戦争によって何が発生したか

本に書いてあった事から。

20世紀に発生した2度の大戦による社会への影響について。

以下は、「戦後日本経済史」の記事へのリンク。第二次世界大戦後に日本で発生した事象は、世界的な現象であったのかもしれない。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1489.html

大規模な戦争によって社会のパターンが変化した。

①大量生産方式の普及
旧来の産業現場の慣行から逸脱する大量生産方式の普及。大量生産方式が最初に用いられたのは、1812年の米国における小火器製造業においてであり、19世紀後半には製造業の他分野にも適用され始めた。
その他の地域では進展が無かったものの、大規模な戦争という緊急事態によって、軍事目的のために、莫大な数量の同一の品物を製造する必要になり、自動化機械は急速に欧州等でも使用されるようになった。

⇒大量生産方式実現には、大量の労働者が必要。大勢の人々が国家権力によって農村から都市に移住し、工場労働者となる。

②計画的な発明
国家権力が資金提供と人材育成を行い、技術が発展するようになる。使用者 = 政府が望ましい性能を示し、技術者が要求に応える形で新技術を実現する。
20世紀前半の大戦における特徴の一つは、計画が実行可能であるかの判断が、計画策定段階では実用化されていなかった兵器が使用出来る前提で下された事である。

⇒個々人が私利私欲によって考えるのでなく、巨大権力が目的を持って新技術を作り出す。原子爆弾は一例である。

********************

上記①、②から引き起こされたのは、人間社会における日常生活の非可逆的な変化である。数百万人の人々が軍に徴集され、以前とは異なる生活に服するよう誘導される。それ以上の人々が、戦争に関わる業種に労働力として活用される。

戦争は課税と物価上昇を引き起こし、私的財産よりも社会階層における位階上昇の方が重要になる傾向を生んだ。国家全体の戦時動員を実現するために、商工業者は政府の発する要求に従わなくてはならない。

戦後も人々は農村から都市に流入し、個々人が私人として豊かな生活を追求する事が美徳とされるようになる。第一次世界大戦中に米国のGNPは2倍になり、1920年の国勢調査では都市居住者が人口の半分を超えた。

その後の世界恐慌においては、国家が音頭を取って国民全体を経営する事による解決が指向されるようになる。個々の部分でなく、システム全体を設計する思想。システムを構成する部分が、他の全ての部分と組み合わされるようにする。そのためには、標準化が不可欠で、全ての要素が澱み無く流れるように調整されなくてはならない。

********************

戦争が終結しても、計画的に設計された状態を元に戻すには、戦時の規制を取り止めるだけでなく、計画的な解除措置を必要とした。そのため、中枢からの指示による指令体制は戦後も残存した。復興のためにも、戦時経済体制は求められたのである。

個人の選択は政府と企業の管理者階級によって支配された枠内でなされるようになり、自由とは官僚機構によって定められた行動様式への服従となる。

安価な大量生産財を販売するには、大量生産方式が必要であり、大量生産方式は官僚的に経営された大企業だけが維持出来た。そのような大企業にとって安全な社会は、政府による官僚的な規制によって維持される。
こうした体制から自発的行動を尊重する社会への回帰は物質的窮乏を齎すとされ、そうした代償を払う覚悟は大部分の反抗者に無かった。

人間社会はルーティン化し、私利私欲による利潤の追求は、社会的ルールが設定した範囲内で、定められたルールに従って機能するようになる。

そうした社会では変化は望まれない。

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード