人面屋敷の惨劇

読んだ本の感想。

石持浅海著。2011年8月3日 第一刷発行。



以下、ネタバレ含む。

後半で主人公が狂ってしまっている。村野哲美さんが気の毒。

【登場人物】
矢部美菜子:
主人公。三十代半ば?息子は勇作。運営するWebサイト『今夜もあなたと夢を見たい』が盛況で高収入。

糸居由規美:
丸眼鏡の女性。娘は春香。娘を虐待していたらしい。

加茂悟朗:
月刊インベスターズ・ジャパンの記者。娘は津村有紗(恋人の娘であるため名字が違う)。丸顔に天然パーマ、黒縁眼鏡。

中川弘也:
息子は正勝。三十代半ば?ややエラが張って、髭の剃り跡が濃い。美男子ではない。妻子が交通事故に遭うが、息子の遺体だけが見つからなかった。

藤田昭信:
猛禽類を思わせる風貌。息子は敦。

菅山秀一:
弟が土佐に誘拐されたとしているが、実際には土佐の養子。

土佐晴男:
連続幼児誘拐事件の犯人。富豪。50歳くらい。誘拐した児童の絵を描く趣味がある。丸坊主に近い髪型に顎髭、銀縁眼鏡に細い眼。

村野(土佐)亜衣:
誘拐されて土佐に洗脳された高校二年生。碩徳高校という進学校の生徒らしい。

【あらすじ】
12年前~10年前にかけて東京都西部で発生した連続幼児失踪事件の容疑者 土佐の屋敷(人面屋敷)にて若者を目撃したという情報があり、被害者会の有志が土佐の家に押し掛ける。

土佐の家で誘拐された幼児達の絵を見た藤田が激怒し、ナイフで土佐を殺害。

通報する前に家探しして、子供達を探す。誘拐された子供達の中で村野(土佐)亜衣が現れるが、土佐に洗脳されており、自分は虐待親から助け出されたと思い込んでいる。

そして、家探ししている内に、拘束されていた藤田が死亡。このままでは警察が無実とした男の家に押し掛けて殺害し、家探しをした事になってしまう。通報する前に幼児誘拐の証拠や犯人を見つけなくてはならない。

被害者会の中に犯人がいる事になり、犯人を推理するが、終盤で自分の子供が解体されていく様子を描いたスケッチブックを見つけた糸居が半狂乱になり、加茂を殺害し自分も死亡。

中川は、菅山が土佐の家に慣れている事から、被害者の兄でなく、土佐の養子であると推理。村野(土佐)亜衣と一緒になる前に藤田を殺す余裕があった事を指摘する。

何故か、中川と主人公は菅山を警察に突き出さず、軽井沢の別荘に自分達の子供が生きている可能性を指摘され、軽井沢に向かうところで終わる。

やたらに村野(土佐)亜衣が威張っているけど、土佐が幼児誘拐者である事等を考慮すると、もっと弱い立場なんじゃないの?

村野(土佐)亜衣は実親に虐待されていたと思い込んでいるけど、その洗脳は修正しなくて良いの?

警察が調べれば、被害者会の菅山が実は土佐の養子である事が判明するだろうけど逃げ切れるの?

土佐の遺産を村野(土佐)亜衣が相続するから実親に頼らなくて大丈夫とするけど、戸籍や法律、賠償は大丈夫なの(主人公はシングルマザーで親と仲が悪く、住民票を東京に移せないために苦労する記述がある)?

何より、平然と殺人をする者達を放ったらかしにして軽井沢に行く主人公達に違和感がある。何でこうなったんだろう?

P265:
彼女にとって娘など、どうでもいい存在なのだ。娘の身を案じる親を演じ、悦に入っていた。由規美にとって、自分を被害者の立場に置くことは、何よりの快楽だったのだ。悲劇のヒロインでいられるから。自分を哀れむことができるから。
それが、人面屋敷で、立場が逆転した。土佐に愚弄され、しかも同行の仲間が殺人を犯した。由規美は一転して加害者の立場に立たされることになった。お互いを疑い合う状況では、仲間は同情してくれない。亜衣を共通の敵に仕立てあげて共感を呼ぼうとしても、誰もついてこない。

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