正義の形

易で、「正義の形」について占ってみた。

同人の四陽と出た。

天火同人:
人と志を同じにする事。上卦の天(乾)は剛健不息の活動力を意味し(天は常に高きにある)、下卦の火(離)は知性を意味する(火は常に高きを目指す)。知性を持つ組織者であり、公的な人間関係を作り出す事が大切である。

知性豊かで剛健な人間のみが人々と心を通じ合わせる事が出来る。人物を見極めて同志を集める。

天火同人の四陽:
城壁まで攻め登ったが進退窮まる。野心を捨てて正道に帰れば、吉。

互卦は、天風姤:
偶然の出会い。一本の陰爻が五本の陽爻を載せており、一人の女が五人の男を相手にしている形であり、結婚の形としては良くなく、永続きしない。しかし、偶然の出会いが美しい人間模様を生むこともある。

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常識や正義を信頼出来る人間を羨ましいと思う。

気持ちが悪いという事で殴られて、殴った人間が正義という事になる。反省を求められるのは殴られた側だ。そして、反省しているかどうかの判断は、他の人間の不快感の有無で計測される。

社会はそのように構成されていると思っている。

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人と関わらなければならない

「他人からの恐怖」について易で占ってみた。

随卦の二陰と出た。

沢雷随:
随とは従う事を表す。人々を心服悦従させる道を示すとともに、人に従う事の必要も説く。何に従うかは主体の決断にかかっている。随う対象を見定めなくてはならない。

上卦の兌は若い女性を表し、下卦の震は年配の男性を表す。中年男性が少女に魅せられているとも思えるし、実力ある者が自分以下の者に随っている形とも思える。剛が柔に従っている。いずれの場合も真摯に行うならば良い結果が出る。

随卦は四季に当て嵌めれば秋である。雷鳴(震)の季節が過ぎ、そのエネルギーが沢に潜む。夕闇が迫れば休息するべき。盛気衰える時は、人に随う気持ちを忘れてはならない。

随卦の二陰:
小人(初陽)と慣れ親しんでいると、真に随うべき君子(五陽)に見放されるだろう。二股をかける事は出来ない。

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僕に対して敵意を持っている人間がいる。そうした人間が強い力を持っている。

僕個人が気に入らない。そして、発達障害という事も気に入らない。詐病であるという意識があり、追い詰めなければならないと思っているようだ。

現状では、彼女とのやり取りを他の人間が代行してくれるらしい。言いがかりをつける人間であると理解されているかが不安だ。

「発達障害という事になると、自分はこういう人間なんだと言い訳をして努力をしなくなる」

厄介だと思うのは、僕の診断書を書いた精神科医がインチキであると思われる噂を流布している事。かなりの程度で信じてしまっている人間がいるようだ。

やり取りはしなくて良い事になったけど、相手が敵意を持っており、僕が弱い事を知っているのが悩みだ。

周囲の人間との連携が大切で、僕は仕事が全く出来ないので、他人との関わりが途切れると孤立して徹底的に攻撃される事になる。

相手の心情は宗教に近いものがあると思っていて、痛めつける事が正義であると思っている。

そうした人間が近くにいて、関わらなければならない事が恐怖の原因だと思う。

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怒りの処理

自分の中に怒りが溜まっていて辛い。

会社に帰属していれば、人間と接触しなければならないので、そうした事が辛いと思っている。

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恐怖心やら今後の事やら

憎悪は恐怖心から生まれると考える。

何かが恐ろしいと思うからこそ憎む。

誰か他人と関わると、その人間を憎む事になると思っている。何も考えないで生きていたい。

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以下は、「さあ一勝負?」へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-2153.html

想定よりも早く判断する状況になってしまった。どうしよう?

2016年1月29日(金)に、日本銀行が2016年2月16日(火)からのマイナス金利導入を決定した。

金融機関の手元資金である当座預金を3種類に分類し、以下の③のみにマイナス金利を付与するらしい。

①従来からの当座預金(2015年末残高220兆円)
→従来通り0.1%の金利を付与
②マクロ加算残高(現残高30兆円)として
 所要準備額に相当する額や、定期的に見直す一定額
→ゼロ金利
③上記以外の当座預金(現残高90兆円)
→0.1%のマイナス金利を適用

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どうしようかな?

2016年初からの株式市場下落は、中国や資源国における混乱を先取りするものであり、メインシナリオとして、2016年2月~3月にかけての売られ過ぎからの反発と、2016年春からの変化を見越していた。

今回の日本銀行の決定は、政治的パフォーマンスのための悪手とする意見があり、年単位で見れば悪影響があるとする。

2016年1月29日(金)の日本株式市場は、マイナス金利負担の生じる銀行セクターが値下がり、他が値上がりしたとする。短期的には不動産関連の会社が有望であるらしい。

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うーん。

やはり、株式を購入するという考え方が古臭いと思う。選挙のためのパフォーマンスで不適切な介入が行われるようでは先行きは暗いように思われる。

どうしようかな。

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バフェットとグレアムとぼく

読んだ本の感想。

アリャアン・ダルミア著。2011年9月29日 初版。



インド人の書いた株式投資指南書。

以下の自分に関する考察。

①能力の輪
自分の理解していない分野に資金を出さない。
②自分の状況
年齢や資金量、余裕時間の量によって投資配分は変わる。
③気質
自らの気質、強味、弱味、好き嫌いを理解する。

安全余裕枠:
株式の購入価格が、慎重な投資家の考える公正な価格よりも低い事。

○EBITDA
利払い前・税引き前・減価償却前・その他の償却前の利益。ビジネスの中核事業から生み出される利益。

○ROCE
使用総資本利益率。借金と資本金を使用して儲けた度合い。ROEが高い会社の場合、借入費用が低いだけの場合があり得るとする。

財務諸表を分析する事による以下の観点。

・利益が出易い業界か
・企業業績
・成長見通し
・現在、将来の問題
・顧客からの評価
・価格決定力
・不況への耐性
・経営陣の能力

予算を達成している頻度や一時的な会計項目、特別費用の多さ、ストックオプションの行使価格を低く変更しているか等。

著者が記述したインドにおける割安株投資の例。

○ユニテック
不動産会社。2003円後半に時価総額5000万ドル、株価収益率4倍、負債資本比率0.8だった。土地の価格上限規制等によって簿価が過小評価されており、その後の5年間で株価は200倍になったとする。

○HTMTソリューションズ
インド国外向けの国際コールセンター事業。2008年末時点で過去5年間に47%成長し、営業利益率41%、ほぼ無借金で時価総額は手持ち現金以下だった。

○ノイダ有料橋会社
デリーと郊外のノイダを結ぶ高架道路を運営。2009年では、毎日の自動車交通量は10万1000台で、過去5年間に年率25%の交通量の伸びを示し、売り上げ1500万ドル、営業利益率75%、株価収益率9倍。交通処理能力の45%で稼働し、それを超える分は全て利益となる収益構造。

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予測は難しいとする。100ドルの利益を出している会社が、年率15%で成長するとする。15年間で会社の利益は約815ドルになる。しかし、成長率が年率12%とすると、15年間で利益は約550ドルになる。成長率が僅かに低いだけで、利益は33%も少なくなる。
仮に年率15%の前提で、株価収益率20倍で考えると一株は1万6300ドルになる。年率12%の前提で株価収益率15倍とすると一株は8250ドルになる。僅かの違いで株価は半分になる。

⇒すべての小さい要素を正確に把握する事は出来ないため、予測を信用してはならない。

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以下の観点

①ブランド
以下がインドにおけるブランドの例。

○タタ・ティー
ブランド紅茶の販売会社。ROCEは2001年の10%台から2010年?には30%の水準になり、株価は7倍になった。

○ピティライト・インダストリーズ
接着剤のブランド「フェビコル」を作る。インドにおける市場占有率は75%。

○ホーキンス
台所用品事業。北インドで40%のマーケットシェアを握り、同業のプレステージ社との寡占状態になっている。

○パンジャブ国立銀行
765都市に5000以上の支店がある。目立たないが高いブランドを持つ?

②低費用
低費用での持続的操業が可能である事。

③独占
以下は、インドにおける独占の例。

○タイムズ・オブ・インディア
1980年代初期には年間利益50万ドルだったが、2010年?には年間利益1億2500万ドルとなっている。新聞を読む習慣はすぐには変わらず、地域における有名新聞社は独占事業のようなもの。

○インドラプラスタガス
ニューデリーの公営バスとタクシーに圧縮天然ガスを供給する唯一の会社。製品価格やインフラ共有による独占的ポジジョン。

④感動的サービス
顧客を感動させる事が事が出来る会社。

以下は、著者の記述した株式市場における非効率。

2007年から2010年にかけてインドにおけるインフラ事業関連会社の株価が大きく値下がりし、消費財関連会社の株価が上昇した。ほとんどのインフラ事業関連会社の株価収益率は高く、使用総資本利益率は低かった = 成長率の過大評価。

逆に消費財関連会社は高い使用総資本利益率にも関わらず、市場では不人気であったとする。

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あなたを天才にするスマートノート

読んだ本の感想。

岡田斗司夫著。2011年2月25日 第1刷。



以下は、「FREEexなう。」へのリンク。

http://blog.freeex.jp/

無理せずに才能を発揮するためのノート術について。

「天才」は、以下の能力を持つとする。

①発想力
②表現力
③論理力

上記の内の1つだけを鍛えても、枠組みの中で誰かに能力を認めて貰う「使用人としての価値」が上がるだけとする。

以下の7つの段階

①行動記録(5行日記)
毎日、1分~2分で、その日の行動を5行書く。具体的に名詞と動詞で書く。一見開き = 2ページずつ使う。
右ページには実際にあった事を書いて、左ページには感想、反省、連想した事等があれば書き加える。

毎日書けるようになったら②へ。

②行動採点(行動の六段階評価)
行動記録に、0点~5点の間で点数を付ける。点数を付ける事で、反省や後悔をしなくとも、無意識的に点数が低かった行動を避けるようになる。マイナスの点を付けず、0点や5点を乱発しない。

4点:楽しかった
3点:普通
2点:楽しめなかった
1点:つまらなかった

0点と5点は1週間い数回程度とする。物事を考える時に、極端に考えない癖を付ける。語彙が乏しいと極端な表現をしがちになる。豊富な言語表現が可能になるよう、多様な評価をする。

毎日、一見開きを使用し、左ページには好きな事しか書かないようにするのは、「勿体無い」という心理を利用し、自らの表現能力を開花させるため?

5行では書き切れなくなったら③へ。

③論理訓練(毎日、見開きを一つ書く)
著者は、B5判の大学ノートを使用しているらしい。

右ページに言語、左ページに連想を書く。この段階では、理由(何故?)を書き出す。つまらなかった事は、具体的につまらない理由を書く。通常、多くの人間は考えているのでなく、感じているだけであり、書く作業は考える一歩手前の想念を固定化させる働きがある。

自分なりに題を設定し、理由(なぜ?)と推理(という事は?)、参考(昔はどうだったか?)、類似(同じような事例は無いか?)、自分事(私はこう考える)を繰り返す事で論理力が身に付くとする。

さらに、左ページに図解や要点、面白い事等を書く事で発想が広がる。

以下は面白い要素。

1.具体的な経験
2.的確な比喩
3.抽象化(要するに)
4.駄洒落
5.イラスト、替え歌
6.キャラ化

平均して週に4日以上、2ページ書ければ④へ。

④表現訓練
スマートノートの中身を他人に公開する。ブログやSNS等。

誰かの相談にのる場合、右ページに相手の言い分を書き、左ページに自分の意見や話し合いの結論を入れる。右ページに箇条書きしながら、左ページに要点を纏めたり図解すると効率が良いとする。

上記③、④を繰り返していると、⑤の段階になるとする。

⑤臨界突破
これまでの断片的な論理が塊になる段階。

スマートノートを書く行為は、当たり前かもしれない事を、自分の言葉で言語化する行為であり、臨界値を超えた時に、これまで書いた事の関係が分かるとする。

効率を重視するのでなく、膨大な無駄な書き込みが養分になる。

⑥知識、教養、見識の統合
これまでの段階で、右ページに論理的な事を書き、左ページに面白い事を書いてきた。

論理的:
問題について原因を辿り、どうなるかを具体化する。

面白い事:
具体例や失敗談、比喩や駄洒落、連想した事やイラスト等。

こうした事を書いていると、自分なりの意見や仮説が出来る。意見や仮説が見識に成長する。見識は知識と人格、教養から成り立つ。

知識:
情報を個人のフィルターで取り込んだ状態。

人格:
取り込んだ知識を解釈するスタンス。

教養:
学問的に確立された知識体系。先生や先輩がいて、入門書もある状態。時間(歴史的視点)や空間(地理的視点)に沿って整理されている。

さらに、見識を作るには立場(自己同一性、肩書?)と判断(主体的決断)が必要とする。

⑦世に出る
習得した見識をブログ等で公表する?スマートノートにて成熟させた面白い事を、世に出す。

自らの脳内世界を現実世界や電脳世界と交流させる。

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以下、書いてある事。

<議論について>
著者が学生時代に遭遇した議論について。
話した事をメモしていないと、議論は記憶しているキーワードを手掛かりに会話を再現する事にある。その上で、思い出した事を組み立てて論理を組み上げ直す。
互いの同意点が見つかる事は少なく、立場を利用する人や論理の帳尻を合わせる人間が無理矢理言い負かす事になる。

著者の武器はメモであり、イベントが進んで情報が錯綜すると、全てを正確に記憶している人間はいなくなる。最終的に派、メモを取る人間に確認しないと仕事が出来なくなったとする。

<ノートを手書きにする理由>
自分で書いた文字には感情が乗り移る。絵や図解を書く場合の自由度の高さは手書きの方が上。

<悩みについて>
悩みの本質は、複数の問題を並行して考える事によって生じるとする。悩みが多くなると、全てを同時に考える事は不可能。幾つかの概念を組み合わせて考える異なる。組み合わせが変わると悩みも違って見えて、悩みが無限にあるように感じられる。

記憶に頼って脳内で考えるのでなく、紙に書きだしてしまう事で、同じ悩みを繰り返す事から逃れられるとする。

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目からウロコが落ちるニーチェ入門

読んだ本の感想。

梅香 彰著。2001年10月5日 第1版発行。



ニーチェの思想と、ショーペンハウエル、フロイトの思想との関連性について。

以下は、Wikipediaの「フリードリヒ・ニーチェ」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7

以下は、Wikipediaの「ジークムント・フロイト」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%88

以下は、Wikipediaの「アルトゥル・ショーペンハウアー」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%A2%E3%83%BC

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フロイトの自我―無意識の思想の源流は、ニーチェであるという説。フロイトの無意識(エス)という用語はニーチェに由来する。

<ショーペンハウエルの思想>
『意志と表象としての世界』がニーチェに影響を与えたとする。欲望から生じる意志の力の肯定。現在を生きる人間を肯定し、人間が意味あるものとして現実世界に生きるとする。理性(自我)によって欲望を意志として高めるべきとする。

<ニーチェの思想:力への意志>
人間の無意識の内に潜む力(フロイトのリピドー)が発散された時に悦びは大きくなる。そのためには、人間の主体である自我が「力」に向かって意志の眼差しを向けなければならない。

人間が生きる目的は、外界に向かって「力」を発散させて悦びを得る事である。力への意志によって自己克服をしていれば、位階(器)に見合った幸福を現世で実現出来る。

<フロイトの思想:エスの理論>
人間の自我は、全てを自覚していない。自覚出来ない無意識(エス)の中にある欲動をリピドーと名付ける。リピドーは生きるためのエネルギーでもあり、自我によって適切にリピドーが発散される事で人間は幸福になる事が出来る。

快感原則と現実原則との兼ね合い。

自我を強くして、より豊かな自我を獲得する事を目指す。

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「力」とは人間の生命力の源泉であり、フロイトはリピドーと名付けた。欲望出来るエネルギーを枯渇させるルサンチマン(怒恨)からの救済を、フロイトは欲望の発散と名付けた?

弱者の中にも力への意志があり、そのためには自己を克服しなくてはならない。より力ある人間(力の発言者)を規範とし、自己を克服し、より強い人間になろうとする。

ショーペンハウエル、ニーチェ、フロイトが生きた時代は、従来のキリスト教会の権威が揺らいだ時代であり、宗教による人工的な規則、義務、権力構造への疑問が生じていたとする。

ニーチェの思想はキリスト教会という権力に対する反権力であり、善とはキリスト教会の権力者が人々を支配するために作り出した価値観であり、自立した人間の幸福や生命力を阻害するものとした。

道徳とは、人間の幸福に役立つものでなくてはならず、道徳が人間を抑圧したり、支配してはならないとする。既成道徳が人間に強制する根拠の無い道徳への反抗。

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○悲劇の誕生
1872年に出版されたニーチェの処女哲学書。

ギリシャ悲劇を以下の二つの概念から考える。

(1)アポロン的(自我的)
視覚的(知的)、造形的(彫像的)、予言的(夢的)、救い

(2)ディオニュソス的(エス的、リピドー的)
衝動的(破壊的)、音楽的、陶酔的、苦悩(盲目的)

ギリシャ悲劇を自我と無意識の二つの特性を兼ね備えた総合芸術とする。ギリシャ悲劇を自らが演じるものとして、理想的な人間像 = 超人を見る。自我が欲望を完璧に操作している人間の意識構造。

キリスト教会に自らを預けるのでなく、自我の中にあるリピドーを意志する生き方がギリシャ悲劇の中にあるとする。

近代観念論哲学は、人間の主観が客観である世界の中に如何にして真理を見い出すかがテーマであった。ニーチェは、主観の中にある現象が全てであるという見解を示す。客観的な世界があっても、それは死の世界で人間には無意味であるとする。

主体(主観)の中にこそ、世界と美(真理)が意識現象として宿るという主張。

ギリシャ悲劇は、劇作家(主体)の中にギリシャ悲劇という客体があり、劇作家は自らの意識の内側で自らが悲劇を演じている。客観として見られる作品でなく、一人の人間の意識内で行われるドラマ。

『悲劇の誕生』においては、夢がアポロン的な予言・比喩として人間に智を齎すとしており、フロイトの見解と類似しているとする。

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○超自我
フロイトの思想では、無意識(エス)から自我の領域にかけて、欲動(リピドー)の他に超自我があるとする。

超自我は限りなく無意識であり、自我を裁く。超自我は命令形しかない。

超自我は、養育の過程で無意識的に帰属する共同体の文化や価値観が刷り込まれたものとする。幼児が言葉を覚えるように、超自我は構成される。

超自我は言語の一種として、無意識(エス)の中に沈み込んでおり、無自覚的に人間の思想・行動を縛る。

自我が超自我に支配されると、自らよりも弱い人間に攻撃性を向けるとする。超自我には価値観の裏付けが必要であり、複数の人間の超自我同士に共同幻想が生じると、守らなくてはいけない掟(集団の超自我)となる。

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ニーチェは、超自我化(共同幻想化)したルサンチマン(怒恨)が、時代を支配しているとした。原罪を持つ人間は、現世において幸福になってはならないとするキリスト教の思想。

ニーチェは、「善悪の彼岸」の視点から価値あるものを見い出す方法として「遠近法」を提唱する。あらゆる偏見を捨てて素直に物事を見る方法(デカルトの方法的懐疑、カントの超越論的認識方法やフッサールの現象学的還元と類似?)。

ニーチェは、宗教の持つ権力構造に着目し、そこにニヒリズム(虚無主義)の根源を見い出したとする。ニーチェは、イエス・キリストをユダヤ僧侶階級の腐敗を弾劾し、民衆を救うために宗教活動を行った人物とする。

イエス・キリストの死後にキリスト教会を打ち立てたパウロが、権力構造としての教会組織を構築したとする。人間には原罪があるという共同幻想を作り出し、原罪を浄化出来るのはキリスト教会のみとする。大衆を支配、教化するための理論。

以下は、Wikipediaの「セーレン・キェルケゴール」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB

キルケゴールの父親は、自らの罪に悩み教会から免罪符を購入したとされる。キルケゴールは、キリスト教会が人々に植え付けた罪の意識は幻想に過ぎないとして教会批判を行った。

教会の所業は、死に至る病(罪という絶望へ人間を追い落とす事)であるとする。

ただし、キルケゴールはニーチェと異なり、イエス・キリストを宗教家でない唯一神とした。

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永遠回帰(自分自身を受容して生きる)を実現し、自我を強く自律して生きるべきとする。

以下の三段階。

①駱駝(汝なすべし)
一人前に行動出来るように、苦役に耐えて訓練する人生の比喩。

②獅子(我欲す)
文化を「汝なすべし」という龍に喩えて、それに対する自己主張する人間の比喩。

③幼児
上記の人生の過程を経て、自らの自由意志で行動するようになる。「我欲す」と意思表示するのと同時に、自らに対して「汝なすべし」と命令する。

自分が欲望を持つと、自分に対して犠牲を命令するという意識構造が生じるとする。人生の全ては、「今」に宿っており、どのような歴史も個人の意識の中にしか現象しない。

死後も魂が生きていて永遠の生が保証されるという死生観では永遠が手に入ることになる。しかし、永遠も回帰するのであれば、「今」に回帰する事になる。過去には過ぎ去った「今」があり、未来には永遠の「今」が待っている。

「今」とは必然の連続を示し、永遠が回帰するのであれば、それは「自分」という形でしか回帰しようがないため、自分自身を巣b手を許容して肯定しなくてはならない。別の人生は自分にとって有り得ない。

永遠回帰とは、自分の運命を全て肯定する思想であるとする。

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インド哲学の解釈

以下は、「インド哲学七つの難問」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-2156.html

普遍 = 抽象的概念を形成するための条件?

例えば、「牛」には「牛性」という普遍がある。個々の牛に共通する条件を纏めたものであり、牛を「牛」として認識するための条件となる。

普遍には階層があり、「牛」は「動物」であり、「動物」は「生物」であり、そのようにして、全ての存在は「有」に包括される。

そして、普遍自体の属性を考えてはならない?

ある人間の考える「牛」である条件が、別の人間の考える「牛」である条件と相違する可能性?

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発達障害という概念で考えると、例えば「アスペルガー」には「アルペルガー性」があるという事になる。

全ての「アスペルガー」に共通する属性。

そうした条件を誰しもが無意識の内に保持してしまうとする。

属性自体を議論する事が禁じられているのなら、そうした習合はどのように行うのだろうか?

以下は、「人類最古の哲学」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1602.html

終章 神話と現実において、インドの宗教儀式で使用される「ソーマ」という液体に関する話が記述されている。現在の「ソーマ」は古典に記述されている「ソーマ」とは似ていない。

古代における「ソーマ」はベニテングタケだったが、アーリヤ人の居住地がベニテングタケを採取出来ないインド高原に変化した結果、宗教儀式が変質した可能性。

言葉を重視する文化?

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発達障害に関しても、「ソーマ」と似ている事があると思う。

自閉症スペクトラムやADHDという言葉が、その意味を理解されないまま、別の意味を纏う。

「自己」を語る時、「○○は自己でない」、「××は自己でない」という言葉を連ねる事になる。それは、自己に関する話だけでなく、議論の本質であると思う。

発達障害について話す人達は、気付かない内に我儘な人の話をしている事が多い?

自分の意見を主張する場合、相手の意見を否定する事で、自らの正当性を披露しようとする。

「アスペが○○であるという言葉には根拠が無い」、「アスペが○○という記述はどの本にも掲載されていない」、etc。

否定するだけでなく、「発達障害とは、つまり△△である」と言えれば良いのだが?

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説明が難しい時

職場にて「発達障害」とは何なのかについて説明を求められる。

説明が難しい。

A「アスペ君はさ、意外と高学歴だよね。
  大卒のアスペなんて有り得るの?」
僕「うーん?」
A「子供の時、文字が読めなかったり、算数の文章題が
  解けなかったりしたの?
  でも、それならどうして進学出来たの?」

いつも思う事だけれど、説明が難しい。長期記憶との照合だとか、複数情報の結合だとか、視覚情報の処理だとかだと、自分自身で上手く説明出来ない。

以下、僕の説明。

「先週、○○さんと○○さんが課内会に出席しないという連絡がありましたよね。僕はそれで二人が出ないという事は分かったんですけど、二人分の資料は用意しなくて良いという事までは類推出来なかったんです。こんな感じで、察しが悪い事が多いです」

説明としては適切でないと思う。それでも、こんな感じで言わないといけない気がする。

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シゴトの渋滞、解消します!

読んだ本の感想。

西成活祐著。2010年2月28日 第1刷発行。



以下は、「西成総研」へのリンク。

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/tknishi/

以下は、「チェンジ・ザ・ルール!」の記事へのリンク。エリヤフ・ゴールドラットの意見と著者の意見は正反対な気がする。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1008.html



エリヤフ・ゴールドラットの場合、各工程において分散している時間や資源、エネルギーをソフトウェア等を使用して統合する事を提唱しているように思える。

各工程において必要以上に予備時間を設定する事を避けるために、複数の工程の予備時間を纏めて設定する?

著者の思想は、それとは逆で工程を分散し、工程毎に個別の予備時間を設定する事で作業遅延を避けようとしているのかな?

どうなんだろう?

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2009年3月15日に著者が警察庁、JAF等と共同で行った社会実験。

東京都と神奈川県の境にある小仏トンネルでの渋滞解消。渋滞発生現場を八台の自動車が走行する。それだけで、小仏トンネル付近の自動車の平均時速が「55キロ」から「80キロ」にまで回復したとする。

これはそれまでの渋滞対策を大幅に超える成果であったらしい。

八台の自動車が渋滞を解消出来た理由は、車間距離をあけて運転したからである。流れが詰まった渋滞の固まりは、時速20キロほどの速度で後方に伝わる。つまり、渋滞の固まりは必ず自分の自動車まで到達する。前の自動車との車間距離を詰めていると、前の自動車の減速の影響を強く受けるし、前の自動車よりも強くブレーキを踏んでしまいがちであるため、渋滞を増幅させてしまう。

車間距離をあけていれば、前にいる自動車ほどは減速する必要が無いとする。

平均時速80キロの時は、車間距離は最短47.5メートルほど、平均時速60キロの時は、車間距離は35メートルほどが良いとする。

仕事も同様で、作業を詰め込み過ぎると些細な事でスレが増幅するとしている。

渋滞学においては、渋滞の距離に注目するのでなく、安定度に注目する。

以下の動的な数値。

①一定期間に道路を通る自動車の台数(流量)
②一定区間における自動車の台数(密度)

自動車の密度が増加しているのに、自動車の流量が減少している場合は渋滞が発生しているとする。自動車の密度が増加しているのに流量が減少していない場合、渋滞が発生する可能性が高い不安定な交通状況(準安定)な状態であるとする。

仕事においても、スケジュールを詰め込み過ぎると渋滞が発生し易い。

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サイコパス 秘められた能力

読んだ本の感想。

ケヴィン・ダットン著。2013年4月25日 第1刷発行。



サイコパス(精神病質)的資質を持つ人間は、推定で人口の1.2%程度を占めるとする。進化の過程で必要とされた能力?

サイコパス(精神病質)である事の利点。自信、カリスマ性、非情、集中力等の能力は、適切な場面で用いられれば大きな力になるのかもしれない。企業経営者や投資家にはサイコパスが多いのか?

以下は、Wikipediaの「精神病質」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%97%85%E8%B3%AA

1 サソリのひと刺し
【カナダ ブロッグ大学の実験】
心理学者 アンジェラ・ブックの研究チームが2009年に行った実験。

サイコパシー自己評価尺度を被験者に行い、サイコパシー傾向が高いグループとサイコパシー傾向が低いグループを分ける。次に、別の参加者が歩く場面をビデオに見せる。すると、サイコパシー自己評価尺度で高得点を出した人間は、歩き方を見ただけで過去の犯罪被害経験有無を見分ける事が出来た。

カリフォルニア大学 精神医学教授 リード・メロイが、刑事裁判と精神衛生の専門家450人を対象にインタビューを行ったところ、暴力的犯罪者との対面で、鳥肌が立つような身体的反応を経験した専門家は全体の3/4ほどだった(男性71%、女性84%)。

進化の観点から考えると、暴力に抵抗感を覚えない人々は有能な狩人だったのかもしれないし、敵対する部族と戦う戦士だったのかもしれない。そうした人々が平和な状況では同胞に暴力行為を行う可能性。

サイコパスに対する不快な身体的反応は、そうした人々を見抜くために身に付けた進化上の能力であるのかもしれない。

以下の二つの脳領域について。

①前頭前皮質、後頭頂皮質
客観的経験、推論や合理的思考を司る。
②偏桃体
感情中枢を担当。

サイコパスにおいては、上記②の活性度合いが弱く、感情に惑わされずに判断するとしている。

【サリー大学の実験】
サリー大学 ベリンダ・ボード、カタリナ・フリッツォンが2005年に実施した調査。

企業指導者に必要な人物の人格調査を実施。企業経営者、精神疾患者、犯罪者の3グループに心理的プロファイリングを行う。その結果、サイコパス的特性(表面的魅力、自己中心性、説得力、共感欠如、独立心、一点集中力、etc)は、犯罪者よりも企業経営者に良く見られた。

犯罪者の方が衝動性が高い傾向があり、サイコパス的特性自体は社会的成功の障害とはならない。

<二種類の虐待者>
『夫が妻に暴力をふるうとき』(ニール・ジェイコブソン、ジョン・ゴットマン著)では、虐待者には以下の二種類があるとしている。

①コブラ
冷静で優越感を抱いており、良心の呵責を感じない。
②ピットブル
情緒不安定で被害者を装い、ある程度の罪悪感を示す。

【ストーニ・ブルック大学の実験】
認知神経科学者 リリアン・ムジカ=パローディが2009年に行った実験。

スカイダイビングを初めて経験する人間が急降下する時の脇の汗を採取する。採取した汗を被験者グループに嗅がせて脳状態を計測すると、被験者の恐怖を司る領域(偏桃体、視床下部)が活性化する。

さらに、顔写真を見て、脅かしている顔を当てる感情認識テストでは、汗を嗅いだ被験者は、そうでない被験者と比較して正答率が43%高かった。

著者が実験をアレンジして、ギャンブルをしている被験者グループ(サイコパス含む)に恐怖を感じている人間の汗を嗅がせると、非サイコパスな被験者は慎重になり賭ける率が低くなったが、サイコパスは平気だった。

2 サイコパスとは何者なのか
以下は、人格調査の歴史。

1936年?に米国の心理学者ゴードン・オールポートが、性格に関連する重要な表現は全て言語化可能という「名辞仮説」に沿って、「ウェブスター新国際英語辞典」の人格に関する形容詞約1万8000語から、一時的な特性に関連する単語を取り除き、約4500語を見つけた。

1946年にイリノイ大学 レイモンド・キャッテルが、オールポートのリストを入手し、同義語を取り除いて171語にし、171語を使用して評価尺度を作成。そこから人格局面という35の主要特性グループで構成される人格構造を作成。その後の10年で、16の陰士に絞った。

1961年に米国空軍の研究者 アーネスト・テュープス、レイモンド・クリスタルがキャッテルの特性を頻度の高い5因子に絞り込んだ。①高潮性(ポジティブで感情が高い傾向)②協調性③信頼性④情緒安定性⑤教養。

その後、米国立衛生研究所 ポール・コスタ、ロバート・マクレーの研究により、標準化された人格テスト(NEO人格目録)が開発される。OCEAN:経験に対する開放性/知性(Openness to Experience)、誠実性(Conscientiousness)、外向性(Extraversion)、協調性(Agreableness)、神経症的傾向(Neuroticism)が人格のゲノムを構成するとする。

サイコパスは、上記のNEO人格目録では誠実性、協調性の採点は低いが、神経症的傾向(不安、意気消沈、傷つき易い)の低さと高い外向性(自己主張の強さ)、開放性(行動)が結び付くとカリスマ性を生むとする。

2010年にスコット・リリエンフィルドが、歴代の米国大統領全員の伝記執筆者へのインタビュー結果を分析すると、ジョン・F・ケネディとビル・クリントンを筆頭に、何人もの米国大統領が顕著なサイコパス的特性を示したとする。セオドア・ルーズヴェルト、フランクリン・ルーズヴェルトも同じ特性を示した。

以下のWebサイトに、そのリストが掲載されているらしい。

http://www.kevindutton.co.uk/

1980年にロバート・ヘアがサイコパシーを見つけるための最初のチェックリスト(PCL-R)を発表。20項目の設問、40点満点からなる。ほとんどの人間は2点前後で、27.6点がサイコパス入門レベルとする。

以下の4つの主要次元。

①対人面
表面的魅力、過大な自己評価、病的な嘘、他人を騙す
②情動面
罪悪感が無い、情動が希薄、冷淡、無責任
③生活様式
退屈し易い、寄生的生活様式、長期的目標欠如、衝動性
④反社会的
暴走し易い、幼児期の問題行動、少年非行

ロバート・ヘアによると、刑務所の入所者の80%~85%は反社会性人格障害であり、サイコパスの比率は20%とする。そして、殺人や連続強姦の約50%がサイコパスによるものとし、サイコパスの一年以内再犯率は他の囚人の3倍以上としている。

反社会性人格障害者の1/4がサイコパスの可能性があり、サイコパス全員が反社会性人格障害の兆候を示すとする。

人格テストの結果では、成功しているサイコパスも犯罪者であるサイコパスも類似している。

反社会的行為に側面を当てた人格テストが作成され、サイコパス的人格目録(PPI)となる。187の設問で構成される。①自己中心的衝動性②恐怖心無き支配③冷淡性

これらによって、以下を測定するとする。

・マキャベリ的自己中心性
・衝動的不服従
・責任の外在化
・無頓着な計画性
・恐怖心の欠如
・社会的影響力
・ストレス耐性
・冷淡性

ウィスコンシン大学 ジョセフ・ニューマンの意見として、サイコパスは感情面の視野狭窄によって他者の苦痛に無頓着になる事が出来るからであるとする。
PCR-Lの得点が28点~30点以上の人間は、ストループ干渉の影響を受け難いとする。

心理実験として、サイコパスの被験者にスクリーン上の一続きの文字を見せ、赤い数字が表示されると電気ショックが流れると伝える。電気ショックが流れる可能性から注意が逸れるように、表示される文字が大文字か小文字か答えるように指示されると、サイコパスに不安な様子は見られないが、表示される文字の色を答えるように指示すると非サイコパスの人間よりも不安を感じるようになる。

⇒サイコパスは恐怖心を感じないのでなく、何か集中している時に感情的視野狭窄に陥り、感情に鈍感になるという意見。

3 闇に潜む光
1952年に社会学者ウィリアム・H・ホワイトは「集団思考」という言葉で、集団が外部の影響から切り離され、規範的に正しい立場に収斂し、集団全体が批判に対して鈍感になる仕組みを概念化した。

外部の反対意見に無関心になり、集団内部の意見相違を嫌うようになる。

心理学者アーヴィング・ジャニスによると、集団思考の過程を「集団内部の合意を求めるあまり、代替案を評価出来ない思考様式」と説明する。

群れの中で、自分も皆と同じであるという安全地帯の感覚。

コンピューター・プログラムで利得をダーウィン適応度(個体の適応度合いを数値化。生殖年齢に達する子供をどれだけ残したかで示す)に変換してシミュレートすると、常にサイコパス的に振る舞う人間の比率は、現実の比率と同様の1.2%前後で均衡状態になるとする(子孫が先祖と全く同じ戦略を採用すると仮定)。

サイコパスが最後通牒ゲーム(利益の分け方を見る)を行うと、非サイコパスの人間は利益を折半しようとする傾向があるが、サイコパスは単純な経済的効用を好むとする。さらに、不公平な提案をされた場合でもサイコパスは動じない(皮膚電位の測定結果から推測)。

こうした傾向は弱味でもあり、人間は進んでリスクを負う人間を重視するとする。チンパンジーの雄同士は寛大さを競い、下位のメンバーに自発的思いやりを示すとする。優位にあるチンパンジーが分け与える事で自らの地位を主張する。

同じ人間と継続的に交流していくのであれば、サイコパス的行動は不利になり、寛大に行動するメンバーが大量に存在する事がサイコパスが成功するための前提となる?

4 人生で成功するヒント
サイコパス的特性を持つ人間が、社会の一定階層で成功出来る事。性的な関係にある人間が多く、短期間の交際を好む。

【スタンフォード大学等の実験】
2005年に、健常者と感情を司る脳領域(偏桃体、眼窩前頭皮質、右島皮質)に損傷がある患者を被験者にしてギャンブルゲームを行った。当初は20ドルを持っており、1ドルを賭けて、コイン投げで裏表を的中させるゲームに参加出来る。勝てば2ドル50セント受け取り、負ければ1ドル没収。

健常者の被験者は、ゲームが進むに連れて守りに入るようになり、脳領域に損傷がある被験者は賭け続けた。結果として、賭け続けた被験者の方が大幅に儲かった。

感情機能に損傷がある人間の方が優れた金銭感覚を示した例。

【カリフォルニア工科大学の実験】
2011年?に経済学者 ケアリー・フリードマンが被験者に25ドルを渡してから、経済的ジレンマを突き付けた。戦士の遺伝子―変異したモノアミン酸化酵素A遺伝子の持主が最も最適な選択を続けた。

2009年に発表されたエディンバラ大学 ドミニク・ジョンソンの研究では、モノアミン酸化酵素A遺伝子を持っている人間が攻撃的なのは挑発された場合で、明白な衝動性は無いとした。

【ニューメキシコ大学の実験】
心理学研究院 エヤル・アロハニが2011年に実施した調査。

全米の中程度の刑務所に収容されている約300人の受刑者に質問票を送り、サイコパシー度で犯罪成功率が予測可能とした。ただし、サイコパシー度が非常に高い場合は、非常に低い場合と同じくらいに成功率が低い。

【心理学者 スティーヴン・ポーターの実験】
被験者に様々な感情を呼び起こす一連の写真を見せて、それぞれの写真に対して嘘の反応をさせた。被験者の様子を一秒間の30コマの速度で録画してチェックすると、嘘のケースで「微表情」と呼ばれる一瞬の表情を見分ける事が出来た。純粋な感情のひらめき。サイコパスの被験者の方が表情を偽る事が上手く、また、他人の僅かな表象を読み取る事が得意とした。

ドイツ チュービンゲン大学の認知神経科学者 アーメド・カリムの実験では、経頭蓋磁気刺激法によって倫理的意思決定に関連する脳領域である前頭前皮質前部を刺激して活動を阻害したところ、刺激された被験者は虚偽が上手くなった。

サイコパスは前頭前皮質前部の灰白質が少なく、鉤状束(前頭前皮質と偏桃体を繋ぐ軸索)の強度が低いらしい。倫理的痛みに鈍感である反面、葛藤に耐性がある?

【南カリフォリニア大学の実験】
心理学者 エイドリアン・レインの研究。
サイコパスと非サイコパスの学習課題での成績を比較すると、間違えた場合に電気ショックを与える実験ではサイコパスの方が成績が悪い。しかし、正解した場合に金銭的見返りを用意すると、サイコパスの方が成績が良くなる傾向がある。

獲得出来る報酬がある場合に、リスクを厭わずに挑戦する傾向?

【ヴァンダービルド大学の実験】
サイコパス特有の捕食性の瞬きしない一点集中力の調査。

サイコパス特質の高い被験者にアンフェタミンを投与すると、刺激に対するドーパミンの分泌量が通常の4倍近く多かった。さらに、金銭的見返りを提示すると、ドーパミン報酬系の一部である側坐核がサイコパス度の低い被験者よりも遥かに活性化した。

利益に強く反応するために、リスクや不安に鈍感である可能性。

サイコパス特性の強い殺人犯は、証言の中で「だから」、「ので」、「ため」という接続詞を使用する頻度が高く、特定目的を達成するために「せざるを得なかった」という含みがある?犯行当日に食べた物を詳しく語りがちでもあり、原始的な狩猟の名残があるのかもしれない。

こうした特性がビジネス志向と結び付くと、有能な企業経営者となるのかもしれない。

【ベース・イスラエル医療センターの調査】
シャーリー・フェクトーによる研究。
サイコパス特性の高い被験者の体性感覚皮質(体の感覚を処理して規制する脳領域)を磁気刺激する。他人が痛めつけられるのを見ると、自らの体性感覚皮質の興奮が一時的に低下する傾向がある。
サイコパス特性が高い被験者(特に共感に直結する冷淡性の得点が高いグループ)は、磁気刺激に対する反応低下が激しく、他人の感情に敏感である事を示唆した。

感情認知ではなく、知覚と感情が分断されている事に問題があり、感情を知覚的に理解する事と、実際に感じる事が繋がっていないとする。

別の実験では、感情認知の課題において偏桃体ではなく、視覚皮質、背外側前頭前皮質が活発化しており、感情認知においては知覚と認識に関連する領域に頼っているとする。

サイコパシー特性は状況に応じて評価が変わる。適度なサイコパスは社会的に成功出来る。臨機応変が大切。

5 サイコパスに「変身」する
社会的なサイコパス傾向について。

『人間の本質であるより善き天使』(スティーヴン・ピンカー著)では、社会はより安全になっているとする。人類の文化的、心理的成熟。11世紀~12世紀に始まり、17世紀~18世紀に成熟。感情を抑制し、他者に配慮する傾向。名誉を重んじる文化(復讐する)から品位を重んじる文化(感情を抑制する)への転換。

品位の理念は、貴族が悪党と一線を引くために指示されたもので、それが上流階級やブルジョワ、一般人へと波及した?

暴力的傾向が弱まっても、社会的サイコパス傾向は強まっている。

ミシガン大学 サラ・コンラスの研究によると、大学生1万4000人の自己評価による共感度は1979年から着実に低下しているとする(2010年?時点で1980年より約40%低い?)。

サンディエゴ州立大学 ジーン・トウェンジによると、同期間に学生の自己申告による自己愛度は急上昇しているとする。

【ワシントン大学動的認知研究所の研究】
ジェフリー・ザックスが2009年?に行った実験。
物語を読んでいる被験者の脳活動を測定。登場人物の位置の変化は側頭葉の方向定位と空間認識に関連する脳領域を活性化させ、登場人物が扱う物に関する変化は前頭葉の握る動きを司る領域を活性化させたとする。

登場人物の目標が変化すると、順序に関する知識や計画的で意図的な行動の構築に関係する前頭前皮質の領域が活性化する。

想像する事と現実に実行する事は脳内では変わらない。物語で発生している事を脳内でシミュレートする。

インターネット上の仮想空間における物語が人々の脳に影響している可能性?

遺伝的影響と自由意志の話も記述されている。

1980年代にスウェーデンで行われた研究。19世紀前半にスウェーデン北部のエーバルカーリクス地方で不作が豊作の年を挟んで続いた。全国の医療記録と照合すると、思春期直前の時期(9歳~12歳)が飢饉の時期に重なった男性の子孫は循環器疾患で死亡するリスクが少なく、豊作期に思春期直前の時期を迎えた男性の子孫は糖尿病関連の病気で死亡するリスクが増していた。

⇒世代を超えて遺伝的影響が発生する可能性。現代では、企業経営者等にサイコパス的要素が多い人間が多いとし、サイコパスは進化の次の段階という意見もある?

【著者の実験】
著者が自らを実験台にする。磁気刺激によって脳内の倫理を司る領域(偏桃体等)の活動を抑制する。自己肯定感等を感じたとする。この辺りの記述は良く分からなかった。

6 七つの決定的勝因
以下は、著者が行った英国でのサイコパス職業調査の結果?

○サイコパス度が高い職業
1.企業経営者
2.弁護士
3.報道関係者
4.セールス
5.外科医
6.ジャーナリスト
7.警察官
8.聖職者
9.シェフ
10.公務員

○サイコパス度が低い職業
1.介護士
2.看護師
3.療法士
4.職人
5.美容師
6.事前活動家
7.教師
8.クリエイティブアーティスト
9.内科医
10.会計士

魅力、一点集中、非情というサイコパスの目立つ特質は効果的な問題解決にも有効であるのかもしれない。以下の7つの能力。

①非情
②魅力
③一点集中
④精神の強靭さ
⑤恐怖心の欠如
⑥マインドフルネス
→評価や価値判断を加えずに、対象に注意を向ける事。冷静を保ったまま混乱状態に対処可能とする。
⑦行動力

7 正気を超える正気
聖パウロがサイコパスであったという説。非情で恐怖心が欠如し、衝動的でカリスマ性を持った。自分の安全に無頓着であったからこそ、危険な布教活動を行う事が出来たとする。

各地を転々とする生活はサイコパス的人格の主要な特徴とする。

サイコパスの感情に惑わされずに一点集中する能力は強力な武器になり得る。スポーツにおけるフロー状態にある人間の脳では、前帯状皮質(失敗を検知し葛藤を監視する領域)の活動が低下する。注意力が向上して、無関係な情報が抑制される事を示す。

以下の2つのジレンマをサイコパスに提示する。

①高葛藤
自分の保身のために他人を見殺しにする。

②低葛藤
他人に嫌がらせするために、少し気分が悪くなるだけの薬物を飲ませる。

サイコパスは、高葛藤なジレンマにおいては功利主義的判断を短時間で決定する事が出来る。しかし、低葛藤なジレンマにおいては、薬物を飲ませる事を却下する傾向があった。

大きな利害が絡み、追い詰められている状態ではサイコパスは非情になるが、大きな利害が絡まない場合には非サイコパスと大差が無いとする。

脳波計を使用した研究では、サイコパスは災いの前兆を察知すると、左脳前頭前野が大幅に活性化するとする。これはヒマラヤ高地の高僧が瞑想状態にある時と似た状態であるらしい。

西洋のサイコパス的精神構造と、東洋の超越的精神構造には共通点があるとする。無欲、無執着、解放の境地。

カリフォルニア大学 ポール・エクマンがチベット僧に表情処理テストをや恐怖心を抑制するテストを行ったところ、サイコパスであるかのような結果になったのだとか。

【マクォーリー大学の実験】
メメット・マームートの実験。

被験者が、通りすがりの人間を助けるか確かめる実験。以下の3パターン。

①話しかけて助けを求める
②目前で大量の荷物を落とす
③腕を骨折している人間がボトルを開けようとしている

上記①では非サイコパスの方が協力的であり、上記②では大差が無い。そして上記③ではサイコパスの方が協力的となる。サイコパスは他者の弱味を敏感に察知するとしている。そのため、直接は助けを求めない人間を助ける?

自己中心的衝動性の低いサイコパスはヒーローに成り得るかもしれない。集団に流されない特性は現実的判断の基盤となる?

1980年代にエモリー大学 アルフレッド・ハイルブランが行った研究では、サイコパスを以下の2種類に分ける。

①衝動を抑制出来ず知能が低く共感が乏しい
②衝動を抑制し知能が高く共感し易い

最も共感性の高いサイコパスは、過激な暴力経歴を持つサイコパスだった。他者の苦痛が快感になるため、共感が大きいほど快感も大きい?

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インド哲学七つの難問

読んだ本の感想。

宮本啓一著。2002年11月10日第一刷発行。



哲学とは、人間が扱う論理の体系化であるとする?自然の営みである論理を反自然的に解釈する?人情を受容する異文化理解とは対極の関係にあり、文化相対主義(自らの帰属する文化への判断中止を強要する)とは無縁とする。

以下は、Wikipediaの「インド哲学」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%93%B2%E5%AD%A6

<インド学>
英国の東インド会社が、1784年にインドの文物を研究する機関としてベンガル・アジア研究会を創立した事に端を発するとする。植民地化政策のための研究。法学、経済学、考古学、歴史学、ヴェーダ学、言語学、民族学、宗教学、文学、哲学を包括する。

言語学では、ヴェーダ語、サンスクリット語が欧州を構成する主要民族言語と起源を同一にする事を発見し、インド・ヨーロッパ語族という概念を打ち立てた。

日本においては、インド侵攻が計画された1942年にインド学研究者が動員されたとする。

<インド哲学>
インドにアーリヤ人が持ち込んだバラモン教は、神話や説話による祭式解釈によって宗教的儀式の実効性が高まるとした?ブラーフマナ文献群が生み出され知を重視する傾向が強まる。

紀元前八世紀頃には、祭式に纏わる世界の全てを知る事に意味があるとし、ウパニシャッド文献群が生み出される。数多くの論客が、宇宙の本質等について議論し、論争術が論証学へ発展し、人間が如何にして真理に到達し得るかについての考察から、紀元前後には演繹論理学の体系が完成した。

以下は、ウパニシャッドの二大哲人。

○ウッダーラカ・アルーニ
紀元前八世紀~紀元前七世紀の哲学者。
流出論的一元論:
世界の全ては、根本有(ブラフマン)が自己のみを契機として流出した結果である。
唯名論:
世界は名称によって多様に感じられるが、本質的には一つの「有」である。

○ヤージュニャヴァルキヤ
自己は認識主体であり、認識対象とはなり得ない。自己を認識しようとすると、自己を認識するための別の自己を生み出さなくてはならず、無限後退に陥る。

以下は、ヒンドゥー教を哲学的に表出する六つの哲学体系。

①ヴァイシェーシカ哲学
紀元前二世紀半ばに登場。
ギリシア哲学のカテゴリー論(概念の分類、定義、階層付けの普遍的規定)、原子論(物質は、それ以上分割出来ない最小単位である原子から成る)を引き継ぎ、文法学の影響の下に公理体系としてまとめた。多元論的実在論。全てのものは知られる(知覚や推論可能)し、言語表現可能。知られるし言語表現可能なものは全て実在する。

②ミーマーンサー哲学
紀元前後に登場。
ヴェーダ聖典の内、祭事部と言われるブラーフマナ文献群に対する解釈学を出発点とする。ヴァイシェーシカ哲学から多くを借りてきて多元論的実在論を展開。

③ヴェーダーンタ哲学
紀元前後に登場。
ヴェーダ聖典の内、知識部と言われるウパニシャッド文献群に対する解釈学を出発点とする。唯名論的流出論的一元論。

④ニヤーヤ哲学
二世紀に登場。
論証学、論理学を主要関心事とする。形而上学的側面をヴァイシェーシカ哲学から借用し、仏教論理学を批判。

⑤サーンキヤ哲学
三世紀~四世紀頃に登場。 
精神原理と非精神原理を峻別し、流出論的二元論を展開。

⑥ヨーガ哲学
ヨーガという瞑想法によって、サーンキヤ哲学の二元論哲学を解明しようとする。

<サンスクリット語>
紀元前六世紀~紀元前五世紀にかけて登場した仏教やジャイナ教等に対抗するため、バラモン教は先住民族の宗教と習合してヒンドゥー教となる。

その一方で、ヴェーダ聖典の学問的正当性を守るために、サンスクリット語(完成された言語)が作り出される。時代や地域によって変遷する自然言語であるヴェーダ語を、規則によって不動な人工言語とする。世界最古の公理体系。

以下は、Wikipediaの「サンスクリット語」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88

インドの伝統的知識人は、サンスクリット文法学を学ぶため、文法学に由来する公理体系志向があり、哲学体系間の論争は公理体系同士の優劣を決定する凌ぎ合いとなる。西洋哲学のように、分析と綜合を繰り返す弁証法的発想法は希薄。

第一問 ことばには世界を創る力があるのか?
言葉が世界を創るというインドにおける共通感覚について。

宇宙の根本原理をロゴスにあるとし、自らの誓戒を守る事で、大願を叶える事が出来るとする。ヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教においても、誓戒という概念において徳目が規定される。

第二問 「有る」とは何か、「無い」とは何か?
唯名論と実在論の対立。

唯名論:
普遍概念は実在の対象を持たない名称に過ぎないとする。仏教や初期インド哲学。言葉や概念によって把握される世界は仮象に過ぎないとする。

実在論:
普遍概念は実在の対象を持つとする。ヴァイシェーシカ哲学等の多元論哲学。言葉や概念で記述出来ない真実の世界の否定。

仏教においては、経験的に知る事の出来る事実を出発点としない。形而上学的問題は水掛け論となるため、議論を避けた。仏陀の死後に、形而上学的色彩の濃い無我説が主張されるようになる。

○ヴァイシェーシカ哲学
世界の全てを言語で構築された論理空間の中で考える。以下の文法学的カテゴリー。

①名詞
実体のカテゴリーに対応。
②形容詞
性質のカテゴリーに対応。
③動詞
運動のカテゴリーに対応。

上記の三要件は具体的個物において不可分の関係にあり、内属関係と命名される。

【普遍】
個々の実体において共通する属性。牛、馬、机、ETC。階層性があり、牛は動物であり、動物は生物であり、階層性を上位にたどると最高の普遍は有性である。

【特殊】
実体を区別する属性。牛ではない馬や机から全ての牛を排除する属性。具体物を単一の事物として特定する作用。

【虚空】
波である音声を伝える媒体。単一の実体であるため、複数の実体に共通する属性である普遍を持たず、特殊だけがある。単一ではあるが、虚空性という属性を考える事が出来る。これは普遍ではなく添性と呼ぶ。

インド哲学においては、普遍の属性は考えない。普遍として、牛性があり、その属性として牛性性、牛性性性等を認めると、無限に属性が誕生するため公理体系が破壊される。

<インド実在論における無>
インド実在論においては、無を実在の存在論的に扱う。

抽象的な無を考えず、「この床に水瓶が無い」という文は、インドの言語では、「この床は水瓶の無を有する」と言い換えられる。

認識論を主体にする西洋哲学では、「真四角の円」という言語表現は、意義は持つが指示対象(意味)は持たないと考える。ヴァイシェーシカ哲学においては、「真四角の円」は、「絶対に有り得ない物として実在する物」と規定する。

西洋においては存在論全盛時の古代ギリシア哲学においては、「魂」という言葉が用いられたが、認識論的視点(方法的懐疑)を導入したデカルトでは「心」と言うようになり、ドイツ観念論では「精神」と言うようになり、フッサール現象論では「純粋意識」と言うようになり、懐疑が深まって確実に語れる領域が狭くなっていく。

ヴァイシェーシカ哲学は、唯名論において言語表現不可能な世界を認めないため、世界の在り方を厳密に規定可能とする。

<無の分類>
インド実在論では、八世紀以降、無を次のように分類したとする。

○関係無(~が無い)
 ・先行無(まだ無い)
 ・破壊無(最早無い)
 ・絶対無(絶対に有り得ない)
○交互無(~でない)

八世紀の哲学者クマーリアによる以下の例文。

生乳には凝乳が先行無として有り、凝乳には生乳が破壊無として有り、水瓶には布が交互無として有り、兎には角が絶対無として有る。

著者は、八世紀以前の関係無と絶対無を同列にする説を保持すべきとする。絶対無は時間を超越して無いのであり、時の流れによって有無が変化する関係無に包括すべきでないとする?

<知識について>
四世紀後半に、ニヤーヤ哲学者ヴァーツヤーヤナは、知識が成立するための四要件を示した。

①知識(認識)
②知識手段(認識根拠)
③知識対象(認識対象)
④知識主体(認識主体)

以下の知識手段

・知覚
感官と対象との接触。唯物論は知覚のみを認める。

・推論
知覚された事柄からの推理。仏教とヴァイシェーシカ哲学は知覚と推論のみを知識手段として認める。

・言葉
信頼出来る人の言葉。サーンキヤ哲学は、上記二つと言葉のみを知識手段として認める。

・類比
類似性を頼りにして、新しい知識を得る。例えば、○○が牛に似ていると思えば、牛から○○についての情報を類推可能。ニヤーヤ哲学は、上記三つと類比を知識手段として認める。

ミーマーンサー哲学とヴェーダーンタ哲学は、上記に加えて以下の二つも知識手段として認める。

・論理的要請
普通の推論とは異なる方法での変則的推論。「太っている○○は日中は食事をしない」→「○○は夜に食事をしている」。

・不知覚
無の知識手段。「この床に水瓶が無い」。

無の実在を認めない流派、無の実在を認めても無の知覚を認めない流派等、様々な思想があるとする。

第三問 本当の「自己」とは何か?
自己は心身と関わりがないとする。

インド哲学では、自己は身体や心、環境の中にあるが、それらとは異なるとする。自己は認識不可能であり、認識主体として世界の外部にある。

自己をあえて言語表現しようとすると、「○○は自己でない」、「××は自己でない」という無数の命題を連ねる事になる。

ヴァイシェーシカ哲学では、自己を含む世界の外部にある超越的存在を認めないため、自己は世界を透かして鏡のように映し出された写像とする。

第四問 無我説は成り立つか?
無我説は理論的には成り立たないとする。

紀元前八世紀頃に確立された輪廻説と無我説との対立。因果応報思想に支えられた輪廻説は、自業自得の主体となる自我の存在を論理的に必要とする。

輪廻の原因は欲望とされ、欲望を滅ぼせば輪廻という苦も無くなるとされた。

仏陀は、欲望を滅ぼすため、思考停止を目指す瞑想を行ったが、瞑想を止めれば欲望が出る事に疑問を覚え、欲望を抑え込むための苦行も、苦しみに耐える力が身に付くだけで苦しみを消し去る事は出来ないとした。

仏陀は、輪廻の原因を欲望を生み出す根本的生存欲(渇愛、無明)にあるとして、智慧を身に付ける事によって輪廻から解放されるとした。智慧とは、輪廻的生存についての根本的事実を繰り返し観察、考察し不動となった知識である。

著者は、無我説は我執から解放されるための実用的なものであり、理論としては立てるべきでないとしている。

第五問 名付けの根拠は何か?
名称を与える根拠として、「普遍」と「特殊」が実在論において要請された。

インド実在論の旗手であるヴァイシェーシカ哲学では、普遍を名称付けの根拠とした。

無数の個物に対して、例えば「馬」という名称を与え、そう呼ばれてしかるべき普遍的属性 = 馬性があるとする。馬を馬と呼ぶ根拠は馬性という普遍にある。

馬性は、牛を馬と呼ばない根拠 = 特殊としても機能する。特殊は、当該個体のみを顕わにする働きを持つ。

インド唯名論においては、名称付けは社会的取り決めによるものとする。

第六問 知識は形をもつか?
有形象哲学:
知識が形象を持つとする。人間は、外界を認識しているのでなく、心中に写し出された形象を認識するとする。無形象哲学との対比。

インド論理学においては、知識には以下の二段階があるとする。

第一段階:無弁別知
言語化されていない知識。対象情報が感じられるだけの状態。

第二段階:有分別知
言語化された知識。対象と、対象を限定するものとの関係性を複合的に把捉する知識。

知識には必ず内容が伴い、知識名称とセットになる。命題(ヴイシヤヤ)と命題を持つもの(ヴィシヤイン)の関係。

命題は、以下の命題構造の下に配置される。

限定されるもの ― 関係 ― 主要な限定するもの

上記の三つを結ぶ線は、同じ言語を共有する社会における暗黙の取り決めとなる。具体的には、限定される物として、目前の対象を視認し、その内属関係を把握し、主要な限定するものとして「銀性」を認めると、目前の対象物は銀であるという知識を入手した事になる。

知識の真偽は、知識に基づいて行為を起こして後に確定される。知識の真偽は外部から確定される。

主要な限定するものは「命題」であり、以下のような関係性との合致が真偽を確定する。

限定されるもの ― 関係 ― 限定するもの

上記の限定するものは、現実の物事である。

この図式の中には、知識と現実の間に介在する写像や表象、形象は想定されておらず、主観や客観を持ち込む必要も無い。

知識に添付される命題には文法構造があり、命題には命題構造があり、現実の物事にはその構造がある。社会の取り決めによる命題構造が現実の物事と一点を共有する。

第七問 どのようにして、何が何の原因なのか?
因果論の紹介。

以下の二つの因果論。

①流出論
世界は唯一無二の根本有から流出して発生したとする。世界の様々な結果は、根本原因である根本有の中に予め存在していたと主張。

②新造論
世界は無明の産物で幻影に過ぎないとする。かつて無かった物が結果として生じるとして、原因の中に結果が存在する事は無いとする。

<カントの二律背反>
カントは、大陸合理主義である形而上学に英国経験論を取り込んだ。そして、経験(感覚所与)を出発点としない議論は、同等の権利を持つ二つの主張に逢着するとした(時間は有限か無限か等)。そうした二律背反の主張を考察の対象外に置き、理性の暴走を食い止めようとする。

結果に原因があるとする流出論は、原因の原因を考えなくてはならず、原因を考えない新造論が宇宙論等で優位にあったとする?

<無分別知と有分別知の区別>
六世紀前半のヴァイシェーシカ哲学者プラシャスタパーダの著作『パダールタ・ダルマ・サングラハ』より。

テクスト1:
地、水、火の大きな三種の実体については、光、色等との接触による一揃いの原因がある時に、本質をただ眺める事がある。

テクスト2:
自己と意との接触から、普遍、特殊、実体、性質、運動という限定するものを持つ知覚が生じる。

テクスト3:
その場合、普遍と特殊について以下の知識が得られる?

知識手段:本質をただ眺める知覚
知識対象:実体等のカテゴリー
知識主体:自己

テクスト4:
普遍と特殊についての知識が生じる時には、分離されていない、ただ眺める事が知覚という知識手段である。この場合には他の知識手段は無い。結果を持たないからである。

「本質をただ眺める事」は、感官と接触した実体を限定するものを捉える知識、限定するものの知識である。本質とは限定するものである。「ただ」という用語は、最終的知識に至る中途の知識である事を示すとする。

眺める事としての知識は、それ自体が最終的な知識でありが、非確定知は「ただ」眺める事として、最終的知識を生み出し得るが対象の名称を知らないために中途半端で終わる知識である。

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論理病をなおす!―処方箋としての詭弁

読んだ本の感想。

香西秀信著。2009年11月10日 第一刷発行。



詭弁には、人間の持つ根源的な思考の癖が表れるとする。

人間は論理的な動物であり、事象の原因を知りたがるとする。因果関係による理解。その結果、関係無い事象の間に因果関係を見い出す事がある。

<正しくありたい欲求>



対立する二つの立場がある時、人間は概してどちらかに味方してしまう性向があるとする。多くの人間は、決定を方向付ける「権力感覚」に愉悦を感じ、良き人間と思われようとする誘惑に勝つ事が出来ない。利害関係が生じない場合でも、一方の側に肩入れしてしまう。

自分の意見と他人の意見を客観的に比較考量する事は出来ず、自分の側の正当性を証明するために議論する。

プラトンは、『饗宴』(紀元前385年頃)において、人間はエロース(愛)によって不死を希求するとする。自らの精神を遺そうとする欲求も不死の欲求と結び付いており、自分の思想を他者に植え付けて残そうとする。

議論とは、真実の追求ではなく、言葉で他人を支配し、自分の精神を伝播させようとする営みとする。

そのため、論争における自説の立証は、相手の議論が誤っている事を指摘する事により間接的に行うとする。相手の論理に含まれる誤謬を指摘する事が主目的となり、自説の正当性を直接的に立証しようとしない。真実の追及でなく、他人を支配する事が目的となっているためとする。

<曖昧について>
言葉が複数の意味で使用される事により、議論に不正が生じる事例。

○寛容の原理
相手の議論が複数の意味で理解出来る時、出来るだけ相手に都合良く解釈する。

○不寛容の原理
相手の議論が複数の意味で理解出来る時、出来るだけ相手に不利になるように解釈する。

(例)
戦争で勝つも負けるも大した違いは無い。戦争とは、全ての人間が負けるゲームである。

⇒戦争における勝敗を、「軍事上の勝敗」と「戦争が齎す被害の比喩的表現」の二つの意味で表現している。意味の転換を寛容に受容するか、不寛容に受容するかで理解が異なるとする。

他にも、言語理解の寛容度合いによって、様々な詭弁が成り立つとする。

・樹木を折り取るべからず
→竹は樹木でないから折り取って構わないと解釈
・無銭飲食するべからず
→一銭支払ったから無銭飲食ではない

語句の曖昧性の許容度合いは、人によって変わるとして、複数の解釈の余地が無いほどに具体的に文章を設定すると、意志疎通自体が不可能になる場合がある。

良い・悪いのように、評価的意味の強い言葉は、記述擲意味が曖昧なので、恣意的に根拠をあげる事が出来る(強いから良い、安いから良い、etcで様々な根拠を作り出せる)。自説に都合の良いように限定的意味を持たせようとすると、新たな詭弁の温床となる。

<藁人形攻撃>
相手の主張を歪曲して、攻撃し易い脆弱なものとする手法。

○言葉の言い換え
相手の用いた表現を言い換える。

以下の例。

A「最近の学生は勉強しない」
B「Aさんが最近の学生は馬鹿だという旨の発言をした」

⇒「勉強しない」という表現を「馬鹿」という表現に言い換える

○単純化
相手の主張を単純化する。

以下の例。

A「記憶力が悪い人間でも出来る事です」
B「記憶力が悪くて良いという意味ですね」

○拡張
相手の主張を本来の範囲を超えて押し広げ、一般的なものとして解釈する。

以下の例。

A「芸術は一つを極めれば、他の分野も解釈可能」
B「小説を作れば、柔道も上手くなるのか」

相手の主張を拡張し、破綻に追い込む方法が有効であるなら、自分の主張は適用範囲を限定した方が安全という事になる。主張は一般的になるほど攻撃され易い。

逆に、自らの主張を受難にする事で、状況変化に備える手法もあるとする。

○因果関係の連鎖
因果関係をこじつける事で、相手の意見を攻撃する。不都合な到達点を定め、後から強引に理屈を捏ね上げる。

以下の例。

A「安保条約が改定されると、?が○で豆腐が値上がる」

<争点操作>
質問の意図をすり替え、回答し易い質問に直して回答する。相手を疲労退屈させ、再度の質問をする意欲を失わせる。



<人に訴える議論>
主張の妥当性ではなく、発言者の人格、発言動機、実際の行動や過去の発言との整合性等を問題にして攻撃する。

言葉は、常に誰かの言葉として現れるので、現象的に人と論を切り離す事は出来ない。人間は自らの論の一部となり、その正しさを論証するための根拠を補完する役割を果たす。

犯罪者が人道について論じても説得力は無いが、数学理論について論じれば説得力があるかもしれない。人と論が内容的に関係すると思われるときのみ、発言者の評価が内容評価に関連するとする。

<性急な一般化>
少数の事例から、それらを含む母集団全体の性格を決めつける。

個人が全体を理解しようにも、個々人の経験は個別的で限定されたものなので、自らが経験した事実から全体の傾向を推論する事からは逃れられないのかもしれない。

サンプルの数がどれくらいになれば、性急な一般化になるかの線引きは困難で、判断は恣意的になるしかない。

既に偏見を持っている場合は、僅かでも偏見に一致する事例がある限り、偏見が完全に無くなる事は無い。

悪意的ステレオタイプであっても、偏見を持つ側に不利益が無い場合もある。行動が防御的になり、関わる事が無くなる。

事例は逸話 = 物語として印象に残り、一般化される。一方が完全に正しく、他方が完全に誤りである場合に物語の効力は弱い。真実性が曖昧になるしかない場合に物語る事が効力を発揮する。

***************

論理とは、確率的に蓋然性が高いだけなのかもしれないとする。1000中、9999回が失敗であったとしても、残り一回の成功があるのかもしれない。全てが失敗として片づければ、成功する一回も手に入れる事が出来ない。

型で一括して全てを一括りにする手法は、誤りを避けるのかもしれないが、正しい行為を間違いと見做す可能性も包括する。

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極地恋愛を読んだ

以下は、「小説家になろう」の『極地恋愛』の記事へのリンク。

http://novel18.syosetu.com/n1896br/





数か月前に本屋で見かけた本を、「小説家になろう」の一覧で見つけた。

「不夜城」に似た話だと思う。

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さあ一勝負?

余剰資金の全てで株式を購入した。

損失を覚悟する。多分、状況判断は一か月後くらいになるのかな?

株式を買ってしまうところに自分の限界があって、仮想世界や仮想通貨を使用した方法論を見い出せていないのだと思う。

株式や債券、外貨証拠金取引や不動産は既に時代遅れになっている。沈みゆく船に乗っている。

******************

以下は、アドラー心理学における「不適切な行動の4段階」。問題行動は、以下の段階を踏んで発生するとする。

第一段階:注目を集めようとする
第二段階:力を示す
第三段階:復讐する(相手が嫌がる事を意図的に実行する)
第四段階:弱さをひけらかす

問題行動の変化は予測出来るのかもしれない。

注目を集めようとして無視されると、力を誇示しようとする。誇示出来る力が無い場合、誰かに嫌がらせをする。それすら不可能な場合に弱者としての自分をピーアールするとする。

そして、同情や叱責は相手の負の要素を強めるとする。対象となる人物の好ましい側面に注目する事、感謝する事による好ましい側面の強化が重要であるとする。

この思想が正しい場合、無気力者はかつては力を示そうとしたり誰かに嫌がらせをした過去があった事になる。さらに、力を誇示する人間がやがては無気力者になる事を予測出来る。

不適切な行動に限定せず、人間の一生に当て嵌めると、若者が注目を集めようとし、中年期になって自らを誇示したり他者に介入するようになり、老年に至って弱者になる事を示すのかもしれない。

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易の起源は暦や地図であったとする。季節変動や遠隔地までの道程を予測する方法論。

季節の移り変わりを予測出来るように、人間の一生も生まれて成長し、老いて死ぬと予測出来る。

まず、占ってみる事。占う事によって理解する。

占う事は抽象的な事が良いと思う。考えても結論が出ない事に完全な主観を刻印する。

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生きている恐怖について

易で、「生きている恐怖」について占ってみた。

旅卦の上陽と出る。

火山旅:
卦の形としては、山の上に火が燃え広がる。五陰が中庸を守っており、上陽に従っている。沈着(山)に振る舞って明知(火)を失わなければ道が開ける。

古代において旅は一大難事であった。不便や見知らぬ土地、馴染みの無い人々。不安定な生活、孤独な性格、失恋を象徴する。無理して打開しようとせず、受け身で対処する。ただし目的地を忘れないよう、内心には理想を守る。

旅の上陽:
旅先にありながら高慢に振る舞ったために、巣を焼かれる。得意の絶頂から失意の底に落ち込んで泣き叫ぶ。旅に必要な牛さえも見失う。凶。

互卦は、大過。

沢風大過:
卦の形は、沢に没した木(風)を表す。中間にいる者が強過ぎる状態。陽が多過ぎて支える者が弱い。重い任務。手に余る仕事に取り組んで苦労する。ただし、五陽、二陽は中位にあって中庸を守るため危機に対処しても順調である。

大過卦の上陰:
身の程を忘れて突き進む。凶ではあるが、止むを得ない事なので咎めは無い。

錯卦は、節卦:

水沢節:
卦の形としては、沢が水を湛えている。生活の規律を定め、徳行の基準とする。節度を守ってこそ真の幸福があるとする。平衡中庸の感覚を持つべき。

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肉と石の心

読んだ本から。

他人の心が存在する事を論理的に証明する事は出来ない。

自らの使用する言葉と、周囲の全ての人間が使用している言語が、発音が同じだけの別の言葉であるとする。

その場合、周囲の人間との意思疎通が成立しているように感じられるのは、偶然と勘違いの連鎖が数十年も継続しているだけという事になる。

誰もが誰とも異なる言葉を使用している事に気付かないまま、偶然の一致の積み重ねによって、意志疎通の行われないまま、言葉を理解して伝えられると信じ続ける。

それは自らに対する信頼であり、自分が特別であるという感覚に根差す。自らが特別であるという感覚は、他者に論理立てて証明出来ない。感情は証明不可能。

他人の心の認識は、思考が歪むから可能になると考える。

思考の歪みを前提にすると、人間と機械との違いは無くなる。

まず、全ての人間の腕を機械化する。腕が機械化しても、人間と認識される。

次に、全ての人間の足を機械化する。腕と足が機械化しても、人間と認識される。

そのようにして、顔、胴体、内臓、血、肉、骨、神経、ETCの全てを機械化する。それでも人間は人間であるのかもしれない。

そして、機械化した人間から情報を発信する機構を取り除く。情報を受信するだけで、話す事も動く事も出来ない認識し思考するだけの機械。

外部から見ると、情報を発信出来ないのだから、思考する機械と思考しない機械の区別は着かない。

考えて感じるだけで、人間であるとするならば、機械の中に「心」があると信じていれば孤独ではないのかもしれない。

自らの世界は自らの中にだけ存在する。

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図解「墨子」のパワーを身につける

読んだ本の感想。

岡本光生著。2001年5月7日 第1刷発行。



以下は、Wikipediaの「墨子」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%A8%E5%AD%90

墨子の思想は、中華が秦によって統一される以前に流行した。その後は社会から忘れられたが、清朝末期に再び甦る。

人間のありようを労働に求め、分業と交換を否定し、農民だけからなる社会を構想する。外敵の侵略は民衆とともに撃退する思想は、民衆を味方にしてのゲリラ戦という毛沢東の思想と似ているかもしれない。

そして、墨子の思想は秦が中華を統一した時同様に、「中国」が成立すると忘れ去られるかもしれない。中華の危機の時のみに必要とされる思想?

梁啓超(1873年~1929年)は、その著書である『中国の武士道』の中で、墨子の思想を中国の武士道としている?

以下は、Wikipediaの「梁啓超」の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%81%E5%95%93%E8%B6%85


********************

墨子は、人間同士が争う原初状態から、兼愛(全ての人が愛し合う)、尚同(人材育成)、非攻(非戦論)によって平和を実現するとする。そのための組織として尚同体制(自給自足による経済や人材育成)を志向し、その根拠は意志ある天である?

天は意志を持っているのだから、人間は天の意志を動かす事が出来るとし、儒家の宿命論は怠惰を促すとする?

儒教の思想は欲望の肯定であるとする。欲望を洗練された形で充足するのが「礼」であるとする。食事や住居、立ち居振る舞いに直接の目的を超えて美を求める。

墨子の思想は実用重視であり、余計な装飾はいらないとする。過剰な葬礼儀式(厚葬久喪)や音楽の否定。勤労と節約の推奨。

<墨子の論理>
墨子の論理は、必然を是とする。

1.聖人ならば聖王である 且つ 聖王ならば聖人である
    ↓
2.墨子は聖王でないので、聖人ではない

<孔子の論理>
孔子は「勢」の介入を認める。

1.聖王であれば聖人である しかし 
  聖人であっても聖王とは限らない
    ↓
2.孔子は聖王ではないが、聖人である

墨子は「意志を持つ天」を前提にして、天は自然現象を通じて人間社会に介入し、人間は天の意志に働き掛ける事が出来るとした。儒教は、天の領域(自然)と人間の領域(社会)を分離し、相互不可侵とする。

墨子は絶対的な天を想定して、必然的である事を前提にするが、儒家は善意も悪意も持たない勢(意志を超えた自然の勢い)を想定し、自然現象に意味は無いとする?

墨子の墨経の中に以下の言葉がある。

小故:必要条件
小さい根拠。それだけでは結果を導き出せないが、それが無ければ結果を導き出せない。

大故:必要十分条件
大きい根拠。それがあれば必ず結果を導き出せ、それが無ければ結果を導き出せない。

凹面鏡:
影像が物体よりも小さくて倒立する場合があり、影像が物体よりも大きくて直立する場合がある。物体が焦点の外にあるか、内にあるかによる。

<墨子の経済世界>
墨子は生産の仕組みを「男が耕し、女が紡ぐ」とする。
⇒農民家族が生産の中心単位・

対して、孟子や荀子等の儒家は、農民、手工業者等からなる分業の世界を想定する。社会を交換の体系とする。

墨子は貧富の格差を以下の二種類の方法で解消しようとする。

①爵位
豊かな者に爵位を与える事で、貧しい者に富を配分する

②交相制
関係がある者同士での助け合い

孟子は、交換を市場という見知らぬ不特定多数がである場で行うとしたが、墨子は見知った特定人物同士の絆を重視した?与え与え返す兼相愛の思想。

墨子の世界では、富者から貧者への一方向の財の流れが常態化する事になるため、状態を維持するために「君主」が主導権を握らなくてはならないとする?

<墨子の人口増加策>
墨子は封鎖された国家内における人口増加を志向した。女性の妊娠可能期間を15歳~35歳として、結婚を推奨する事による人口増加政策を唱える。

対して、孟子は善政を行う事による他国からの人口流入を唱え、商鞅は爵位や租税免除による他国からの人口流入を唱えた。韓非子の場合、人口増加は相対的に富を減少させるとして、人口増加を図る必要は無いとした。

人材育成に関する思想も同様で、他国から呼び寄せるとする孟子に対して、墨子は自国内での育成を重視する。賢である事は全ての人間に開かれており、外部から調達するよりも、総量としての賢者増加を重視している?

<墨子の秩序論>
墨子は人間は権力組織の中で生活するとする?人間は、それぞれに自分の「正義」を主張して傷つけ合う存在である。秩序は自生せず、外部(天)から政長による力によって与えられるとする。

以下の思想家との比較:

○孟子(性善説)
人間同士の関係を財の交換を通して考えており、納得ずくの調和を考える。強制の必要は無いので、組織論や権力の問題を考える必要は無い。

○荀子(性悪説)
分業を前提にするが、人間の欲望は無限であるとし、「礼」によって矯正する事で欲望を有限化する。孟子のような自動調節機能を前提にしない。

世界中から賢者を選んで天子として、さらに天子の補佐役となる三公を選ぶ。以下のような階層。

・天
 ↓
・天子(三公)
 ↓
・諸侯
 ↓
・郷長
 ↓
・里長
 ↓
・民

天子を選ぶのは天であり、人々は天に同一化すべきとする。民を直接支配するのは里長であり、統一された里が纏まって上位の郷に統一され、幾つかの郷が上位の国に統一され、さらに幾つかの国が上位の天下に統一され、その首長が天子である。

墨子の組織における最高統治者は「天」であり、「天」は自らの意志を大風等の自然現象に込めて天下の民に示すとする。天子による上からの一元化と、里を基礎に積み上げていく下からの一元化。

天子は天の支配下にあり、無制約な存在ではない。君主は直接に民を支配せず、国、郷、里という中間的な存在がある。中央集権的発想とは反対であり、農村の村落共同体内部までは権力を浸透させる事が出来なかったのかもしれない。

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最強の存在について

易で、「最強の存在」について占ってみた。

蒙卦の三陰と出る。

山水蒙:
生まれたばかりの無知蒙昧な状態を表す。啓蒙の道を説き、知的な方向を志す場合は明るい未来がある。山の麓に湧く泉の形であり、大河となる可能性がある。その実現には良き指導者が必要。

蒙の三陰:
この女を妻にしてはならない。金持(二陽)に誘いをかける。身持ちが悪く、どこに行っても上手くいかない。

*************

少なくとも現代的な意味では強くなる事は「善」であると思う。

強化はあらゆる方面で追及される。個人としての強化に限界が感じられれば、必然的に家族や会社、国家等の共同体全体の強化を追及する事になる。

自らの帰属する共同体の善化。

そして、強くなる事はとても簡単な事かもしれない。自分よりも弱い人間が多数を占める集団に帰属すれば良い。その中で、特に弱い人間を糾弾する。

弱者を糾弾する事は、他の多数の人間の悪意を代弁する事になる。他の人間が社会正義に阻まれて出来ない事を代行する正義の味方。偽悪的な偽善者。

以下のような自己像の追及。

ふてぶてしくて、繊細とは正反対、悩みを僅かも持たなくて、言い難い事をスバスバ言う。

それは虚構であって、本当の自分ではない。自らよりも弱い人間を相手にしている時にだけ感じられる仮想現実。

そして何時の間にか、自分が虐待しているはずの人間を信用するようになってしまうのだと思う。

*****************

上手く書けない事。

しばらく前のイメージ:
狭い範囲に拘束された存在がいる。それは多くの人間に知覚される事は無い。知覚されない存在が、存在するだけで問題を引き起こす。関係者に、存在している事を伝えれば問題は解決する。

今のイメージ:
問題は解決しない。各自が狭い範囲に閉じ籠り、他者の介在しない空間を作り出す。誰もが他者から知覚されない存在になる事で問題が解決する(局所的な解決であり全体としては未解決)。

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今日も疲れている

体調が悪い状態が継続している。

動いたり考えたりする事が面倒臭い。

生物としての人間の寿命は本来30歳くらいとしてみると、残りは余生という事になる。

80歳くらいまで生きるとなると膨大な残り時間がある事になる。

現代は豊かな時代なので、楽しい事が沢山ある。

が、何だかそうした状態に疲れている。

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「わたしを離さないで」で検索される

「わたしを離さないで」(カズオ・イスグロ著)がテレビドラマになるらしい。

以下は、『わたしを離さないで』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-902.html

読者が、「何故、逃げたり戦わないのか」という違和感を登場人物達に感じるように作られている。

入れ子構造になっている物語で、主人公が弱者に対して感じる違和感は、物語世界における人間達が主人公達の共同体に対して感じる違和感であり、それは読者が作品世界に対して感じる違和感である。

「何故、逃げたり戦わないのか」という違和感を自分自身に対して持つ事が出来ない事の暗示。

*********************

常識を疑う事は難しいと思う。会社員をしていると、外部から自分が規定されるので難しい事を考えなくてすむ。

新しい事を始める事は面倒臭い。

*********************

株式やら外貨に対して強気の意見が多いような気がする。

そういう既存の枠組みでなく、金儲けの手段でなく、生活証明をする方法は無いものだろうか?

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ぼんやりとしている

特に理由は無いが疲れている。

何か新しい事をやりたい。

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忙しい一日

明日は早朝出勤する事になった。

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雇用する側になれるのか?

幾度も考えている事。

雇用される側 = 労働者として生活していける年齢には上限があると思う。

会社員であっても、20代後半~30代には格差が拡大する。その中で「仕事が出来る」という評価を受ける事があっても、老年になると能力不足という事になる。誰もが最終的には必要でない人間になる。

僕は特別な技能が無く、能力不足であるのに「正」社員として雇用されている。それが不安の原因であると思う。

これから体力が衰えるし、今よりも疲れ易くなる。高い技術や長時間労働に束縛されない生活手段が必要。

それは生活費を稼ぐだけでなく、社会的なアリバイ作りになるものでなければならない。

誰かに使用される物になるのでなく、使用する人間にならなければならないと思う。そのハードルがとても高い。

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富が汲み尽される

「ウルチモ・トルッコ犯人はあなただ!」(深水黎一郎著)P11~P12から。

本格ミステリー衰退の原因
(中略)
その理由とは、ジャンルに内在している富が、汲み尽されてしまったことです。
≪ジャンルに内在している富が汲み尽された≫などと書くと、なにやら難しそうですが、要するにそれは、≪本格物≫をミステリーの王道たらしめていた≪意外な犯人≫のパターンが、いい加減出尽くしてしまったということです。探偵が犯人、被害者が犯人、死人が犯人、
(中略)
そしていつしか、「事件の最初の方から登場していて、最も犯人らしくない人物が犯人だ」などと、揶揄的に言われるようになってしまいました。そして実際のところ、この原則通りにすれば、それなりの確率で犯人が当たってしまうのです。これでは読んでいてあまり面白い筈がありません。もちろん今でも≪意外な犯人≫のミステリーは書かれ続けていますが、それらはすべて過去の作品の焼き直しにすぎない、と述べる人もいるようです。

*******************

本格ミステリー小説に限らず、様々な分野でパターンが出尽くしてしまっている事はあると思う。

何をしても、同じような事を既に誰かがやっているので、発想のゲームではなくて記憶のゲームになってしまう。

人工知能が進歩して50年後くらいには、小説や漫画、音楽や絵画を機械的に創作出来るようになるとしてみる。

人工知能の創作方法は、過去の作品群の模倣であるとする。

そうした社会で人間が創作活動に関わると、揺らぎや世相の反映が主任務になるような気がする。

人工知能が採掘専門で、人間が生成専門。

著作権の概念も変化するだろうと思う。

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土の文明史

読んだ本の感想。

デイビッド・モンゴメリー著。2010年4月15日 初版発行。



あらゆる文明が「土壌」という天然資源を使い果たした事で崩壊している。

文明の歴史は共通パターンがあり、当初は肥沃な谷床で農業を行って人口が増加し、後に傾斜地での耕作に頼る。その後も農業の集約化によって養分不足や土壌喪失が発生して収量が低下し、文明全体が破綻へと向かう。

一般的な文明は、800年~2000年、30世代~70世代存続するとする。農耕によって使用可能な土壌を使い果たした時点で文明は崩壊する。

土壌は環境変化に対応する動的システムであり、土壌が積もれば岩が土壌生成過程が及ばない深さに埋もれて新たな土壌が作られる速度が鈍り、土壌が無くなれば風化が岩に直接作用して土壌生成が速まる。

<地球と土壌の関係>
土壌は植物が育つための養分の源となる。

地球が出来上がった頃は、剥き出しの岩が地面を覆っていた。雨水による溶脱作用によって、岩が少しずつ粘土に変わり、無機質土壌となる。粘土から養分を吸い上げる植物が無かったために、初期の化石土壌は多くのカリウムを含む。

やがて、バクテリアによって風化速度が速まり、原始的な土壌が形成される。バクテリアが二酸化炭素を消費する事で、地球の温度が30℃~40℃低下したとする。

土壌が発達した事で植物が陸地に定着するようになる(紀元前3億5000万年頃)。植物の根と土壌生物相の呼吸により、土中の二酸化炭素濃度が大気中の10倍~100倍高くなり、土壌成分を弱い炭酸に変える事で、岩の破壊が進む。

石英等の造岩鉱物は変質せずに細かくなり、長石や雲母は風化して粘土になる。砂は水はけが良過ぎて植物が育つ事が難しい。粘土鉱物は養分に富むが水はけが悪く、乾くとクラストを形成する。砂と粘土の中間の大きさであるシルトが植物を栽培するのに最適とする。

有機物が土壌を肥沃にして、より多くの植物が成長するようになる。土壌は有機物を循環させて、植物を支える。

土壌は地球の表皮数十センチ以内であり、それ以上は岩が覆われて風化が妨げられるので生成され難い。地球の半径6380㎞の1/1000万程度の土壌は壊れ易い資源である。

<人類の農耕>
紀元前3万年頃に最終氷期が終了すると、農耕が開始されるようになる。

農耕開始の理由は人口密度の増大にあるとする。少ない土地から集約的に食料を調達する方法。農耕に転換すれば、食物一カロリーを生産するために必要な時間と労力は増加する。人口増加による土地不足が定住化を促したとする。

欧州氷河が解けた時の世界人口を約400万人として、その後の約5000年間で、世界人口は100万人増加したとする。農業社会が発達すると、世界人口は1000年毎に倍増し、紀元0年頃には二億人に達したとする。

増大する人口によって、雨量不足の土地も耕作対象となり、灌漑農業の必要性が高まる。そのためには水路の建設、維持、運営を行うための組織による支配 = 政府、官僚制が必要になり、紀元前5000年頃には宗教指導層が食料の生産と分配を行う文明がメソポタミアにおいて発生する。

メソポタミアの灌漑には危険性があり、多量の溶解塩を含む地下水を地表に撒く事で、塩類が土壌に堆積していく。

エジプト文明が、数十世代しか文明が栄えない法則の例外となっているのは、ナイル川の氾濫によって上記のような塩類堆積が発生しなかったためとする?

<帝国の盛衰>
○ギリシア文明
ギリシアでは農業となる土地は国土の1/5しかないとされ、土壌侵食が社会に与える影響は知られていた。それでも土壌侵食は止められず、紀元前431年~紀元前404年頃のペロポネソス戦争の頃にはエジプトとシチリア島がギリシア諸都市の食糧の1/3~3/4を生産していた。

ギリシアに農耕民が到着したのは紀元前5000年頃とされ、鋤が導入されて急傾斜地に農業が拡大した紀元前2300年頃~紀元前1600年頃に土壌侵食が広範囲に渡って発生したとする。

○ローマ帝国
紀元前3000年~紀元前1000年頃に農村がイタリア一帯に広がったとする。紀元前500年頃には鉄が広く使用されるようになり、大規模な森林伐採が可能になる。

ローマでも土壌保持の必要性は意識されており、輪作や肥料が奨励されていた。しかし、やがてはイタリア半島ではローマを維持する食料生産が不可能になり、北アフリカから食料を輸入するようになる。

ローマ時代に失われた土壌の回復に1000年が必要であったとしている。

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現代の農業生産性向上は化学肥料によって支えられている。全世界の窒素肥料使用量は第二次世界大戦から1960年までに3倍になり、1970年までにさらに3倍になり、1980年代までにさらに倍増したとする。

輪作や定期的な休耕に頼らない農業サイクル。

そして品種改良による緑の革命は1970年代までに第三世界の農業生産を1/3以上増加させたが、並行して人口が増えたために飢餓は終わらなかったとする。

1970年~1990年にかけて、世界の飢餓人口が16%減少したのは、緑の革命に影響されなかった中国における農業生産向上のためであり、土地の再分配が効果的であったとする。

膨大な石油資源を消費する化学肥料の不利について指摘。

著者は生物学や生態学に基づいた新しい農業哲学が必要としている。

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未来の働き方を考えよう

読んだ本の感想。

ちきりん著。2013年6月15日 第1刷発行。



以下は、著者のブログ「Chikirinの日記」の働き方に関するエントリ。

<職業選び>
ちきりん最初の職業選び

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110106

ネットに超クールな“職業データベース”が出来つつある

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110126

<キャリア形成の変化>
仕事の4分類:成長・支援・維持・再生

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20101218

新)4つの労働者階級

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100914

<大企業で働くということ>
将来有望な若者の将来価値を毀損する、大きなワナ

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110807

守る組織、守る人

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100418

どの常識の世界で生きるか

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120217

<グローバリゼーションについて>
グローバリゼーションの意味

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100407


ツーステップ方式の限界

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20071206

<外資系企業で働くということ>
「実力」×「プレッシャー耐性」

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080810

「解雇」と「死」は似てる

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110802

“クビパターン”一覧

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120119

<退職を考えている人のために>
退職決断のための「黄金基準」はこれだ!

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20111216

「退職挨拶メール」を共有しよう!

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20111004

<時代の移り変わり>
年功下落の時代へ!

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110325

時代と共に幸せに

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080828

ありゃりゃ、どんどん貧乏に

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090730

<その他>
サラリーマンの年収分布

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090309

4月から新社会人になる皆さんへ

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120328

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時代とともに、仕事のノウハウを学ぶ本から、企業外での生き残りを意識した本が売れるようになっているという話がある。

1990年代:
就職活動の本、定年退職者向けの楽しみ方の本。

2000年年代:
有能な社員になるためのノウハウ
  ↓
暗い未来に備えて自衛する本(森永卓郎氏等)
  ↓
自らの市場価値を上げる本(勝間和代氏等)
  ↓
転職、独立指南本
  
2010年代:
副業指南本
  ↓
10年後、20年後を予測する本
  ↓
20代の新しい働き方に焦点を当てた本
  ↓
世界的、全年代向けに働き方の変化を問う本

******************

上記は現代社会における革命的変化を反映しているとする。革命の条件は、権力層の交代が発生する事。産業革命においては、貴族層から企業家へのパワーシフトが発生している。

以下は、現代の変化。

①大祖組織から個人
②先進国から新興国
③ストックからフローへ
→ストック(資産)を持つよりも、フロー(稼ぐ力)を持つ方が有利になる社会

それは人間関係においても同様で、家族というストック型人的ネットワークよりも、仮想世界で知り合った人々と新たな関係性を作っていくことが重要になるのかもしれない。

著者が提案するのは、働く期間を①前期職業人生(20代から40代後半まで)と、後期職業人生(40代後半以降)に分ける生き方。

学生時代は働く事の実態を良く分かっていないが、20年働けば自らの職業観が確立されているとする。

以下は、「女性のセカンドチャンス経験事例検索」へのリンク。

http://search.riwac.jp/secondchance

○プチ引退型
40代以降は、季節労働、時間制限型労働、好きな事だけやる等で働く時間を減らす。

○独立フリーランス型
若い頃の夢であった職業に挑戦したり、起業したりする。

○専業主婦→ビジネス型
子育てが一段落したら働く。

○従来型
23歳から定年まで働く。

○休憩型
40第で仕事を辞めて、数年間は楽しんでから仕事を再開する。

○後半間欠泉型
40代で引退した後は、働く時期と休む時期を取り混ぜる。

現代社会においては、老後の必要額は生活費と余命によって決定される。よって貯蓄するのでなく、稼げる態勢を一定年齢(40代)までに整える方が現実的。長生きリスクに経済的に完璧に備える事は不可能。

以下のステップ。

ステップ1:
手に入れたい人生を明確化する。

ステップ2:
複数の将来シナリオを持つ。以下のようなキャリアシナリオを用意する。
・オタクエンジニア
・流行に合わせるトレンドエンジニア
・営業職
・経営者
・ベンチャー起業

将来のあり得る働き方を言語化、シナリオ化して自分の進みたい道を明確化し、時期に応じて選び直す。

ステップ3:
市場で稼ぐ力をつける。

フリーマーケットに売り手として参加するだけでも、市場を学ぶ事が出来る。

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考える事の必然性

本当の意味で周囲から自律して考えたり生きる事は不可能だと思う。

何らかの慣行が必要であるし、秩序が崩壊した状況が現出しても、人々が集まって従うべき秩序、上下関係を作り出す。

他者の感情について推測する事は難しい事で、脳は主観と客観を区別しないため、自分の気持ちと他人の気持ちを区別出来る人間はいない。

それだから悪人は必要とされる。欲望や憎悪、嫉妬は弱い人間に押し付けて、自らは悪役に打ち勝つ人間とする。人間は自分より強い人間を憎む事は出来ない。

悪人に負を押し付けるからこそ、世界は甘く綺麗になるとする。

認識や思考は現実を表さない。自分では気付く事のない前提条件に制約されて、仮定を演じる。限られた枠組みの中に世界を幻視する事が生きる事であるとしてみる。

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以下は、「危機の二十年」の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1967.html

第二章 ユートピアとリアリティにおける理想主義者(ユートピア)と現実主義者(リアリティ)の対立は、易経における陰陽の対立とする事が出来ると思う。

秩序が崩壊した世界では、現実主義は無力であり、理想主義が人々の方向性を決定する。ある程度の理想が普及した状態でこそ現実主義が力を持つ。

こうした生成と消滅の過程が繰り返されるとするなら、占術による予測が可能であるのかもしれない。

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占う事の怖さ

今日は余計な事を喋ってしまった。

他人に自分を大きく見せようとしたり、虚勢を張ったりしてしまう。

占う事によって僕の行動は規定される。気にしないようにしても、影響されてしまう。

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投機的判断において、正確な予測は絶対的ではない。

場面の特性を捉えた論理的、或いは物語としての計画が必要になる。分析出来ない数値では変動に対応出来ない。最善の手順には正しい計画が必要。

⇒予測よりも、変動への対応と評価を重視すべき

変動に対応するためには計画が必要であり、計画立案のためには自らの目的を明確化しなくてはならない。

変動が観測される毎に計画は変わり、その都度毎に最も適当な計画を選ばなくてはならない。場面の特徴を把握する必要がある。

場面の特徴 = 自らの資金量、各ポジジョンの動向や価値、形、相関関係

長期間持続する静的要素と、一時的なものである動的要素 = 展開の優劣や個々の活動を把握する。

長期間持続する静的要素 = 一般原則だけでは十分でない。固有の特徴を知らなくてはならない。客観的数値だけでは一般原則のみに対応するだけである。雰囲気や状況などの主観的要素を考慮する事で具体的に行動するための下地とする。

積極的に行動するために、自らを最強の地点に位置させる。一般原則や客観的数値が勝利を保証するとは限らない。

新聞や雑誌、インターネットから獲得出来る数値的情報は単純な評価を可能にするが、相互関係における価値評価は複雑であり、具体的場面における絶対的基準には成り得ない。

それがために占いによって複雑な主観を外部から動的に固定する。

占う事は自らの主観を規定する行為であるが、その一方で支配される恐怖との戦いであると思う。

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居心地の悪い日

結婚している知り合いと、その子供を含めて会う事に抵抗を感じる。

自分が当たり前でない事の居心地悪さ。

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