終点のあの子

読んだ本の感想。

柚木麻子著。2010年5月15日 第一刷発行。



主にプロテスタント系の女子高校学校を舞台にした話。

フォーゲットミー、ノットブルー
高校一年生の立花希代子は、クラスメイトの奥沢朱里(カメラマン奥沢エイジの娘)と友人になる。

人から外れようとする奥沢朱里が気に入らなくなった立花希代子は、彼女の日記(クラスメイトの悪口が書かれている)を公開する事で、奥沢朱里がいじめられるようにするが、騒ぎが大きくなって自分がいじめられるようになる。

卒業までをがり勉で過ごしたらしい。

P35:
希代子は、朱里を憎んでいない。もし彼女に罰が与えられ、自分と同じようにささいなことに胸を痛める普通の女の子になってくれさえすれば、誰よりも彼女の力になろうと思っている

P41:
朱里の悪口を聞くたびに、常々朱里に対して抱いていた怒りがどんどん薄れていくのを感じる。心が浄化され、彼女と知り合う前の健やかで優しい女の子に戻っていく。希代子は悪口に参加せず、引き出すだけ引き出して、それを聞いているのが好きだった

P57:
朱里を皆で攻撃することで自分たちは同じになれたと思っていた。それは間違いだ。きっと皆、それぞれ違う思いを抱きながら、大きな流れに従っているだけだ

甘夏
夏休み期間中のバイトで変身しようとする森奈津子の話。

バイト先の吉沢さんが大量の甘夏をくれるため、処分に困り、マーマレードにする事を思い立つ。

P70:
高校に入ってから突如、階級制度が発生した。現在、クラスは人気者たちが地味グループを圧倒している

ふたりでいるのに無言で読書
派手な菊池恭子と、オタクの保田早智子が、夏休みの間、読書を通じて友人になる。

菊池恭子は、野球部のエースだった中学校時代の彼氏 岩田洋二が偏差値五十以下の工業高校に進学した事で釣り合わないと思い別れている。

夏休みが終わり、他のクラスメイトとの交流が復活すると、菊池恭子と保田早智子の友情は終わる。

P109:
今は悪女ヒロインがマイブームで、『危険な関係』なんて借りてる

オイスターベイビー
高校を卒業して四年が経過した奥沢朱里の話。

美術大に通い、杉ちゃんという友人が出来る。彼氏の田島淳之介と、クラスメイトの島根明人との浮気が原因で別れる。杉ちゃんは卒業後、郷里の広島に帰るようだ。

P197:
女の子たちは朱里を面白がり、羨望する。しかし、あっという間に弱さを見抜かれてしまう。飽きられ、捨てられる。
それが怖くて、誰よりも早く電車に飛び乗ってきたつもりだ。終点にたどり着くのはいつも一番乗り。それでも、すぐに追いつかれてしまう。
(中略)
朱里にとっての終点は、向こうにとっては折り返しの始発駅に過ぎない

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