3つの原理

読んだ本の感想。

ローレンス・トーブ著。2007年12月13日 第1刷発行。



「ダイヤモンド・エイジ」を思い出させるような内容。



序章 何が歴史を動かすのか
人類史の未来を、年齢、性別、カーストの3つの観点から分析する。大きな観点からの一般化は、歴史に秩序や意味、統一性、予測可能性を付与する。

○カースト・モデル
ヒンドゥーの歴史哲学に由来する。歴史を支配カーストの移り変わりによって分析し、カースト闘争や支配カーストによる理解を行う。
○性モデル
中国の陰陽思想を比喩とする。時代を男性原理、女性原理の観点から理解する。現代は、「両性時代」への転換期なのだとか。
○年齢モデル
人類全体の精神的成長について。

1975年~2030年までの時期で、世界は15程度のブロックに分裂し、儒教圏、欧州、北極圏の三ブロックが世界のトップに立つとしている。

人類は、精神的に成長し続け、精神的感受性を高める事で、古い罪悪から逃れようとしているとしている。

第一部 原理
第1章 時代を支配する社会階層は何か―[カースト・モデル]
ヒンドゥーのカースト思想では、4つのカースト(求道者、戦士、商人、労働者)が代わる代わる世界を支配するとしている。現代は、労働者の時代であるらしい。

以下は、カーストに関する定義。

①支配カーストを率いるメンバーが、その時代の主要選良である
②支配カーストの世界観、価値体系が世界的に有力な位置を占める
③支配カーストに関連する道具、技術、芸術、組織、機構が、
 その時代に発達する。

以下は、カーストが権力を握る三段階。

第一段階:開拓段階
新カーストは、既存システムの中核となる国や地域で力を結集させる。
第二段階:革命・発展段階
新カーストが、旧カーストから権力を奪う。こうした革命は、旧カーストが権力の座にある先進国(新カーストが開拓段階にある)では発生せず、主要国から遅れた後進国で発生する。
先進国では、旧カーストが新カーストを抱き込み、徐々に新カーストの力が強まる。
第三段階:頂点の段階
新カーストが覇権の頂点に達し、凋落への機が熟す。

⇒第一世界は先進的な国であり、第二世界は革命的で上昇途上の国である。第三世界は旧カーストの支配下で以前の時代を過ごす国である。

世界のほとんどの地域は、何れかのカースト時代を飛ばして次の時代に入っているとしている。ロシアは軍事優先の君主制から、商人時代を経過せずに、共産主義体制の労働者の時代に入っている。4つのカースト時代を全て順序通りに体験した地域は、欧州と日本だけであるとしている。

●精神・宗教の時代1
①旧石器時代―狩猟、採集、漁労、牧畜
②中・新石器時代―栽培、農耕、家畜の飼養

●戦士の時代
①奴隷制
②封建制

⇒戦争の恐怖、残忍性、etc。征服により世界は狭まり、商業が発展する下地となる。個人が集団や自然から解放され、道徳、責任、個人という観念が創設される。闘争意欲は、目標や未知の探求に繋がる。

●商人の時代
①商業・重商資本主義―貿易、手工業、初期産業
②産業資本主義―機械工業、完全工業化

⇒植民地主義、低賃金労働、etc。大衆の物質的安寧レベルと科学技術の向上、奴隷制の終了。民主主義という概念の普及。

●労働者の時代
①共産主義、社会主義
②社会民主義、多国籍企業資本主義、日本式チームワーク資本主義

⇒階級意識と連帯感。基本的必要物を手にする権利。

●精神・宗教の時代2
①宗教的、精神的資本主義―機械による労働代替
②無政府統合経済―人間と機械の統合

第2章 女性的か男性的か、それが問題だ―[性モデル]
陰陽の2つの原理が弁証法的な変遷を辿ると考える。

先史時代全体:
陰 = 女性の段階。
古代~現在:
陽 = 男性の段階。

陰陽は、周囲の環境と自らの距離感の違いとする。

◎陰について
周囲の環境と自らが結び付く。周囲の環境と同化し、主観的な見方をする。周囲の環境は、全て生きている。互いを関連する部分が全体論的に組み立てられた単一システムと考える。本質を表すために名付ける。

⇒感情、感覚を通して行動する。自分が自然に合わせ協調する。

◎陽について
周囲の環境から自らを切り離す。自己を分離させる事による自我構築。理性によって周囲の環境を観測し、客観的な見方をする。周囲の環境は、物や目的や力で成り立っている。全てを孤立した部分に分けて、分類と分析に振り向ける。カテゴリーを表すために名付ける。

⇒観察、測定、分析する理性と知力を通して行動する。世界を遠くから観察し、変貌させようとする。

陽の特徴は、概念に名称を付け、厳密に定義し、理論を編み出し、名称・定義・理論に従って生きる事にある。陽的な人間が特定システムに幻滅すると、新たな名称・理論を定義し転換を強行する。

陰の特徴は、厳密な定義に頓着せず、理論に従わずに環境の微妙な陰影を感じ取る自分の感覚に従って生きる事にある。陰的な人間は、名称を変えたり、再定義しようという強迫観念は無い。古い名称に新しい中身を注ぎ込む。

***************
陽は、個人の理念・栄光等を重視する戦士の時代を象徴する思想である。原始的なアニミズムは、自然を生物と無生物に分けず、グループのための自己犠牲が尊重される。

全体論的な陰の世界では、階級構造は未熟である。自然を季節や生死等によって循環的に理解し、時間を正確に測定する等して、歴史を過去から現在の流れで理解するようになったのは陽の時代である。神話や伝承は、時間を超越しており、正確に測った特定の日に起こったのではない。

紀元前4000年頃に、文字や文明が現れ、自然や環境との離脱の感覚を背景に、個人の独自性や自我、信念や理想が生まれる。自然と調和するのでなく、闘う宗教の誕生。各宗教は、父親的存在を崇拝するようになる。善悪二分が陽の時代の特徴である。

これからの両性の時代には、協調が重視がされるとしている。現在は、時間を歴史的・直線的に理解するが、未来は、過去・現在・未来を一体化した時間ブロックとした総合体として把握する?

第3章 人類は何歳か―[年齢モデル]
人類全体の一生は、個人の一生に対応するとしている。

無中心段階:
紀元前25万年。個人としての自己意識の無い状態。
幼児期:
紀元前25万年~紀元前1万年。呪術的な時代を経験し、自らを自然から切り離す。自己を宇宙の中心とする。
幼年期:
紀元前1万年~紀元前2000年。母親を宇宙の中心とする時期。祭儀、礼拝等を通じて、大母神を懐柔しようとする。
子供時代後期から一〇代前期:
紀元前2000年~1800年頃。崇拝の対象が大地の母から天の父に転じる。預言者、哲人等の男性的権威が尊ばれる。
一〇代中・後期:
18世紀末期の啓蒙時代を経て俗化が進行する。父親的権威の拒絶。個人的意思や欲望を主張する時期。

人類全体の年齢は、21世紀前半で19歳程度としている。

第4章 三つのモデルはどうつながるか
カースト・モデルが時代の枠組み(雰囲気、価値観、生活様式)を示し、性モデル、年齢モデルが時代の内容(どのように宗教的で精神的であるか等)を示すとしている。

第二部 時代
第5章 宗教が人生を支える世界観―[精神・宗教の時代1]
人類の先史時代全体を占める。
以下の点で宗教的。

①宗教が人生を支える主たる世界観
②指導層を構成するのは、宗教者達
③宗教的な道具、技術、制度の発達。

世界は、部族から成立し、各部族は様々な自然崇拝的信仰を生み出した。自然と同化した状態から、自己認識と客観性が生まれてゆく。

第一段階:
自然崇拝の指導者達の登場。
第二段階:
初期文明の生活様式を持つ新石器時代と伴に、大地を崇拝する一神教の発展。
第三段階:
紀元前2000年~1000年頃。崇拝の対象が、地母神から父親的権威に転じる。

複数文化圏に跨る世界宗教の誕生。

第6章 戦争こそ生きがい―[戦士の時代]
尊敬されるのは、戦士である貴族や武士である。商人は軽蔑される。
紀元前300年頃~1600年頃。アフリカ、中南米、旧ソ連邦諸国等は、未だに戦士の時代を生きている。戦争行動が、支配的な世界観である。戦争が容認され、征服と栄光の機会とされる。極端な陽の時代であり、階級格差は拡大、固定化する。
戦士の時代の長展では、スペインとポルトガルが世界の覇権国となった。少数の戦士の栄光のために、帝国を拡大させる。

第7章 カネが世界を動かす―[商人の時代]
実業家が尊敬される。
1500年頃~1600年頃に始まる。ビジネス遂行の手段としての戦争。富を広範囲に分配する。ルネサンス、宗教改革、啓蒙運動が商人時代の精神と世界観を生み出す。個人の起業、自由、民主主義、経済機会の平等、etc。こうした理念が戦士の理念と置き換わる事で、帝国主義に対する疑問が生じ、反植民地運動が展開される事になる。

第一段階:
南欧州や中央欧州の自由都市で始まる。ハンザ同盟等の商人組織の誕生。
第二段階:
北西欧州等での革命の成功。戦士カーストの権力の中心(中央欧州、南欧州)から外れた地域。各地域で、君主が象徴になり、商人カーストが選良となっていく。商人カーストによる戦士のカーストの世界観の模倣。
第三段階:
20世紀中葉。米国を中心とした地域で頂点に達する。

第8章 仕事への献身と一体化―[労働者の時代]
尊敬されるには、「働く」事が必要である。仕事を持ち、専門的な職業に就き、技術や専門知識を持たなくてはならない。一定の時間を働かなければ、自分が何者かを証明不可能。
仕事への献身と一体化。
自らの仕事上の地位や技術等を、自らの存在理由とする。自分が何者であるかを証明するためには、自分の仕事を告げる。商人カーストの目的が富の獲得であるのに対し、労働者カーストの目的は格の高い仕事で、専門的技能で満足感を得る事にある。経営者は象徴的存在となり、技能者が真の支配者である。

商人の時代は資本が重視されたが、労働者の時代は技術や知識が重視される。商人が戦士の価値観を模倣したように、労働者もスーツ等の服装や金銭第一主義の価値観等を模倣するようになる。

第一段階:
19世紀~20世紀初頭。労働者カーストの大半は肉体労働者であり、労働者は下層階級とされる。労働組合の拡大等により、労働者の地位向上が行われる。
第二段階:
社会主義革命の勃発。マルクス主義者の予測と異なり、革命は先進国で発生しなかった。先進国でも、社会保障制度の拡充が行われる。

現代は、第三段階構築の最中であり、労働者階級が肉体労働から頭脳労働に転換し、階級構造が構築されつつある。

第三部 近未来
第9章 明日の覇権を手にする国々
労働者階級が世界の覇権を握るのは、1975年~2030年の時期としている。北半球の先進工業ベルト、南半球の豪州、ニュージーランド、南アフリカ共和国等。

かつては働いている事は抑圧されている事の証明だったが、労働者の時代では仕事が自尊心と繋がっている。団結、労働組合、共同体形成の重視。

各労働者が連携し、職業別団体を設立し、共同体を結成するようになると予想される。経済・政治体制の比較的弱い国々も連携して「ブロック」を形成するようになる。

以下は、「ブロック」の特徴。

①地域性
ASEANやEUは、地理的に同じ地域に存在する国同士である。
②規模・人口
他を圧するほどの規模・人口を有する国は無く、調和性を重視。
③文化的親和性
一つの共同体としての文化的特質。
④経済的調和性
保有する経済的発展の格差が大きいと、貿易ブロックの形成が阻害される。

現在の労働者カーストの世界観と噛み合うのは、極東諸国としている。極東諸国が儒教圏としてブロック化する?儒教圏は、平等主義と連携の精神の下に、対等な共同体になるとしている。

この体制は、日本にとって順応困難としている。日本人は対等な関係を結ぶ事に慣れていないらしい。歴史的に見て中国が政治的集合権を握る可能性。日本と朝鮮が経済的主導権を争う?

以下は日本の対応?

①浪人の対応
米国は日本の主君だったが、状況は変化している。主君を持たない浪人として独自の道を歩む。浪人主義の国会議員が中絶数を減らして、兵士の人口を増やそうとしているとしているけど本当にそうなの?
②ピンポン効果
近隣諸国の抵抗が日本から別の反応を引き出す。高校歴史教科書の内容に関し、アジア諸国が抗議した事に対する謝罪等。
③出戻りの流れ
西欧との貿易よりもアジア諸国との貿易の比重が高まる。

第10章 儒教圏ブロックがナンバー1に君臨する理由
米国の価値観が商人の時代の価値観と合致しているという話?商人の時代において、商売は単純であり、経営や組織も原始的であった。企業は複雑で専門的な経営手法を必要としない。こうした状況では、徹底した個人主義が必要とされ、カリスマ的な経営者が巨大な組織を複雑過ぎて運営出来ない事はない。

しかし、労働者の時代において社会が複雑化すると、高い協調性や組織力が求められる事になる。チームワークに傾倒する儒教圏の国々が優位になるとしている。米国が個人主義から社会的結束に一気に転換する事は困難。欧州に対しても社会的結束で劣るため、北極圏ブロックは第三位に甘んじるとしている。

第11賞 東はまだ赤い
ロシアは、労働者カーストによる革命を始めて経験した国である。共産主義は、労働者カーストの価値観と合致していたが、日本型チームワーク資本主義と異なり、社会全体から有機的に発展したものでないため、単純で原始的だった。

日本のように、政府と企業が活動範囲を守りながら協調する事が困難。社会を個人より優先しながら、個々人との合意を取り付ける事が出来ない。

共産主義革命時代の資本主義形態は、商人個人が経営可能なほどに単純であった。革命の目的は、商人を追い出して取って代わる事であった。戦士の時代から、商人の時代を経ずに、労働者の時代に入った事で、個人の自由や民主主義が育まれない状態となる。

しかし、労働者の時代が進むに連れて社会が複雑化し、一部の選良による運営は不可能になっていく。

現状でも共産主義は大きな力を持っており、資本主義に対して以下の疑問を突き付けている。

①戦争
マルクス主義者によると、資本主義は戦争無しでは停滞するとしている。
②成長
資本主義は成長無しには機能しないかもしれない。成長には大量消費と環境破壊が伴う。
③格差拡大
資本主義は経済格差を拡大させるかもしれない。

第12章 二つの厄介な質問
第一の疑問:
欧米は、日本の思考法を真似るべきなのか?

以下は、欧米諸国が日本を模倣すべきでない理由。

①日本は年齢モデルや性モデルでは遅れている
極東諸国は、年齢モデルと性モデルで遅れているために、カースト・モデルで先行しているという意見。若い方が成長が早い。
そのため、年齢的に先行している欧米が日本を真似る事には無理がある。日本では、自我、個性、自律性等が充分に育成されていない。性による役割分担も未だに厳密である。

②労働者カーストの世界観は短命
世界は既に、精神・宗教の時代2の革命・発展段階に入っている。時代が変われば、労働者の時代の価値観は不利の原因となる。

順応性や集団主義より、個人主義や自律性、暴動主義が優位になる時代がやって来る。

③日本の変化
日本国内でも、社会的連帯という価値観が弱まりつつある。新宗教や精神的グループの乱立は、その徴候である。

第二の疑問:
儒教圏に差をつけられないようにする方法は何か?

年長者が年少者に学ぶように、政治や社会、性的姿勢を捨てる事なく、極東から学ぶ。労働者の時代が終わる2030年頃までを安全な状態で過ごす。

第四部 最後のカースト
第13章 宗教から精神への転換―[精神・宗教の時代2]
精神・宗教の時代2は、2030年~2040年頃に、革命・発展段階の核を迎える?宗教や精神が重視され、個々人が使命を果たすために行動するようになる。

禅や茶道、etcの悟りに達する手段、「主義」を解消する社会的活動、人間全てが宗教家のように悟りを目指す?超人類の意識。

第一段階:
1950年代半ば~1979年・1980年。1979年~1980年にイランのイスラム革命が発生している。初の宗教革命。精神・宗教カーストが覇権に向けて進む出来事の幕開け?この源流は、19世紀に流行したロマン主義、超絶主義、共同体主義、新思想の四大運動まで遡るらしい。

過去への回帰は未熟な方法であり、現状を受け入れながら前進する事が成熟した方法である。宗教は終わり、精神性が始まる。原理主義的な思考は軟化する事になる。

第14章 宗教ベルトの台頭―イスラエル、インド、イスラム
宗教ベルト:
チベット、バングラディッシュ等の南アジアを通り、アラブ諸国とイスラエル、北アフリカからモロッコへと延びる帯状の地域。新たな革命の最前線に立つ原理主義的な宗教グループが、革命を通じて政治権力を握っている地域。21世紀中に、緩やかに結ばれた単一の連邦になると予想している。

精神・宗教の時代2の第二段階は、21世紀後半に終わると考えている。宗教革命は、先進国では発生しない。

①南アジア連邦
インドが中心となる。バーラティ連邦。
②中央アジア・イスラム連邦
アフガニスタン、イラン、トルコ等のイスラム諸国。
③汎セム系アラブ・ユダヤ・キリスト教連邦
イスラエルやパレスティナ共和国が率いる。
④北アフリカ・マグレブ連邦
モロッコ、アルジェリア、リビア、チュニジア、モーリタニア、スーダン等。

上記の①、③が巨大ブロックに躍進するとしている。バーラティ連邦は女性の極、汎セム連邦は男性の極を象徴する存在。やがて、宗教カーストでなく精神カーストが台頭していくるはず。

労働者の時代に精神カーストの行為は、働いていないため現実逃避者として非難される。他者の尊敬を受けるためには、労働者を模倣しなくてはならない。精神性志向の人々の多くが、「work」という言葉を着服している。

精神的伝道師が自らの技術や専門性を強調するのも、模倣の一例である。規定の時間の規定のサービスに規定料金を払うように、精神的作業も労働者を模倣する傾向がある。

やがて、労働者達は瞑想・ヨガ、禅等の精神的鍛練方法を選択するようになる。

第15章 21世紀の大脱出
汎セム連邦の形成について。

①神話
ユダヤ人、アラブ人は両方ともアブラハムを始祖とするとする神話を持っている。
②イスラエルへの大量移住
米国やカナダに住むユダヤ人達が、21世紀の1/3が過ぎるまでにイスラエルに大量移住するという説。
その理由は以下の通り。

1.個人的野心
イスラエルにおいて汎セム連邦が形成されると、莫大な経済機会が発生する。
2.政治問題
イスラエルにおける強硬派と世俗派の対立が、イスラエル人の移住を推し進めるとしている。本当に?
3.宗教的原因
ユダヤ教では、ユダヤ人の目標はイスラエルへの帰還であるとしている。
4.社会的問題
北米において、反ユダヤ主義運動が発生するとしている。
 (1)キリスト教文化では、ユダヤ人はイエスを殺した民族
 (2)黒人扇動家がユダヤ人を攻撃する風潮
 (3)労働者の時代が終わるに連れて、宗教グループへの
  入信が活発化する。宗教感情の高まり。
 (4)十字軍的精神
  特定グループを邪悪と見なす風潮

⇒著者はユダヤ人なのかな?そんなに米国で辛い経験をしたのかと思ってしまう。

ユダヤ人の移住は、米国にダメージを与え、また、パレスティナ人も汎セム連邦に集結する事で大国が誕生するとしている。

第16章 精神化する経済システム
精神・宗教カーストは、自分の存在に内的な意味があると感じられる社会構造を構築しようとする。

以下の歴史過程。

精神・宗教の時代1:
人間精神を成長させ、個人の自由、啓蒙、救済に対する飢餓感を生み出す。自然や部族、家族に対する完全な依存状態からの脱却。

戦士の時代:
道徳的、倫理的責任感の誕生。善のために自主的に悪と戦う。理性的思考が科学技術を生み出し、複雑な社会経済システムを築いた。しかし、高レベルの意識を経験出来るのは一部だけである。

商人の時代:
世界中に市場システムを広げ、あらゆる個人が半製造者にして、半消費者になる。精神の束縛が解き放たれ、ルネサンス、宗教運動、啓蒙運動が活発化する。

労働者の時代:
戦争や帝国主義の否定。平等、友愛の観念を信じる。

以下は、労働者の時代における非精神的特質について。

①一般的非精神性
労働者は、自分の仕事の結果を感知出来ない。何が生産され、何が消費されているのか。格差の拡大は見過ごされる。
②働く場
労働環境の劣悪さ。単調で無意味、退屈な仕事。仕事を楽しむのは少数派である。
③政治的分野
公式には平等主義であるが、現実は違う。
④地球環境
産業発展が地球環境を犠牲にする。

⇒精神化の必要性。

以下は、経済・政治システムを精神化させる4つの動き。

①自発的簡素
不必要な消費を止める。
②適正技術
環境を破壊しない技術。
③経済的平等
貧富の格差を縮小させる。
④仕事の削減
失業者を増やさずに労働時間を減らす。

仕事を偶像視する思想は、労働者の時代特有である。精神的カーストの躍進は、仕事観に影響すると予想される。

第17章 精神経済が世界の覇権を宗教ベルトに渡す
世界経済が精神化する事による影響。

①人間生活の中心が経済活動でなくなる
②資本主義が進化して無政府主義に近づく
③資本主義の問題点の解消
⇒戦争、経済成長、経済格差等の資本主義に由来する問題を解決する?
④国際紛争の終結
⇒戦士の時代の終わりは、国際紛争を無くす?
⑤宗教市場の誕生
⇒宗教・精神サービスが発展する?

個々人が自発的に共同体を結成し、平等な発言権を持つようになる。小規模で分散的な活動。こうした社会では、複雑な組織は存在しなくなる。

以下は、無政府主義に関する考察。

(1)危険
未だに多くの地域は戦士の時代であり、人類は全体として19歳である。2030年~2050年は無政府主義の夜明けを迎えるまでテロや戦争に明け暮れることになる?
(2)移行段階
資本主義と無政府主義の間に移行段階のシステムが生まれる。宗教経済と名付ける。
(3)人それぞれ
無政府主義が理想郷というのは、比較の問題であり、誰にとっても楽園であるわけではない。

こうした宗教システムの発展が、それについていけない儒教圏ブロックの覇権を2050年頃までに終わらせるとしている。

第18章 アフリカ、先住民、精神の時代の頂点
精神・宗教の時代は、以下の2つの経済システムを採用するとしている。

①宗教・精神資本主義
2030年~2050年まで発展を続ける。自由市場が経済の核として残る。原理主義的な宗教経済は、精神資本主義に進化するとしている。
②無政府主義
2050年前に定着。人類が超人類に進化するまで続く。小規模なグループが地域共同体を結成し、政府機構が運営管理を行う。

経済に代わって精神的成長に関心が寄せられるようになる。2150年頃には、人類は超人類になるほど進化するとしている。こうした時代には、サハラ以南のブラックアフリカが覇権を握るらしい。

精神・宗教の時代2には、人類は女性的な根源に戻り、原始の特質を取り戻そうとする。世界宗教は、知と心、精神を統合するが、身体を統合する事が出来ない。2025年までに人々が反自然・反身体という陽の時代の偏りに気付き、陰の時代の特質を取り戻そうする場合、世界の土着文化の中にある身体を統合する文化に頼る事になる?

土着文化が、精神・宗教の時代2の先頭に立つ。そのため、2050年頃~2100年頃までは、ブラックアフリカや南米、オセアニアの一部が特別な役割を持つとしている。

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