古代・中世の超技術38

読んだ本の感想。

小峯龍男著。1999年8月20日 第1刷発行。



1 神殿の自動ドア
紀元前1世紀頃のギリシャのヘロンが興さん。燭台で空気を燃やし、膨張した空気が水槽の水を押し出し、重さの変化で定滑車を回す。

2 砂時計と重力エネルギー
紀元前1世紀頃。上記で重りの落下速度を調整するために、砂容器の上に乗せ、下の穴の形状を調節する事で落下速度を調整可能。

3 聖水の自動販売機
紀元前1世紀頃のエジプトの神官の発想。コインを投入すると、梃子の原理で弁が開く。

4 アルキメデスの揚水ポンプ
紀元前3世紀頃。螺旋を利用して水を掬い取る。往復式ポンプのような脈動が少なく、泥上の流体を送り出す事も出来る。

5 アルキメデスの熱線砲
紀元前3世紀頃。凹面鏡で太陽の光を集めて敵艦を焼いたとする。

6 古代の消火ポンプ
紀元前2世紀頃のクテシビオスの発明?圧縮した空気を使って水を押し出す。

7 ヘロンの噴水
サイフォンの原理を利用し、壺の中から水が噴き出す。

8 戒めの盃
紀元前1世紀頃。サイフォンの原理を利用し、一定量以上に注ぐと、管から水が流れ出る。

9 自動噴水盆
容器の盃部分に水を注ぐと、水が噴き出す。

10 古代ギリシャの空気銃
ヘロンの師 クテシビオスの作品。圧縮した空気を使用。

11 古代ギリシャのジェットエンジン
ヘロンの「エオリアの球」。水を入れた釜を密閉し、導管で回転できるように固定し、噴射管を設けて熱すると、水蒸気によって回転する。

12 古代ギリシャのタクシーメーカー
ヘロンの「機械学」で紹介されている距離計。刻みの大きさが違う歯車を組み合わせる事で、長距離を記録出来る。刻みが10倍違うと、一方の歯車が10回転するのに、もう一方は1回転する。

13 ランプの芯の自動調節
油に浮かせたフロートが移動する事で、フロートに括り付けたランプの芯が、油の量に合わせて移動する。

14 古代ローマのスパランド
カラカラ大浴場(212年~217年頃に建造)。フィポガウストという炉が浴槽を直接過熱し、燃焼ガスが壁の裏側や床等を通って欲情施設を循環する。

15 古代ローマの噴水
ローマ帝政末期には11本の水道が設置され、1000を超える噴水があったとする。サイフォンの原理を使用。水平面を作り、僅かに傾ける技術が評価されている。

16 古代ローマの算盤
0が発見される以前から使用されていた。

17 半分しかない歯車
16世紀中世の歯車。イタリア人アゴスティーノ・ラメッリが1588年にパリで出版した『種々の巧妙な機械』で紹介。半分しか歯がついていない王冠状の歯車を2つの歯車と組み合わせる事で、冠歯車の回転運動を、往復運動に転換出来る。

2つの歯車をA、Bとすると、Aが冠歯車の歯と噛み合って時計回りに回転する時、Bには冠歯車の歯が無い部分が接地し回転しない。Bが冠歯車の歯と噛み合って反時計回りに回転する時、Aには冠歯車の歯が無い部分が接地し回転しない。

18 機械式時計の脱進機
一気に歯車が回転しないよう、断続的に重りを落下させる。振り子上部の穴に、歯車に付けたカムを噛み合わせ、振り子が動く速さでしか歯車が回転しないようにする等。

19 和時計の技術力
機械式時計は、1549年に来日したフランシスコ・ザビエルによって齎されたとする。

20 水運儀象台
時計と天文台を組みあわs田もの。1092年に宰相になった蘇頌が指揮し、韓公廉が設計したとされる。高さ12m、一辺が6mで時間を知らせる。さらに水車に連動して回転する天体模型と、実際の天空を比較する役割もあったらしい。

21 ラチェット(=つめ車)
歯車を組み合わせて回転の方向を変える。

22 閘門式運河
1503年にレオナルド・ダ・ヴィンチが曲がりくねって航行困難なアルノ川を迂回する水路を計画。水位を調節する閘門を設ける。日本では1731年に埼玉県浦和市の見沼田んぼに、見沼代用水と芝川の3mの高低差を調整する閘門が作られたとする。

23 中世のフルタイム4輪駆動車
イタリア人フランチェスコ・ディ・ジョルジオが考案。

24 鉄をたたいて鍛える
中国では良質の鉄を溶かして鋳型に流し込む鋳造という加工法が紀元前からあり、幅広く厚く重い青竜刀が作られた。

日本では熱した鉄を幾度も叩いて鍛える。原料となる玉鋼(炭素量1~1.5%)は砂鉄の7%~8%しか取り出す事が出来ず、砂鉄を溶かす時に生じる酸化鉄や還元剤(木炭)が含まれる。

玉鋼を叩いて平らにした物を積み重ねて叩いて塊にし、その塊を折り返して叩く(下鍛え)。すると異物が外側に押しやられ除去されていく。出来上がった塊を、炭素量0.2%ほどの展延性に富む包丁鉄を折り込んで一体になるまで叩く(上鍛え)。

25 甲斐の猿橋
山梨県大月市にある。612年に百済の造園師 志羅呼が作ったとされる。猿の群れが互いの体を繋ぎ合わせて橋を作ったのを参考にしたという逸話がある。他に1486年に聖護院の一行が猿橋の詩文を残したという逸話。

橋脚を持たずに、川の両岸から突き出たはりによって支えられる。

26 錦帯橋のプレハブ工法
1674年に工期三ヶ月で完成。岩国の二代目藩主の架けた橋が1659年の洪水で流失してから、中国西湖の橋を参考に、アーチ橋を水の抵抗を考えた流線形橋台で繋げていく。

川床や橋台の基礎工事と並行し、一度全ての橋体を組み上げて、それを解体し、プレハブのように現地で組み上げたらしい。

27 古代中国の計算尺
目盛りを刻んだ数直線を組み合わせて計算する。

28 地動儀
張衡(78年~139年)が発明したとされる地震計。バランスを取って立ててある棒の慣性を利用し、地震を感知すると棒が倒れ振子が揺れて玉が動くとする。

29 古代中国の移動見張り台
巣車。長崎・孔子廟の博物館に展示されているらしい。ハンドルで小屋を高所に引き上げて見張ったとする。

30 ピラミッドの強さとかたち
クフ王のピラミッドは総重量約700万tとされる。底辺の一辺を230mとすると、1㎠あたり13.2kgの圧縮力がある。煉瓦積で許容される重量は1㎠あたり22kg程度とされる。

ピラミッド内部にある切妻屋根が、石材に加わる曲げる力を圧縮力に分散しているとする。

31 ピラミッドの建造技術
石灰岩に木製の楔を打ち込み、水をかけて膨張させて割ったという説。

32 水平面を作る技術
縦横の溝を掘り、水を流し込んで水面の位置に印をつけて水平面を決定し、水を排水して印をつけたところから上を削り取る。

33 自分で自分を支える石組み構造
アーチ構造。

34 古代の音響警備システム
紀元前6世紀頃、ペルシャ軍がリビアのバルケを包囲した時に、地下道を掘る敵を察知するために、青銅製の盾を地面に備え付けて振動を音として察知しようとした話。

35 5000年前のトラクター
紀元前3000年頃のメソピタミア。牛に引かせた鋤。

36 モアイの仮説
5世紀頃のイースター島。梃子や滑車、橇を使用したとする。

37 吹子の技術
踏み吹子として板を踏んで空気を送り出す。17世紀頃には天秤吹子によって公理宇tが向上したとする。中央に設けた天秤の作用で、一方の板を踏み込むと、もう一方の板が持ち上がって労力が軽減される。

38 蒸気ポンプと爆発ポンプ
1601年にイタリアのポルタ(1538年~1615年)が行った、密閉容器の中で水蒸気を凝縮させると圧力が減じ、水を吸い上げる事が出来る事象。

英国のラムゼイは、1630年に鉱山にて火力を利用して水を吸い出す方法の特許を取得している。

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