に、槍隊、弓隊、築城隊、物見隊と分けたのである
(中略)
家臣団の編成を、根底から覆し、すべて武光の直属としたのである

上巻 P211:
領地は、領主に毎年富をもたらす。十年二十年と、それは続くのだ。ただ、世がこれほど乱れれば、いつまで続くのか誰もが不安を抱く
(中略)
銭を、恩賞とする。これをむしろ、武士たちは歓迎するかもしれない。米は購うのが一番楽なのだ

上巻 P289:
京の夢か。京は魔物だな

下巻 P17:
大宰府は、近くて遠いと思っております。いわば京に似た魔性を九州で持っているようなもの。大宰府に入るのはたやすくても、すぐに追い出されたのでは、九州の京そのものになってしまいます

下巻 P137:
兵は、領地を持つのではない。征西府が、銭によって充分な手当てをする。それなら、守るべきものは領地ではなく、この国そのものということになる。政治を整え、軍備をする。そうやって、国はできていくのではないだろうか

下巻 P212:
かつて夢はもっと美しかった。そう思いました。汚れていく分だけ、夢に近づいたということでもあるのでしょうか

下巻 P267:
「つまりは、九州の力で養う兵の数が多すぎるということだな」
「征西府の裁量ひとつでその数が決められるようになった時、九州はまことの意味でひとつの国となり、足利幕府が攻めこむこともできない力を持つことになりましょう」

下巻 P344:
領地と武士を切り離す。そういう考えが、征西府にある。確信したのは、二千の水軍の兵が、すべて銭で養われていると知った時だった

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