ラテン・アメリカ史Ⅰ

読んだ本の感想。

編者:増田義郎・山田睦男。1999年8月20日 1版1刷 発行。



アメリカ大陸において、メキシコの文化的伝統は南米と同じくイベリア半島のラテン文化に由来する。

古代アメリカの諸文明は他の古代文明から孤立し、十五世紀末に欧州からの侵略によって蹂躙され、それまでと対蹠的な直接支配の時代に入る。スペイン・ポルトガルは世界分割の理念に基づいて植民地を独占し、銀山経営と砂糖産業が経済の柱となる。

十七世紀には英国とフランスが新融資、スペイン王位継承戦争(1701年~1713年)以降は、英国に奴隷貿易やアメリカ植民地での通商を許す事になる。その後、七年戦争(1756年~1763年)の結果、英国のフランスに対する優位が確定する。

十九世紀初頭には、ナポレオンのイベリア半島侵略によって生じた政治的空白から、中南米の独立運動が生じ、1828年までにほとんどのスペイン領が独立(メキシコの独立は1821年)するも、当時の欧州先進国の人口増加に対応して食料・金属等の輸出を増加させた結果、ラテン・アメリカ経済は国際市場の動向に支配される事になる。

明治日本とは異なり、ラテン・アメリカ諸国は対外的軍事脅威を感じる事が少なく、近代化の課題は統治体制確立と一次産品輸出を軸とした経済開発方式に限定された。

統治体制においては、保守派(植民地時代の集権的・身分制的統治原理と伝統的権威の尊重)と自由派(連邦共和制、政教分離、個人の自由尊重)の対立が見られる。

二十世紀には米国の支配が強まり、特にカリブ海地域への支配が強かった。ラテン・アメリカの主体性発揮はこれからの時代の課題となっている。

<第二次産業革命のメキシコへの波及>
1870年代から内燃機関と電気におる産業革命が発生する。

メキシコ大統領ポルフィリオ・ディアスの時代に以下が発生。

①輸出拡大(ゴム、コーヒー、煙草等)による経済成長
②鉄道と国内税廃止による国内市場統一
③電気導入等の技術革新
④金融組織整備

ディアス体制は35年続き、伝統的社会構造と価値体系を温存したままの経済成長による格差拡大等の諸矛盾が、1906年~1910年の経済危機の際に政治危機を齎した。1917年に制定された新憲法では、ディアス期を教訓として大統領の再選禁止を確立。

P82:
メキシコへのキリスト教の布教を、「霊的征服」と呼ぶことがある。数百人(一五五九年時点で八〇二人)の修道士が、半世紀もかからずに数百万の先住民に固有の宗教をすてさせ、カトリックに改宗させてしまったことを、征服者が寡兵をもって先住民国家を制したことになぞらえる

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