ヘロドトス,トゥキュディデス

読んだ本の感想。

責任編集 村川堅太郎。昭和45年8月20日初版発行。



主題は、歴史叙述の誕生だとする。ヘロドトスもトゥキディデスも神話を離れて主体的に真実を追及する歴史記録を描いた。

背景にあるのは、紀元前750年頃にギリシア人が地中海岸に多数の植民市を建設し始め、広い世界を見た人々が自然を合理的に説明しようとする自然哲学を生んだ事がある。真理探究と批判の精神は、ヘロドトスやトゥキディデスの書の根幹でもある。

ヘロドトス:
紀元前480年頃の生まれで、アテナイやバビロニアに滞在した経験に基づいて著述を行ったらしい。主題であるペルシア戦争の叙述は、巻五~巻九までで、他はリュディア王国による小アジア征服や各地の風俗等が記述される。

トゥキディデス:
『戦史』において、紀元前450年代から始まったアテナイとスパルタとの武力衝突を記録する。巻九までの叙述であるが、明らかに未完らしい。

両者ともに、真実への拘りがあるが、結局は当時の時代背景に縛られており、現代人から見ると荒唐無稽になってしまう箇所がある。

P70~P72:
リュディアの王カンダウレスが、自分の妻を溺愛するあまり、気に入りの部下であるギュゲスに妻の裸を見せる話。怒った妻は、ギュゲスを唆して謀反を起こし、ギュゲスは王国を手中にした。

P110:
アルメニア人が、獣皮で出来た船で河下りをしてバビロンで商売をする。船には驢馬を載せており、バビロンで商売した後に、獣皮を積んでアルメニアに帰る。河の流れが速いために、河を船で遡って帰る事は出来ない。

P115:
エジプトのプランメティコス王が、生まれたての赤子を羊に育てさせ、最初の言葉が「ベコス」であると知る。「ベコス」が、プリュギア人がパンを呼ぶ時に使用する言語であると知ると、プリュギア人が最古の民族とした。

P238:
ペルシア王クセルクセスのギリシア派兵に反対していたアルタバノスが、王と同じ夢を見た事で、ギリシア派兵に賛成するようになる。

P308~P311:
ペルシア王クセルクセスは、弟マシステスの妻に懸想するが手に入れられず、その娘アルタユンテを息子のダレイオスの妻にして、女を手に入れ易くしようとする。しかし、息子の妻になる事が決定すると、今度はアルタユンテに懸想し、正妻アメストリスに贈られた上着を贈呈する。
怒ったアメストリスは、原因はマシステスの妻にあるとして、彼女に残虐な暴行を加えたため、マシステスは反乱を起こすが鎮圧されてしまう。

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