嫉妬心が世界を変える

日経ビジネスの記事に、以下のような実験が掲載されていた。

<カリフォルニア大学バークレー校 デヴィッド・カード教授の実験>
2012年に「American Economic Review」誌に発表した研究。

2008年に米国カリフォルニア州において、報道機関Sacramento Bee社が設立したウェブサイトを利用した自然実験。同ウェブサイトでは、カリフォルニア州の全公務員の給与水準が実名、職種、勤務地と共に公開されている。

以下の2通の電子メールを送信する。

①一通目
ランダムに選択した被験者に送信。賃金情報サイトの存在を知らせる

②二通目
カリフォルニア大学に勤務する全ての公務員に送信。様々な尺度の幸福度、賃金情報サイトの存在を知っていたか、他人の賃金を調べたか、将来の転職を考えているか等を質問。

【実験結果】
①幸福度低下
同僚公務員の賃金水準を知った公務員は、有意に幸福度を低く報告する

②妬みは下位の人間のみ
平均より賃金が高い公務員の幸福度は上昇しておらず、平均以下の賃金の公務員の幸福度は低下していた。妬みの社会効用は、平均賃金以下の場合のみ発現する。

③転職推奨
平均以下の賃金水準であり、平均的な賃金を知った被験者は転職し易い。3年後の調査では、40%も高い確率で転職していた。

<大阪大学社会経済研究所 田中沙織准教授、生理学研究所 定藤規弘教授の実験>
金銭報酬から得られる満足度をfMRI(機能的磁気共鳴画像法)によって実験。

以下の場合に差異が見られた。

①報告に心理学的な幸福度を用いる場合
 数値によって幸福度を報告する
②経済学の効用に相当する情報を報告する場合
 図示された状況の中から、適した図を選択する

幸福度を上記①のように数値で報告する場合、脳内の頭頂皮質の活動負荷が上昇した。頭頂皮質は「規模の理論」(Theory of Magnitude)」に関わる。具体的には、長さ2メートルの物を具体的に「2メートルだ」と認知したり、単に「長い」と認知するかの変換作業に関わる。

長さ、大きさ、時間等のスケール概念を得るには、頭頂皮質の活動が必要。頭頂皮質の活動には、効用と幸福度の変換も含まれる?

妬みには、以下の特徴がある。

①競争相手が高学歴であると妬みの効果が強くなる。
②高齢者が比較相手だと利他的な社会効用が生じ易い。
③男女双方にとって男性が強い妬みの対象となる。

他者の平均所得水準が上昇すると、自分の所得が上昇する効果の約46%打ち消される。約3割の被験者が妬みではなく、友人の所得上昇をプラスに捉える利他的な社会効用を持つが、「仕事関係者」に対する社会効用は、一様に妬みの効果しか持たない。

****************

このブログは、迷惑社員の辞めさせ方というような言葉で検索される事がある。世界中全ての人間の個人情報が公開されれば、人的流動性が向上するかもしれない。

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ABCDEFG

Author:ABCDEFG
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード