植物は<知性>をもっている

読んだ本の感想。

著者:ステファノ・マンクーゾ、アレッサンドラ・ヴィオラ
2015年11月30日 第1刷発行。



知性 = 問題解決能力

第1章 問題の根っこ
植物に「心」が無いという思想は宗教と関係するかもしれない。

キリスト教では、ノアの方舟に植物を乗せた記述が無い。鳩が持ち帰ったオリーブの葉や、上陸後にノアが植えた葡萄の記述がるのみ。イスラム教では、生物を描いてはならない戒律があるが、イスラム美術は植物や花を描く。

哲学:
アリストテレスは、繁殖だけが可能な植物的魂という概念を構築し、デモクリトスは植物を逆立ちした人間に例えた。

第2章 動物とちがう生活スタイル
ミドリムシとゾウリムシの比較。ほぼ同じだが、ミドリムシには光合成能力がある。

動物が遊牧民とすると植物は定住民。植物は独立栄養生物として自給自足し、外からの攻撃に対しモジュール構造(代替可能な器官)を発達させ、リスクを身体全体に分散させている。一つの植物は動物の個体よりも、蟻の群れと考えた方が理解し易く、創発的特性を持っている。

第3章 20の感覚
①視覚
光学的刺激を知覚する。屈光性として光の射す方向に成長(避陰反応)し、根は光を避ける。落葉樹は冬季に葉を落として冬眠する。

②嗅覚
BVOC(生物由来揮発性有機物)の微粒子によって意思疎通が可能。例えば、トマトは昆虫に襲われると、他への警告のためにBVOCを出す。

③味覚
根は栄養素を探す。食虫植物(原肉植物含む)についての記述。

④触覚
オジギソウ等。ちなみにオジギソウには学習能力があり、ジャン=バティスト・ラマルクの古典的実験では、街道を走る振動に慣れたオジギソウが馬車の振動に慣れた。

⑤聴覚
土中の振動に反応する。音楽を聞かせながら葡萄を育てる実験について。

他に湿度や重力、磁場、化学物質等を検知する15の感覚があるとする。

第4章 未知のコミュニケーション
電気信号や維管束(茎の中を縦に走る柱状の集まり)を通じた水、化学物質を使用した意思疎通。

①電気信号
原形質連絡(細胞壁の微小な穴を通じて意思疎通)等

②水
植物内には液体の循環路がある。

③化学物質

<例>
気温上昇によって葉の気孔から水分が蒸散され過ぎた場合、まず電気信号によって根から葉に電気信号で情報が伝わる。その後、化学物質等を通じて細かい情報を補う。

他に昆虫を通じた受粉等。

第5章 はるかに優れた知性
植物の根端(根の先端部)をニューロンのように考える。各根端は重力や湿度、温度、磁場、光、圧力、化学物質等を計測する。これらはインターネットのように全体としての計算能力を備えるようだ。



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