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ロル

読んだ本の感想。

著:Physics Point。2017年6月1日 初版発行。





以下、ネタバレ含む。

2040年5月~2040年10月頃が舞台の話。

異空間に転移した1000人が、殺人を実行出来るコンピュータウィルス≪lol≫を渡されて殺し合う。ゲーム内通貨「lul」は、基本的に殺人によってしか入手出来ず、生き延びるためには殺人を行わなくてはならない。

最後に生き残った一人には賞品が与えられるとアナウンスされる。

作者がデスゲームの罪悪感を上手く処理出来ていない気がする。当初のプロットは、山内直敬と子籠ジュンの助け合いや殺し合いだったはずだけど、序盤で唐突に山内直敬がドロップアウトし、堤洸介(八目光景、ヴォルフ)が登場する。

堤洸介は多重人格者で、人助けを主張する八目光景(ハチコー)と殺人を好むヴォルフという二つの人格を有する。八目光景は自らが殺人を行っている自覚が無いので、殺人で獲得したゲーム内通貨で生きながら平和を主張する事に矛盾を感じていない。

これは作者が、殺人の罪悪感を払拭する方法を他に思い付かなかったためだと思う。

個人的には、山内直敬と子籠ジュンの歪んだ関係を軸に物語を展開して、裏切りを終盤にもってきた方が面白かったと思う。

【登場人物】
子籠ジュン(ネコ):
17歳?であるが、コンピュータウィルス≪lol≫の開発者。異空間に転移し、淡々と殺人を実行する。ゲームの真の目的は、趙人工知能が、子籠ジュンの脳に負荷を与え、自らに有用な脳として活用出来るようにするものだったらしい。母親が薬物中毒で亡くなっており、ヤクチュウと呼ばれる事を嫌がる。上手く喋る事が出来ない。

山内直敬(ばくしょう):
17歳。子籠ジュンの昔馴染みであるが、歪んだ正義感を持ち、裏で苛めを主導しながら、表では正義の味方を演出していた。ゲーム内でも当初は子籠ジュンを守ろうとするが、ゲーム内通貨獲得のために殺そうとして、反撃されて死ぬ。

堤洸介:
40代の弁護士。2017年に殺人事件を起こして以来、多重人格者となる。主人格は、平和的な八目光景であり、危機においては戦闘的なヴォルフが現れる。

終盤でヴォルフの人格は、子籠ジュンを解放するために超人工知能との戦いを始め、八目光景は主導権を堤洸介に返す。

下巻 P209:
アタシたちは誰かがいないとできないコトばっかりやってんの。カタチはどうあれ、独りきりじゃ生きていけないわけですよ

下巻 P326:
それがシステムだ。与えられた設計思想のもと忠実に動作し続ける

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