神の子

『世界史』(W・H・マクニール著)を読んでいる。

現代文明の各要素は、『神』を前提にし、神の子として作り出されたのかもしれない。

<文明の成立>
大規模農業を成立させるには、灌漑設備の構築や管理のために、最低でも数百人単位の集団労働が必要であった。大勢の人間を支配しなくてはならない。
支配を正当化するための『神』の存在?
メソポタミアの神話では、神々は人間を奴隷とするために創ったとされる?人間は、神官の指示に従って、一定の労力を神に捧げなくてはならない。

⇒おそらく現代にも通じる労働的美徳?

<宗教>
古代の神官達は、自然と人間の諸現象を説明するために神学体系を作り出した?
大きな自然の力は『神』として人格化され、天上の政治的社会の中に組み込まれた。神々は年毎に発生すべき事象を定め、個々の神々は決定に従う。神といえども共同体に従わなくてはならず、決定された運命に従って行動しなくてはならない。

神々は神殿に住み、神像の中に魂を宿した。神に問い合わせたい時は、神官が神像を通じて予兆を受け取る。予兆を受けて、それが発生しなかった場合、予防措置が功を奏した事になり、予兆無しの災害は神が知らせなかったためと解釈される。

⇒違うと感じる。神々が人間として理解されたのでなく、神を理解するための体系が、現在の人間理解に通じている。現代における多くの人間は、自己や他者を『神』として理解する。

⇒神を理解する体系は未だに人間を縛る。

<帝国の誕生>
紀元前3000年までに、シュメルの諸都市は、神官支配と同程度の重要性を軍事組織に与えた。治水土木が盛んになり、多くの都市における水使用量が増加すると、水を巡る争いが発生し、軍事組織の発言権が高まる。

シュメル平原の諸都市に水を公正に分配するには、新しい統治技術が必要とされた。王の身辺から遠く離れた軍隊を支配する方策である。略奪に適した政体は不安定であり、異なる方法論が発生した。

統一性と安定性を実現する以下の方法論。

○官僚制
個々人の権限、義務、仕事等を、任命された役職に帰属させる。王命によって裁判官、将校、徴税吏、etcを任命し、公の資格で行動している事を承認する。システムを構築出来れば、見知らぬ人間を士官や役人に任命し、広大な領土を統治出来る。

○法律
王の統治下の如何なる土地の如何なる件にも適用出来る法律。見知らぬ人間同士が予測可能性や信頼を持って取引可能になる。ハンムラビ法典は紀元前1700年頃に発布された。

○市場
価格や売買規則を統一する。見知らぬ人間同士の商取引を円滑化する。

⇒人間関係における予測可能性を高める。

⇒権利や義務が法的・慣習的に明確されると、互いに未知の人間同士の間でも公益が行われるようになる。

<特殊化と一般化>
特定集団、或いは特定個人の優越を保証する技術が誕生した場合、多くの人間による競争が発生する。やがて技術は複雑高度化し、それを支える巨大組織が生まれる。複雑性故に新技術に対応出来ない巨大組織は蛮族に征服される運命にある。

一例として、紀元前1700年頃?に誕生した戦車技術がある。馬に車を引かせ戦力化する手法により、メソポタミア、エジプト、クレタ、インド、中国、etcが席巻された。

機動力の高い戦車を作るためには莫大な費用が必要であり、巨大帝国が形成される。

中国における殷王朝は、紀元前1525年~紀元前1028年に誕生したとされるが、戦車戦術を活用したかもしれない。同時期に発生したミュケナイ人のギリシャ、アーリア人のインドも同様の事象?

紀元前1200年頃に鉄器が普及し始めると状況は変わる。紀元前1200年~紀元前1000年頃に各地で鉄器を使用する蛮族の侵入が発生。蛮族の共同体が鉄器の一般化により、強大な戦士集団となる。

その後、有効な技術が開発される度に一般化と特殊化を繰り返す事になる。支配者は代わるが、統治手段は変化しない?

************

古代人達は、自然現象を人間のように解釈したのでなく、古代人が自然現象を理解するために構築された概念が人間理解に利用されたと感じる。現代人が『人間』を理解する方法論は、古代人による自然理解を無自覚に流用している?

僕は、自分が他人と意思疎通が出来ると思っている。他人に問い掛け、予兆を受け取る。自分の行動により相手に影響を与える事になっているし、予想通りの事象が発生しなかった場合、自らの行動が影響した事になり、予期せぬ事象は相手が知らせなかったからと解釈する。

あまりに当たり前な理解だが、おそらく間違っている。

社会や人間を理解する全く異なる体系があると信じている。

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