人工知能について

エコノミスト 2015.10.6「これだ!人工知能自動運転」等から。

人工知能の産業利用計画が活発化しているらしい。人工知能の市場規模は、2015年には3兆7450億円であるが、2020年に23兆638億円、2030年には86兆9620億円となり、日本最大の産業である自動車の50兆円を上回る可能性がある。そして、人工知能の先にあるのは人造人間 = ロボットであるはず。

以下は、予測だが、過去の例をそのまま当て嵌めており、実現しないと思う。

人工知能の普及により、道徳的秩序が変化するという意見がある。現状では許容範囲内である酔っ払いや無点灯での自転車運転等が監視されるようになり、社会的損失が瞬時に計算される。

人と物が協調して行動する事が当然とされる社会では、全体システムによって管理出来ない行為に罰が科されるようになる。各人に関する情報も蓄積されるため、全ての人間が平等ではなくなる。

そしてロボットの普及は、社交に関する意識を変えるはず。多くの人間はロボットが人間に忠実であると思っているし、介護現場では会話用機械の大きな需要がある。人間は同じ話を幾度もされる事を嫌がるが、ロボットは嫌がらない。

人間は他者と想像で会話をしており、他者への同一性を厳密には吟味せずに意思疎通する。会話相手が「人」であるか、「物」であるかは重要でない。

つまり、ロボットが人間に似ている必要は無い。声さえあれば、人間の会話相手を務める事が出来る。

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2010年代になって人工知能活用が盛んになった原因は、「ディープラーニング」と呼ばれる基礎技術である。

1950年代に始まった人間の脳の仕組みを模倣する人工知能に関する研究を源流としており、「スパース・コーディング」という理論に基づいている。大量のデータの中から少数の本質的特徴量を抜き出す数学的手法。大脳視覚野の情報処理をモデル化した数式であり、人間の視覚処理が大量データの中から、少量の特徴を抽出する事を参考にしている。

人間が物体を把握する時には、何百万画素にも及ぶ大量データの中から、少数(スパース)の輪郭線(特徴量)を自動的に抽出し、組み合わせている。「ディープラーニング」では、画像と物体名を人間が指定するだけで、認識すべき線や部品を自動的に学習出来る。

この研究は、2004年頃から、カナダ・トロント大学 ジェフリー・ヒントン教授らが学際的な研究グループを結成し、脳科学、心理学、認知科学、物理学、etcの技術を束ねて進展させたもの。2009年にはカナダ・トロント大学とマイクロソフトが共同でニューラルネットの開発に着手し、画像認識等に成果を残す事になる。

「ディープラーニング」は、画像・音声認識等のパターン認識において人間を凌ぐ性能を示すとされ、異なる言語間の自動翻訳や画像・音声検索に使用され、将来的には人間と会話する仮想アシスタントにも活用されるとしている。

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人工知能の発達は、各学問の分野に革新的な影響を与える可能性がある。

例えば、経済学の分野では、1990年代以降に大きな理論が登場していない。大経済学者が独自理論を打ち立てる事で社会全体を変える時代は終わった。

大量データを分析し、そこから規則性を見出す方向に学問的傾向が移っている。理論的に考えるのでなく、大量のデータの相関関係から因果関係を示す(妊娠中絶増加と犯罪率減少の相関等)。

大量のデータを処理・分析可能になり、経済や社会の相関関係が明らかになれば、人工知能が政策決定する未来もあり得る。人間では、どのデータがどのように関係しているのか理解出来ず、人工知能しか理解出来ない。

記事の中では、それでも人工知能は人間が与えた課題を解くにすぎず、独創的な理論を打ち立てるような直感を持つ事は困難としている?

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人工知能の活用は、増え過ぎた人間(特に高齢者)、繋がり過ぎた社会に対応するためであると思う。

2014年に英国・オックスフォード大学 カール・フレイが発表した「雇用の未来」では702種の職業について機械化される確率を弾き出している。米国の労働者の半分近くが70%以上の確率で機械に代替されるらしい。

⇒この計算は疑わしいと思う。日立製作所が2015年9月に公開した人工知能技術は、理論的に物流倉庫施設の業務時間を約35%短縮するはずが、現実には8%程度の短縮だった。

2015年現在では、日本の人口の50%が就業者であり、半分が機械化されれば25%になり、そのペースが維持されれば2045年には就業者の割合は12.5%になる。

人口の90%近くが就業者でない社会は過去の再現かもしれない。産業革命によって実現した社会は、人間が機械を操作して生産活動を行う資本主義経済である。機械が自らを操作出来るようになれば、これまでのように消費需要増大が労働需要増大を発生させない。

中間所得層が多く従事する事務労働が自動化され、肉体労働への労働移動が実現する?そして肉体労働も機械によって代替されるようになれば、脱労働化社会が実現するのかもしれない。

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