マキアヴェリ戦術論

読んだ本の感想。

ニッコロ・マキアヴェリ著。2010年3月10日 第1刷。



とても読み難い本。

16世紀前半のイタリアにおいて、銃火器という新兵器が登場し、マキアヴェリは変化に対し、古代ローマの兵法によって対処する事を提唱したのだと思う。

しかし、それは失敗だった。

第一章 市民軍について
傭兵でなく、市民による自発的な軍に頼るべきとする。平時の軍は危険?

ローマもアッシリアも司令官を交代する慣例が無くなり、継続的に就役するようになると問題が生じた。

第二章 市民軍の武器、訓練、戦闘隊形
ローマ人の武装:
重歩兵(肩当てまである鎧や下垂れが膝まで届く胴着)と軽歩兵(腕に嵌めた円形の楯)に区分されており、約92㎝の剣と短剣、投槍を装備していた。

現在(16世紀)の武装:
鉄の胸当てと約5.2mの槍。さらに切っ先が丸い剣。

ローマ人と16世紀を比較すると、16世紀の方が装備が軽いが、ローマ人の方が装備に守られており、優れているとしている。騎兵と歩兵を比較すると、歩兵の方が様々な場所に移動が可能であり、また、馬が武器を恐れるために騎兵は使い勝手が悪いとする。

以下は隊形については、五列の80人縦隊を基本にし、各列の人数を調整する事で、10人並びで40列や、縦20列で一列20人並びにもする。

****************

隊形についての理解が難しい。多分、絵で説明してもらわないと分からない。火縄銃を音によって兵士を脅かすために役立つとしており、本書が書かれた時点では火縄銃は有効性の低い武器とされていたのだと思う。

第三章 軍事訓練の未来像
砲兵隊についての意見が興味深い。

大砲は運用次第では敵の陣形を破壊するが、軽騎兵による急襲で敵砲兵隊を占拠出来ると主張している。その根拠の一つとして、ローマ軍人ヴェンティディウスがパルティア人と戦った時、パルティア人の弓矢に対抗するために敵軍の宿営地に接近し、戦った例をあげている。

そして、大砲は古代の戦闘隊形や武装を無用にはしないとしている。

第四章 司令官の心得
地形の利用や士気について。

アレキサンダー大王が熱弁で軍隊を鼓舞した例。

宗教についての言及もあり、古代の軍は宗教と宣誓によって規律を保ったと考える。神からの期待は自己への威圧になる。

第五章 敵中行軍
継続的に攻撃される状況への対処。

ローマ軍は慣習的に二~三の騎兵分隊を行進の先頭に出していた。

第六章 陣地戦
地形を利用した戦術について。これも絵や表が無ければ理解し難い。

第七章 都市の防衛
高い城壁を作り、城壁の内側に堀を巡らすとする。城壁が砲撃によって崩れ去った場合、力学的には砲撃している側に倒れる。それによって豪の深さが増える。

P298~P300の名将の心得は面白いと思った。

より価値のあるのは兵士の数よりもその勇気である。しかも時としてこの勇気よりも地形の方が有益である

新しい事、目前に迫った事は軍団を狼狽えさせるものである。在り来たりの事や先の事は問題にされない。このため敵軍と戦う前に小さい戦闘で実体験を積ませて認識を深める必要がある

兵士が兵営に居住している時は畏敬や刑罰を与えなくてはならない。しかし彼等が戦争に参加した時は期待と報酬を与えねばならない

軍団配置は敵に察知されないようにし、戦闘隊形を第二、第三の布陣に移行し易いようにしなければならない

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