青年のための読書クラブ

読んだ本の感想。

桜庭一樹著。発行 2007年6月30日。



聖マリアナ学園を舞台に、読書クラブの部員達が残した記録。

第一章 烏丸紅子恋愛事件
1969年度 読書クラブ誌 文責<消しゴムの弾丸>:

読書クラブ部長 妹尾アザミが、『シラノ・ド・ベルジュラック』を下敷きに転校生の烏丸紅子を王子としてプロデュースする。王子は聖マリアナ祭における投票で選ばれる。知的不良を演じるが、不純異性交遊で孕んで中退する。

P11:
抑圧された性欲を抱える女ばかりの楽園には、捌け口となる、安全で華やかなスターが必要であった
(中略)
学園には常に“偽の男”が一人いた

P16:
恋は、人の容姿にするものか?それとも、詩情にするものなのか?
シラノ・ド・ベルジュラックの極めて醜い顔をアザミは思った。シラノはぼくさ

第二章 聖女マリアナ消失事件
1960年度 読書クラブ誌 文責<両性具有のどぶ鼠>

1919年に設立された聖マリアンヌ学園の成り立ちについて。

1899年にパリ郊外で生まれたマリアナが日本に行くはずだったが、病死したために6歳上の兄ミシェールが女装して日本に来る。死後、自分の遺体から性別が判明する事を恐れ、行方不明になる。

P88:
父さんはどうなる。誰よりも君を愛していたのに。君がいなくて、生きていけるものか

第三章 奇妙な旅人
1990年度 読書クラブ誌 文責<桃色扇子>:

生徒会でクーデターを起こし、生徒会六本木化計画としてディスコクラブを作った生徒三人が、不純異性交遊の写真等を播かれた事で失脚し、読書クラブに亡命する。

三人の内、一人は読書クラブに馴染み、読書クラブ誌を書く。

第四章 一番星
2009年度 読書クラブ誌 文責<馬の首のハリボテ>:

山口十五夜と加藤凛子の話。山口五十夜は他校の男子生徒を加藤凛子と見間違え、秘密の彼氏がいると疑ってロックバンド「人体模型の夜」でそれについて歌う(ホーソンの緋文字における姦通罪)。

疑いが解けて山口十五夜は読書クラブに戻る。

第五章 ハビトゥス&プラティーク
2019年度 読書クラブ誌 文責<ブリキの涙>:

「ブーゲンビリアの君」として生徒の没収品を匿名で返してあげる五月雨永遠の話。シスターに化けて生徒指導室に出入りしていた。『紅はこべ』(バロネス・オルツェ)が元ネタ。演劇部の曽我棗は、五月雨永遠にブーゲンビリアの君の話を聞き、演劇の題材にする。

聖マリアンヌ学園は共学になる事が決定しており、読書クラブ部室があるビルも取り壊される。最後に残った部員である五月雨永遠は、ビルに侵入してクラブ誌を運び出し、政治家となった妹尾アザミに渡す。

かつての読書クラブ部員達は、『慣習と振舞い』というコーヒー専門店に集まっており、読書クラブ誌はそこに飾られる事になる。

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