おれたちと大砲

読んだ本の感想。

井上ひさし著。1977年4月25日 第1刷。



【あらすじ】
1868年頃の日本を舞台に、本所小梅町の貧乏御家人の餓鬼達で作られた黒手組が、幕府に加担しようとして、挫折するまでを描く。大砲は、剣道道場 鬼兵館からもらい受けた木製のもの。

横浜で薩摩の船に大砲を打ち込むはずが花火を打ち上げ、ガトリング砲の盗難に失敗。京都で天皇誘拐を試みるも、公家の少年に騙されただけで終わり(鳥羽・伏見の戦い)、江戸の彰義隊駐屯地から商家の金蔵の金を盗もうとして土中を掘る間に難を逃れる。

最終頁で大砲が割れたのは、黒手組の活動終焉を象徴している。

P490:
古い言語とか習慣は僻地に残る
(中略)
時世に敏感な上の階層が旧体制を見限って、新しい体制に寝返った時点でも、まだ、認識の上で旧体制の中に取り残されている下層の庶民たちは、自分にとって収奪者以外の何者でもない旧体制がゆさぶられているのに気づくと、基盤を失うという錯誤の危機感から、その擁護に立ち上がる

【登場人物】
土田衛生:
黒手組。23歳。将軍の尿管役を務める家の出身。

鶴巻重太:
黒手組。将軍の草履取を務める家の出身。

北公路甚吉:
黒手組。将軍の髪結職を務める家の出身。

一力茂松:
黒手組。将軍の籠担ぎを務める家の出身だが、身長が六尺に足りないために、家を出ている。

丸本時次郎:
黒手組。将軍の馬の爪髪役を務める家の出身だが、海外留学を目指しており、黒手組のガトリング砲盗難事件に巻き込まれて留学を断念し、やがて蔭間役の痔の治療をしているところを、浮気と勘違いされて殺される。

塚原鬼伝:
剣道道場 鬼兵館の主。木製の大砲を黒手組にくれる。

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