花とアリス殺人事件

読んだ本の感想。

乙一著。2015年2月9日 初版第一刷発行。



以下、ネタバレ含む。

渡邊勘治老人は、何だったんだろう?

【あらすじ】
主人公 有栖川(黒柳)徹子は、転校先の中学校で殺人事件があった噂を聞く。

「四人のユダがユダを殺した」

噂の元は、有栖川徹子の隣家に住む引きこもり 荒井花が一年前に、同級生の男子 湯田光太郎の背中に蜂を忍ばせ、アレルギーショックを引き起こした事にあるらしい。

荒井花は湯田光太郎の生死を恐怖から確認出来なかったが、有栖川徹子と一緒に湯田光太郎の様子を見に行き、生きている事を確認後、登校拒否から復帰する。

以下のような小ネタが結構ある。気付けなかったのも多いだろう。

P134:
「ユダ父の跡をつけてみたんだ。きみは今、どこ?」
「我王駅の前」
「火乃鳥駅まで来れる?黎明線の火乃鳥駅」

P143:
「藤子方面って何線?」
「安孫子線?藤本線?」
「時間ない!」
「うわあ、藤子はどっちだ!?」

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少女は花の肌をむく

読んだ本の感想。

朝比奈あすか著。2016年6月25日 初版発行。



女性の友情の話。10歳時点と20歳時点のエピソード。

女性に対する嫌悪感が少々感じられるが、男性もそんなに美しくないと思う。

以下は、『太陽と月』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-2394.html

著者の思想として、女性の目標は「共同体内の序列一位」になる事であり、「共同体の創設」は目標でないという事なのかな?

他人との距離感で自らの価値が決まる。実力よりも順位が評価され、優勝劣敗を決めて、上に諂い下を見下す。上位者は下位者に何をしても許される。承認欲求により他人を下げる事で序列を上げようとする。問題解決は男に任せるため、会話は共感を得る事が目的になる。

本作の登場人物達は、自らの友情や恋愛さえも社会的階級を上げるための手段でしかない事を嫌悪し、他の人間に自由な自己を投影しているのな?

*************************

【登場人物】

○武藤阿佐
城王大学でテニスサークル「ボニー・テニス・メイツ」の副部長を務める。細い釣り目。10歳頃から自分が中心人物になれない事に気付く。共同体から外れる事を恐れるし、恐れている事を他人に知られる事も恐れる。周囲を気にしない人間への憧れ。

武藤阿佐から見た春山野々花:
自分を特別な人間と思っている主役であるため、脇役である他人の目を気にしない。

武藤阿佐から見た小木曽咲:
浮世離れしており、群れから外れても気付かないかもしれない。

○春山野々花
美人。衝動的な性格。中学生から雑誌モデル「NOKA」として活動する。

春山野々花から見た武藤阿佐:
母親を投影?プライドを守るための逃げる理由を必要とする人間。

春山野々花から見た小木曽咲:
夢見がちで可愛らしい少女。庇護の対象。自分を理解してくれるはず。

○小木曽咲
子供の時はオノ病(架空の病気、はらはらやふかふか等のオノマトペに夢中になってしまう)があったが、成長するに連れて社会的階級を意識するようになる。動作や受け答えが遅く、文章を書く事を好む。短大卒業は、服飾ブランド「darling」に勤務する。

小木曽咲から見た春山野々花:
性別に囚われない自分を無自覚的に演じている。無邪気であるようでいて自らの女を利用する。

小木曽咲から見た武藤阿佐:
常にクラスの中心にいる人間。テニスサークルでも重要なポジジョンについている。が、ダサい。

****************

P46~P47:
どうして女の子って、男の子みたいな大きな群れにならないんだろう。男の子たちは、輪ゴムで一パターンに縛ることなんてできないくらい、ばらばらだ。

P166~P167:
野々花は母の中にある「自己実現しなければならない」という強迫観念をも感じ取る。認められること、尊敬されること、そうやって社会に求められることこそが人間の価値だと思う母は、「ご苦労様です」とねぎらわれたがっている多くの母親たちと、何が違うのだろう。

P175:
誰もテリーや庸平に、「安売りするな」とか「将来悔やむぞ」とか、きっと言わない。そういう発想にはならない。売るとされるのは大抵女で、その構図に甘んじているのも女で、理由をつけたがるのも女だ。

P229~P230:
本当にお洒落に拘りがある人なのかは、靴で分かる。華はいくつかのブランドを挙げて、その新作を履いているお客様には声をかけないと言っていた。自分で選ぶ人だから、と。
華に言われた時はぴんと来なかった。人を靴でなんか判断することに、うっすら怖さを持った。
だけど、毎日のように接客しているうちに、いつしか彼女は見るようになった。
変化は、気づかないほどゆっくりと、彼女の中に満ちてゆく。
(中略)
咲は自分がいつの間にかオノ病から解放されたことを知った。
頭に浮かぶ言葉に立ち止まる回数が少しずつ減って、今はほとんどなくなった。

P236:
一人ぼっちではないという証明のためだけに、友達を欲していた。まるで、自分のための防護壁のように。

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