連作のすすめ

読んだ本の感想。

木嶋利男監修。2012年12月1日 第1版発行。



現代技術(太陽熱消毒、抵抗性品種等)で連作を有効にする事が可能になったとする。

農作物は種類によって、適した土壌の粒形や緻密度等が異なり、同じ作物を同じ畑で栽培する事は、土壌条件をそのまま活かす事に繋がる。

連作すると品質が向上する作物:
綿、麻、薩摩芋、南瓜、玉葱、人参、大根、etc

連作の影響がほとんど無い作物:
稲、大麦、小麦、粟、カラス麦、玉蜀黍、黍、蓮根、etc

連作すると障害が発生し易い作物:
里芋、じゃが芋、甜瓜、白瓜、トマト、インゲン、白菜、etc

著者の実験では、連作するとキャベツで4年~5年目、大根・小麦では3年~4年目に病害が発生して収量が減少した。しかし、連作を継続すると収量は安定したらしい。

<土作り>
固相、気相、水相の三相のバランスを保つ立体構造を作る。

プラウ耕:下層を鍬等で粗く耕す(深さ20㎝)
ロータリー耕:鋤等で細く耕す(深さ12㎝~15㎝)
ハロー耕:表層を細かく耕す

吸肥根は浅い位置、吸水根は深い位置に伸長するなど、根の役割は深さによって違う事を踏まえる。水の縦浸透を促進する暗渠(地中に埋めた排水用水路)や明渠(地上に設けた排水用の溝)を設置して水はけを調整。畝や畦を利用して、傾斜によって水が流れ易くする。

<土壌処理>
連作によって病害が発生した場合の対処。

①太陽熱消毒
作物の栽培終了後に、10アール当たり稲わら1t、米糠100kgを混ぜて耕す。土壌表面をビニール等で覆い、7月~8月の高温時に約一ヶ月の消毒を行う。

②バイオフューミゲーション
植物が持っている殺菌成分を活用。アブラナ科に含まれるグルコシノレートは加水分解すると土壌病原菌に効く。

ウリ類(胡瓜、メロン、西瓜等)や茄子類を夏に栽培した後に、秋にコブタカナや黒ガラシを栽培し、春先に土壌に鋤き込む方法。鋤き込んだ後はビニール等で被覆して約一ヶ月放置し、グルコシノレートが加水分解され、土壌病原菌が殺菌されるのを待つ。

<土壌改良資材>
①堆肥
作物の種類に合わせて対応する。

アブラナ科野菜(キャベツ、ブロッコリー等):
有機物分解が得意な根圏微生物と共生しているので、やや未熟な堆肥。

ウリ科野菜(胡瓜やメロン等):
アンモニアを硝酸態窒素に変える酵素を持たないため、完熟した堆肥を使用。春菊や小松菜も収穫までの期間が短いため完熟した堆肥を表層に施用する。

根の深い野菜(茄子やオクラ等):
20㎝程度の深い位置に施用する。

②転炉スラグ
ケイ酸カルシウムを主成分とする。アルカリ度を上げる効果があるため、アブラナ科野菜の根こぶ病(酸度ph7.2以下で感染)を防止する効果。

③コーラル(珊瑚化石)
ミクロネシア、カリブ海の島々、沖縄は根こぶ病の発生し難い地域とされる。

④米糠、コーヒーかす、ソバ殻
乳酸菌の繁殖を促し、自活型センチュウ(植物に寄生しない)が乳酸菌を餌として増殖し、尿酸を排泄する。自活型センチュウは100ppmまで耐性があるが、寄生型センチュウは10ppmまでしか耐性が無いのでセンチュウを防除出来る。

⑤木酢液
炭を焼いた時に出る煙を冷却した時に結露する。希釈すると微生物が繁殖し、濃い濃度で殺菌、薄い濃度で微生物の餌となる。

⑥廃糖蜜
砂糖精製時に発生する黒褐色の液体。スクロースを主成分として、茎葉に散布すると葉面微生物が活性化する。

<別の作物>
間作(畝間に別の作物を育てる)や混作(同じ畝に育てる)の技術。

トマトと韮、苺と長葱、野菜類とハーブ、柑橘類とナギナタガヤ等は病害虫防除を目的とする。

囮作物として、大根を利用する方法もある。根こぶ病菌は死んだ組織には寄生せず、アブラナ科が無い時は休眠する。大根を植えると根こぶ病菌が休眠から覚めて、大根に寄生するが、表皮から生じた根にのみ寄生するため増殖出来ない。草生栽培では、カバープランツ(地表を覆う食物)や緑肥に使用する。

雑草で雑草を防ぐ方法として、秋に冬野菜の小松菜や水菜に、夏草のスベリヒユやアカザを繁殖させて敷き草のように地表を覆わせて冬草発生を抑える方法がある。

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