奇妙な高値感 REIT過熱!

週刊ダイヤモンド 2016/7/2、P120~P127 『奇妙な高値感 REIT過熱!』から。

日本銀行は、2016年6月21日現在で、54ある不動産投資信託の内、13銘柄の株式を5%以上保有している。

日本銀行による不動産投資信託購入は2010年に開始された。当初、購入出来るのは発行済み投資口数の5%までと制限されていたが、2015年12月には制限が発行済み投資口数の10%にまで緩和された。

その後、2016年1月29日のマイナス金利政策導入を受けて、東京証券取引所に上場している不動産投資信託の相場を示す「東証REIT指数」は1600ポイント台から1900ポイント台にまで上昇した。

NAV倍率(所有する不動産から負債を除いた純資産額に対する時価総額の割合)にて不動産投資信託の割高度合いを評価すると、日本銀行が5%以上を保有している13銘柄の内、10銘柄が割高率の上位20位以内に入る。

2015年末時点での日本銀行による不動産投資信託保有残高は2695億円であり、2016年1月~2016年5月には432億円を取得している。

不動産投資信託について、2016年1月~2016年5月には、外国人が2273億円の買い越しであり、投資信託(日本国内個人)は1297億円の売り越しである。

⇒マイナス金利政策に対する評価が外国人と国内投資家とで分かれる

日本の不動産投資信託の有利子負債平均値は2016年2月22日時点では、78.2%が固定金利であり、マイナス金利の影響はそれほど大きくない。

日本の不動産取得においては、取得額全体が低下する中で不動産投資信託の取得額が上昇しており、低利回りの物件取得が相次いでいる事を示唆している。

オフィス賃料についても、東京都心のオフィス賃料は上昇傾向(2016年5月のオフィス空室率は4.05%でリーマンショック前に近い)が、以下の理由からオフィス賃料は下降していくと予想する。

①景気減速
②2018年からオフィスが大量に供給される
東京都心における2000年~2015年での平均年間オフィス新規供給面積は18万坪だが、2016年~2020年には平均21万坪に達する見込み。
③世界的な金融規制による投資縮小

マンション価格も高騰が続いている事から高値警戒感が出ている。

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上記のように悪材料があるにも関わらず、不動産への貸出残高は67兆円超と過去最高になっている。他に有力な貸出先を持たない地方銀行等が不動産への投資を継続している。

2016年3月に公表された2016年1月1日時点での公示地価は、全国平均で1%上昇し、2008年以来で8年ぶりのプラスとなった。地価上昇率は大阪ミナミの繁華街である。

大阪の地価上昇は外国人観光客を当て込んだホテル用地取得等が絡むとされ、オフィス市場はさえない。為替市場が円高傾向となる事で、大阪の不動産価格に悪影響があるかもしれない。

それは、ホテル主体の不動産投資信託にも当て嵌まる事で、「いちごホテルリート投資法人」(3463)はNAV倍率1.74倍、「ジャパン・ホテル・リート投資法人」(8985)はNAV倍率1.57倍と、全不動産投資信託での割高率(NAV倍率で計算)で1位、6位となっている。

最大純資産を大幅に上回る高値であり、円高により外国人観光客が減少すると大きな影響があるかもしれない。

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