管子の説く覇道

読んだ本の感想。

中村聡著。平成11年12月21日 初版発行。



紀元前七世紀の中国にて活躍した管仲の思想。

君主は、自らの信条を公開し、且つ、簡単にはそれを変えない。そうすれば人民は従い易いとする。

七法:則(物質を存在させている法則)、象(現象形態)、法(度量衡、制度)、化(発展のルール)、決塞(損益)、心術(精神)、計数(計画)を把握するべきとして、物質的部分を重要視して精神的部分を最後にもってくることに特徴がある。

<牧民>
民を飼育する。穀物庫が充実していれば、礼儀を身に付ける余裕が生じ、栄誉を弁えて行動するようになる。物質的に豊かになれば、社会秩序が整うという思想。

社会秩序は、仁(節度)、義(自分をひけらかさない)、廉(過ちを隠さない)、恥(悪事に引きずられない)から成る。そのために、逸楽(楽しみ)、富貴(豊かさ)、存安(身の安全)、生育(一族の繁栄)を満たすようにする。

①徳ある者に政治を担当させる
②五穀の生産に努める
③生活必需品の産業を振興する
④人民の心に順応する政令を下す
⑤適材適所
⑥厳罰
⑦賞によって報い、積極的に行動させる
⑧実現可能な事業
⑨人民の嫌がる事を強制しない
⑩収奪を行わない
⑪一貫性のある政策

<覇道>
家族を治める方法、村を治める方法、国を治める方法は、それぞれ違う。

大国は軍隊に優れた指揮官を置き、地方には役人を配置し、長官によって支配する。広大な国土を開発し、賞罰を公平に、君主が私利を追求しないようにする。

農産物の生産には季節や労働力の限界があるが、人間の欲望には際限が無いため、法令が無ければ君主の際限の無い欲望を、限りある生産で満たす事となり破綻する。

人格、実績、実力に見合った位階制度を整えるべき。

中国の春秋戦国時代は血縁的支配から法令による支配への転換期にあり、広大な国土を支配する方法論が求められた。

<経済政策>
土地の収穫実績に応じて税率を変えた事を画期的とする。

さらに、以下のような行政単位を設ける。

行政区画:
暴(六里四方)―部(五暴)―緊(五部)―郷(五緊)―方(四郷)として、緊には市場を設ける

人口配置:
伍(五戸)―連(二伍)―暴(五連)―郷(五暴)―都(四郷)として、郷には一人の長をおく

そして、六里四方から戦車一乗(馬四頭、兵士七人、御者五人)を供出させる。

管仲には、インフレやデフレの概念もあり、国家が穀物を蓄え、市場介入を行う事で物価を平準化出来るとしている。穀物庫への備蓄を奨励する事で農産物価格を高騰させ、農業を振興する政策。

他に塩の専売制も奨励しており、内陸の梁、趙、宋、衛等への輸出を行っている。

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