文字を超えて

インターネット上の仮想世界において、新しい情報処理形態が発生する可能性について。

インターネットにおいては、従来は存在しなかった新しい情報が生み出され、活用される。

例えば、Googleは、インターネット上のあらゆるコンテンツに接続出来る検索エンジンを作成し、使用者が入力した検索語句に基づいて、興味を可視化した。そして、消費者の興味に合わせて広告を出せる「キーワード広告」を作り出した。

こうした情報活用には機械学習や人工知能が使用され、新しい枠組みの可能性が広がる。

古代宗教は、人間が生死を理解するための枠組みであったのだと思う。神話には年代や地点が明確でない話が多い。それらは文字の普及によって人間が数世代、数万里を把握した時に概念として作り出されたのだと思う。

同様に、インターネット上の世界は数十億人を包括し、企業や学校の枠組みを取り払うものと予想する。

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「よみがえる文字と呪術の帝国」(平勢隆郎著)から。

中国における農耕の開始は紀元前6000年を遡るとされる。紀元前3000年頃からは、城壁に囲まれた大都市が周囲の農村を纏めるようになる。

古代中国の殷王朝や周王朝は、諸都市を統括する諸侯を束ねる間接統治を実施したと推測される。

以下は、「古代中国における戦争の変化と哲学」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1965.html

春秋戦国時代における社会変化は、社会構造を変えた。諸侯が滅ぼされ県とされ、県を統括する機関として群が置かれる(始皇帝の統一時点では36群)。都市住民の移動は頻繁になり、血縁的絆は分断され、官僚による新しい絆が都市を運営するようになる。

殷や周は後代の中華帝国と比較して限られた領域を支配したに過ぎない。殷や周は漢字を独占的に管理したために、歴史書が記述出来るのは限られた領域の記録のみである。

殷:
漢字によって儀礼実施を記録。神との交信において漢字が機能し、漢字による記録が神聖な行為とされたと推測される。

周:
漢字を青銅器に鋳込み、諸侯に分与して共同祭祀に使用させた。漢字を通して呪力を伝達?

⇒殷では王が諸侯の村に出掛けて儀礼を行ったが、周では漢字によって呪力を伝えた?

⇒支配領域が拡大したために、王が直接出向くよりも、「漢字」を記した青銅器を送るようになった?

霊的威圧の伝達手段としての文字。それは遠方へ呪力を送付するために開発された?

周王朝が分裂し、紀元前759年に西周が東周に滅ぼされると、漢字の知識を持つ技術者が諸国に分散したと考えられる。春秋時代には、盟誓を行った際に文字で盟書を残すようになり、約束事の記録が残るようになる。

各人が主体的に漢字を使用するようになり、漢字は官僚による地方と中央の情報のやり取りに活用された。祭祀の道具から官僚制を支える手段への変化。

⇒漢字が諸国に伝播した事によって、様々な情報が記録されるようになる。それは諸国間の戦いの記録でもある。

⇒文字として残された記録を読むと、殷や周の時代は平和だったように思える。限られた領域の限られた情報しか無いのだから争いの記録も少ない。

⇒古を理想とする哲学が生まれる。

周王朝の権威失墜により、文字を手に入れた諸侯は各々が正統性を主張し始める。古を理想とし、自らを古の継承者とする論理は正統性の主張に便利である。

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古代中国における漢字を情報発信の手段として考えると、漢字の使用拡大はインターネットの普及と同様に考える事が出来ると思う。最早、テレビや新聞が単一の正統性を主張する事が出来ない。

インターネットの普及によって人々の倫理観が低下する事は無い。倫理観が低かった事が発見されたのである。

古代中国における文字の普及が数百万人、数世代を管理する官僚制を支えるために必要であったとする。

ならば、現代世界においては数十億人、数千世代を統括する全く新しい体系が必要なのだと思う。

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