「戦争と経済」のカラクリがわかる本

読んだ本の感想。

兵頭二十八著。2003年1月8日 第1版第1刷発行。



物凄く読み難い本。

<日本人の基本的考え方>
日本人は島帝国の伝統で「日本国」が無くなる事を考えない。そのため、貯蓄や公務員就職が人気になる。

しかし、国家が永続するとは限らない。国家の仕組みとして信用作りとしての金融と、物作りのバランスが取れている事が大切。

借金をしてでも巨額の資金を運用した企業の方が強い。

南部銃製造所の創設者 南部麟次郎は、日露戦争で二倍に増えた陸軍工廠を維持するため、自ら営業して新規の仕事を受注しようとした。新規市場として中国市場への売り込みのため、大倉、三井、高田の三代商社を統合し、明治四十一年に「泰平組合」を結成。第一次世界大戦でライバルのドイツ企業に輸出力が無くなった際に、中国市場に兵器を売り込むが、1919年には内戦への加担を恐れる欧米世論に抑れて輸出を自粛する。その後、作り出した武器メーカがミネベアの大森工場に繋がる。

日本政府も兵器を自給自足する必要性を痛感し、1918年に制定した軍需工業動員法により、三菱等が兵器の供給先として浮上する(当時の日本で内燃機関を製造出来るのは造船メーカーのみ、三菱造船所は高い総合力を持っていた)。

三菱重工業は満州事変後に誕生する。

しかし日本の工業力は弱く、第一次世界大戦で使用した砲弾数は米軍が四百億発、英軍が三億発、仏軍は三億四千万発、独軍は五億八千万発であるが、日本は日清戦争で五十万発、日露戦争で一0四万発、日中戦争を含む太平洋戦争で七千四百万発を生産出来ただけだった。

<石炭を持つ国>
近代の国家では、国内で石炭が算出するかが重要な問題だった。

鉄鉱石は重く、石炭は嵩張る。特に製鉄業では膨大な量の石炭を必要とする。そのため、殖産興業策では大炭鉱の近くにコークス・プラントと製鉄所を集める。

フランスでは石炭資源が乏しく、重工業に不利であり、金融資本が栄えても重工業は弱体化した。

一方で英国は石炭資源が豊富であり、強粘結炭(コークスに固めて高炉に投入すると、自重で空道が潰れない)や瀝青炭(軍艦のボイラーで向く)等が産出された。

日本の大炭鉱は本州に存在せず、八幡製鉄所は北九州に建設された。アイルランドの不利を石炭が算出しない事と考え(「英国の経済的勢力」堀川善哉著、大正五年)、満州の石炭権益を保持すべきとした。

その後、エネルギー源が石油に代わる事で、貿易の王座がロンドンからニューヨークに移転する。

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