ラバー・ソウル

読んだ本の感想。

井上夢人著。2012年6月6日 第1刷発行。



以下、ネタバレ含む。

作者が最初に考えていた話とは、別の話になっているように思えた。顔と胸の骨を折ってデザイナーに転向した岡田篤や、ストーカーをしていた宇野克広、三嶋絵里のブログにストーカーのコメントを残した<なりきん>(福岡県直方市の名物 成金饅頭から)は何だったんだろう?

〇ラバー・ソウル
ビートルズがライブ活動を止めスタジオワークに専念する転換期直前に創られたアルバム。

Run For Your Life:
他の男と一緒にいるお前を見せられるぐらいなら、死んで貰ったほうがマシだ

Drive My Car:
スターになる夢を持つ女とドライヴする曲

Norweigian Wood:
泊めてくれた女性の部屋に放火する事を匂わせる歌詞

You wont See Me:
電話を掛けても出てくれない女の事を歌う

〇銀槌男
ビートルズの「Maxwells Silver Hammer」から。残虐なサイコキラーが題材になった歌。

【登場人物】
鈴木誠:
36歳の洋楽評論家。撮影用に自分が所有する車(コルベット)を貸し、撮影中に発生した事故によって自失状態になった三嶋絵里に恋をして、殺人に手を貸すようになる。

以下は、Wikipediaの「ホウライエソ」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%BD

鈴木誠はホウライエソに似た外観をしており、外出困難なほど醜い設定。

三嶋絵里(三島江利子):
21歳のモデル。撮影中の事故によってモデル仲間のモニカが死亡し、そのショックからモニカの彼氏だった遠藤裕太を誘惑するが拒絶されたために遠藤裕太を殺す。さらに、自らの殺害に気付きそうだった富永賢志も殺す。自らの殺人を幇助した鈴木誠も殺すが、盗撮されていた事や金山勝信の証言等によって不利な状況になっている。

金山勝信:
51歳の鈴木家の使用人。鈴木誠が最も信用する人物で生活の手助けをする。

富永賢志:
モデル事務所に勤務する身長185㎝、90kgのプロレスラー体型。遠藤裕太と親しく、三嶋絵里を疑うが、睡眠薬を大量に飲まされ、自動車に乗せられて死亡する。

宇野克広:
25歳。3年ほど前に高校生だった三嶋絵里と交際し、ストーカーになった。学生時代はK&Kという会社を作っていたが、ストーカー騒動の後に一緒に仕事をしていた及川憲史郎を裏切って会社の金220万円余りを持ち逃げした。

***************

話の展開に矛盾を感じる。

鈴木誠が三嶋絵里の殺人の罪を被る事と、ストーカー行為をする事との関係性が見えない。

著者の最初の構想では、以下のようなものがあったのだと思う。

①人物誤認
事故によって醜い容姿になった岡田篤や宇野克広と、鈴木誠を錯覚させるトリック。

②場所や時間の誤認
鈴木誠はゲーム機に仕掛けた盗聴装置で三嶋絵里を見張っているが、取得した情報が別の場所のものだったり、過去の時間のものである可能性があった。

P49:
自分のテリトリーから少しでも離れると、ぼくはいつだって不安になった。
その原因は“他人”の存在だ。
すべての人間は、ぼくを蔑み、怖れる

P134~P135:
あなたは最初から決めているんだ。あなたにとって気に入らない答えは真実ではないし、嘘ということになる。あなたは、自分が気に入る答えが得られるまで、首を振り続けるんです

P164:
普通の人は、つきあい方のルールやコツなどを、幼い頃からの経験で獲得してくるものなのだろう。他人の話の聞き方や自分が喋り出すタイミング、言葉の選び方、相槌の打ち方、聞き流し方

P232:
人間がその本性を曝け出すのが、排泄とセックスと、そして食事だろう

P265:
可愛い、美しい、かっこいいというのは、それしかないと言われているように、彼らは感じられたりするんです。かといって自分の資質―美しさを捨ててしまう勇気はないし、やはり美しく、可愛い存在でありたいと思うけれど、そこだけで判断されるのは屈辱だと

P502:
誠さんの笑顔を見分けられるのは、私だけでしょうね

P568~P571:
誠さんが身代わりになってまで護ってやる価値が、あの女性にあるのでしょうか?
(中略)
護られてばかりだったぼくが、初めて他人を護る立場に立たされました。絵里さんを護るために生きる
(中略)
眼をゆっくり閉じて、大きく開いて―。
ほら、笑っている

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