アブストラクト化する世界経済

読んだ本の感想。

菅下清廣著。2010年6月27日 初版発行。



アブストラクト = 抽象的。無益な物が有益となり、価値基準が抽象的で曖昧になる。

経済のアブストラクト化は、以下の2つから始まったとしている。

①ニクソンショック
1971年8月15日に、金とドルの交換が禁止される。その原因は、世界中に商品が溢れ、商品の対価としての通貨 = ドルが氾濫し、ドル供給増加分に相当する金を手当て出来なくなったためである。

固定相場制が終了し、変動相場制の時代になる。通貨価値の変化は日常的になる。

②東西冷戦終結
1990年のソ連崩壊の一因を、1978年から10年継続したアフガニスタン紛争とする。アフガニスタン紛争では、ムジャヒディン(イスラム聖戦を遂行する志願兵)がソ連と戦った。

ムジャヒディンは、アフガニスタン国内だけでなく、世界中から聖戦のために集結した。以後、テロリストという国や共同体では把握出来ない武装勢力が世界中を闊歩する事になる。

⇒価値基準の多様化により、様々な価値が流動化する。

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アブストラクト化した社会経済の特徴は、以下の2つ?

①物の時代が終わり、ソフトパワーの時代となる
②現実の時代が終わり、仮想の時代となる

象徴的な例はオタク的消費行動。著者の意見として、オタクは現実のアイドルと触れ合わずに、写真撮影し、写真を仲間同士で取引する。アイドルは現実であってはならず、仮想的な情報としての写真に価値を感じる?

⇒印象や経験に値段が付く。

⇒仮想に普遍的な価値は無く、変動が激しくなる。

社会トレンドは25年~50年単位で一巡するものとし、ソフトの時代に潮目が変わったのが1990年代半ばなので、知価革命が完全に開花するのは2020年~2040年にかけてとしている。

<算命学>
中国の殷の時代?に発祥した干支暦が基になり日本で生み出された運命学の一流派。『東洋史観1 悠久の軍略』(高尾義政著)。

10年を一単位とした5つの時代推移がある。

①動乱期
国の基礎が固まっていない動乱の時代
②教育期
人材が育つ時期
③経済確立期
上記②で育った人材が国の中枢を占め、経済的基盤が確立される
④庶民台頭期
庶民に経済力がつく時期
⑤権力期
官僚支配の時期

教育期の5年目に、将来に影響を及ぼす鬼門通過現象が発生するとしている。日本は1947年の日本国憲法公布を出発点にして、1997年から新しい50年のサイクルに入っているとしている。9.11テロは、米国の教育期の5年目に発生したとしている。

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現実の時代であれば、価格や価値には裏付けがあった。商品の市場価格を決めるには製造費用に適正な利潤をプラスする。しかし、仮想の時代になると商品価格は市場に連動せず、価格は様々な統計情報から割り出されるようになる。基となる統計情報の真偽さえ分からない。

知識情報資産とネットワーク資産の構築が富を築く方法となる。

知識情報資産:
状況変化を読むための情報収集方法。自分なりの目的意識に基づいて、日々、情報を集める。

ネットワーク資産:
蓄積した情報資産が活きる人脈。

知識情報資産とネットワーク資産を活かして成功した人物として、綾小路きみまろを挙げる。カセットテープに自分の話を録音し(知識情報資産構築)、演芸場にて無料で配布する(ネットワーク資産構築)。知識情報資産を生産する能力があれば、それをネットワークに結び付ける事によって富を獲得する事が出来る。

ブログやSNSを通じて、曖昧な価値をネットワークと結び付ける事で『富』を獲得可能?未だに価値の定まっていない地域や国に機会があるらしい。

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