できる上司の「部下を動かす」行動習慣

読んだ本の感想。

髭彰著。2013年10月19日 初版発行。



第1章 人は誰でも素晴らしい才能を持っている
多くの上司は、自分を変えずに部下を変えようとして失敗する。しかし、他人を変えるには自分を変えるしかなく、そのためには自分を理解する必要がある。

自分を理解するには、上手くいった経験と、失敗した経験を集め、そこから自分の得意パターンを探す事である。自分の得意パターン(判断や行動の癖)は上手く機能する時もあるが、全てに適用してはいけない。

成功するために多様な行動を選択出来るようにする。自分の強味を止めてみる。

第2章 激しくやりすぎる上司
声も態度も大きく、自己主張が強い型。心を開いて他人を受け入れる強さを持つべき。

以下の問題。

・何でも自分で決めたがる
⇒部下が自分で考えなくなる

・会議を仕切ろうとする
⇒皆の意見を集約出来ない

・異論に対して威圧的に対抗する
・「意見があったら行って来い」と言う

以下の具体的な行動改善例。

・自分で何でも決めず、部下の意見も聞く
・会議を仕切る癖を止めて、黒子になる
・自分に意見出来る雰囲気を作る
・勝とうと思う癖を止める
・部下を操作せず、部下に任せる
・出来ない部下を駄目扱いしない
・部下に対抗せず、愛情を注ぐ

第3章 頭をフル回転しすぎる上司
自分の考えを話すのが好きで行動的。価値あるものを見抜いて真の革新を成すべき。

以下の問題。

・次々と指示を出して部下を動かす
⇒部下が自立しない

・会議を独演会にする
・話を先に進めて部下の話を聞かない
・熱し易く冷め易い

以下の具体的な行動改善例。

・人の話をじっくり聞く
・考えを発散させず、一つに集中する
・自分の満足を求めず、部下の中に財を探す
・夢中で話し込まず、話を短く纏める
・未来の計画でなく、現実の問題に取り組む
・楽天的に考えず、部下の苦しみに目を向ける

第4章 効率的に進めすぎる上司
目標に向かって精力的に仕事をする型。信頼関係を築くべき。

以下の問題。

・部下を道具のように扱う
⇒部下の意見を聞かずに方針を変える等

・会議で早急に意見を纏めてしまう
⇒自分の方法に沿った形で纏めてしまう

・仕事中心で親密な関係が作れない
⇒自分の弱味を話せず、仕事の話しか出来ない

・方針を簡単に変える
⇒自分が学んだ事を即時で実行するために、部下は振り回されているように感じる

以下の具体的な行動改善例。

・合理的に考えず、信頼関係を築く
・自己イメージを求めず、部下の成長を願う
・部下と目的を共有する
・自分の評価を気にせず、部下に手柄を与える
・部下の気持ちを理解する
・話の腰を折らない

自分を表現し、部下の意見の弱点を指摘して組織を動かしているつもりになってはならない。組織では、情報が自動的に上がる仕組みを作るべきで、そのためには各人がビジョンを共有しなくてはならない。

第5章 未来を心配しすぎる上司
真面目で堅実に仕事をする型。覚悟を持って行動すべき。

以下の問題。

・起こりそうでもない問題でも気になる
⇒部下は不安感を増幅される

・確実な方法に固執する
⇒部下の確実性を問い詰めると、部下の発言が減る

・答えを他人に求める
・全て自分で対処しようとする

以下の具体的な行動改善例。

・リスクばかりを気にせず、部下に挑戦させる
・誰かに頼らず、自分で判断する
・人が肯く事を気にせず、意見を伝える
・全ての事案に対処せず、重点を絞る
・常識に縛られず、部下の多様性を活かす
・自分の経験を部下に押し付けない
・早く決断する

未来を心配し過ぎる事は、反面では広い視野を持っている事である。自分の不足を認め、他人に任せる覚悟を持つべき。

第6章 面倒を見すぎる上司
部下に助言するのが好きな型。相手のためより目的優先で行動すべき。

以下の問題。

・部下に近付き過ぎる
⇒私的な事まで細かく指導する

・部下に注意出来ない
・上から目線で助言する
⇒微笑みながら威圧的な言葉を使う

・気持ちを理解しないとむくれる
⇒自分の配慮に感謝すべきという感覚

以下の具体的な行動改善例。

・すぐに部下を助けず、任せる
・部下に好まれようとせず、距離を置く
・関係を壊す事を怖がらずに意見する
・見返りを期待しない
・他人に相談する
・人に合わせず主体的に判断する
・自分を犠牲にする癖を止める

第7章 欠点を探しすぎる上司
何事もきちんとしてないと気が済まない型。肯定的に考えるべき。

以下の問題。

・高い基準で自他を責める
・過程の正しさに拘る
⇒部下は、どこまでやれば良いか疑心暗鬼になる

・判断に時間がかかる
・部下の書類に赤ペンを入れる
⇒部下が上司依存になる

以下の具体的な行動改善例。

・自分の基準で判断せず、多様な意見を受容する
・批判する癖を止めて他人を許す
・方法に拘らず、目的を意識する
・助言に力を入れず、自主性を尊重する
・助けを求める
・批判を恐れずに自分を許す
・80点で良しとする

第8章 価値観にこだわりすぎる上司
個性的な判断をする型。現実に立ち向かうべき。

以下の問題。

・判断に感情を持ち込む
⇒利益ではなく、自分なりの意義を重視する

・自尊心が高くて人間関係が冷え込む
⇒他人の意見を否定して、相手が対話を諦める

・他人を気にし過ぎて素直になれない
⇒周囲の反応を気にして迷ってしまう

・自己否定して同情してもらおうとする

以下の具体的な行動改善例。

・気持ちが揺れるのを止めて現実的に判断する
・自分らしさではなく、平凡を受容する
・他人と比較せずに、自分を肯定する
・感傷的にならず、客観的に見る
・インスピレーションに頼らず、手順を踏む
・好き嫌いで判断せずに他人を受容する
・独特な表現でなく、平易な言葉を使う

第9章 自分を軽く見すぎる上司
穏やかでマイペースな型。沈着に決断して存在価値を高めるべき。

以下の問題。

・優先順位を誤る
⇒葛藤を生む重要事項を後回しにする傾向

・問題を先送りする
・自己主張しない決断に時間がかかる

以下の具体的な行動改善例。

・謙遜せずに強い意志を表現する
・相手に反論する
・我慢せずに自分の要求を求める
・葛藤に打ち勝つ
・問題を軽視せず、先手必勝に出る
・放任せずに、部下を育てる覚悟を持つ
・周囲を気にせずに自分で決める

第10章 評論的に考えすぎる上司
尋ねると答えるが、必要最小限しか話さない型。予見力と思いやりで人を指導すべき。

以下の問題。

・自分で言った事をやらない
・部下を馬鹿扱いする
⇒「もっと検討しろ」、「他に良い案は無いのか」等

・行動するまでに時間がかかる
⇒目的までの手順に納得しないと行動出来ない傾向

・部下の感情が分からない
⇒人との触れ合いを避けるために感情に気付き難い

以下の具体的な行動改善例。

・批評せずに、思いで他人を動かす
・一人で考えずに、共に行動する
・知識を溜め込まずに、実体験から学ぶ
・傍観的にならず、挑戦する
・分析せずに、人の情に触れる
・すぐに諦めずに、怖さを乗り越える
・馬鹿にされても良いから、助けを求める

第11章 やっぱり得意パターンが出てしまう落とし穴
自分の行動パターンを変える時にも、得意パターンが出てしまう事がある。

特に、「激しくやりすぎる上司」、「頭をフル回転しすぎる上司」、「効率的に進めすぎる上司」は、強味を止めるようにすると、自分が弱くなったように感じてしまう。しかし、それこそが成長の源である。得意パターンを使う時と止める時を見極める事が出来るようになる。得意パターンを止め続けるのでなく、部下を育成するタイミングで止める。

逆に、「価値観にこだわりすぎる上司」、「自分を軽く見すぎる上司」、「評論的に考えすぎる上司」は、短所を直すという方法になり、強味を活かせない。基本的に一人で過ごす事を好むので、対人行動における得意パターンを自覚していない事が多い。

・激しくやりすぎる上司
極端に激しく、激しくやり過ぎる行動を止める。上司の意見が出しやすいよう、全ての会議の出席を止める等。本当に激しさが止まった時は、自分でない感じがするはず。

・頭をフル回転しすぎる上司
短絡的に、「こうすれば良い」と思い付いた事をする。本当に止まった時は、多くの人に助けてもらっている感覚があるはず。

・効率的に進めすぎる上司
学習した事から、すぐに使えそうな事を実践してしまう。本当に効率的に進め過ぎる事が止まった時は、心が落ち着いた感じになるはず。部下の育成する焦りが消える事が大切。自分のスピードを落とす。

・未来を心配しすぎる上司
とりあえずやってみる事が苦手。部下の気持ちを聴く場合、どうすれば良いのか自分の外に答えを探す事を止める。

・面倒を見すぎる上司
理由を作って部下に近付こうとしてしまう。他人への関心から、自分を育てる事に重点を移す。

・欠点を探しすぎる上司
欠点を探す欠点を直そうとしてしまう。自分を責めずに許す事が大切。

・価値観にこだわりすぎる上司
どうしても価値観に拘ってしまい、他人と自分を否定的に比較してしまう。これは、自分は他人と違うとする事で、自分の世界に留まる心理である。目前の現実に対応する事に集中する。

・自分を軽く見すぎる上司
挑戦出来ない。反省して、それ以上責められないように自分を防御している。それなので、反省しないような方向に意識を持っていく。自分を褒める事が大切。

・評論的に考えすぎる上司
考え過ぎないための手順を組み立てる事に時間を使い、結果的に行動を変えられない。自分が当事者として関わる事で、考える準備無しに話したり動くようにする。

以下の方法論。

◎損失予測法
自分の得意パターンで行動する事で生じる損失を書き出す。どのような状況で得意パターンに入り込み、それによってどのように損をするかを知る。

◎自問法
得意パターンを止める必要がある時、「どうしてそう思うのか」、「どうしてそうしようとするのか」を自問する。

◎相談法
自分の得意パターンについて、信頼出来る人間に効く。

第12章 人は関係づくりの中で成長する
相互理解は、共に働くための基盤である。部下を見ると、上司がどのように部下を育成しているか分かる。上司にとって、部下は自分の鏡。

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