シナン

読んだ本の感想。

夢枕漠著。2004年11月10日 初版発行。





オスマン帝国の建築家 シナン(1489年~1588年)の物語。

50歳を過ぎてから精力的に建築活動に勤しむ。イスタンブールの聖ソフィア大聖堂に感銘を受け、それを上回る建築物として、『セリミーエ・ジャーミイ』を建てる。偶像崇拝を前提にした聖ソフィアに対して、数学的美に裏打ちされた神を宿すに相応しい建物であるらしい。

スレイマン大帝の他に、大宰相イブラヒム(本当はキリスト教から改宗していなかったために暗殺される)、ヴェネツィア大使アロイシ・グリッティ(ハンガリー王となるも殺害される)、ハサン(イェニチェリとなるもイブラヒムを暗殺し、自らも殺される)、詩人ザーティ(シナンにコーヒーを教える。1471年~1547年)等との交流。

以下は、Wikipediaの『ミマール・スィナン』の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3

上巻 P40:
神はどのような形式によって存在しているのか

上巻 P80:
駱駝めの行きたい道はわが背後
わしの憶いはただ前途

わが道と駱駝の道は食い違い、
離ればなれに別れゆく。

―ウルフ

上巻 P125~P126:
単純に巨大であること。大きいこと。それが、眩暈にも似た感動を、シナンに味わわせている

上巻 P201:
エチオペア産のコーヒーが、オスマントルコのアラブ世界を経由して、イスタンブールに入ってくるようになるのは、一五五〇年代からである

上巻 P222
おまえは神の愛まで欲しがるというのか

上巻 P223:
十六世紀というのは、なんという奇跡のような時代であったことか。それは、人類史上、世界が最も物語に満ちていた時代であった

上巻 P284:
強大な帝国を持てば持つほど、それにふさわしい詩が必要になる

下巻 P31:
大きなものには、大きな神が宿るのか―わたしは、このように問えばよかったのです、ミケランジェロ

下巻 P62:
そなたは刃である
刃であればこそ刺そうとする
何故ならばそれが刃であるから
刃になんの責任があろう
刃の行為に罪はない
罪があるとするなら
そなたがそなたであることそのものなのだ

―バークー

下巻 P196:
あの船に乗っているのは、機能という名の神でございます

下巻 P278:
シナンの建築の特徴のひとつに、サイト・プランニングがある。建築物を結合させ、幾つもの都市施設を結びつけ、そこに小さな街を作りあげてしまう

下巻 P284~P285
いつまでも
あると思うな黒い髪
あると思うな心の炎
旅人の髪は旅の途中で白くなる
旅人の心に燃える炎も旅の途中で消え果つる
恋さえも
ああ
そして憎しみさえも旅の途中に枯れてゆく
(中略)
それでもなお人は旅人である

下巻 P299:
偶像によって神を描くのではなく、数学によって、神を描くのです

下巻 P400~P401:
サンムラマートというのは、たしか―
(中略)
男から男の能力を奪って、自分に仕えさせた女の王です

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