晩年の子供

読んだ本の感想。

山田詠美著。1991年10月7日 第1刷発行。



著者が幼い頃、父の転勤に地方都市を移り住んだ経験によるらしい。特に思い出深いのは、静岡県磐田市らしい。

晩年の子供
犬に咬まれて狂犬病で死ぬと思い込んだ子供の話。

堤防
自力で何かをせず、運命に引きずられていると感じる子供の話。中学校の同級生が妊娠し、自殺未遂をした事で、彼女の生きようとする力を感じる。

P52:
手首を切った瞬間に、しまったって思ったもん

花火
ホステスをしている28歳の姉 頼子の様子を見に行く妹19歳の話。

P75:
「私は、彼の生理に従ってセックスしているだけなの。時々、私の体の上の彼を殺してやりたいと思うことすらあるわ」
「それなのに、どうして、あんな声を出したりするのよ」
(中略)
「思いやりかな。彼との関係を壊さないための」

桔梗
隣家に住む美代と交流する子供話。美代は別れ話を切り出され、自殺する。

P104:
すぐに枯れてしまうことでしょう。地面のない植物はすぐに死んでしまうものですから

海の方の子
海辺に住む片目が義眼の少年 哲夫に興味を持った少女の話。

迷子
雅美、由美の姉妹の隣に住む、まり子、めぐみの姉妹に、愛人の子である、ひろ子が引き取られる話。腫物に触るように育てられているが、迷子を切っ掛けに本気で叱られるようになる。

P154:
だってさ、大人になって、食べもんに困ったら嫌だもん。今の内に食糧を隠しておけば、おなかへったて、大丈夫だもん


弟が出来た小学四年生 岡田真美の話。蝉の腹が空洞であった事から、自分も空洞を持つ人間であると思う。

ひよこの眼
中学三年生 亜記が、転校生 相沢幹夫を気にする話。彼の瞳は、縁日で売られる雛のように、死を諦観していた。相沢幹夫は、借金をしていた父親の自殺の道連れにされる。

P206:
ひよこは、最初っから、生きる気なんてなかったよ、ママ

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