選択しないという選択

読んだ本の感想。

キャス・サンスティーン著。2017年1月20日 第1版第1刷発行。



デフォルト(初期設定)について。

個人情報を容易に取得可能な時代になり、個人毎に選択肢を制御可能になる。

そこで否定されるのは、近代的個人象 = 各個人が自らの利益を自己決定を通じて形成するであり、人間の判断力の限界を認め、他者に判断を委ねる事になる。

現状でも法制度の重要な役割の一つはデフォルト・ルールの設定であり、オプト・アウト(拒絶の選択)が困難な事がある。そこでは一般人が法定代理人を雇用して他人に判断を委ね、複雑な慣例に纏わる義務から逃れる。オプト・イン(加入の選択)は情報量が多い場合に有効。

人間は得るために負担するよりも、失わないために負担する事を好むとする。惰性や認知的負荷、さらにデフォルトを変更するには、変更を正当化する情報が必要になる。

<デフォルト・ルールが有効な場合>
①状況が複雑で専門的
②自分で選択しない事が好まれる状況(選択が費用になる)
③学習が重要でない場合
④対象となる集団が均一な特徴を持つ

能動的判断が好まれる場合は、上記の逆。

デフォルト・ルールには人間の自由を妨げるという批判もあり、リアクタンス(選択操作を拒絶)が促される場合がある。デフォルト・ルールの個別化が進展し、個人毎のデフォルト・ルールが定められていくと主体性と学習が妨げられるかもしれない。

しかし、社会福祉改善にデフォルトは有効であり、個別化されたデフォルト・ルールが多くの領域に導入されていくはず。

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