会議なんてやめちまえ!

読んだ本の感想。

スコット・スネア著。2003年7月20日 初版印刷。



会社員の仕事の大半は、会議に費やされている。しかし、会議によって問題が解決される事は無い。組織的な惰性によって、管理職は会議を招集する事を止められない。

上手く機能する管理戦術はあるが、それが正式に採用されると効率は低下する。「革新」は「正式」の範疇に収まると魅力を失う。

【会議が上手くいかない理由】
集団思考の欠陥。三人以上の人間が集まると、生み出される決定には欠陥が生じる。調和を図る名目で、間違った思考が成長してしまう。

人間が集まる事として有用な事は、研修、リハーサル、顧客見学、セミナー、交代時の申し送り、グループへの称賛、激励と休息等である。

【会議無しで組織を運営する技術】
①マンツーマン管理
一対一で従業員と話す。
例えば、1人の部門長が1000人の従業員を管理すると仮定する。その場合、10人を1グループとして、グループ毎にグループ長を割り当てる。1000人を10人単位のグループに分けるので、グループ長は100人存在する。さらに、グループ長10人を1グループとして、グループ毎に副部長を割り当てる。100人を10人単位のグループに分けるので、副部長は10人存在する。

部門長は、各副部長と一日に20分ずつ個別に話す。合計で200分となる。さらに、部門長は、朝と午後に20分ずつ秘書と打ち合わせをする。合計で40分が必要だ。また、グループ長の中から特に成績の良い人間と悪い人間から話を聞く。合計40分が必要だ。
他に必要な時間は、以下の通り。
 ・昼食休憩に1時間
 ・上司への報告に20分
 ・トラブル対応に1時間
 ・計画策定に1時間
 ・法的問題に1時間  
 ・特定の部門をぶらつくのに30分

上記を合計すると540分になる。昼食時間も含めて9時間となる。会議を開催するよりも短い時間で組織管理が出来る。

マンツーマン管理には、以下の段階がある。
 (1)信頼関係を築く
 (2)優先順位を理解させる
   課題達成のためには、報酬や罰則よりも、
   重要な問題を理解させる事の方が必要。
 (3)特定の目標を設定する
   管理職は、短期・長期の目標を部下に伝えなくてはならない。
   目標は、スケジュールが明確で達成可能であり、
   どのようになれば達成されたかを明示する必要がある。
 (4)徹底的に追跡する
   自らの指示が達成されたかを追跡する。
   一対一の指示は、個人の説明責任が重くなる。
 (5)他人の言葉に耳を傾ける
   
◎他人の話を聴く方法
以下のような練習方法が書いてあった。
 (1)全て聞く
   相手の言葉が最後まで終わってから返事を考える。
   通常、人間は相手の話が2/3まで進んだ所で内容を
   推測する。
   1/3は聞いていない事になる。
 (2)応答を減らす
   相手の言葉を無視せず、言葉による反応は相槌を多用する。
   相手の言葉の半分には言葉で応答しない。
   ボディランゲージを上手く使う。
   そうなると、話し手が詳細に説明するようになる。

②責任者を明確にする
会議が多用されると、責任者が不明確になる。指示者は一人にするべき。従業員が、二人以上の責任者への報告義務を持たないようにする。

③組織的チャネリング
組織の運営過程を分散し、適切な人物に責任を割り当て、成果を統合して仕事を完成させる。個人は、仕事の別々の部分を運営する事に集中する。全ての情報はリーダーを経由し、リーダーは情報を個々に伝える。リーダーは統合整理者だ。

④職務を任せる
職務を委任すれば、各担当者が別々に動く事が出来る。それは管理職が支配権を失う恐怖との戦いだ。以下が職務委任を実行するコツ?
 (1)最初の数歩
   短時間で完成する仕事を割り振ってみる。
   誰に職務遂行能力があるかを見定める。
 (2)日常業務でなくプロジェクトを任せる
   通常業務でなく、プロジェクトを委任すれば
   支配力を失わない。
 (3)手本を示す
 (4)特定の能力を活用する
   部下達の才能を見つける。
 (5)スケジュール帳によって、職務委任を管理する
   管理職が委任する職務は、スケジュール帳で管理可能な
   規模とする。仕事量や人員数は適切でなければならない。
 
職務委任の逆説は以下の通り。
 (1)支配力の向上
   職務委任のためには計画を立てなければならない
   職務委任を実施すると、部下と個人面談する事になる。
   管理職が現場に直接的に関わる事となり、
   現場との接点が生まれる。
 (2)地位の向上
   職務委任を上手く実施出来れば、有能な管理職として
   評価が高まる。
   自分にしか出来ない仕事がある人間より、
   教育能力が高い人材の方が有益である。
 (3)責任が報酬とならない時
   有能な人間に職務を委任し過ぎると潰れる。  
   仕事が出来ない人間にこそ、重要性が低い仕事を
   多く割り当てるべきである。
   名馬は死ぬまで走らせない。

⑤メンタリング
職務指導と早期のキャリア開発を目的に、管理職が特定の人物の面倒を見る事。昇進のためにチームを去るように訓練する事で最高の人材を獲得する事が出来る。他人を指導する事は、自らを成長させる事である。

【会議から逃げる方法】
会議から逃れる方法は以下の通り。

①常に忙しく働き、成果を出し続ける
②職務記述書と職務内容を明確にする
 自分の責務を明確にする事で、不必要な会議を避ける。
③会議を丁重に辞退する
④近づき易い存在になる
 会議の招集者は、会議の出席者の人数と自らの支配力を
 結びつけて考える事がある。
 上司との心理的距離を短くする事は、会議時間の短縮に繋がる。
⑤手本を示す
 自らの行動で会議を開かない事を有効性を証明する。
⑥会議の予定を早めに手に入れ、前もって答えを提出する
⑦反会議の哲学を携え、相手に直接近づく
⑧非生産的な会議の後で不満を表明する
⑨楽しみを提供するのを止める
 会議が美食の場となる事がある。
 寛ぎながら会議するのでなく、ある程度は不快な環境で
 会議する。
⑩プロジェクト・マネジャーの役割を引き受ける
 自らがリーダーとなる事で支配権を手に入れる。

普段からメンバーが情報共有していれば会議は必要無い。ネットワーク上の共有ファイル等を活用するべき。活発な意志疎通が不要な会議を避ける革新的方法である。

【会議を招集しなくてはならない時】
以下に注意する。

①議題を絞り込む
 一回の会議で全てを行うのでなく、無理のない予定を立てる。
②出席者を絞る
 キーパーソンと意思決定者のみを参加者とする。
③タイム・リミットを設ける
 20分~1時間程度に収めるのが理想。
④準備を整える
 自らの論点を検討し、出席者には議題を前もって知らせる。
⑤短時間に集中する
 前もって、会議のテーマと目的を周知し、
 結論を出すための時間を決めておく。
⑥会議の進行予定を徹底的に実行する
 会議は延長しない。
⑦会議に振り回されない
 個人的な議題や無関係な情報が紛れ込まないようにする。
 不必要な人間を呼ばない。
 終わりに「何か意見はありますか」と尋ねてはいけない。
 会議にて決定した事が最終的な決定であると周知する。
 後になってから、違う意見を言わないようにする。

◎シアーズ・ローバック社のガス・パゴニス
シアーズ社の物流担当であるパゴニスは、会議を行わない個人的リーダーシップの研究対象となっている。彼は労働時間の40%を米国中の流通センターを巡回する事に費やし、30%をマンツーマン管理とメンタリングに費やし、20%を上司への報告に費やしている。会議時間は10%未満だ。上級管理職の多くは、労働時間の3/4を会議に費やすから驚くほど短い。

パゴニスは、以下の4つの方法でチームと情報交換する。

①掲示
 予測や指揮官の意図を公式発表する。
②スリー・バイ・ファイブ
 3×5インチのカードに収まる情報が書かれたメモ。
 従業員が問題を感じた時に、メモに書いて上司に提出する。
 eメールが使用される事もある。
 正確で簡潔な形式である。
③スタンド・アップ
 全員が立ったまま会議を行う。
④シット・ダウン
 座ったまま行う会議。

上記の③は短時間で終了するため、全体的な会議時間は短縮される。

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