作物にとってケイ酸とは何か

読んだ本の感想。

高橋英一著。2007年9月25日 第1刷発行。



必須栄養素以外に、植物に環境ストレス耐性を付与する養分としてのケイ酸。

<ケイ酸>
以下は、Wikipediaの「ケイ酸」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%A4%E9%85%B8

1824年に発見さたケイ素は、地球表層の(岩石圏、水圏、気圏等からなり、地球全体の約7%)の重量の26%を占める。50%の酸素に次いで多い。ケイ素は酸素との親和性が高いため、自然界では二酸化ケイ素、またはシリケイト(塩)として存在する。二酸化ケイ素が水に溶けるとケイ酸になる。

*******************

ケイ酸を多く吸収するケイ酸植物はイネ科植物(白亜紀末に現れる)に多く、乾燥化によって縄張りを広げ、陸地面積の1/4を占める草原を形成している。

双子葉植物は動物に食べられないように有害物質を含むが、イネ科植物は体表面を硬くして摂食し難くしている。体を強固にするためにケイ酸を利用する。

さらに植物は葉の表面の気孔以外の部分をクチクラという不透水性の層で覆って水分の発散を抑制しているが、イネではケイ酸をクチクラ周辺に沈積しており、水ストレスを軽減している。

また、ケイ酸を多く施した水稲は、より直立型の葉になって受光態勢が良くなる事が知られており、食害のストレスや水ストレス、光不足のストレスを軽減するためにケイ酸が利用されているとする。

*******************

日本におけるケイ素研究は、1917年にいもち病に罹病した水稲の葉のケイ素含有率が低い事が報告された事から始まる。ケイ素と水稲の耐病性の関連が知られるようになり、また、1940年代に実施された老朽化水田の研究から、ケイ素補給の必要が知られるようになる。

水田は畑と比較して多量の灌漑水の供給を受けており、有害物質を洗い流す反面、土の表面が大気から遮断されているため、土中の酸素が生息する微生物によって消費され、強い還元状態になる。

すると土の中の鉄が還元されて溶け易くなり、下層へ溶脱するが、それに伴ってマンガンやケイ素も溶脱する。そのため、1952年から製鉄工場から排出される鉱滓(主成分はケイ酸カリウム)をケイ酸補給資材として利用するようになる。

水稲は大量のケイ酸を必要とする反面、水田のようにケイ酸を多量に消費する環境にある。第二次世界大戦まではケイ酸の供給源だった稲原堆肥が、労働力不足のために施用されなくなったため、ケイ酸肥料が作成されるようになった。

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード