発達障害は超自然的?

「バグる脳」(ディーン・ブオノマーノ著)の第8章「超自然的なものを信じる」から。

超自然的な存在を信じる人間の特性は自然に生じる。宗教の基盤は、超自然的存在である。超自然的存在を信じると公言し、授けられた道徳規範を順守する事で承認を得る。

宗教は認知能力が発達した事による副産物なのかもしれない。行為者を感知するシステムが脳にある。動物の感情は死後も残ると幼い子供は自然に思い込む。

ほとんどの宗教において、帰属集団における利他主義が尊重される。同時に、部外者への戦いも推奨される。集団内では慈悲深く、集団間では非情であれと説く教えは集団選択の下では理に適っている。超自然的存在が自分の味方であるという革新や集団内の一体感が、他集団との争いを優位に進める。

同時に、超自然を信じる特性は好奇心に伴う時間と労力の無駄を省く。自らの手に負えない疑問を考える事は危険だ。問題を「自然現象」と「超自然現象」に分類出来る脳の持ち主ならば、認知技能を解決可能な自然現象に集中させ、理解出来ない「超自然現象」を変えようとは思わない。達成可能な課題を見分ける能力は重要だ。

超自然的存在は、手に負えない疑問を考えない事に役立つ。生物が誕生した原因は、神の創造によるものとする。創造主たる神を創造した存在を、人間の知は想定しない。超自然的存在を行為者として認定した時点で思考は停止する。

そして、人間は超自然的存在を信じない能力も持っている。直観的には超自然的説明が必要と思える事象について、後天的に獲得した知識を通して唯物論的説明を受け入れる事が出来る。

宗教は、以下のように進歩したのかもしれない。

第一段階:
人類の大脳皮質が拡張し出した頃、扱い易い疑問と扱い難い疑問を分類する性向が生まれる。思考資源の優先順位を付ける。扱い易い疑問を「自然現象」、扱い難い事象を「超自然現象」に分ける能力は、自らの問題解決能力を有効に機能させる事に役立った。

第二段階:
超自然的存在を信じる遺伝子が定着していき、協力や利他主義を促す宗教の基盤となる。超自然的存在は、道徳規範を守らせる存在であり、利他行為への報酬や利己主義への罰を齎すものとなる。そのような超自然的存在を作り出す遺伝子を持つ集団が、集団間の闘争で優位に立つため、次第に同じような超自然的存在を信じる集団が生き残っていく。

第三段階:
農耕が始まって以来、拡大を続ける集団を組織化し管理するため、近代的な宗教が利用される。近代宗教が多くの側面を持つのは、利用する人間の認知能力が複雑だからだ。

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おそらく第四段階以降がある。全く新しい宗教が誕生するはずだ。

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今日ネットサーフィンでたまたまここのブログを見つけた者です。
過去の記事もみましたが、使用語彙が抽象的かつ豊富で、文の組み立ても論理的な上、自分の中で一度概念を整理して話をしているように感じました。例えば、「集団」という概念に夫婦も含めるといった考え方です。
さらに特定学問分野のみや鉄道などの狭い領域に傾倒するあまり視野が狭くなるアスペルガーが多い中で、貴方の知識は理系全般、社会科学、人文科学、俗芸術にまで満遍なく及んでいるように思います。その原因は恐らく、貴方の興味の対象が「抽象概念全般」または「世界」に向かっているからではないでしょうか?視野の広いアスペルガーは貴重ですし、安部公房やカフカ的な作家になる可能性もあると思います。
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