人間じゃない

読んだ本の感想。

綾辻行人著。2017年2月23日 第1刷発行。



以下、ネタバレ含む。

著者の他作品を補完する話が多い。

赤いマント
『人形館の殺人』の後日譚。

1988年6月が舞台。

塾講師 道沢希早子は、教え子の高校一年生 水島由紀から、「赤いマント」の怪談を聞かされる。トイレの中で、「赤いマントを被せましょうか」と質問されるので、最初は「いいえ」と回答し、トイレの外へ出ようとするところで同じ質問をされるので、今度は黙っていれば助かる。

回答を誤ると身体中から血が噴き出して死ぬ。

「赤いマント」の怪談を聞いた後で、道沢希早子と水島由紀は本当に「赤いマント」に遭遇する。水島由紀が公衆便所に閉じ込められ、道沢希早子がドアを開けると真っ赤な液体を被った水島由紀がいる。

話を聞いたK**大学文学部の助手 架場久茂は、香水を使う彼氏がいる事を誤魔化そうとした水島由紀が、ペンキを自分の体に塗って匂いを上書きした可能性を語る。

P16:
彼女たちは信じたがっているわけさ。どんなに莫迦莫迦しい噂でもいいから、信じたがっている。それくらい不安定だってことだね。彼女たちを取り巻く“現実”が

崩壊の前日
『眼球奇譚』所収の「バースデー・プレゼント」の姉妹編。

大学四年生の主人公が、石を拾い集める夢を見る。大学で彼女の由伊と会い、主人公はポケットの中の石を捨てる行為を始める。数々の石は主人公の臓器や身体の一部であり、最後には血塗れになった肉片が空から降って来る。

洗礼
K**大学の推理小説研究会で1979年に発表された小説という形式。

「YZの悲劇」という題名で、登場人物達の名や大和大学という名は、『漂流教室』からの引用らしい。

というバンドに所属する主人公 我猛大悟が、西あやみ殺人事件を推理する。地震で開けられたはずの窓が閉められた事や、六本あるギターの弦から二本を除いてベースを暗示するメッセージ等。

提示した謎が簡単に解かれた主人公は落胆する。

蒼白い女
『深泥丘奇談・続々』所収の減らない謎の前に位置するエピソード。

2010年夏の話。

喫茶店 誰彼屋珈琲店で、主人公と担当編集者 秋守氏が、見知らぬ蒼白い女をみかけ、見知らぬ女のはずなのに、「どうして気づいてくれないの」というメールが携帯電話に届く。

人間じゃない―B〇四号室の患者
現在、三十代半ばの山路悟が狂い、精神病院に入院する事になった事件。

24歳だった山路悟は、友人の鳥井譲次、若草桜子、咲谷由伊と、伯父が所有していた別荘に宿泊する。

途中、咲谷由伊が人ならざるものの気配を感知する。人でないものは、咲谷由伊の中から現れ、鳥居譲次と若草桜子を殺害し、山路悟の体内へ入り込む。

体内で大きく育った人ならざるものは、山路悟の身体からも出ようとしている。

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