月3万円ビジネス

読んだ本の感想。

著者 藤村靖之。二0一一年 七月五日 初版。



以下は、「非電化工房」のWebサイトへのリンク。

http://www.hidenka.net/indexj.htm

「月3万円ビジネス」とは、一カ月に3万円しか稼げないビジネスを指す。利益が少ないため、競争が生じない。複数のビジネスを組み合わせる事で生活可能?

第1章 「月3万円ビジネス」とは
以下は、月3万円ビジネスのテーマ?

◎いいことしかやらない
人や社会が幸福になる事しかしない。
◎いい人しかやらない
競争を好まない人がやろうとする?
◎いい人しか買わない
商品の完成度に難がある商品を購入する人は良い人であると考える。販売と購入を分ける事なく、製作、使用、修理を分担する仲間同士と考える参画型ビジネス。
◎「副業」ならぬ「複業」
複数の仕事を組み合わせる。文明が繁栄している時は分業化が進むとしている。価値観も社会システムも安定している時は変化が必要無く、細かく分業した方が効率が良い。文明の転換期には複業化するとしている。
◎独占でなく分かち合い
頑張って市場を拡大せずに、人間関係を維持しながら必要な分だけ稼ぐようにする。客は相互に分かち合うようにする。
◎価格を適切に定める
競争ビジネスは儲かる価格で売る。月3万円ビジネスは、買う立ち場の人間が感じる価値よりも易い価格を定める。
◎小規模ビジネス
安売り合戦に繋がるインターネット販売はせず、費用が必要な卸売や借金はしない。営業経費はかけない。そのために必要な事は以下の3点?
 ・支出が少ない生活スタイル
 ・固定費が0のビジネスモデル
 ・複業
◎皆で作る
日本の仕事は分業化されているとしている。一つの会社、一人の人間に仕事を委託しても何も出来ない。グループを組んで仕事をする。元請けから仕事を受け取り、細かく分業化されたシステムで仕事をする体制を変える。
◎ワークショップ
一緒に物を作る。共同作業によって顧客を友人とする事で経費をかけずに商品価値を知らせる事が出来る。

他に、エコビレッジ、地域通貨、NPO等について。経済成長を目指さず、コピーレフト(著作権の逆)として使用して良い部分を認める。

第2章 「月3万円ビジネス」の実例
以下は「月3万円ビジネス」の実例。

①卵を一日20個売るビジネス
雌鶏を30羽ほど飼う。卵一個を50円として、50円×20個×30日 = 月3万円。採卵鶏の一日の餌は60g程度。日本人一人当たりの食べ残しは一日0.3㎏らしい。30羽の鶏の糞の乾燥重量は年間で200㎏くらいらしく、有機肥料になるらしい。

②バッテリーをリフレッシュするビジネス
自動車用のバッテリーは平均2年~3年で使用出来なくなる。著者はバッテリーをリフレッシュする機械を5万円で作ったとしている。リフレッシュ料金を一回5000円とすると、月に6回のリフレッシュをする事で3万円が稼げる。バッテリーが3年に一度使用出来なくなると仮定すると、会員が216人いれば良い事になる。

③籾殻断熱ビジネス
籾殻は断熱材として優秀。米作農家の収穫時に籾殻をストックして、工務店に販売する。

④出張大道芸
那須塩原市 山下崇さんの月3万円ビジネス。一カ月に2回、火踊りのパフォーマンスを行い、観客から投げ銭して貰う。

⑤愉しい石釜作り
本格的な石釜を発注すると100万円が必要。材料費は10万円~20万円程度なのでワークショップ形式で共同作成する。

⑥オーガニック・マルシェ
有機野菜の朝市。レストランの庭を借りて農家が野菜を出展する。出店料で稼ぐ。

⑦シェアーするマタニティウェア
一着のマタニティウェアを複数の妊婦が共有する。オーダーメードの服を共同で購入して貰う。

⑧ストローベイルのB&B
ストローベイル(藁のブロック)を積み重ねたストローベイルハウスを創る。B&B(Bed & Breakfast)宿泊と朝食だけの宿泊施設。ワークショップでストローベイルハウスを建て、B&Bとして貸し出す。4人が一カ月をかけて15万円でストローベイルハウスが建築出来たとしている。一泊2万5000円として、月に2泊の客が来るとすると、建設費の償却を除いた利益は月3万円程度になるとしている。

⑨ツリーハウスの週末カフェ
ツリーハウスをワークショップで作る。材料費は10万円くらい?土日だけカフェを行う。散歩コースや巨大ブランコ等の飽きさせない工夫が必要になる。

⑩雨水ビジネス
トイレの水洗には一カ月に1230円ほど支払っている(4人家族の例)。一カ月の水道使用量を27㎥として、トイレに28%の水を使用するとする。東京23区の水道料金を1㎥163円とすると、1232円をトイレの水洗に使用している。

建坪36坪の平均的戸館住宅の屋根に降る雨の量を約200㎥とすると、この内45%を利用出来れば水洗用水道料金は無料になる。

雨水利用の設備建設を請け負う。

⑪薪ビジネス
薪ストーブは数万円~数十万円程度で購入可能。薪をホームセンターで購入すると、1㎏約70円程度する。森林組合から丸太で買うと1㎏10円程度になる。丸太を薪に加工して販売する。間伐材等も利用する。

⑫太陽熱温水器ビジネス
4人家族が都市ガスを使用する場合、風呂代に毎月3900円支払っている話。太陽熱温水器を有料で設置する。

⑬無農薬緑茶自家栽培ビジネス
日本人の茶の商品量は一人当たり年間1.06㎏程度。緑茶の栽培には1㎏辺り2㎡が必要なため、簡易温室を作れば個人栽培が出来る。簡易温室セットやノウハウを提供するビジネス。

⑭市民農園ビジネス
休耕畑を市民農園として貸し出す。栃木県大田原市 直井隆義さんのビジネスでは、芋や麦を栽培し、焼酎にして栽培者に買い上げて貰う。自分で焼酎を作りたい人にはワークショップを実施する。

⑮余剰野菜配達ビジネス
田舎の余剰野菜を町に届けるビジネス。

⑯オーガニック弁当ビジネス
子供向け、ダイエット用、高齢者向け等の弁当を定期的に販売する。弁当の質を向上させなければならない。

⑰ソーラーシスターズ
エコロジカルな工夫をしている家を観光する。

⑱買い物代行サービス
日本全国で買い物難民は600万人いるとしている。10人の会員を確保し、一週間に一回だけ御用聞きする。

⑲酵母ビジネス
発酵食品を作る。ワインやヨーグルト、パン等。酵母を育てる技術や発酵食品の製造技術は一年程度で修得可能。ワークショップ形式で講義する事も出来る。

⑳ソーラーオーブン作りのワークショップ
太陽熱を利用したオーブンを作る。

他のコーヒー生豆ビジネス。コーヒー生豆の価格は煎った前の半額程度。煎りたてのコーヒーは酸化していない。コーヒーパーティーを開催して、新種のコーヒーやブレンドを愉しんで貰う。

第3章 地方で仕事を創るセオリー
セオリー1:場所とテーマは広範囲から選ぶ
セオリー2:変化を促すビジネスを考える
高度経済成長によって、日本の地方は中央に組みこまれたとしている。金と人を中央に供給し、条件付きで配分して貰う。今の中央は仕事と金を地方に還元する能力を失っている。

中央集権システムから分権・循環型システムへの移行が発生するとしている。

セオリー3:有機化が唯一の答え
エネルギー等の地産地消でグローバル化に対抗出来る?

セオリー4:生産者と消費者の有機化を考える
消費者も生産に参加する形式。

セオリー5:ミッシングリンクを探す
セオリー6:グローバルな共感が先、ローカルな友情が後
セオリー7:仕事をスローにして、暇な専門化を活用する
セオリー8:販売者と消費者を有機化する
セオリー9:生産者と販売者と消費者を有機化する
セオリー10:複業化する
安定期は変化が必要無いため、あらゆる領域で分業化が進展するとしている。各人が身に付けているのは分業化された技のみであり、創造性を発揮出来ない。
セオリー11:XとZに相乗効果が生じる半X半Zを考える
半カフェ・半薬草園等。
セオリー12:W.W.O.O.F.のシステムを採り入れる
Willing Workers On Organic Farm。学びたい者が労働力を無料で提供する仕組み?
セオリー13:営業時間を短くする
セオリー14:「流行」の逆の概念を考える
多様性や時代を超えた何か等。
セオリー15:産業システムをミクロにローカル化する
セオリー16:小さく始める
セオリー17:ローカル化を促すことをビジネスにする
セオリー18:エネルギーをローカル化するビジネスを考える
セオリー19:家庭内時給を促すビジネスを考える
セオリー20:自給を促すビジネスは、なるべく細分化して考える
生活分野を衣・食・住・エネルギー・安全健康・娯楽・教育・情報・交通の9のカテゴリーに分ける。さらに、各カテゴリーについて、国・地域・家庭の3つの自給率を考える。さらに細分化して考える事も可能。
セオリー21:道具、材料、ノウハウ、仲間、切っ掛けの観点から考える
セオリー22:材料で稼ぐ
ノウハウと人間関係をオープンにして、材料を継続的に購入して貰う。そのためには愉しさを提供する必要がある。
セオリー23:支出の少ないライフスタイルを愉しむ
セオリー24:田舎型の支出と都会型の収入を組み合わせる
セオリー25:文化、ゆっくり、適切技術、仲間が自給を愉しむ条件
自分で作る事を好む文化や、急いで自給率を高め過ぎない事等。
セオリー26:自給を愉しくするビジネスを考える
セオリー27:借金をしないでビジネスを立ち上げる方法を考える
セオリー28:売るよりも教える
セオリー29:自分と客のロケーションを定義する
自分の住む場所と客の住む場所を考える。田舎度が高まるほど客の固定度は高くなる。
セオリー30:財布の中身を増やしてあげる
セオリー31:故郷にこだわらない
セオリー32:都会の客を大田舎に呼び寄せる
セオリー33:田舎にいて、都会で仕事が生まれるようにして上げる
セオリー34:強い価値×田舎必然性
セオリー35:特技性を磨き、特定少数の客と有機的に繋がる
セオリー36:田舎暮らしへのハードルを下げてあげる仕事を考える
セオリー37:スローデザインのために、無借金、
       生活費のためにしない、愉しさを持続する
セオリー38:いいことで愉しく稼ぐことを趣味にする
セオリー39:満足して永住できる5つの条件
①美しい自然
②温もりのある人間関係
③愉しく稼げる仕事
④潤いのある文化
⑤家
セオリー40:指向はするが無理せず成り行きに任せる
目的や目標、計画を立てるのでなく、感性が同じ人が集まり、漠とした活動をする内に目的が定まる。
セオリー41:仲間の存在は必須
セオリー42:愉しさが主題
セオリー43:文化、環境、仕事、共同体が地域に好循環を生み出す

第4章 エネルギーとお金を使わなくても実現できる豊かさがある
栃木県の那須町に「非電化工房」というテーマパークを2007年に作った話。様々な試みについて。

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