図説 世界史を変えた50の植物

読んだ本の感想。

著者:ビル・ローズ、2012年10月10日 第1刷。



リュウゼツランの仲間
アステカ文明で繊維として活用される。欧州から蒸留技術が伝わると、茎を蒸して発酵させるテキーラが作られるようになる。

タマネギ
紀元前3000年頃の西南アジア原産とされ、ギリシア・ローマ時代には主要食材になっていた。

パイナップル
南米大陸原産。北欧では馬糞の温床ストーブで作られるようになる。園芸用温室は1851年のクリスタル・パレス出現によって一般市民にも広がっていく。

タケ
竹簡や各種用具に活用される。紀元前221年~紀元前209年の将軍 蒙恬は竹筆を発明したとされる。

キャベツ
第二次世界大戦中の英米ではキャベツ栽培が推奨され、食生活を改善したとされる。

チャノキ
中国皇帝 神農が紀元前2737年にチャノキが妙薬になる事を発見したとされる。800年頃には韓国を経由して日本に、1657年には英国にチャノキが紹介されている。

アサ
三ヶ月で目一杯生長し、綿の4倍強い繊維が生産出来る。ロシア南東部原産で、中国では紀元前2500年頃から使用されていたらしい。

キダチトウガラシ
南米原産で香辛料として用いられた。カプサイシンには動脈壁を柔軟にする薬効があり、神経痛を和らげる作用があるらしい。1540年代にはインドにまで到達した。

キナノキの仲間
17世紀に欧州に伝わり、樹皮から得られる薬はマラリヤの治療薬となる。

キンクネンボ(オレンジ)
ビタミンCを多く含み、壊血病を予防した。

ココヤシ
食用だけでなく塗料やカーペットにもなる。ココナッツの果汁を、ココヤシの葉で編んだ容器に集めておくと、自然に発酵してヤシ酒(トディ)になり、これはパンを焼く時の発酵種にもなる。

コーヒーノキ
エチオピア原産で、1615年にはヴェネツィアから欧州にコーヒーが広まったとされる。1650年頃にはオックスフォードに英国初のコーヒーハウスが出来て学生達の議論の場になった。

コエンドロ(コリアンダー)
腹部膨満感の解消に有効である事が知られる。肉の腐敗を防ぐためにも活用された。

サフラン
染料や漢方薬。サフランは雌蕊の柱頭が活用され、一つの花に三本しか雌蕊が無いので、1kgのサフランで15万個の花が必要とされる。現在はカシミール、スペイン、アフガニスタンが主産地になっている。

カミガヤツリ(パピルス)
紀元前3000年頃から紙として活用される。800年頃には羊皮紙に代替されるが、ヴァチカンの写本はパピルスを使用し続けた。

ジギタリス(キツネノデブクロ)
18世紀頃から水腫の薬になる事が確定する。

ヤムイモの仲間
有毒物質のジオスコリンが含まれるため、茹でたり、焼いたり、揚げる事で毒を消す。現在では植物ステロイドやサポゲニンが抽出され、経口避妊薬や喘息、関節炎の治療に利用される。

ショウズク(カルダモン)
インド料理に使用する香辛料。アユルヴェーダ医療では気管支の疾病に利用されたり、乳製品を上手く消化出来ない場合に治療に利用された。漢方薬には700年頃から使用されるようになったとする。

コカノキ(コカ)
南米のアンデス山脈に自生していた。摂取すると脳内ドーパミン濃度を上昇させるアルカノイドを含む。海抜3600m以上に建設されたクスコは、コカの葉を噛む事で酸素補給と同じ効果を得たために建設出来たとする。
一般的には宗教的儀式や医療目的に限定されたコカの使用は、スペイン人等の奴隷労働によって常態化したとする。

ユーカリの仲間
オーストラリア臨海部に分布し、世界で最も高く伸びる広葉樹の一つで、蒸気機関車を駆動する安価な燃料となった。樹脂からは嗽薬や咳止めに利用されるキノタンニン酸が生産される。
ユーカリはあまりに多く活用された(20世紀中頃までブラジルで再森林化された550万haの半分以上はユーカリ)ために問題視され、生物多様性消失の元凶とも見做されている。

シダ植物門
紀元前3億3500年頃に出現した。朽ちたシダ植物は石炭となる。

ダイズ
紀元前1000年頃から栽培される。1700年代に日本に到着したオランダ宣教師は、醤油という言葉を大豆と勘違いし、欧州では大豆を「soya(shoyu)」と呼ぶようになる。大豆は霜に弱いが、脂質が約20%、蛋白質が約40%含まれるため、1920年代から様々な加工食品に利用されるようになる。

リクチメン(コットン)
紀元前1000年頃から繊維生産のために栽培される。産業革命によってコットン製品は安価になり、コットン栽培は米国の奴隷所有も急増させた。1855年までに米国南部の1/2人は黒人奴隷になり、約320万人が商品作物の栽培に従事したとされる。南北戦争を経て、コットン生産は中国や西アフリカに移行した。

ヒマワリ
アメリカ先住民が紀元前1000年頃?から栽培したとされる。1930年代にはソヴィエト連邦で向日葵の改良研究が行われ、花の直径が30㎝以上となり、抽出される植物油が50%増加した。

パラゴムノキ
南米原産で、足の裏に粘着性の物質を塗り付ける事で感想を保ち、真菌感染症から皮膚を保護した。

オオムギ
初期農耕における重要な作物。ラテンの女王セレスは大麦で編んだ冠を被る。パンを焼くにはグルテン含有量が多い小麦の方が向いていた。
ビール製造に使用する麦芽は、大麦を発芽させ、発芽した芽を乾燥させて出来た麦芽に、イースト菌と水を混ぜ発酵する。日本等では、大麦麦芽をピートを焚いたキルンで乾燥させ、大麦に独特の燻香を付けてウイスキーにしている。

カラハナソウ(ホップ)
大麻と同じアサ科に属す蔓性植物で、ビールの保存長期化、香り付け等に利用される。醸造の最終段階でホップを加えると香りづけになり、初期段階で加えるとホップに含まれるフムロンがイソフムロンに変化してビールの保存性を良くする。この化学変化のためには麦芽汁にホップを入れて1時間半煮沸しなければならない。
1500年代にビール醸造用ホップは英国ケント州で栽培されたが、ホップ入りビールは人気が無く、海軍が保存期間の長いビールを活用するになった16世紀~17世紀にビールが普及した?

タイワンコマツナギ(ナンバンアイ)
青藍色染料。
マルコ・ポーロ(1254年~1324年)は、インド ケララ州コッラムでインディゴ染料の生産について記録している。ナンバイアイの発酵過程で染料インディゴチンが得られ、その過程で悪臭が生じる。1860年代にドイツの科学者アドルフ・フォン・バイエルが合成インディゴ染料の開発に成功し、代替されるようになる。

スイートピー(ジャコウエンドウ)
1600年代にシチリア島で変種が注目され、様々な品種が人気を博すようになる。

ラヴェンダーの仲間
ラヴェンダーの名はローマ時代に公衆浴場で芳香の束を湯に浸した習慣に由来するらしい。揮発性の脂分を多く含み、野火の後で発芽する性質がある。

セイヨウリンゴ(リンゴ)
ギリシャやローマ、ケルトの伝説に頻繁に登場する。18世紀中頃には世界中に広まり、第二次世界大戦後は米国の林檎栽培が急成長した。

マグワ
厚く大きい葉が蚕の餌になった。野生の桑を植え、成長したところで、それを台木にして別に栽培した苗木を接ぎ木し、5年後に葉を収穫した。孵化した蚕は35日間は桑の葉を食べ、絹のブラウス一枚を作るのに4kg以上の桑の葉が必要になる。

ニクズク(ナツメグ)
拳大の杏に似た果実をつけ、果実を割ると仮種皮に包まれたナツメグになる。仮種皮を乾燥させて粉末にしたのが香辛料のメース。食欲増進や不眠症、下痢、腹痛に効果があるとされた。

タバコ
南米原産で薬として珍重された。

オリーヴ
モクセイ科に属し、高さ20mまで成長する。果実をふやかして中の種を除き、果肉部分を圧搾するとオリーヴオイルが抽出される。絞り粕は石鹸になる。
ヘロドトスはアテナイを除いてオリーヴの木は存在しないとして、アテナイの富の源泉であったらしい。大量のオリーヴ油を流通させるには取引用の貨幣や輸送用の船、陶器などが必要とされた。
イタリアにオリーヴが到達するのは紀元前370年頃で、紀元前100年頃にはイタリアがオリーヴ油の主要生産国となった。現在でも地中海沿岸がオリーヴ油生産の80%を占める。

イネ
水田の場合、苗代で種から育て、4週間後に定植し、水田で90日~260日かけて生長させ、開花から約30日後に結実する。

ケシ
モルヒネの材料。果実の中に入る種子が完熟する間に、麻酔効果のある白色の乳液が採取出来る。中毒性があり、20世紀初めの中国成人男子の1/4はケシを原料とした麻薬を使用したらしい。

コショウ
蔓性植物で、3年目にリボン状の果実をつけ、15年間くらいは収穫出来る。果実を成熟させると赤くなり、水に浸して外皮をこすると白色の実が出る。黒胡椒は未熟なまま摘み取り乾燥させたもの。

オウショウナラ(ヨーロッパナラ)
1000年以上の寿命があり、40mの高さまで成長する。1759年~1765年にかけて建造されたネルソン提督のヴィクトリー号は推定5000本のオウショウナラを使用したらしい。

カニナバラ(イヌバラ)
ローズオイルはペルシアで利用が始まったとする。1700年代の終りには、秋になっても咲いている中国の薔薇が話題になった。

サトウキビ
ニューギニア原産。紀元前500年頃のガンジス川沿いのビハールで精糖方法が知られるようになった。

セイヨウシロヤナギ
樹皮からアスピリンが抽出出来る。

ジャガイモ(バレイショ)
低地や熱帯を除けば、世界中のどこでも栽培可能で、単位面積当たりの栄養価が高い。塊茎は18%の炭水化物、2%の蛋白質、約78%の水分、少量のカリウムを含む。

カカオ(カカオノキ)
アメリカ大陸熱帯地域が原産の低木。肥沃な土壌と多量の降雨を必要とし、4年で収穫可能で、寿命は80年以上。

コムギ
練り菓子、ビスケット、パンを作る主要な製粉用穀物。

チューリップの仲間
現代のオランダは1万ha以上の土地でチューリップが栽培され、年間100億個の球根が生産され、切り花輸出の約60%を占める。

ヴァニラ
1500年代にアステカ族 族長モンテスマからスペイン人に送られてから香料として世界中に広まった。ラン科のヴァニラを受粉させ6ヶ月~9ヶ月かけて熟し、天日に干して毛織毛布に包んで発酵させる。

ヨーロッパブドウ(ブドウ)
ワイン醸造は紀元前4000年頃からという説がある。ローマ帝国の人々が、ヒスパニア、ギリシア、ガリア、ゲルマニア、ブリタニア南部に葡萄の木を植えた結果、欧州ではワイン生産が盛んになったとする。キリストが最後の晩餐でワインを飲んだ事も一因らしい。

トウモロコシ
アメリカ大陸原産の一年生穀類。

ショウガ
1300年代には、生姜1ポンド(約450g)が羊1頭と同じ値段だった。ローマでは原産地のマレー諸島から欧州南東部経由で輸入された。

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード