ADHD児を救う愛の環境コントロール

読んだ本の感想。

平山論著。2001年7月15日 初版第1刷発行。



子供の発達は、「個性的になる事」と「社会生活を営めるようになる事」の最大公約数を目指すべき。

そのために不必要な刺激を減らし、必要な刺激を強調する環境を構築する。

ADHDにおける以下の問題。総合すると想像力が弱い事が問題と思われる。

①注意の問題
刺激の選択力が弱く、目の前にコップがある事に気付かず、別のコップを取りに行ったりする。図―地知覚(本を読む時に、区切りを持った言葉を選択し、他の言葉を背景とする認知)が弱い。
また、中位の持続力にも問題がある。これは、大脳新皮質の前頭葉の働きが不十分であるためかもしれない。

②記憶の問題
短期記憶が弱く、少し前に話した事を忘れたりする。一時記憶は前頭葉の前頭前野で扱われており、これが弱いと予測や計画が苦手になる。

③知覚の問題
感覚情報と記憶を照合して意味付けする能力に問題があると、時間経過に合わせて自分の行動を構造的に把握困難になる。それは整理整頓が苦手である事に繋がる。
体を環境に合わせて調整する事が苦手な傾向があり、通常の発達では4歳6ヶ月頃に自分の体の左右の感覚が分化するが、ADHD児はこれが遅い傾向があり、字をノートの左端でなく真中から書き出したりする。

④抑制の問題
少し待って過去の同様な出来事を考えるのでなく、行動してから周囲の反応を見て社会的意味付けをする。これは2歳~3歳の児童が反応して思い付いた事を反射的に喋る外言の状態に似ている。落ち着きの無さは、通常児童の場合、6歳~7歳をピークに減少する。

想像力の弱さは、変化に対応する力の弱さに繋がり、自分の思考や行動を持続させようとする。

<前頭葉>
ADHDを説明するために重要な脳領域。注意力や行動抑制を司る。好き嫌いの判断を生み出す扁桃体を操作し、衝動的行為を抑える。衝動的行為は、視床まできた外界の情報が大脳新皮質に辿り着く前に辺縁系の扁桃体に送られ、そこで感情が生まれて発生すると思われる。
衝動的行為を覚えていないのは、新皮質(前頭葉)を使用していないためと思われる。

*******************

以下の環境操作例。

①ウォーミングアップ
指示されてすぐに課題を始めない場合は、最初に課題内容や所要時間を知らせて心構えを作り、簡単なクイズ等で事前練習する。

②注意が逸れる
周囲に余計な聴覚・視覚的記憶を置かない。小休止を挟みながら作業する。

③紛失
収納方法を工夫し、同じ道具を複数準備し、別々の場所に収納する等する。

④作業
複雑な作業を説明する場合は、手順を書いた流れ図等を利用し、幾つかの部分に作業を分けて提示する。

指導については母性愛を基本にしながら、父性愛として理想を語り、良心・道徳・責任等の価値基準提示や、原理原則に基づく思考・行動を示す事も大切。

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