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自閉症へのABA入門

読んだ本の感想。

シーラ・リッチマン著。2003年9月6日 第1刷発行。



第1章 自閉症とは何か
自閉症は、広汎性発達障害(認知、社会性、対人関係等の主機能に影響を及ぼす)。以下の3つのカテゴリーの内、①から少なくとも2つ、②から1つ、③から1つの症状がある(診断基準自体には意味が無いと思う)。

①社会的相互作用の質的障害
 ・視線が合い辛い
 ・顔の表情を読み取れない
 ・社会的合図に反応出来ない
②意思疎通の質的障害
 ・言語や文章を機械的に繰り返す
 ・話す速度や抑揚が平坦
 ・社会的な模倣遊びの欠如
 ・抽象名詞の概念が理解出来ない
③限定された活動や興味
 ・手をひらひらさせる、じっと見つめる等の常同行動
 ・行動や習慣のパターンに拘る
 ・ミニカーのタイヤの部分のみに固執する等、全体で無く部分に
  囚われる

応用行動分析(ABA)は、望ましい行動を教え、強化するために環境を系統的に操作する。行動を小規模な段階に分けて、適切な行動の獲得を支援する。

第2章 学習についての基礎理解と
     応用行動分析によるアプローチ

学習とは、行動を習得する過程と考える。学習とは行動上の変化であり、観察可能であり、評価(確認)出来るものとする。

応用行動分析は、観察し、確認しながら望ましい行動を教える手法である。問題行動の前後の出来事を操作する事で、行動を変える。

指導方法は、以下の2つ?

①取り出し学習
指導者が明確な指示を出す。そして反応を待つ。望ましい反応があれば御褒美をあげる。上手くいかない場合はヒントを出す。望ましい反応が定着するように幾度も繰り返す。

②日常の中での学習
好みの活動を利用する。例えば、塗絵が好きな子供の場合、クレヨンを子供の知らない場所にしまっておく。そうすると、塗絵をする場合は、「他者に要求する」行動が必要になり、学びの機会となる。

・手がかり刺激
特定の行動を引き出すために提示される指示。言語、文字、絵、ジェスチャー、etc。

・強化子
行動の後に提示して、行動が起こり易くしたり(正の強化子)、不快な刺激を取り除く事で行動を起こし易くする(負の強化子)。指導者が強化子と思っていても、相手が同様に考えない場合がある。

・プロンプト
指示と一緒に用いる補助。文字や絵記号、対象物の位置(忘れ物をしないように置き場所を工夫する等)、ジェスチャー、身体への接触。

・般化
相手が変わったり、状況が変わっても対応出来るように、様々な人間にかかわる(「どこに住んでいる?」にも「住所はどこ?」にも対応出来るようにする)。

・行動形成、行動連鎖
複雑な行動を分解し、一つずつ教える。

第3章 子どもの自由時間を構造化する
自由時間に適切な遊びを指導する。

①一人遊び
物の操作を一人で正しく扱う事を学ぶ。
②平行遊び
他者の側で遊ぶ。
③協調遊び
他者と協働で遊ぶ。
④順番待ち
⑤グループゲーム
⑥ごっこ遊び

遊びに必要な技術は以下の通り。

・参加スキル
遊びに注意を集中させる。
・物の操作
手足や指先を器用に動かす。
・順番待ち
・模倣
・指示に従う
・自己選択
自立した判断が可能。
・共有
他者との分かち合い
・社交的なコメント
・般化
学習した技術を様々な状況で活用する。

指導には、活動の変わり目を示す時計、行動の流れを記した台本、正しく遊ぶ姿を映したビデオ、スケジュール等を使用する。

第4章 不適応行動への対応
以下は、不適切行動の原因。

①環境
問題行動が特定の場所で発生するのなら、他の場所との相違を考える。
②医学的要因
癇癪は胃等の消化器系の疾患であるかもしれない。
③課題の変化
困難な課題を遂行中である等。
④自己刺激
特定のパターンを持った常同行動。行為の繰り返しによって、感覚刺激(内的な強化子)を脳に入力しているため、減らすのが困難な行動。
⑤周囲の注目を求める行動
⑥逃避

対処方法としては、行動を具体的に記述し、行動に先立つ条件と、行動に引き続いて発生する状況を書き出す。
以下のような記述。

行動:冷蔵庫によじ登る
先行条件:空腹
後続条件:母親が食物をあげる

上記の行動連鎖を食い止めるに、空腹を感じた場所で要求させてから食物を与えるように、別の行動ルートを用意する。

第5章 日常生活スキル
着替え、手洗い、洗髪等の技術。

健全な睡眠パターン:
 ・就寝時刻を遅くする
  夜に眠れない場合は、遅めに睡眠時刻を設定し、徐々に早める
 ・お気に入りの物を寝床に持ち込む
 ・決まりを定着させる

偏食を無くす場合は、毎日の献立を記録し、好きな食物、嫌いな食物の食感や固さのパターンを調べる。以下の手順。
 ・朝食、昼食、夕食の時間に空腹であるように食事を管理する
 ・好きな食物の摂取を制限する
 ・摂取目標となる食物を少量食べさせる(スプーン1/4が目途)
 ・目標を食べさせたら、好物を食べさせる
 ・徐々に量を増やす

入浴や着替えの補助に絵を利用したスケジュールを使用する方法。

第6章 コミュニケーションを育てる
意思疎通に関して具体的な達成目標を立てる。

<言語理解>
・要求としての指差し
 自閉症者に最も獲得し易い意思疎通技術
・アイコンタクト
・名前を呼ばれて振り向く
・名詞
 話し言葉の前に名詞を憶える
・1ステップインストラクション
 単純な指示理解
・2ステップインストラクション
 一度の指示で複数の行動
・行動な日常的指示理解
 上記のステップインストラクションを活用して、日常的な指示を理解

<言語の表出>
・発声を増やす
・口内運動
・挨拶
・社会的な質問

エラコリア(鸚鵡返し)について:
以下の3つのタイプがある。

①即時性エラコリア
単語や文章を直後に繰り返す。鸚鵡返しの代わりに別の言葉を言わせる事で無くす事が出来る。
②機能的でなく遅延性エラコリア
単語や文章を聞いてしばらくしてから出る鸚鵡返し。テレビの音声の特定部分を繰り返す等。言語による自己刺激であり、注意を集中しないと出来ない課題を与える事で無くす。質問に答える事と鸚鵡返しは同時に出来ないので、質問を活用する方法もある。
③機能的な遅延性エラコリア
特定状況で記憶した言葉を、似たような状況で繰り返す。謝罪の言葉が場にそぐわない原因となる。過剰般化。プロンプトを活用する。

第7章 きょうだいのかかわり
以下は、自閉症児の兄弟が直面する問題。

・兄弟の独特な行動の意味が分からず、恐怖を感じる
・自分が無視されていると感じる
・自分だけが怒られると感じる
・年齢以上に期待される
・年長の兄弟の世話をさせられる
・他の子供からの苛め

家族で話し合う事で、勝手な解釈を作り出す事を防ぐ。自己流の誤った解釈は不幸の原因になる。自閉症者のいる他の家庭との交流も有効。不公平感を感じないように、独自の時間を作ってあげる事。

第8章 地域参加のために
地域社会に参加する事で応用力を見に付ける。ただし、参加する活動は、子供の忍耐力に見合ったものにする。

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ビール・ゲームと発達障害

以下は、『学習する組織』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1640.html

第3章に、ビール・ゲームについての記述。参加者達が、小売業者、卸売業者、ビール工場担当者の役割を担う事で消費者の需要に対応する。

ビール・ゲームの目的は、参加者に意思疎通の難しさを理解させることにあるのだと思う。参加者達は、自分の受け取る受注量と、自分の発信する発注量しか分からない。

「ビールの受注が○○本あったので、■■本のビールを発注する」という思考では、ビールの販売を適切に行う事は出来ない。

「相手の立場になって考える」という行為を具体的に考える必要がある。このゲームの場合、発注先の在庫量と自分が発注する事で相手に発生する影響、それから顧客の需要見通しだと思う。

自分が発注量を増やす事で、相手が需要を過大に見積もるかもしれない。ビールの需要が2倍になっても同じ比率で需要が伸び続けるとは限らない。

「相手の立場」を異なる観点から定義する。

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発達障害者に対するアプローチも同じだと思う。

以下は、『「片づけられない!」「間に合わない」がなくなる本』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1253.html

片付けが苦手な発達障害の人間に、「整理整頓をしっかりしろ」と指示をしても、上手くいかないと思う。

「整理整頓」とは如何なる行為であるかを定義する必要がある。さらに、相手が片付けが苦手である理由を、「だらしがないから」ではなく、「想像力の欠如」、又は別の原因にあると考え、指示内容を考える。

良く言われるのは、以下の方法。

・完成図を提示する
⇒写真や図、絵を使用して、整理整頓が行われた状態を教える。物を置く場所を決めて、何をどこに置くかを教える。想像力が弱い場合、視野が極端に狭い場合があり、その場合は重要物を入れる小箱を用意する。

・手順を決める
⇒書類、資料を捨てる法則や整理整頓のタイミングを決めておく。

重要な事は、その人に使用するエネルギーや時間を限定する事だと思う。なるべく自らに負担にならない単純で簡単な方法を目指す。

『学習する組織』の第4章では、相殺フィードバックについての記述がある。特定の人物に過大な時間やエネルギーを使用している場合、何らかの誤りが発生している可能性が高い。

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相手が出来ない理由を再定義出来る事が『発達障害』の目的だと思う。

以下は、『なぜ伝わらないのか、どうしたら伝わるのか』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1562.html

どのように伝えるのか、相手が何を伝えようとしているかを知る事が大切。より重要な事は、こうした対処は一方的に行っても意味がなく、双方が相手を知ろうとしなければならないのだと思う。

開放的で自由に意見出来る環境を目指す。

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階層構造によって成り立つ社会から、ネットワーク型の社会への転換が始まっていると思う。

エネルギー:
世界中を超電導の電力網によって結ぶ。各家庭、各地方に小規模の太陽光発電施設を整備し、その時々で太陽光を調達出来る地方で発電を行い、電力を供給する。蓄電は、各家庭の電気自動車を利用して行う。

もちろん太陽光だけでなく、風力、地熱、バイオマス、波力、etcを組み合わせる。巨大な発電施設を利用しなくともエネルギー生産を増やす事が出来る。

資源:
上記と同じ。各家庭に存在する電化製品をリサイクルする。鉱山開発が行き詰った場合、リサイクルによる循環型社会の方が費用上は有利になると思っている。

分散型の社会が志向される背景には、現状の階層型社会の限界があると思う。より多いエネルギー、資源、或いは信頼性が高く効率の良い社会運営を実現するには、現在の社会構造ではなく新しい社会構造を実現しなくてはならない。

経営者を持たない企業、政治家を必要としない国家は実現可能であり、既に仮想世界上に存在している。変化は不可知の領域で徐々に進行しており、ある時点で急激な変動を発生させると予想する。

現在の僕の状態は、既存の社会道徳、法体系、構造に頼っている有様なので、早急に新しい価値観に対応する準備をする必要がある。

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働く事のこれから

以下のコメントがありました。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1637.html#comment298

『会社員』をしているのは、自分なりの社会との関わり方です。以下は、専業トレーダーをしている人の話を聞いた時の記事のリンクです。独立自営をするには準備をしたいし、『会社員』を止める場合、自分なりに納得出来る生活をしたいと思っています。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1185.html

僕が解雇されないのは、①僕が障害者手帳取得済みであり、会社がそれを知った上で僕を雇用している事、②上司が僕に問題が無いと言っている事(今のところは)といったところでしょうか。

最初に雇用される段階で、僕に対する役割期待は小さかったと思います。さらに、僕が障害者である事は周知されている訳で、それが概念的な護符になっています。

例えば、以前の職場で僕が打ち合わせに出席する場合、仮病を使って欠席する人がいました。生理的に僕の事が嫌いらしいです。その話を聞いた上司や同僚は納得して爆笑していました。現在の状態で同じ事をした場合、僕が障害者である前提があるので、社会正義上の問題が出てきます。

『会社員』である事も、同様の概念的な守りを獲得する事に繋がります。社会道徳による守護。

************

以下、今日、聞いた話。僕に対する不満や課題について。フィクション。

A「まず、報告や連絡が遅い。もっと細かく相談して欲しい。
  っていうかBさんのあれ、どう思う?
  今日、会社に来たら午前中は休みますっていう連絡があるんだよ。
  もっと早く言えよ」

(3時間後)

B「特に無いよ。ところでAの奴は何なんだ。
  お前に散々言っておいて、自分は休暇を取ってるじゃないか。
  おかげで今日の午前中は大変だったんだ」

知らない内に包囲されてしまう事が怖いと思った。Aさんの方が仕事量が多いけど、Bさんの方が年上なので難しいのだと思う。互いに味方を増やそうとする所があり、敵意が自分に向かう可能性が怖い。

僕に対する不満は仕方の無いもので、初期の段階で対処する事が大切なのだと思う。仕事上、必要な人間になれれば良いけれど、それは現実的なのだろうか?

************

解雇されるリスクよりも会社が無くなるリスクの方が問題だと思う。

仮想世界に足場を作っておきたい。常識は大きく変わる事が予想される。

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学習する組織

読んだ本の感想。

ピーター・M・センゲ著。2011年6月30日 第1版 第1刷。



絶えず変化する世界に組織が対応するために、志の育成、内省的な会話の展開、複雑性の理解が必要とされる。相互に繋がった社会は階層を弱めるが、目先の対応に追われる状況も作り出す。

以下の教育の一般的体系が企業管理の一般的体系に悪影響を及ぼしている。

・評価による管理
 短期的指標を評価し、見えないものを低く見る。
・追従を基盤にした文化
 恐怖による管理、上司を喜ばすと出世する。
・結果の管理 
 経営陣が目標を設定し、部下が達成責任を負う。
 (現行システムで達成可能に関わらない)
・「正解」対「誤答」
 専門的な問題解決が重視され、意見の分かれる問題は無視。
・画一性
 相違は解消すべきとされ、対立は表面的な調和のために抑制。
・予測と操作が可能
 管理とは操作であり、計画・組織化・操作が重視される。
・過剰な競争と不信
 競争は不可欠である。
・全体性の喪失
 断片化、局所化によってイノベーションが広がらない。

第Ⅰ部 いかに私たち自身の行動が私たちの現実を
    生み出すか……
    そして私たちはいかにそれを変えられるか

第1章 「われに支点を与えよ。さらば片手で世界を動かさん」
独立した関連の無い力で世界は創られていない。細かく問題を分けても解決しない問題があり、全ての要素を並べて全体像を把握する事は不可能だ。

複雑で相互に左右する状況に対処するには、学習する組織―帰属者の決意や学習力を引き出す方法を見つける組織が必要である。

以下の5つの要素技術。

①システム思考
パターン全体を明らかにして、効果的に帰る方法を見つける概念的枠組み。各要素を融合して一貫性のある体系を作る。
②自己マスタリー
継続的に個人のビジョンを明確にし深める。学習する組織の精神的基盤。
③メンタル・モデル
世界を理解するための前提、一般概念。組織としての学習は、自分達が共有するメンタル・モデるを変える過程である。内面の世界観を変える。
④共有ビジョン
組織全体で共有される目標や価値観、使命。
⑤チーム学習
チームのメンバーが前提を保留して一緒に考える。個人では獲得出来ない洞察を集団として発見する。

第2章 あなたの祖s機は学習障害を抱えていないか?
以下は、組織が陥りがちな7つの学習障害。

①「私の仕事は○○だから」
多くの人間は、自分の職業について毎日の職務の事を語るが、自らの属する事業全体の目的を知らない。属するシステムに自分が影響を及ぼす事は考えない。結果として責任範囲は自分の職務の境界に限定されると考える。生み出される結果が失敗だった場合、相互作用を理解しないので他者に原因があると思う。
⇒自己認識が固定されると、自分の他の可能性について考えられなくなる。
②「悪いのはあちら」
自分自身の職務について焦点を当てると、自らの行為の影響が見えない。あちらとこちらはシステムの側面である。
③先制攻撃の幻想
外敵に攻撃的になる事は受身である場合がある。真の積極策は、自らがどのように問題を引き起こすのか知る事である。
④出来事への執着
短期的な事象に囚われて、背後にある長期的な変化に気付かない。
⑤湯で蛙の寓話
徐々に進行する脅威への不適応。
⑥「経験から学ぶ」という妄想
多くの場合、意思決定が齎す結果を直接は学習出来ない。学習には視野があり、行動の結果が遅かったり遠かったりする。1年~2年のサイクルを持つ循環は、見え難く、学び難い。
⑦経営陣の神話
経営陣は、表面的な調和を好み、前提や経験の違いから学習する事が少ない。不確実や無知を表明する事は困難。

第3章 システムの呪縛か、私たち自身の考え方の呪縛か?
1960年代にMIT スローン経営学大学院で開発された「ビール・ゲーム」について。プレイヤーは、小売業者、卸売業者、ビール工場の役割を担う事で、チームとしての意思決定の困難を学ぶ。

⇒ゲーム序盤でビールの注文が増えると、小売業者はビールを大量に発注する。しかし、卸売業者やビール工場は供給を急には増やせない。小売業者が受注残の事を考えずに注文を増やすと、需要の伸びが止まった時に大量の在庫を抱える事になる。

⇒ゲーム終了後にプレイヤーに質問すると、ビールの需要が急増し急減したように感じている。しかし、実際にはピールの需要は増加した後は横這いである。届かないビールに焦った業者が大量の注文を出し続ける事で、一定時間後に需要以上のビールが生産されてしまう。

・構造が挙動に影響する
 構成員が変わっても、同一構造の中では同じような結果が発生。
・構造は捉え難い
 構造は、個人に対する外的制約でなく、
 挙動を制御する相互関係である。
 人間システムには、認識や行動の拠所である行動方針が含まれる。
・レバレッジは新しい考え方によって齎される
 人間は自分自身の意思決定に着目し、決定が他者に及ぼす影響を
 考えないため、レバレッジを活用出来ない。

人間のシステムにおける構造は、自らが構造の一部であるため捉え難い。

ビール・ゲームで勝つためには、自らの行動が及ぼす影響について考える必要がある。外的要因である他プレイヤーの在庫や受注量を推測する。大量の注文は、他プレイヤーの在庫を減らし、大量注文を誘発する。自らが影響を与える範囲を広げる。以下の2つの指針。
 ①注文したが届いていないビールを念頭に入れる
 ②パニックに陥らない
  注文が即時に届かない時に安易に発注量を増やしてはいけない

ビール・ゲームは以下の学習障害を示す。

・自らの役割になる事で、自分の行動が他者に
 及ぼす影響を考えない
・問題が発生すると他プレイヤーのせいにする
・プレイヤーが積極的に発注すると事態が悪化する
・注文過剰が徐々に蓄積されるため、手遅れになるまで気付かない
・結果が自らの認知外で発生するため、経験から学べない
・問題を他プレイヤーのせいにする事で互いから学習出来ない

ビール・ゲームのプレイヤーが短期的な出来事、自らの役割内の情報に閉じている内は問題を解決出来ない。

説明のレベル1:
出来事の説明 = 誰が誰に何をしたかは、現代文化で一般的だが人々を受身にする。自らの意思決定について質問されると出来事の説明をする。「私が○○週にビールを■本注文したのは、小売業者がビールを△本注文してきて、在庫が無くなったからです」

説明のレベル2:
挙動パターンの説明は、長期的傾向を見て、それが示す意味合いを評価する。「生産・流通システムは、循環や不安定性に陥り易い。小売業者から遠い役割ほど問題は深刻である。従って工場は危機に見舞われる可能性が高い」

説明のレベル3:
構造の説明。挙動パターンを引き起こした要因に焦点を当てる。発注量や出荷量、在庫が如何に相互作用して、不安定性のパターンを生み出すかを示す。

構造の説明が挙動パターンを変えるレベルで原因に対処出来る。

第Ⅱ部 システム思考―「学習する組織」の要
第4章 システム思考の法則
①今日の問題は昨日の「解決策」から生まれる
30番街で麻薬密売を取り締まると、40番街で麻薬の密売が発生する。システムの特定部分から別の部分へと移動させるだけの解決策は気付かない内に継続される。解決者と引き継ぎ者が異なるからだ。
②強く押すほど、システムが強く押し返す
相殺フィードバック。商品の積極的な売り込みは、多くの顧客を失う原因になるかもしれない。相殺フィードバックによって発生する苦しみを美化する事もある。
③挙動は悪くなる前に良くなる
多くの介入は短期的には上手くいく。相殺フィードバックには遅れが伴う。
④安易な出口は元の場所への入り口に通じる
問題に見なれた解決策を当て嵌める事で安心するが、根本的な問題が放置されている事が多い。見なれた解決策を強く押し進める事を、「より大きな金槌を求める」症候群と呼ぶ。
⑤治療が病気よりも手に負えない事もある
見なれた解決策は中毒にもなる。長期的な依存に繋がる短期的な解決策。
⑥急がば回れ
最適な成長率は、最速の成長率よりも小さい。
⑦原因と結果は、時間的にも空間的にも近くにある訳ではない
結果に問題があっても認識出来ない事がある。
⑧小さな変化が大きな結果を生み出す可能性がある
 ―が、最もレバレッジの高い場所は最も分かり難い
レバレッジとは、小さく的を絞った行動を正しい場所で行えば、持続的で大きな改善を生み出す事を意味する。根底にある構造を見る事。
⑨ケーキを持っている事も出来るし、食べる事も出来る
 ―が、今すぐでない
長期間で、二者択一的な問題の両方を改善出来る事がある。
⑩一頭の象を半分に分けても、二頭の小さい象にはならない
システムには全体性がある。混乱とはレバレッジを見つけられない複雑な問題である。
⑪誰も悪くない
切り離された他者は存在しない。

第5章 意識の変容
システム思考は、全体を見るために相互関係を見る。変化のパターンを知る枠組みである。多くの変数がある複雑性と異なり、動的な複雑性は原因と結果が分かり難く、長期的な効果が明らかでない。あらゆる事象は原因であると同時に結果であるため、線形の思考ではなく環状の思考が必要となる。

例えば、コップに水を注ぐ場合、自らの手が水量を調整しているとも言えるし、水量が自らの手を操作しているとも言える。こうした思考は責任の概念を困難にする。システムが生み出す問題は、全員が責任を共有する。

自己強化型フィードバック:
成長の原動力。
バランス型フィードバック:
平衡型。何も発生していないように見えるため、自己強化型フィードバックよりも見え難い。

特定の変数が他の変数に影響を及ぼすのに時間がかかる場合、遅れはシステムの基本構成要素となる。

第6章 「自然」の型―出来事を制御する型を特定する
人間は無自覚の構造に規定される。システムの構造を学ぶ事は、自分自身の解放を意味する。特定の型が繰り返し発生する。以下のシステム原型。

①成長の限界
自己強化型プロセスが、成功を減速させる副次的影響を生み出す。成長を無理に加速させずに、制約要因を取り除く。
レバレッジを得るために、強く押すのでなく、それまでに考えた事のない選択を考える。

②問題のすり替わり
問題の負担を、簡単な応急措置にすり替える。関税による保護を求める企業は、保護無しに事業が出来なくなる。長期的な方向と共有ビジョンの意識が必要となる。

第7章 自己限定的な成長か、自律的な成長か
構造が見えないと、最もストレスが大きい症状に焦点が当たる。原型を暗示する手掛かりを見つけ、挙動パターンから始める事。

第Ⅲ部 核となるディシプリン
     ―「学習する組織」の構築

第8章 自己マスタリー
個人の学習に取り組むには、組織哲学を改める必要がある。自己マスタリーとは、個人の成長と学習であり、自分の人生と一体化させて取り組む活動である。以下の2つの動き。

①自分にとって重要な事を明確にする
②現実を見る方法を絶えず学ぶ

ビジョンと現実を対置した時に、創造的緊張が生じる。それは解決策を生み出そうとする。自己マスタリーに達した人の学びに終わりは無い。

自己マスタリーに対する抵抗は冷笑的態度であり、そうした人間は高い理想を持っていた人間に多い。自分の理想に裏切られたからだ。また、纏まりの無い企業で自己マスタリーを追求すると逆効果になるかもしれず、ビジョンの共有も大切である。

個人ビジョン:
何かから逃れようとする事はビジョンではない。究極の本質的目標を目指す。目的意識が伴わないビジョンは良い考えに過ぎず、ビジョンの無い目的は適切な尺度が無い。望ましい結果に焦点を当てる事は重要な技術である。

ビジョンを低下させようとする無力感もあるが、構造を理解する事が対策となる。意識していない構造は人間を囚われの身にする。問題を明確にして、システム原型に当て嵌める。

目標が完全に達成された時に手に入る物を考える。その結果、目標の背後にある真の願望に気付く事もある。真の願望が満たされなければ満足出来ない。

第9章 メンタル・モデル
新しい見識が失敗するのは、慣れ親しんだ行動が邪魔している場合がある。世界を規定する概念を検証し改善する必要性。異なるメンタル・モデルを持つ場合、同一事象に対しても異なる意見を持つ。以下の3つの側面。

①個人の気付きを促し振り返りの技術を向上させるツール
 ・言う事と実践する事の違い
 ・観察から一足飛びに一般化していないか
 ・普段言わない本音を明確にする
 ・探求と主張のバランスは効果的な共同学習を実現する
②日常的実践を根付かせるインフラ
③探求と問い直しを推奨する文化

階層性の文化では、開放的な意見交換や自分の出世のためでなく組織の利益を考えて意思決定する事が困難。人間の世界観が仮定から成り立つ事を自覚すべきだし、他者の仮定を探求する事も大切である。

第10章 共有ビジョン
共有のビジョンは、複数の人間の支持を受けられれば抽象概念でなく明白な実在となる。共有ビジョンの多くは、外部と比較した何かを達成する事に主眼が置かれる。敵を倒した後は、守りの姿勢に転じ易い。相手を倒す事よりも内発的な卓越を重視すべき。
心から成し遂げたいと思う目標へと引っ張る力が重要である。共有ビジョンを築くには、まず個人のビジョンを大切にする。大切だと思う行為は個人的なものである。個人のビジョンが組み合わさって共有ビジョンになる。ビジョンは上から申し渡されるものとは考えない。
以下は、経営陣によるビジョンの問題点。
①単発であり、継続性や柔軟性が無い
②個人ぼビジョンに基づかないため、個の力を引き出せない
③問題が無くなるとエネルギーが消える

以下が、共有ビジョンを広める方法?

①自らが参画する
②正直に説明する
③他者に選択させる。進んで参画して貰う

最も難しい問題は、他者を参画させるために自分が出来る事は一切無い事だ。参画に好ましい状況を作りだす事は出来ても、参画を引き起こす事は出来ない。

第11章 チーム学習
共通の方向性を持つ事が、チームが目的を達成するために重要である。

以下の側面。

①複雑な問題を大勢で考える
②革新的に強調しえて行動する
③チームのメンバーが他のメンバーに果たす役割がある

人間の思考は非一貫的であり、①思考は思考自体が参加している事に気付かない②思考は現実を追跡せずに自動化する③自らが一因となった行動を解決する独自の枠組みを確立する

ダイアログに関する記述が難しい。自らの前提を公開し、互いを仲間と思い、文脈を維持する。議論とは異なるとしている。前提条件を保留して意見を出し続ける事?

ダイアログの基本原則:
・立場に固執したり反対しない。前提条件を検証し弁護しない
・肩書を持ちこまず、仲間として行動する
・意見の裏付けとなる論拠を探求する

第Ⅳ部 実践からの振り返り
以下は、様々なインタビュー。

第12章 基盤
BP社の上級副社長ビビアン・コックス。自己マスタリーが重要としている?

第13章 推進力
国際金融公社ドロシー・ハマチ=ベリー、フォード社マーブ・アダムス、シンガボール警察クー・ブーン・ホイへのインタビュー。
社会が複雑化した結果、トップダウン型の組織でなく、連携を基盤にした学習し続ける組織が大切としている?

第14章 戦略
学習する文化を定義付けるものは何か?どのように文化を創り出すか?
学習サイクルには、以下の5つの要素がある。
①信念と前提
②慣行
③技術と能力
④関係のネットワーク
⑤気付きと感性

当たり前とされる前提が慣行を作り、技術や能力の種類を決定する。それは関係のネットワークに影響し、気付きを形成する。

一貫性のある戦略には、以下の3つの要素がある。

①基本理念
組織の存在理由、達成しようとしているもの
②理論・ツール・手法
物事が作用するかを示す理論、実践的な手段
③組織インフラにおけるイノベーション
正式や役割や管理の仕組み

以下の戦略。

①学習と仕事を一体化させる
組織学習を妨げるのは断片化である。社員の仕事の現状を理解し、振り返り等のアプローチがどのように機能するか見抜く事である。
②そこにいる人達と一緒に、自分のいる場所から始める
経営陣ではなく、身近にいる人達と始める。
③二つの文化を併せ持つ
情熱を持つ事は目標達成に必要だが、同時に取り組みに参加していない人達への配慮を怠る要因になるかもしれない。
④練習の場を創る
新しい事を試したり、多くの間違いが許容される場。
⑤ビジネスの中核と繋げる
急進的な手法が根付くには肥沃な土壌を必要とする。変革しようとする人間は、自分を真に喚起する対象と、組織を象徴する何かを知る必要がある。組織が何を大切にしているかを知る。
⑥学習する共同体を構築する
⑦「他者」と協働する
分野を超えて多様性を受け入れる。
⑧学習インフラを構築する
情報を共有し、繋がり合うような練習の場等。

第15章 リーダーの新しい仕事
変化を齎すのは、組織の上層部にいるリーダーであるとするのは間違っている。様々な階層の人々が多様な役割を担っている。
現場のリーダー:
職場環境を創り出す
ネットワーク・リーダー:
新しいアイデアを組織間で広める
幹部クラスのリーダー:
組織全体の基本理念を構築する

方向を定め、重要な決定を下し、帰属員を鼓舞するのがリーダーである。

第16章 システム市民
システム市民とは、複雑なシステムを見る能力を備えた人々である。そうなるためには自らを形成するシステムを熟知する必要がある。

システムを見る2つの観点。
①相互依存性のパターンを見る
②未来を見通す

第17章 「学習する組織」の最前線
著者は、自らが新しい組織管理体系を創る最前線にいるとしている?

第Ⅴ部 結び
第18章 分かたれることのない全体  
宇宙飛行士の話やらガイア理論について。何か宗教みたいになっている。

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生活のリズムが一定しない

怒りを抑制する事が難しくなっていると思う。

自分が生きている事は不自然であるように思える。同時に、待っているだけで良い事が発生するような気もする。

考える事が上手く噛み合わない。眠れないし落ち着かない。

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倭人と韓人

読んだ本の感想。

上垣外憲一著。2003年11月10日 第1刷発行。



1 稲と鉄の道
沖ノ島の女神
玄界灘に位置する沖ノ島は、4世紀後半~8世紀に至る莫大な異物の発見で知られる。島に祀られた宗像女神への献納品であるらしい。
宗像女神は、古事記や日本書紀にも登場し、日本書紀の別伝には、宗像女神が天孫を助けて、高天原から筑紫へ降下している。天孫降臨の地について、古事記の天孫降臨の条に「此処は韓国に向かひ」という記述が有る事から、高天原は朝鮮半島であるという意見がある。

宗像女神は玄界灘の航海の女神であり、朝鮮半島から玄界灘を伝って天孫が来た?

魏志倭人伝では、金海(加羅)→対馬→壱岐→松島半島の路線が記述されている。北九州で弥生文化が栄えたのは、奴国のあった福岡平野、那珂川流域であり、対馬→沖ノ島のルートは、下関方面を目指す時に便利なルートである。沖ノ島は、日本の中心が畿内に移動した時に栄えたと推測する。

楽浪への海上の道
天孫降臨の主人公、ホニニギノミコトの「ホ」は、稲穂の意であると、本居宣長が古事記伝で書いている。天孫降臨は、稲作農民の渡来と解釈する。
日本の稲(ジャポニカ種)の原産地は、中国江南 浙江省あたりであり、最も古い稲作遺跡の河姆渡文化は、紀元前4000年代である。長粒の籼と短粒の粳の両方があったが、日本の稲は短粒の粳のみである。
韓国では、日本の弥生時代の開始より少し古い無文土器文化前期の稲が発見されており、全て短粒の粳である。中国江南から、短粒の粳だけが朝鮮半島に渡り、半島南部、洛東江流域から北九州に至るルートが推測される。

日本で最も古い稲作遺跡である福岡市 板付遺跡(紀元前3世紀頃)では半島式の無文土器が発見されており、最初から技術的に完成された形で開発されている。佐賀県唐津市の菜畑遺跡は、板付遺跡よりも100年古いとされており、唐津は加羅津 = 加羅に向かう港の意であり、加羅から稲作が齎されたと推測される。

鉄の道、青銅器の道
魏志倭人伝には、対馬の人々が南北に交易を行ったと記されている。
以下の記述から、日本側の輸出品は奴隷であったと考える。

後漢書:
安帝の永初元年(107年)に倭国王が後漢の皇帝に奴隷160人を献上した記述。

魏志倭人伝:
卑弥呼や壱与が魏に奴隷を献上した記述。織物や曲玉、真珠も献上しているが、品目の中心は奴隷である。

魏からは青銅鏡、絹織物が下賜されており、通常交易でも輸入されたと考えられる。他に鉄が重要な品目であったと予想する。魏志東夷伝の弁辰の条では、弁辰(洛東江流域の小国家群)では鉄を産出し、周囲の国家や倭、漢人植民地の楽浪郡、帯方群に輸出したという記述がある。

紀元前100年頃から日本でも鉄器の製作が始まるが、輸入された鉄素材を鍛造して製作している。製鉄技術は青銅器製造技術と連続しているという意見がある。

日本の青銅器の内で早い時期の細形銅剣は弥生前期末(紀元前100年頃)に現れ、北九州・山口県西部の遺跡から出土する。初期の細形銅剣は朝鮮半島から輸入されたものであり、弥生中期中頃(紀元前後)には銅剣の鋳型が北九州で出現するので、青銅器の製作は、この頃始まったと考えられる。

細剣銅剣は、中国遼寧省十二台子遺跡から発見される琵琶型短剣を祖形にするが、十二台子遺跡の青銅器は、南シベリアのカラスク文化と同系統と考えられる。

⇒朝鮮半島で紀元前6世紀頃から用いられた青銅器は、北方系民族に由来すると考えられ、南部ロシアや黒海沿岸のスキタイ人の青銅器文化と結ばれる。

紀元前4世紀~紀元前3世紀の稲作民の渡来とは別に、紀元前100年頃の青銅器に特徴のある渡来の2つの波があったと考える。紀元前100年頃は、漢の武帝による楽浪郡設置と同時期であり、紀元前108年に漢によって滅ぼされた衛氏朝鮮の人々の一部が北九州に逃れた可能性。

日本神話と朝鮮半島
イザマミの黄泉行とオルフェウスの神話のように、ギリシア神話と日本神話には共通点が見られる?黒海沿岸のスキタイ人から遊牧民経由で神話が伝播した可能性。

三国史記 地理篇では、慶尚南道高霊の大伽耶国の始祖を伊珍阿鼓(イジナシ)としている。イジナシとイザナギを同音と考えると、イザナギ神話は紀元前2世紀頃の朝鮮半島 洛東江流域で行われ、青銅器文化と伴に日本に齎された可能性がある。三国遺事 駕洛国記に記述されている加羅国 建国神話では古事記と同様に、王家の始祖が天から山に降り立っている。

古事記では、天孫の降り立った場所を高千穂の久士布流多気、日本書紀では高千穂の槵触峯としている。クジは、駕洛国記に記される降臨の山、亀旨と同音である。

イザナギ神話前半部の国生み神話の類話が中国南部の苗族等に発見される(中国江南の神話とスキタイ神話が融合した可能性)。
 ・伏羲、女禍の兄妹神
 ・高くそびえる物を回る形で婚姻する
 ・最初に生まれる子は不具児
 ・世界を生成する婚姻

江南に住んでいた民族の一部が日本に渡来した可能性。中国江南の呉が、山東省付近の斉を攻撃したのが紀元前485年であり、紀元前468年には越王勾践が山東の狼邪に都を移している。この時に、山東の先住稲作民が朝鮮半島や日本に移住した可能性。

高天原と朝鮮半島
乱暴な弟神の悪行に太陽が身を隠す神話は、インドシナにも見られる。洞窟に隠れた太陽をおびき出す神話は、中国南部 苗族やアッサム地方にもあるらしい。

スサノオがアマテラスの良田を羨んで乱暴をした神話は、稲作の適地である洛東江流域南部が新羅等の侵略を受けた話となる?

神武東征は、日向→豊前の宇佐→岡田宮→瀬戸内海を東に渡った事になる。遠賀川河口近くの岡田宮に西行するのは、東征の道筋からは逆コースである。実際には、玄界灘から遠賀河流域に定着して東征したのではないか?

神武天皇の母である玉依姫が海神の娘であり、日向を本拠地とする海人族の神話との融合が成された可能性。

東アジアの稲作の起源伝承としては、鳥が稲穂を落として稲を人類に齎した形が多い。対馬の伊奈久比神社でも同様の神話があり、稲作儀礼が整備されるに連れて具象的な動物から抽象的な神格へと稲作の守護者が変化したと解される。

ホニニギノミコトに関する古い伝承を持つ福岡県嘉穂町牛隈の荒穂神社では農耕神としてのホニニギの性格が強いが、記紀では支配者としての性格が強い。天孫降臨型の神話を持つ人々が支配的な地位に着く事によって、土着的な神が支配者の祖神に変容した可能性。それは渡来民の土着化の過程でもある。

嘉穂群の東にある田川群 英彦山の祭神は、ホニニギノミコトの父アメノオシホミミノミコトである。田川群の神社?ではオシホミミはホニニギの父でなく、田川郡の祖神となっており、ホニニギの助力者である。最高神から天降りを命じられた者が子を代わりに降らせる話は、ブリヤート・モンゴル族の神話との類似が指摘されており、記紀の編者が別々の神をモンゴル神話のような話型を利用して万世一系に纏めた可能性。

神武東征と鉄
神武東征を3世紀中頃(邪馬台国の覇権が確立して魏の使者が往来していた時期)とする。遠賀川流域の稲作地帯を後背地とし、青銅を交易品に、沖ノ島との繋がりを利用して朝鮮半島と交易する勢力があったとする。

沖ノ島ルートは、邪馬台国が確保していた対馬・壱岐ルートと比較して航海の距離が長く不利である。しかし、瀬戸内海方面との交易を考えると、東に寄った沖ノ島が有利となり、それが東征の要因だった可能性。

ホニニギの子の名前には、一致して火が冠されている。洛東江流域の古地名にも火を冠するものが多く、製鉄・鍛冶との関連が伺える。

北九州では3世紀前半に武器・農具が石器から鉄器に取って代わるが、畿内地方での鉄器の普及はその100年後である。神武東征は、鉄器製作に強味を持つ集団の移住なのではないか?

出雲の繁栄と玉貿易
古代日本の主要輸出品である玉(真珠、水晶、翡翠等?)について。山陰から佐渡までの日本海沿岸各地には弥生時代末期の玉作りの遺跡が発見される。
 ・佐渡(新穂村を中心に何カ所も玉作り遺跡が発見)
 ・新潟県姫川上流域(翡翠の原産地)

出雲の大国主が、新潟県頸城群姫川(ヌナカワ)の人間を妻にしようとした神話。宗像~出雲~北陸を通じる交易ルートの可能性。弥生時代後期の北陸地方の土器は山陰の影響を強く受けており、古墳時代最初期の四隅突出型方墳が出雲を中心に富山県にも分布する。2世紀~3世紀に出雲を中心とする日本海文化圏が存在し、曲玉類の交易を行っていた可能性。

脱解王の神話
三国史記、三国遺事の伝える新羅第四代 脱解王の神話。倭国の東北千里(100里 = 約400㎞)にある竜城国(三国史記では多婆那国)の出身。京都府北部の丹波地方出身?脱解が朝鮮半島に来た時には、七宝と奴婢が満載された船に乗っていたとされており、交易の話かもしれない。脱解王が即位するのは57年であり、丹波で玉作りが盛行した時代と一致している。峰山町扇谷遺跡では、弥生中期初から玉作りが行われなくなっており、勢力争いの結果として丹波の玉作りの王が新羅に渡った可能性がある。

2 巨大古墳と征服者の世紀
ツヌガアラシト伝説と崇神天皇
朝鮮半島から来着したと伝えられる都怒我阿羅叱等について。300年前後の崇神天皇の頃に、長門から北海を回って出雲を経由して福井県敦賀市に至ったとされる。意富加羅国の王子と名乗っている。任那という名はアラシトが帰国する際に、崇神天皇の名前、御間城から取ったと日本書紀は記す。

しかし、アラシトを祀る角賀神社の伝承では、アラシトが気比神功の祭祀と敦賀地方の政治を司ったとされており、アラシトは崇神天皇の配下では無いのではないか?崇神天皇の皇子である豊城入彦命が近江南部を平定した伝承が、豊城入彦を祀る滋賀県 下新川神社にあり、崇神天皇の勢力範囲は大和から山城までと想定される。

古事記 開化天皇の条にある系図の人名から推測される地名を調べていく。開化天皇(崇神天皇の父)の息子である日子坐王を祀る神社は敦賀から山を越して琵琶湖側にある伊香群(琵琶湖東北部)に所在する。

日子坐王は、天之御影神(琵琶湖東南部 野州群 三上山の神)を祀る坂田群(伊香群と野州群に挟まれる琵琶湖東岸中部)の息長氏の人間を娶っている。

⇒開化天皇からの流れは、琵琶湖の北部から南部への方向性を持っている。開化天皇の本拠地は敦賀であり、近江や福井平野、丹後への水路を利用して勢力を伸ばした可能性。

著者の思考として、古事記の系図が正しいと仮定すると、孝元天皇が日本海貿易の要地、敦賀を押さえ、子の大昆彦命が福井平野を征服し、その異母弟(開化天皇)が近江北部に力を伸ばす。

崇神天皇は、大昆彦命の娘であるミマキヒメの婿となるが、崇神天皇の名前はミマキイリビコイニエとなっている。ミマキヒメに婿入りした男の意である。崇神天皇の後に、イリヒコ、イリヒメの名が頻出するのは皇族の称号のように考えたから?

次の垂仁天皇の場合、イクメイリビコイサチであり、皇后の実家が来目にあった事から来目に入婿した男と解される。

⇒ツヌガアラシトが伽耶地方から敦賀に来た伝承は、実際には崇神天皇の頃より少し古い時期に発生し、渡来者が玉を求めて来航し、大昆彦命の祖となった記録なのではないかと著者は想像する。

崇神天皇の治世―古墳・戸籍
ツヌガアラシトの別解釈。
日本書紀によると、ツヌガアラシトは崇神天皇の末年に敦賀に至り、垂仁天皇の2年(3年?)に任那に帰った。先帝の末年に必要になり、次の天皇の即位によって不要になる人物 = 古墳の造営の指揮者とも解釈出来る。

崇神天皇が在位したとされる4世紀初頭は、畿内に全長200m以上の巨大古墳が出現する時期である。日本書紀によると、崇神天皇の晩年には灌漑用の池等の大規模な土木工事が行われている。

半島系の技術で築かれたとしても、楽浪郡の古墳の中でも規模屈指の道済里五十号墳でも南北約30m、東西約32mの規模であり、日本の古墳よりも規模が小さい。
日本書紀には、崇神天皇の時代に戸籍を作り、税を課したという記録があり、租税の徴収体系が巨大な古墳の造営を可能にした?

また、楽浪郡の古墳の規模は小さいが、土城の規模は600m×700mほどあり、土城の築造に資源が振り向けられた可能性もある。日本では大規模な戦争が無かったから土城の規模も小さくて良い。

鉄器の普及が楽浪郡→加羅→倭と100年くらいの時間差を伴ったのとは対照的に、半島南部で古墳が造られ始めるのは、日本と変わらない3世紀末~4世紀初頭である。大規模な土木工事を行う技術の導入や、中央集権的国家体制の整備は半島南部や機内で同時期に行われたようである。

313年に楽浪郡が高句麗に滅ぼされた事との関連。南部に避難した漢人が技術を伝えた可能性。

膨張志向の精神
前方後円墳の祖型は、伽耶等の古墳において円墳の前に祭祀を行う方形の祭壇を設けたものとする説がある。しかし、半島で愛好された円墳とは異なる形式が日本で大規模に発展した事も事実である。

日本独自の文化としては、銅鐸もある。これは青銅製の馬に付けるベルが楽器となったとされており、半島で発見されるのは高さ10㎝~15㎝ぐらいである。日本では、初期で高さ50㎝、後期で高さ1m~1.5m程度となる。銅剣、銅矛も同様に大型化し、祭祀用に変形した事が伺える。

大型化は、新技術の導入に夢中になり、能力を極限まで発揮したい欲求の表れかもしれない。

イツツヒコ・イソタケル・イタテ
北九州から出雲に崇神天皇の影響力が及ばない地域があった可能性。ツヌガアラシト伝説では、下関付近でイツツヒコと名乗る人物が王を称していたとしている。

下関では、後の仲哀天皇の時代に五十迹手(イトテ)という人物が三種の神器を捧げて降伏した話が伝えられる。出雲神話では似た音の神として五十猛神(イタケル)が登場する。スサノオに従って新羅に天降りし、東遷して日本に木を植えたとしている。

延喜式神名帳には、韓国伊太氐神社が記されている。伊太氐 = 五十猛で同音異写と考えると、韓国と冠される事から朝鮮半島系の神である。

大和勢力とは別の新羅系勢力が下関を中心に、北九州から出雲までを制圧していた可能性。

下関の新羅系王朝
山口県 忌宮神社には、仲哀天皇の話として、新羅の賊軍が長府(瀬戸内海航路の終着点)に押し寄せた話が伝えられる。
日本書紀では、イトテの出自を伊蘇国としており、通常は福岡県糸島群(古代の伊都国)と解される。しかし、朝鮮半島 慶尚に伊西古国が存在しており、出自は朝鮮半島ではないか。

⇒加羅系の大和の指導者と新羅の領域である伊西古国出身者の争いと考える?

三国史記、新羅本紀に見える倭国関連の記述では、3世紀末に倭人の来襲があった話等が記されている。それ以降の倭の記述は途絶える。楽浪郡、帯方群の支配が弱っており、韓族との間に争乱が発生している。3世紀後半の半島南部は激動期であり、闘争に敗れた人物が倭国に渡来し、拠点を獲得した可能性。

「延鳥郎と細鳥女」と天之日矛
新羅本紀に現れる312年に新羅の大臣の娘を娶った倭国王は、同様の記述が日本書紀には無いため、イツツヒコではないかと著者は推測する。

三国遺事が伝える「延鳥郎と細鳥女」の説話では、新羅の男(延鳥郎)が倭国の王になった説話と、彼の妻(細鳥女)が夫を探して倭国に行き、再会した説話である。イツツヒコが新羅から倭に渡り、新羅の女が嫁入りした話とも解釈可能。

新羅から日本に渡った伝承を持つ人物で、「延鳥郎と細鳥女」のモデルに擬せられるのは天之日矛である。但馬に定着した事になっており、兵庫県 出石神社の祭神となっている。出石という地名から、古代は玉の生産地だったのではないか。 古事記の説話では、天之日矛の妻は玉の化身であり、妻を追って日本に来た天之日矛は、実際には玉の交易を行っていたのではないか。

天之日矛の4代後の子孫である多遅摩毛理は、垂仁天皇に仕えた人物とされており、多遅摩毛理の孫娘は神功皇后の母であるとされる。垂仁朝を4世紀中葉とすると、その4代前は280年~290年頃であり、天之日矛は楽浪と辰韓の争いによって渡来した人物であったのかもしれない。出雲や丹波等の古代の中心地の隙間を埋める形で但馬(兵庫県の日本海側)に勢力を張った?垂仁天皇の時代に、天之日矛が来帰したと記されているのは、天之日矛を祖神とする但馬の豪族が垂仁天皇の時代に帰順した事を示しているのではないか。

二人の景行天皇
垂仁天皇の次の景行天皇の事績は、息子のヤマトタケルの征服として記される。九州の熊襲征伐と尾張以東の東国の物語。

古事記に記される系図では、ヤマトタケルの子が仲哀天皇とされ、仲哀天皇と神功皇后の子が応神天皇となり、仲日売を娶って仁徳天皇が生まれた事になっているるが、古事記 分注にある系図では、景行天皇―五百木之入日子命―品陀真若王―中日売と続き、中日売に応神天皇が婿入りして仁徳天皇が生まれている。

⇒仲哀天皇がヤマトの血縁であるとするために、ヤマトタケルという架空の人物が生み出された可能性。

景行天皇の名前は、オオタラシヒコオシロワケと二人の名前が合体している。北九州出身とされる応神天皇がホムタワケという名前である事から、オシロワケは九州の覇者の名前ではないか。

景行天皇は、東国・美濃・尾張を巡幸した説話を持つが、東国の景行天皇と九州の景行天皇は同一人物ではないと考える。

神功皇后とイツツヒコ王国の滅亡
神功皇后(息長帯比売命)の出身氏族である息長氏は、近江の坂田郡を本拠地とする。母方は但馬の天之日矛の子孫とされる。日本書紀では、神功皇后は敦賀の笥飯宮にいたとされ、近江と但馬の交通中継点にいた事になる。

仲哀天皇は長門豊浦宮から下関を狙う態勢にあり、息長族は但馬からさらに西部の対朝鮮半島交易ルートを確保しようとしており、両者の間で新羅系のイツツヒコ王国に対する同盟が結ばれた?

イツツヒコ王国が弱体化した背景には新羅との争いに敗れた事が原因と著者は考える?三国史記によると344年に倭国が新羅に通婚を求めており、断った事から争いが発生している。新羅本紀によると新羅遠征は失敗しており、それがイツツヒコ王国が滅亡した要因ではないか?

古代船の構造
住吉大社神代記には、住吉大神の子として船玉神を挙げ、注として紀氏神、志摩神、静火神、伊達神としている。伊達神はイタテ = イツツヒコであり、新羅から造船技術が齎された可能性。

丸木舟から、鉄製の釘を使用して板を接合した縫合船への進歩。日本書紀 崇神天皇十七年の条には、始めて船舶を造るという記述がある。

外交紛争事始
三国志記 列伝には、沾解王7年(253年)に、倭国の使いと新羅の于老角干との間のトラブルが記述されている。以下の理由から、これは313年の事件ではないか。

①新羅本紀には、阿達羅尼師今二十年(173年)に卑弥呼が
 魏に使いを出したという記述があり、繰り上げて記述している。
②新羅16代の訖解尼師今は、于老角干の子とされるが、
 訖解の在位は310年~356年であり、父が253年にトラブルを
 起こしたとするのは無理がある。

三国史記 于老伝には七年癸酉と干支年が記されており、本来干支年のみが伝わっていたとすると、干支年は60年で一巡するので、60年古く年代が記述された可能性。

日本書紀 神功皇后の条にも同じような記述があり、于老は新羅王となっている。戦いの勝敗は日本書紀と三国史記で異なる。事件が本当にあったとすると、訖解王は倭人に父を殺された事になる。それが344年にイツツヒコ王国からの通婚願いを拒絶した理由?

「仲哀紀」・「神功紀」の記述
于老角干の話は、日本書紀 神功皇后の条の新羅遠征の時の事とされている。百済の近肖王との通行も神功皇后の条に記載されており、367年の事とされる。両者が神功皇后の事績として語られる事で、神功皇后の実在性が疑われている。

神功皇后について以下のように著者は考える。

①神功皇后の三韓征伐は、倭国内の新羅系王朝を倒した部族の
 伝承である。
②新羅系の王朝を倒した集団は、近江に起源を持ち、敦賀を根拠地に
 西の海上交易路に勢力を伸ばした集団である。

忌宮の伝承では、新羅の賊と熊襲が手を組んで仲哀天皇と戦った事になっており、状況を打開するために仲哀天皇が神功皇后の部族と手を組んだ可能性。日本書紀 仲哀天皇の条では、仲哀天皇は神功皇后に婿入りした事になっている。

日本書紀における仲哀天皇の具体的な事績は北九州と山口に限られ、神社の伝承では山口県 忌宮神社が最も詳しく、仲哀天皇は豊善から長門にかけての地方的覇者と考えると実在性が確かになる。神功皇后もヤマトとの血縁が薄く、ヤマトタケルの子とする事で万世一系の建前を通そうとした?

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神功皇后は神懸かりの状態となり託宣を語るシャーマンでもあった。邪馬台国の卑弥呼と似ている。垂仁天皇は古墳に人を埋める行為を止めており、天照大神を遠く伊勢神宮に祀っている。女性司祭の介入を防いだ?

支配領域が拡大して租税徴収や軍事行動が拡大すれば、政治・軍事の実務的指導者に主権が移る。神功皇后は100年前の卑弥呼に近く、大和から遠い地方にあって原始的な政治・宗教体制を保持する部族がいた可能性。

日本書紀では、合理的な垂仁天皇の記述の後に、ヤマトタケルや神功皇后の説話があるが、神功皇后の一族が中国的な歴史記述を知らずに、語部的伝承を行っていたために全体が英雄譚仕立ての物語となったのではないか?

三種の神器
鏡・剣・玉の三種の神器は、王の支配権の象徴であり、差し出す事は支配権の譲渡を意味する。弥生時代の支配権を表す宝器は銅鏡、銅剣、銅鐸であるが、九州地方では銅鏡、銅剣の二種である。

卑弥呼と弟の王権は、ポリネシアの聖王と俗王の二重王権や、インドネシアの動かない王と執政の関係に類似している。魏志倭人伝に見られる倭人の風俗は東南アジアと似ており関連が伺える。王権が二分法的(女・内・聖、男・外・俗)な構造を持っていたために、宝器も二種だった?

三種の神器は、ユーラシア北部の騎馬民族の神話と関連が深い。アマテラス、スサノオ、オオクニヌシの三つの神格に相当する。社会の階層を主権者(祭祀者)、戦士、生産者の三つに分けて役割りを規定する思考方法はインド=ヨーロッパ語族の神話に特徴的である。朝鮮半島経由で三分化のイデオロギーが伝わった可能性。

ポリネシア型の二分法の社会に、200年頃に神武天皇の祖先によって三分法の観念が伝わった?日本書紀における三種の神器の奉呈の記事は、福岡県東部と山口県西部の海岸地帯であり、受け取り手は景行天皇と仲哀天皇である。三分法の定着は、この時であるか?

組織化についても北方アジアの騎馬民族系統の思想が伝わっており、組織を五部に分ける考えは、古事記の天孫降臨の場面で、五伴緒という5人の様々な職業を分掌する神が天孫と降下する事に表れている。同様に、高句麗や百済、突厥等も五部の軍事組織を持っている。遊牧民族の支配形態。

神木とタカミムスビ神
三種の神器に関する降伏儀礼では、神器を賢木に取り掛けている。こうした儀礼は、魏志馬韓伝にも見られる。

高御産巣日神の別名は、高木神であり、日本書紀の伝える異伝ではタカミムスビ神のみが指令を下すものが多い。タカミムスビは男神で天空神であり、北アジアの騎馬民族的な最高神の性格が強い。

タカミムスビを祀るイトナを神功皇后の部族が服属させたとする。神功皇后の部族は女性を主権者とするシャーマニズムを奉じており、イトナの部族の出雲征服神話を取り込んだとしてみる。その結果、タカミムスビとアマテラスが並ぶ事になったのではないか?

3 戦略と外交の世紀
倭―百済同盟の成立
5世紀を通じて倭と百済の通交が盛んだった事は王仁博士の来日に示されている。日本書紀では、最初の倭と百済の接触の翌年367年には新羅を共同で攻めており、対新羅の同盟であったと推測される。

新羅本紀では、346年、364年、393年に倭からの侵入があったとしている。

近肖古王の同盟戦略
この辺りから、著者の想像で書く度合いがより大きくなっている気がする。三国史記、百済本紀には近肖古王の時代に、百済では文字で記述する文書作成が始まったとしている。
中国的な外交術を百済が学んだ可能性。
高句麗や馬韓との勢力争いにおいて倭との同盟が重要となる。馬韓の勢力は帯方から加羅に至る海上交通路に面した海岸地域におり、唐津(トムタレ)は水上勢力の中心である。造船用木材を大量に供給出来るために海軍力を持つ倭との同盟を望んだ可能性。

七枝刀
日本書紀 神功皇后摂政五十二年の条には、372年に百済から七枝刀が送られた記述がある。谷那鉄山という固有名詞があり、これは371年に百済が高句麗に勝利して獲得した鉄山ではないか(黄海道谷山群)。

“新羅征伐”の失敗
日本書紀 神功皇后摂政六十二年(382年)には倭の将軍サチヒコが新羅に調略されて、加羅国を討伐した話が記述されている?

応神天皇
日本書紀の紀年を通例に従って干支を二運下げると、神功皇后の没年は389年になる。息子である応神天皇は新羅を討った年に産まれた事になっており、367年(新羅本紀では364年)とすると、応神天皇の生年は360年代後半である。

応神天皇はホムタワケという名前を持つ。筑紫国風土記には、磐井の墓に関する記述として、墳丘の一部に別区という役所を持つとしている。別区は官僚的支配の中枢と考える。ワケとは、聖―俗の二重王権の内、俗 = 外を掌る支配者ではないか。

応神天皇は、新羅征伐の翌年に仲哀天皇の異腹の皇子達が叛心を抱いて帰途を遮ったため、大和に攻め入ったと記されるが、応神天皇が景行天皇の3曾孫である中日売に婿入りする形で王位を継いだとすると、垂仁天皇の盛時を過ぎて衰退期に入った大和王朝が新興勢力に呑み込まれたと考える事が出来る。

再び半島へ
新羅攻撃の年である382年の直後に大和征服が行われたとすると、385年前後には結着がついたと考える事が出来る。朝鮮半島北部では391年に広開土王が即位し、392年には百済に侵入している。同年に新羅と高句麗の同盟が成立している。

高句麗の攻撃によって黄海道、忠清南道の海岸部を奪われた百済は、同時に倭と伽耶諸国によって全羅南道南部、慶尚北道西北部を奪われたと著者は推測する。この時に、百済の王子 腆支が倭に人質として送られている。

広開土王碑には、400年頃に高句麗の騎兵隊に倭軍が敗れた記述があり、日本書紀には対応する記述が無い。

新羅の親高句麗策
402年に、高句麗に人質として送られていた実聖が新羅王として即位する。実聖は先代の奈勿王の子である未斯欣を人質として倭に送っている。これは王位争いの対向者を排除する意図があったのではないか。

馬の導入
4世紀末から5世紀初にかけて倭国の兵は半島での戦闘を幾度か経験している。強味は水軍にあり、騎兵隊に敗れる事が多い?倭国には馬を手に入れようとする動機が生まれる。

日本で出土する最も古い馬具の例は、4世紀末頃から北九州地域に見られる。古事記、日本書紀では応神天皇の時に百済から馬が献上されている(応神天皇在位は385年頃~410年代?)。

5世紀後半からは古墳からの馬具の出土例が多くなり、馬の埴輪も製作されている。古墳から出土する馬具の形式は伽耶地方のものと並んで新羅の形式と一致するものが多い。半島からの輸入品が高級品とされたものと思われる。神功皇后の伝説の中には、新羅を降伏させて馬具を献上させる記述があり、著者は倭人の願望としている。

服飾革命
5世紀~6世紀の古墳に立てられた埴輪から推測される衣服は、魏志倭人伝によって知られる3世紀の倭人の衣服とは全く異なる。

3世紀:
東南アジア風の服装。
女性については、貫頭衣(単衣の中央に穴を開けて、頭を通す)が記述される。東南アジアからオセアニアにかけて分布する形式であり、漢書、後漢書では中国南部の蛮族の服装とされる。
男性については、腰巻や一枚の布を肩から袈裟がけしたものであり、やはり中国南部から東南アジアの系統に属する。

5世紀~6世紀:
北方騎馬民族風の服装。
女性については上衣にスカート。
男性については上位にズボン。ズボンは、乗馬の際の便のために膝下の部分で紐で括られている。

古事記には、百済から馬が送られた記述と並んで鍛冶工と服造りの者が送られた記述がある。中国の六朝時代に南朝に朝貢した諸国の使者を描いた『職貢図巻』(539年頃製作)では、倭の使者は腰巻に裸足である。

倭の五王が中国南朝に朝貢した記録では、413年には倭国が贈物を献上したと記すだけなのに、42年には称号まで授かっている。さらに438年には安東将軍の号を受けている。

413年の遣使の伝承と思われる日本書紀 応神天皇三十七の条に、呉国の工女を求める記述がある。中国風の衣服を持たない事で交渉が上手くいかず、衣作りの工女を連れ帰って中国風の服装を導入したと著者は想像している。

王仁博士とウジノワキイラツコ
儒教の伝来について。
儒教の経典が齎されたのは、百済の阿直岐、王仁によってであるとされる。直支 = 腆支と音が通じるので、応神天皇の時代の百済からの人質が儒教を伝えたのではないかと著者は考える。

応神天皇の息子であるウジノワキイラツコは王仁の指導を受けた秀才であったとされる。日本書紀には、ワキイラツコが高句麗からの文書に「教ふ」という記述がある事を見つけ、「教ふ」の文字は、倭を見下すと指摘した記述がある。

二人の仁徳天皇
仁徳天皇は聖帝として記述されており、東南アジア系か北方アジア系の記述が多い記紀が中国風の政治理念で記述されるようになる。
しかし、記紀の記述の他の部分は皇后イワノヒメの嫉妬を恐れつつ浮気を続ける記述であり、ワキイラツコの逸話が仁徳天皇の逸話に混ざっている可能性。現実にはワキイラツコが大王として政治を行う時期があった可能性。

ワキイラツコは渡来系であったために、皇位が抹消された?播磨国風土記 揖保群の条には宇治の天皇という語があり、ワキイラツコが天皇であったように伝えられている。
記紀が作成された当時、皇族は4代までという原則があり、神功皇后が新羅の王子天之日矛の5代の孫とされるのは、4代前が外国人では皇后たるに問題があるとされたためではないか?とするとワキイラツコが渡来人の子であるとすると、皇位自体を認めない方針を記紀の編者が取った可能性がある。

仁徳天皇の時代は、朝鮮半島情勢も安定しており、壮大な仁徳陵に象徴されるように倭国が安定と繁栄を享受した時代と考えられる。その後、次第に支配力は減衰し、豪族の力によって皇位が左右される状況が続く。

朝鮮半島の支配も弱まり、562年には新羅が倭 = 百済の反撃を排除して伽耶の領土を獲得している。

倭人と韓人―むすびにかえて
7世紀に朝鮮半島で統治新羅が成立し、日本列島で大和朝廷の全国支配が確実になって以降、倭人と韓人の区別は固定化し、今日に至ったと考える。

それ以前の状況を推測すると、言語では現代日本語と現代韓国語では文法組織、語順、動詞の活用、助詞の使用法は似ているが、基礎語彙の一致は皆無である。

日本書紀には、月夜見尊と保食神の神話で、保食神の死骸の各部分から、各種の穀物が生じたとあり、日本語では関連が無いが、韓国語では身体の部位と穀物の語形が似ている。

頭(mari) = 馬(mar)、額(cha) = 粟(cho)、眼(nun) = 稗(nui)、腹(pai) = 稲(pya)、女陰(poti) = 小豆(pat)。

保食神の神話は、現代韓国語の祖先にあたる言語を話す人々に伝えられていた。現代韓国語は新羅語に由来する。朝鮮半島の古代三国の言語はアルタイ語系統のグループにあり、新羅語と百済語は近い関係にある。

日本語は、高句麗語や伽耶の言語と近い?しかし、日本語の基礎語彙の相当部分はインドネシア、フィリピン、南洋諸島に分布する南島語の系統に属している。縄文時代中期(紀元前3000年頃)に日本列島に南方から渡った人々が日本語の基礎を形成した可能性。

そうした人々と朝鮮半島南部の洛東江流域の稲作民(スキタイ要素、青銅器)を持つ人々が紀元前100年頃に日本列島に流入し、また、衛氏朝鮮の征服や楽浪郡の設置に伴い、大きな民族移動の結果、高句麗語が日本語と混じったと推測出来る。

日本語は、南島系語彙とアルタイ語系の文法組織を持つ混成語である。稲作民は技術変化の点では革命的だったが、言語や人種には決定的な変革を引き起こすほど多数では無かったと考える。

稲作中心の洛東江と百済、山地で雑穀栽培中心の新羅の文化・言語は異なっていたと推測する。原日本語が形成された以後も伽耶人と倭人の言語の共通点は大きかったと思われるが、政治的変動によって伽耶の文化・言語が変容し、倭人の文化も地方に残存する南方的要素を取り込む形で変化したと考える。

朝鮮半島との文化上、民族上の差異は6世紀の伽耶の滅亡で決定的になった。それは上古の終焉であり、民族国家の母胎の形成である。古代国家成立は、この時に始まった?

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憎悪防止措置

疲れている。

原因は職場の人間関係だと思う。長期的な人間関係を構築する事が難しい。

厄介なのは以下の2点。

①本を読まない
⇒僕に不満を感じる人間ほど関連する本を読まない。
 彼等の脳内に独自の理論が作りだされ、
 その理論が正しい事になってしまう。
②医者に意見しない
⇒上記①と同じで、僕に不満を感じている人間は、
 僕個人との言い合いを好む。
 医者が不満点について話しを聞きたいと言うと逃げる。

*****************

自分自身に対する役割り期待について、来週は話を聞いてみる。どうも、僕の心構えを変えたいらしいが、そうしたアプローチは無意味だ。相手を怒らせないように、問題点を聞く必要がある。

周囲の人間が僕に対して不満を感じていて、気付かない内に包囲されている事が怖い。意欲向上ではなく、具体的に何が不足しており、どのようにすれば良いのか考え、対策が有効に機能しているか調べる方法が欲しい。

僕の行動を逐一確認したい欲求が相当に強いようだが、それをするくらいなら僕に仕事を頼む必要は無い訳で余計にストレスが溜まると思う。

僕が考えるところでは、意志疎通が上手くいっていない。僕から見ると言っている事が違う。それから、僕ごときに言い負かされる事を嫌がっているように見える。とにかく僕を言い負かさないと気が済まない。

初期段階で仕事の方向性を決められれば良いのだけれど、他の人間が途中から意見を出す事でどうすれば良いのか分からなくなる。

自分なりに考える意思疎通上の問題への対策は以下の通り。

①初期段階で意見を固める
⇒仕事を頼んだ人との間で意見を固めても、後になってから他の人が文句を言ってくる事が多い。人によって意見が大分違うので、初期の段階で仕事の方向性について公開しておく。

文字情報で残しておく事も大切。自分の間違いの防止もそうだけど、彼等の記憶は当てにならないので、全く違う話になってしまう事が多い。

②マイクロマネジメント対策
これどうしよう?基本的に、僕の事が嫌いな人間ほど、僕の事が気になって仕方が無い。行動を逐一確認しないと気が済まない。そうすると、どんどん細かい事が気になって収拾がつかなくなる。

⇒厄介な事に、細かい確認をする人は、他の対策を思いつかない。自分だってやりたくないが、仕方がないからやってあげていると思ってしまう。

⇒こちらが、勉強して発達障害者向けの管理を提案するしかない。

***************

全般的に、何故、ここまでして僕が会社員をしているかが問題だと思う。

金銭的な問題よりも、社会との関わり方の問題であり、認知的な負担を減らす意味があるのだと思う。

そうした問題を解決出来れば、会社員に拘る必要は無いので、簡単に生きていく事が出来ると思う。

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色々とあった

会社内で壊れてしまった。

普通に仕事をする事も難しい。

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権威の消滅

本に書いてあった事から。

インターネットが普及する事によるグローバル化や個人の発信力の増大は、唯一的な真実を否定する?著作権、標準、法律、道徳、一般的枠組みは霧散する事が予想される。

そうした状態は、無統制を意味しない。ヒエラルキー型の枠組みで社会を理解していると、国家が果たした役割を代行する疑似組織を想定する。そうした組織は国家の模倣であり、絶対主権を持たないため、支配機能 = 権威が弱まると考える。

*********

権威は服従を強制する力であり、他者の行動や意思決定に影響力を行使する。権威とは力であり、力は権威である。それは言葉による事もあるし、実力行使を伴う事もある。

支配からの逸脱を権威は許さない。

マックス・ウェーバーは、権威 = 支配機能の源泉を以下の3つに分ける?

①合法
基準・規則・パターンに従って命令する。高い地位に就いた人間が持つ正当な権利に基づく。
⇒低い地位の人間も高い地位の人間に訴える事が出来る。

②伝統
伝統の神聖、継続を背景にする。

③カリスマ
特定個人が持つ神聖性、英雄性、模範性への帰依が土台となる。特定個人の命令に服従する。

⇒正当性は予測に基づく。

歴史的、文化的に形成された予測は、社会の構成員の「適切」な行為を規定する。共通に認知された権利や行動基準。規範を作り実施する公的な存在を必要とする。常に予測通りの結果が出ると確信するためには、支配者による確実な支配が不可欠であると考える。

*********

『発達障害』という概念は、より精度の高い予測を可能にする。

従来の人間理解は、人格や意欲、性格が実在する事を前提にしている。

バスケットボールが下手な人を見た時に、一律に「意欲が低いから下手なのだ」という理解をする。

しかし、その人は有意に背が低いのかもしれないし、フォームに変な癖がついているのかもしれない、足が遅いのかもしれないし、様々な原因が想定される。

従来型の権威に頼った人間に、新思想は脅威となるはずだ。それまでは、自分の正当性を意欲がある事に求めれば良いし、パフォーマンスが低い人に対して「あの人はやる気が無い」と思えば、そこで思考を停止させる事が出来たからだ。

原因を調べる事が出来るし、対処方法を模索する事が出来る。見つからないのなら外部機関に頼る事も可能。これも個人の力の増大の一環で、一般的権威を否定する事に繋がる。

現代は、曖昧な新思想が確立している過程で、協力な影響力を行使出来ない。時代の境目なのだと思う。

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民主主義とヘイトスピーチ

2014年10月20日(月)に行われた大阪市長 橋本氏と、「在日特権を許さない市民の会」 桜井会長の面談の様子がインターネットを通じて拡散されている。

以下のような感じ。

(前略)

橋下氏「民族とか国籍を一括りにしてな、
    評価をするようなそういう発言を止めろと言ってんだ」
桜井氏「朝鮮人を批判するって事がいけないと、
    あなた言ってるわけ?」
橋下氏「お前なぁ」
桜井氏「お前って言うなよ」
橋下氏「うるせぇお前。お前が…」
桜井氏「ちょっと待てお前、何だよそれは!」

(中略)

橋下氏「お前、国会議員に言え」
桜井氏「は?」
橋下氏「お前の主張は国会議員に言え」
桜井氏「あんたの友達の国会議員に言ってるよ」

(中略)

橋下氏「じゃあお前、立候補して当選してみろよ」
桜井氏「政治に全く興味が無いんでね。政治家ってのはね、
    この世で最も醜悪な人種だと思ってるんでね」
橋下氏「当選してから言え」
桜井氏「悪いけど政治に興味が無い」
橋下氏「そしたら政治的な活動するな」
桜井氏「政治を信じていない人間が政治に出るのはね、
    何よりも冒涜行為だろ?違うか?」

(後略)

*************

インターネットが普及するという事は、こうした事なのだと思った。個人の力の増大。インターネット以前の社会では忌避されていた人々が、自分の主張を繰り返し、支持者を獲得する事が出来る。

『民主主義』とは、全ての選挙民が社会的な問題について考察し、自らの思想を実現する手段を持ち、社会運営に関わる情報を取得出来る環境を目指すものとされる?少なくとも、僕はそう考える。

現実の社会はそうなっていない。選挙民に許可されているのは、政治家を指示する権利だ。実行者としての力は持たず、決定に従うのみになっている。

良かれ悪しかれ、インターネットが普及した社会においては、多くの人々が行動する力を手に入れる。全ての人間の意見はヘイトスピーチになり、同時に正論にもなる。

以下の影響がある?

①善悪に代わる行動基準の必要性
橋本氏と桜井氏の面談を見ていると、両者の共通点として、ヘイトスピーチである条件を悪意の有無にあると見なしているように思えた。悪意がある相手に対しては、攻撃的な手段を用いて良い。逆に、自らは善意を動機として行動しているので自分の行動が批判される事は間違っている。そうした考えなのかな?

善意も悪意も主観的な感情であり、他者に伝える事や証明する事が不可能な事象なので、自らの正当性確保として別の名分が必要になる?

②多数決の崩壊
善悪や常識は、多数決によって決まるという意見を読んだ事がある。少数派が自分の意見を貫こうとしても、社会一般が異なる意見を保持する限りは不利な立場となり、やがては淘汰される。社会的な要請に従わざるを得ない。

インターネット上の社会では、投稿数の多い人間が多数派となる事が可能?また、自らの属する共同体から発信される情報を優先的に処理するため、少数意見が残り易い?

小規模グループが乱立する状況が予想される。

③真実の消滅
あらゆる個人が相対化されると、絶対的な真実や常識が無くなるのだと思う。

****************

現実世界と仮想世界が異なる基準で動くとしたら、どのような状況が現出するだろう?都市や農村からの資源供給によって成長するように、仮想世界は現実世界からの資源供給によって成長すると考える。

その次もあると考えると、想像力の限界だ。

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善悪による理解

周囲の人間が演技をしているように見える事がある。

自分は◎◎という人間であるという自己意識を誰もが持っていると考える。自分の性格を規定する事で、行動や思考に関する手順を省略する。思考の簡略化が行われる。

自分は強い人間であるという自己意識を持っている人間がいると思う。その前提で行動する。

自分は強力な信念を持っており、他人の思惑を気にせずに意見を主張出来るとする。厳格である事や妥協しない事が美徳であるとする?

そのような自己イメージを持っている人間が苦手だと思う。

彼等は、自らが強い人間である事を証明しようと思っており、僕は証明手段としてうってつけなのだ。皆、僕を気持ち悪いと思っている。迷惑だと感じる。僕に対する攻撃は、皆の本音を代弁しているだけなので、受容され易い。

仕事上の話だと、自らを強い人間だと思っている人間ほど実際には立ち場を曖昧にしている事が多い?相手に意見を主張させ、自らは選択するという態度を取る。

自らの自己イメージと現実の行動が合っていない。責任を取りたくないという気持ちと、自分を強く見せたいという気持ちが合わさった結果、他人に意見を主張させようという欲求に繋がり、詰問するような口調になる。

自分の意見や持っている情報を出さない傾向があるので、少ない情報で仮説を構築する事が望まれる。

*************

善悪で人間関係を理解する人間は恐ろしい。無条件に自分を善の側におき、悪を攻撃する。自分は信念を持っているので、やり返される覚悟を持っていると思い込んでいるが、無抵抗な人間にしか意見出来ない。それを矛盾とも思わない。

世界をヒエラルキーで理解している場合、自分より弱い人間がいなければ肯定的な自己イメージを維持出来ないかもしれない。

人間社会は劇場のようなもので、誰もが自分を演じていると考える。それは実体とは異なるかもしれないし、環境変化による影響を受けるかもしれない。

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空白を埋める

思考やら行動には、前提条件が必要だと思っている。

何かを正しいと思う必要がある。人間の「知」は空白を認めない?

人間が人間を理解していると思うのは、行動を予測可能、操作可能であると感じる場合だと思う。

人間には意志があり、心があり、欲求がある。性格という固有の行動パターンが存在し、過去の行動を知る事で特定人物の傾向を知る事が出来るとされる。報酬や罰則によって人間の行動を規定出来ると考える。

**********

発達障害という観念が理解し難いのは、無意識的に『人格』や『性格』の認識カテゴリーにアクセスしてしまうからだと思う。

周囲にインフルエンザの人間がいた場合、空気が読めない人間とは思わない。発熱や咳、鼻水等の原因が分からないという前提で、対処すると思う。

**********

多くの場合、発達障害という概念を知ろうとする人間は少ないと感じる。

まず、当人を凝視する事から始まる。行動の原因を『人格』という枠組みを使用して理解しようとする。

さらに管理しようとする。行動の一つ一つを監視する。意に沿わない行動には罰を持って対応し、出来ない場合は再実行させる。手に余る場合は放置する。

それで理解したつもりになる事が出来る。

「本人がやる気を出さないなら仕方が無い」

高い確率で上記のような結論が出され、問題は放置される。

**********

そして、多くの場合、自らの行動を正当化するために、相手が悪意を持っている必要がある。この辺りの様式が解らない。怠けていたり、我儘だったりしなくてはならず、自分が可愛くて仕方がないという理解になる。

それは強烈な確信によって裏付けされる。ほとんど否定不可能な感覚だ。

人間行動の中心が仮想空間に移行し、人間と人工知能の区分けが不可能になり、やがては人間が消滅するまで「自我」は存在する。

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社会変化による観念の変化

昨日の続き。やはり上手く書けない。

社会変化によって理解の枠組みが変化する可能性。

自律型の機械が普及する事により、社会全体が貧しくなるという話がある。

・労働者の代わりに機械が使用される
   ↓
・労働者から給与収入が無くなる
   ↓
・労働者が購買力を失う
   ↓
・社会全体から需要が無くなる

上記のような意見だったと思う。ベーシック・インカム等による生活費の保障に結び付く事が多い。

そうした結論に至る原因は、社会構造をヒエラルキーによって理解しているからだと思う。労働者は雇用される側で、解雇されるか否かは経営者の判断による。社会の上部にいる権力者が様々な決断を行い、大多数の人々は観衆として寸劇を見守る。

近未来においては、別の可能性がある。経営者等の指導者層が入れ替わる可能性だ。ヒエラルキー型の社会でなく、ネットワーク型の社会が形成される可能性。

企業活動から社会運営等を集合知を利用した機構が管理する。そのような社会では全ての人間に価値があるし、あらゆる自由が認められる。

本当の意味で脅威となるのは、こうした社会だと思う。

ほとんどの人間は、仕事が嫌で仕方がないと思う。嫌な上司、同僚、顧客、etcの理不尽に苛まれるからだ。しかし、現実に理不尽から解放されたがる人間は多くないと感じる。嫌なものが消滅した場合、そこにあるのは空白だからだ。

自分に価値があるという思想は、多くの人間に辛い思いをさせると思う。それだから、解雇の可能性について考える人は多いけれど、起業の可能性について考える人は少ない。

企業活動が低費用、低リスクで実現可能になった場合、そうした脅威に直面する人が増える。多くの人間が愚かである前提で現在の社会は成立しているので、それが誤っていた場合の影響は大きいはず。

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上手く纏まらない事

原因とか理由とかを考えていると、止まらなくなる。

どこかで考える事を止める必要がある。常識であったり、善悪であったり、絶対的に正しい事が必要になる。それは普段は意識出来ないが、当たり前でない事が認識された時に意識される。

変化は、無自覚な前提条件を明確にする。

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自分の中にある判断基準

どうにも元気が出ない。物語を読んでいても、どれも同じ話のように思える。何というか、全ての作者が同一の鍛錬を同程度しているようで、作者の個性が出ていない気がする。

以下、垂れ流し。

自覚出来ない判断の基準があると思う。投資系のブログや掲示板にいると、以下のような判断基準を持っている人がいた。

・実力がある人間は、どのような環境下でも利益を出す
・世界を動かす理論が存在し、学ぶ事で世界を動かす事が出来る
・頭の良い人間と頭の悪い人間がいる
・成功者の真似をする事で成功する事が出来る。

僕の頭の中には、自分でも気が付いていない前提条件が沢山あり、それが僕を規定している。情報は無意識的に取捨選択され、僕の枠組みに当て嵌まらない情報は認知出来ない。僕が思いつく事は、枠組みの中にあり、完全な独自性は無い。

投機的な行動において重要な事は、自らの判断の基準となる思い込み、偏見、妄想を決める事だと思う。自分が正しいと思い込んでいる事を認識する。

例えば、外貨証拠金取引で絶対に損をしないで儲けようと思う。

その場合、以下のように考える。

1ドル = 100円である時に、外貨証拠金取引の口座に100万円を預けて、1万通貨単位のドルを円で購入する。10万通貨単位を購入すれば、1ドルに対して1円の円高になる毎に10万円の資産が目減りする。しかし、1万通貨単位であるのなら、1万円しか目減りしない。

リスクに対する耐性は大幅に高まる。1ドル = 60円だとかの超円高を想定しない限りは相場変動を無視出来る。後は円とドルの金利差で儲ける事も出来るし、長い時間をかけて円安方向への売却益を考えても良い。

大幅な円高は急激には発生しない事が、僕の前提条件になっている。

そこから、さらに考える。上記のようなポジジョンを採用した場合に損をする可能性は何か?思い込みである前提条件は固持する。

以下の2パターン?

①長期的にドルが安くなる可能性
②ドル金利が低下する可能性

そうした可能性に対処するには何をすれば良いか考える。長期的な通貨動向、金利動向、ETC。雑誌や新聞、Webサイトには様々な可能性と対処方法が書いてあるので、様々な事を考える。

自分の中の枠組みに当て嵌まる情報した僕の中には入らないから、それも前提として不確実に備える。

そうやって考えていくと、何もしない事が一番良いと思える。

自らの偏見は自らの偏見で判断可能か?

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微妙な食欲

今日は、朝食に菓子パン2個、夕食にシュークリームを1個食べただけだ。

今になって空腹になっている。何か食べた方が良いだろうか?

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気持ち悪い

体調が悪い。

このまま誤魔化しながら土日に休みたい。

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神経が弱くなっている

以下、延々と書く愚痴。結構、嘘が入っている。

仕事のやり直しが発生した。スケジュール変更があると予定を立て直すのが大変だ。

色々と文句を言う人と仕事をすると神経が張り詰めてしまう。僕が配慮されている事が気に入らないのだとか。障害者枠で雇用されている同僚が出社拒否気味なので、僕にお鉢が回ってきたようだ。

社内の上下関係が厄介だと思う。僕は仕事が出来ないので、どうしても引け目を感じてしまう。

向こう側では、厳しく叱責しており、それは正しい行為であると確信しているのだと思う。僕の方からは意見出来ないし、具体的な解決策を提案出来ない。

*********

どうして同僚が出社拒否になったのかは分からない。皆、自分に問題があるとは思わないし、これまでの態度を改めようとも思わないのだと思う。確かに仕事上の役に立たない人がいてもどうして良いか分からない。他の人間も自分なりの方法で適応しているのだろうし、そんな事を考えてもどうにもならない。

会社内の上下関係というのは本当に厄介だ。仕事が出来る人間は、出来ない人間に何を言っても良いし、虐待が賞賛される。出社拒否状態になる前に言われていた言葉。

「だって、あいつ使えないじゃん。役立たずの障害者じゃん。ありえない間違いするんだ」

それは本当の事かもしれないけど、こういうのどうすれば良いのだろう?自分だったら上手く対処出来るとは思わないし、面倒を見ているのは他の人達だから何も言えない。

*********

僕の仕事ぶりに興味を示している事が不気味だ。他の人と話をしていると入って来るし、指示内容を問いただす。スケジュール管理とか行動報告とか言い出すのが毎度のパターンだ。それが厄介なのは、明らかに機能していないのに、やらなくてはならない行為だと思われてしまう事だ。

ここで、関連する本を提示して激怒されたのが前回のパターン。

「発達障害だから出来ないという事にすると、自分はこういう人間だと思って努力をしなくなってしまう。自分に原因があると思えば出来るようになるんだ」

でも、あなた自身も調べたり、学んだりする努力を出来ないのでしょう。自分の思い通りに僕が動かない事がどうしても許せない。嫌悪の対象だから、僕の行為の端々に怠惰や悪意を見出して直したくなる。怒鳴りつければ修正されるし、修正されなくとも厳しくするのは素晴らしいという思想だ。話し合いは本当に難しい。何しろ僕にだって解決策が分からないのだから。

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閉じこもるインターネット

読んだ本の感想。

イーライ・パリサー著。2012年2月20日 初版印刷。



2009年12月4日からグーグルは57種類のシグナルを使用して、各ユーザの好みを推測するようになった。グーグルの検索結果が個人化される事になる。こうした傾向が加速すると、個人が自らの情報宇宙に閉じ込められる事になる(フィルターバブル)。

①孤立
自分と同じ価値観の情報のみ取得する事になる。
②見えない
自分に対して、どのようなフィルターがあるか知る事が出来ない。
③選択の余地
フィルターバブルは、ユーザーが選択した訳ではない。

個人化は、情報量の増加に対応した結果かもしれない。人類の誕生から2003年までに人間の行った意思疎通は50億ギガバイトになる。2011年現在?では、2日で同量の情報が生み出される。自らが必要とする情報を取捨選択する必要性。

以下は、フィルターバブルの対価。

①個人的
メディアが自動プロパガンダ装置になり得る。馴染みのものばかりを欲しがるようになる。新たな選択肢を見つける事が出来ずに、自分自身の進路の決定権をフィルターに委ねる事になる。

②社会的
社会資本には2種類あるとする。(1)繋ぐ資本(同窓生同士に生じる)、(2)橋渡し資本(異なる人々の集う集会)。繋ぐ資本ばかりが増加し、橋渡し資本が増加しない傾向がある。自分の身の回りや自己主義を超える場(公)の意識が形成され難い。

第一章 関連性を追求する競争
個人が直面する情報は増え続けており、注意力の限界に達している。各自の興味に訴えるコンテンツを提供するために、関連性が追求される事になる。

各個人の嗜好を過去履歴の関連から分析し、傾向に合わせた検索結果をカスタマイズする。amazon、google、facebook等は、ユーザー情報を多く収集しており、オンライン体験が関連性に基づいて個人化されている。

第二章 ユーザーがコンテンツ
かつての広告は新聞社等に頼るしかなったが、オンライン広告に駆逐されつつある。ニュースは、人間の世界に対する認識を形成する。重要事項、問題の特色等についての認識を形成する。それは共通の体験、知識という基礎として民主主義を支える。

2010年現在においては、ブログ記事からのリンクの99%は新聞や放送ネットワークによるもので、ブログは新聞に強く依存している。今後、放送の時代が終了し、ニュース環境が細分化した場合、重要事項等について世間の共通認識が形成されないかもしれない。

<ニュースシステム誕生の背景>
16世紀半ばの欧州では、宮廷政治の世界であり、新聞は経済や海外ニュースを中心に都市部の商人に提供された。近代的な中央集権国家が誕生し、裕福な個人が生まれてから大衆向けのニュースシステムが誕生する。

個人の体験に収まらない複雑な社会問題の登場や技術的進歩が新聞や放送の普及を促した。印刷機が世間一般への情報伝達を可能にする。

中産階級は、国家の動向に影響される一方で、エンターテイメントに興味を持つ傾向があり、ニュースとドラマを求めた。ヲルター・リップマンは1925年に『幻の公衆』を発表し、十分な情報を与えれば大衆が正しく判断出来るという民主主義の原則に異議を唱えた。

そのため、ニュース政策は倫理的責任を伴うとされるようになる?

インターネットの普及は旧来のメディアによる公の観念を破壊する可能性がある。2007年~2010年に米国における報道機関への信頼は、それ以前の12年間以上に落ち込んだ。インターネットの普及によって、報道の差異が明確化し、一つ一つの意見に対する信頼性が低下した可能性。同時に、facebook等を仲介した友人や親族からの情報に対する信頼性は上昇している。

同質性の高い社会が形成される可能性。クリックの少ない情報が捨象され、重要な事項を優先する仕組みが用意されていない。

第三章 アデラル社会
イメージを明確に把握するには、情報以外に、情報が通過するレンズについて熟知しなくてはならない。個人化によって狭い領域の知識を拡大しても、接する範囲が制限されるかもしれない。

既存の観念的枠組みに合致する情報に囲まれた結果、自信過剰になるかもしれない。学びの切っ掛けを失うかもしれない。フィルターは確証バイアスを高める。

注意欠陥障害の処方薬としてアデラルという薬がある。集中力を維持するために、健常者の中にもアデラルを服用する人間がいる。しかし、アデラルには副作用があり連関による創造性を弱めてしまう。他の全てが意識から排除され、一つの事だけに集中してしまう。

同様に、インターネットの個人化も以下の観点から創造性を妨げる事になる。

①解法範囲
探索範囲が狭まる。
②無刺激
情報環境が特質に乏しくなる。
③受動的
受動的な情報収集によって発見に繋がる探索と相性が悪くなる。

インターネットに漂白を組み込む必要があるかもしれない。また、狭まる範囲に対抗して全体的な位置を把握する情報ツールが必要かもしれない。全体を俯瞰すれば気付く事象に気付かない可能性。

第四章 自分ループ
匿名性を持つオンライン空間が縮んでいる。googleではクリックによって個人化を行い、facebookでは公開情報や友人関係から個人化を行う。

以下の利点、不利点がある。

◎google
利点:
クリックから個人化する事で隠している自分を個人化可能。
不利点:
ポルノやゴシップ等を熟読している人物として個人化される可能性。

◎facebook
利点:
社会に受け入れやすい自己を演出しているため、良く思われるような個人化が成される可能性が高い。
不利点:
私的興味関心の余地が小さい。

⇒自分を情報セットで表現する事は不可能かもしれない。

各人の振る舞いは周辺環境によって変わる。行動の全てが永久記録として残り、自己同一性が一つしか無いという状態に陥ると、一人の人間が複数の役割に対応出来なくなるかもしれない。

各人の個性を把握される事で、知らない内に行動を誘導される可能性がある。過剰適合によって自分好みの情報のみを見せられた結果、個人の傾向が過剰になるかもしれない。そのため、モデルが間違っている可能性に基づいて、好みとは異なると推測される情報も提示する対策を著者は提示している。

ドストエフスキーの『地下室の手記』では、組織化された秩序ある暮らしは、人間を法則に従って説明する冒険の無い世界としている?

第五章 大衆は関連性がない
中国における情報管理の基本は自己検閲である。ブロックするキーワードや禁止する語句を公表しない。閲覧可能なサイトは毎日変わる。普通の人間が情報を入手する際に手間がかかるようにしている。

問題を孕む情報の流れに摩擦を生み出し、大衆の注意を体制側フォーラムに引き付ける。情報を隠すのでなく、情報を中心とした力関係を変える。

クラウドの普及によって、政府は自宅のコンピューターよりも簡単に個人情報を入手出来る。社会契約の基礎は、互いの事を知っている事であるが、各自の情報が非対称になるかもしれない。

友好的世界症候群:
重要な情報が視界に入らない可能性。友人同士の共同体が形成され、新しい考え方を入手出来ない。

<細分化>
政治運動も個人を対象に行われるようになり、公の場で大きな問題が協議されなくなる可能性。それは先進国で発生している価値観の変化の結果かもしれない。脱物質主義。生存の心配をする事無く育った事により食糧難の時代とは異なる価値観が生まれる。不足する物が主観的価値の対象となる。自分の象徴する何かを求める。

⇒権威や伝統に対する敬意が薄い(生存の恐怖が権威への魅力を生み出す?)。異質に対する許容性が高い。生活に対する満足度が高いほど、同性愛者に対する安心感が増すらしい。自己表現と自分らしさに価値を置く。

⇒自分の目標を体現する人物を選ぶ人間が増えると、ブランドの細分化が発生する。自己同一性の異なる複数のグループにアピールする必要性。

著者は、共通の体験が浸食され、政治上のリーダーシップが崩壊する可能性を心配しているようだ。

第六章 Hello,World!
プロフラミングは新しい世界の創造であるとする。小説や絵は創作物と分かるが、プログラムは能動的な行動が可能で現実と誤認され易い。プログラムの世界は拡張可能で、自分ルールの領域を作り出す事が出来る。

社会や権力構造からも疎外され、孤独感を持った人間がいるとする。数式は理解出来ても人間は難しい。社会的信号は正しく解釈出来ない。プログラムは秩序立った記号体系を齎し、無力な自分と決別出来る?体系を支配するルールを学べば、体系を操る力を入手出来る。

体系を理解するシステム化には微妙な理解を失う代償があるが、プログラム文化ではシステム的思考が評価される。仮想世界は立法や司法の関与も無く完璧に施行される。法で取り締まるまでもなく、破壊行為を設計から弾けば良い。

著者は、技術的進歩を完全には信用していないようで、技術者が責任を持たないように感じているようだ。

第七章 望まれるモノを―望むと望まざるとにかかわらず
人間の周辺環境全てが環境知能を持つ可能性。その場合、フィルターバブルから逃れられなくなる。顔認識技術の普及は一例。

・モノのインターネット
RFID等の普及によって、製造物を地球規模で個別に追跡可能になった。

・DNA
1990年にDNAの塩基配列を1組決定するのに10ドルが必要だった。1990年には90セントになり、2004年には1セントを下回り、2010年現在は0.01セントである。各人のヒトゲノムと位置情報を組み合わせる事で、フィルタリング精度が劇的に高まる可能性。

2010年12月に、ハーバード、google、ブリタニカ百科事典、アメリカン・ヘリテージ英英辞典が4年に渡る共同研究の成果を発表した。500年間に出版された総計520万冊の本をデータベース化した。
新語が死語になる期間、表現の変化等、人間性を定量的に測定出来る研究の基礎。

このような巨大データベースの構築が科学的理論終焉の切っ掛けとなるかもしれない。兆単位のビットを解析して相関関係を発見出来るのであれば、仮説を構築する必要は無い?モデル無しで出来る事が増えている?人間はモデル無しに理解出来ないため、人間の及ばない領域が拡大するかもしれない。

第八章 孤立集団の街からの逃亡
フィルタリングが組み込まれた結果、インターネットにおける体験は変わりつつある。その結果、インターネットにおける多様な情報源や選択肢に気付かない可能性がある。

自分の好みを自賛する無限ループから逃れるシステムを構築する?成功する都市のパターンについて以下を考察する。

①混合の街
ライフスタイルや背景と関係無く人々が混じる。
→文化の最大公約数となり多様性が削がれる。
②孤立集団の街
特性で人々が区分けされる。
→小さな世界に囚われる。

孤立集団が混合するサブカルチャーのモザイクを理想とする。互いに往来が可能で、自分に適した場所に居住する。小集団が関係を持ちながら独立する構図。

個人の行動としては、普段とは違うWebサイトを閲覧したり、インターネット・ユーザーを特定するクッキを定期的に削除したりする等してフィルターに揺らぎを齎す方法がある。

こうした個人の行動には限界があり、企業活動も変える必要がある。人間社会はアルゴリズム化が進展し、警察、電力網、学校に至るまでコードで動く公的機能が増えている。揺らぎを齎し、自己同一性をニュアンスの面から把握し、公的問題を積極的に啓蒙し、市民意識を向上させる。

facebookの「いいね!」ボタンの横に「重要!」ボタンを押す、普段は体験しない話題を提示するようにフィルタリングシステムを変更する等の施策が提案されている。

政府として個人情報保護の法案や機関の設立等。少数の米国企業がインターネット動向を左右する社会を著者は望んでいないようだ。

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自分の性格が悪いと思った話

ここしばらくのコメント欄の盛り上がりを自分なりに纏めてみた。

切っ掛けは、以下のコメントがあった事。コメント主は、名前欄を空白にしている事が特徴で、誰なのか分かり難い。?氏と名付ける。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1612.html#comment277

止めておけば良かったけど、僕が続きを書いてしまった事で、以下のコメントが付く。やはり名前欄は空白だが、ログを見ると上記のコメント主?氏であるらしい。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1618.html#comment278

以下のようなコメントも付く。?氏とは違う人。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1619.html#comment279

そんでもって以下のコメントに続く。自分の書いた事が理解して貰えないという意味だったんだけどな。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1621.html#comment282

**************

まず、僕が記事を書いてしまった事が問題だと思う。その上で書くと、?氏は思考の罠に嵌ってしまったように思える。以下、かなり失礼な記述を含む。

<無自覚的な優位性>
何時の間にか、僕が後輩(新入社員)で意見した人間が先輩であるという前提条件が出来上がってしまっている。さらに、?氏は先輩の立場である人間と同化してしまい勘違いしているように思える。

こちらの発信する情報が捻じ曲がって伝わる。僕が下位者であるという構造に合わせて情報が取捨選択されている。こうした現象を無自覚的な優位性と名付けている。僕が下位者で自分が上位者という先入観があるのかな?

かなり一般的な現象だと思う。本当に上司や先輩の立場であれば注意した方が良い。

<自由意志の問題>
この部分が伝わっていない。何かをやれと伝えても、出来ない場合がある。或いは、間違って伝わっているかもしれない。

≪だいいち、そんなに理不尽なことを言われた訳じゃないでしょ。全盲の人に『明日から目が見えるように改善してこい』っいうのが理不尽なんですよ。『メモは手書きにしたほうが良い』って提案されただけでしょ≫

⇒全盲の人間に明日から目が見えるように改善しろと言っているに等しい場合がある。その辺りを理解するには学ばなくてはならない。

意欲の有無の問題になってしまう事が、管理者と発達障害者の双方にとって不幸だと思う。我慢や配慮でなく、転職や配置転換が必要かもしれない。若しかすると戦力化する方法があるかもしれない。どちらにしても、社会全体の構造を変えなくては問題は解決に向かわない。

<説明不可能事象>
僕が荒れてしまったと書くと、以下のようなコメントがある。

≪ええ、私のような人間は問題だと思いますよ。多少『定型問題児』らしく脚色した部分もありますが。(中略)そこが問題の一因なのかも知れません。なんとかしようと努力はしてますよ。 ≫

⇒挑戦しない = 向上心が無いという記述は何だったの?
努力とは具体的にどのような施策なのか?それが上手く機能する根拠は何か?結果をどのように評価するか?未達成である場合、何をするか?

?氏の語る試行錯誤は、何も改善出来ないという証明。上司や先輩であるというだけで、根拠の無い試行錯誤に付き合わせる事は無駄だと思う。改善を求めるのなら、理論や法則、他者の見識から学ぶべきだし、結果責任や説明責任がある。上役であるというだけで、無条件に従わせる事は出来ない。上役でないなら尚更の事。

少なくとも、僕には努力が出来ないし、ほとんどの人間には出来ないと思う。さらに努力した結果、努力は無駄である事を理解するだけだ。だから個人の努力の放棄が大切になる。

職場全体、社会全体における解決策が必要とされる。

*************

全体的に、発達障害に関しての無理解が伺える(僕も全く理解出来ていない)。?氏が自らを『定型問題児』としているのには根拠があるのかな?何となくだけれど、当人の中に『発達障害者 = ◎◎』というイメージがあり、自分は◎◎でないから発達障害者ではないというように思っているように感じる。そうしたイメージは、インターネット上の伝聞に基づいており、理論の補助を受けていない。

実社会の中にもそうした人間が多い。脳障害という基本的な認識が無い状態で、『空気が読めない人』というイメージで把握してしまうと、簡単に管理出来るような気がしてしまう。障害者認定が必要とされる理由を考慮すべき。

イメージでなく、体系立てた理論による理解が必要になる。勘や経験による対処の排除。僕には出来ない。

**************

何だかんだあって僕が書いたのは以下の記事。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1622.html

調べたり学んだ方が良いとは断言出来ない。自分のやらない努力を他人に強制出来ない。

と、最後まで書いてみると、自分の性格が悪いと思ってしまう。お金の事は書かなければ良かった。言いたい事が集約されてるって。

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2050年の世界地図

読んだ本の感想。

ローレンス・C・スミス著。2012(平成24)年 3月25日 第1刷発行。



【2050年の世界】
世界人口は2010年よりも1.5倍近く増加し、低緯度地方に人口の密集した都市部を形成する。中国、インド、ブラジルの経済成長に伴い資源消費量が増大。高齢化と富裕化が進み、水不足や海面上昇が問題になる。エネルギー源は化石燃料に依存し、天然ガスの開発が活発化する。特に北極海には未採掘の化石燃料が多く、温暖化によって北極海沖合でのガス採取が盛んになる可能性がある。

⇒北極海の資源領有権や先住民の政治的影響力を巡り、法的枠組みの問題が浮かび上がる。

以下は、原注へのリンク。

https://www.nhk-book.co.jp/recommend/gakugei/0815352012.pdf

第1章 しのびよる異変
2010年の視点から2050年を予測する。ニューノース:北半球北部(北緯45度以北)の戦略的価値、経済的重要性が増すと考える。北極海を一周する環北極圏(NORC諸国:米国、カナダ、アイスランド、グリーンランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシア)

以下の4つの前提条件。

①「打ち出の小槌」はない
2010年~2050年の技術進歩は緩やかだと仮定する。
②第三次世界大戦は起こらない
③隠れた魔物はいない
長期に渡る世界不況、病気の大流行、隕石の衝突等、可能性が低く、影響の大きい出来事は想定しない。
④モデルが信用出来る
気候や経済に関するコンピュータモデルが信用出来るとする。

以下の4つの観点。

①人口構成
出生率、所得、年齢構成、民族、人口移動等。
人口転換:
近代化によって人口が急増し、その後に安定する。欧州と北米では1750年~1950年頃まで続き、急速な経済成長の原動力となった。1950年頃から途上国を中心に人口転換が続いている。
②需要増大
天然資源、生態系サービス(光合成、海による二酸化炭素の吸収等)、遺伝子プール(生物の遺伝子多様性)に対する需要の増大。
③グローバル化
世界を相互に関連させ依存させる一連の経済的、社会的、技術的過程。著者は、グローバル化の契機を米国と英国による政治的決定としている。1944年7月に提唱されたブレトンウッズ協定によってIMF、IBRD、GATTが誕生し、グローバル化の制度的下地が確立した。世界各地の貿易市場が自由化される。貿易の規制緩和、海外からの直接投資に対する門戸開放、国営企業の民営化等によって国際的な貿易障壁が撤廃される。
④気候変動
地球温暖化。21世紀末の二酸化炭素濃度は、450ppmv~1550ppmvまで開きがある(産業革命以前は280ppmv、2009年では387ppmv)。これは世界全体の平均気温が0.6度~4度上昇する事に相当する。最終氷期のピークでは世界全体の平均気温は2010年?より5度低かった。世界の平均気温は20世紀に0.8度上昇したが、その大部分は1970年代以降に起きている。
大気中の二酸化炭素濃度は、2010年時点?で過去80万年間では前例の無いレベルに上昇しており、中新世のレベルに近づいている。当時の気温は2010年時点より3度~6度暖かく、海面は25m~40m高かった。

第1部 プッシュ―高まる圧力
第2章 過密都市
2008年に、史上初めて都市生活者が農村部の人口を上回った。食料や水の確保を商取引に依存する人間の増加。都市居住者は、2007年の33億人から2050年の64億人へと倍増する見込み。変化はアジア、アフリカで顕著であり、2050年のアフリカの都市人口は12億人に達する?都市を清潔、安全、効率的に運営する事が課題になる。

人口1000万人以上の都市圏(メガシティ)は、1950年に2、1975年に3、2007年には19に増え、2025年には27に達する見込み。

都市化、現代化、女性の地位向上によって少子化、高齢化が進展すると予想する。2007年の日本では、65歳以上で年金暮らしをしている高齢者が逮捕されるケースが2002年の2倍になった。2006年には、日本全国の刑務所の収監者の10%に達したとしている(1996年の3倍)。

高齢者に対する扱いの変容。高齢化が進む世界では、外国人熟練労働者を最も引き付ける地域が上手くいくとしている。

第3章 鉄、石油、風
通常の人間が原油1ガロン(約4ℓ)分の力仕事をするには、一日10時間、二カ月の労働が必要としている。都市は外部の自然界から補給を受ける事で存続し得る。

リスボンでは1年間に約1120万トンの資源を使用するが、排出するのは約229万トンである。リスボンの総人口約56万人に対し、一人当たり20トンが入ってきて4トンしか排出されない。都市は外部の天然資源を糧に保ち存続する。都市化は資源消費の拡大を伴う。

天然資源の確認埋蔵量は、必ずしも枯渇時期の目安にならない。資源毎に可採年数にばらつきが大きい。

2010年時点の石油消費量は一日8500万バレル。2030年には一日1億600万バレルになると予想する。サウジアラビア9つ分の油田を開発する必要がある。世界の超巨大油田が発見されたのは1960年代後半であり、以降は小規模な油田しか発見されていない。

炭素を排出しないエネルギー源で、2050年の電力不足を解消するのは、原子力以外に三つ。

①水力発電
2010年時点の世界の電力の約16%を賄う。既に適地は開発されており、2050年の電力の9%~14%を供給すると予想する。
②風力発電
2010年時点で世界の電力の約1%を賄う。EUでは約4%、デンマークでは約20%を賄っている。1キロワット時平均約0.05ドルの費用が必要(化石燃料発電は1キロワット時0.02ドル~0.03ドル)。
③太陽光発電
1キロワット時の電力を生み出すのに35セントが必要。石炭火力発電の7倍~17倍の費用。集光型太陽光発電(CSP)では1キロワット時に12セント以上の費用が必要で未だに割高。2050年には最大で世界の電力需要の13%を賄うとしている。太陽光発電の能力が2010年の50倍になっても世界の電力供給の1%も賄う事が出来ない。

⇒これらの発電方式では電力を貯蔵出来ない事が問題になる。自然環境に頼るため発電ペースが一定しない。広範囲から電力を集め供給する送電網が必要になる。
著者が注目するのは、電気自動車を蓄電に利用するアイデア。車の所有者が発電所と情報交換する事で、電力需要が低い時に自動車を充電し、電力需要が高い時に充電した電力を供給する。巨大な蓄電設備を構築するのでなく、多数の自動車を蓄電に活用出来る。

以下の選択肢。

①石炭
世界全体の発電量の約40%を占める。石炭需要は2050年には3倍近く増加し、電力の52%を供給すると予想する。2005年時点?で可採年数は200年に達するという見込みがある(石油は42年、天然ガスは60年)。

②天然ガス
世界全体の発電量の約20%を占める。天然ガス需要は2050年には2倍以上に増え、電力の21%を供給すると予測する。天然ガスを燃やした時に発生する二酸化炭素は石油の1/3、石炭の半分である。

第4章 干上がるカリフォルニア、水没する上海
水不足に対する問題。水情報を共有するためにレーダーを搭載した人工衛星SWOTを2018年に打ち上げる計画。

水に関する問題を抱えている国家間では、水の共有に関する条約は上手くいっているケースが多いとしている。

<エネルギーと水の関連>
発電には多量の水が必要である。1メガワット時の電力を発生させるために必要な水の量は、水力:113.85㎥、太陽熱発電:3.03~3.79㎥、原子力:2.97㎥、石炭:1.93㎥、天然ガス:0.74~1.57㎥、地熱:0.019㎥未満、太陽光発電0.004㎥。

年間20メガワット時の電力を使用する住宅が原子力発電から電力を供給される場合、60㎥の水を使用する事になる。

**********

地球温暖化は、雪や氷による貯水も困難にする。都市と農村で水の奪い合いが発生する可能性。

第2部 プル―引き寄せる力
第5章 北の生態系が変わる
以下の視点。

①予測不可能
気候変動過程は不規則に展開する。長期的な気温上昇を予測しても短期予測は不可能?
②局所性
大部分が温暖化しても、温室効果の発現には地域差がある。
③シナリオの差
IPCCの第四次報告書には3つの予測が示されている。悲観的なシナリオ(21世紀末に3度~5度の温度上昇)と楽観的なシナリオ(21世紀末に2度~2.5度の温度上昇)の差は大きい。
④地理的なばらつきの補足
北の高緯度地方は21世紀半ばに1.5度~2.5度、21世紀末には3.5度~6度と世界平均の2倍以上の温暖化が進む可能性がある。それに伴い、湖や海が凍り難くなるため降水量が増加するとしている。

スタンフォード大学 デーブ・ローベル、マーシャル・パークが2007年に発表したプレゼンテーションでは、2050年にはサハラ以南のアフリカにおける作物生産は、玉蜀黍で22%、雑穀で17%減少すると予想する一方で、カナダや米国僕部、スカンジナビア南部、英国、ロシアの一部で作物生産量が増加すると予想する。農業の北限に近い地域で収穫高が増す。

第6章 北極の地下資源は誰のもの?
北極海の資源と航路の取り合いについて。

2007年に、ロシアが北極での調査によって得られた地質試料から、ロモノソフ海嶺(北極海を2分する海底山脈)がロシアの大陸棚と一続きになっている事を示した。国連海洋法会議(UNCLOS)に則って、海底の広い範囲の主権をロシアが主張可能になる。

米地質調査所(USGS)は、2008年と2009年の新評価で、世界の未発見の天然ガス、原油の約30%、約13%が北極に埋蔵されており、多くが沖合の水深500m未満にあるとした。北極に770兆立法フィートの天然ガスが埋蔵されている確率は95%超、その2倍を上回る確率は50%。米国、カナダ、メキシコの確認埋蔵量の合計は313兆立方フィートで、世界経済が一年間に消費する量は110兆立方フィートである。

資源獲得に向けて各国間で紛争が発生する可能性。2009年以降の各国における軍備増強についての記述。一方で、各国間の協定が有効に機能するという意見。1991年にNORS諸国が北極圏の汚染問題に協力する協定を結ぶ。1996年には北極評議会が設立された。21世紀初には、北極評議会は北極圏気候影響評価を発表し、全ての参加国の承認を求めた。

また、国連海洋法条約(UNCLOS)によって各国が権利を主張する際の手続きが明示されている。1973年~1982年に協議されたもので、2009年時点で158ヵ国が批准している。自国の沿岸から200海里(約370キロ)の排他的経済水域を創設し、独占的主権を認める。
200海里の先は公海であるが、UNCLOS第76条によって自国の陸塊と地続きになっていれば、200海里の外でも主権を要求可能。北極海の大陸棚は広いので、多くの地域を延長区域に出来るかもしれない。

<北極海航路>
2007年~2008年に北極海の海氷が縮小して以来、直接北極点を超える国際貿易ルートの可能性が検討される事になる。2050年には、9月に北半球の夏が終わるまで北極海の海氷が消える可能性が高い。しかし、秋から春は氷で北極海が埋め尽くされるため、グローバル貿易の主線にはならないとしている(冬に北極海の凍らない温暖化は、2010年時点から22度の温度上昇であるらしい)。

海氷の減少による海上活動の活発化は、ロシア(アルハンゲリスク、ドゥディンカ、ムルマンスク)、カナダ(チャーチル)、ノルウェー(ハンメルフェスト、ヒルケネス、トロムセ)、グリーンランド(ヌーク)、米国(プルドーベイ)、アイスランド(レイキャビク)に恩恵を齎すとしている。

<永久凍土の融解>
2050年には永久凍土は13%~29%減少し、季節的融解層(夏季に融解し冬に再凍結する活動層)は約50%増大する見込み。地盤が軟弱化し、鉄道等のインフラに影響があるとしている。ウィンターロード(スノーロード、臨時道路)にも影響がある。辺境での経済活動は、冬に地面が凍結し、地上車両が入って来てから活発化する。北での資源採取は、ウィンターロ-ドが使用可能な数週間で決定されるため、辺境の開発に影響があると予想される。資源採取は海岸付近で盛んになる可能性が高い?

第7章 環北極圏の人口とグローバル移民
国連人口部の推計では、2010年~2050年までの人口増加率は、カナダ(31%)、アイスランド(24%)、ノルウェー(22%)であり、インド(33%)、中国(5%)、ブラジル(12%)に劣らない人口増加が北極圏で見込まれる事になる(ただしロシアの人口増加率は-17%)。

増加した人口は、北緯45度以北の陸地に移住する可能性がある。

以下は、北極圏における人口移動の歴史。

第一の波:
紀元前3万8000年~紀元前2万8000年頃には、ロシア北部沿岸にモンゴロイドが到達していたとされる。紀元前1万2000年頃にはベーリング海峡を渡ってアラスカに到達し、紀元前2500年頃にはカナダ東部とグリーンランドに到達したらしい。

欧州北部には紀元前1万年頃に到達し、現存する最古の住民はサーミ人とカレリア人(フィンランド人とエストニア人)であるらしい。ゲルマン語系のスウェーデン語、ノルウェー語とフィンランド語は異なるそうだ。

⇒地球最北端の陸地であっても一定数の居住者がいる。2010年時点で、シベリアに3500万人、カナダとアラスカに3400万人、北欧諸国に2500万人。均一に散らばっているのでなく、特定の地域に人口は集中する。

カナダでは植民地の大部分が、南部の沿岸部と川の周辺に集中したし、アラスカの主要な集落は低地が沿岸部にある。

第二の波:
第二次世界大戦が契機となって北極圏の建設プロジェクトが活発化した。第二次世界大戦から冷戦に至る各国の投資は、軍事や工業化を意図したものだった。強制収容所の囚人達を利用して、1980年代のシベリアには巨大な工業都市が散在する事になる。この時代における開発の結果、ロシアは天然ガス産出国として世界最大、産油国として世界二位になったのだとか(2010年現在?)。

ソヴィエト連邦崩壊後、シベリアの大都市の人口は減少し、シベリア東部の人口は1200万人から600万人になったとか。

第三の波:
1960年代にアラスカ、カナダ西シベリア低地で化石炭化水素が発見された事を契機に開発が始まる。石油ではアラスカ北部、天然ガスではロシアが有望らしい。

ロシアを除くNORK諸国は、平和度や政治的自由度、グローバル化指標等で上位にあり、グローバル移民を受け容れ易い土壌がある。

<タールサンド>
砂岩に浸み込む炭化水素。低級で硫黄分が多く、水素が少ない。石油1バレル(約4ℓ)を得るのに約2トンのタールサンドが必要。通常の石油掘削で放出される3倍の温室効果ガスを放出する。1㎥の合成石油を生産するのに、2㎥~4㎥の水と、125㎥~214㎥の天然ガスが必要。

カナダにおいて、最初の掘削が始まって以降、2010年までに回復したとされる土地は1k㎡に過ぎないらしい。

タールサンドの確認埋蔵量は推定1750億バレルであり、サウジアラビア(推定2640億バレル)に次ぐ規模になる。タールサンドから石油を作る生産費用は、1980年の1バレル35ドルから、2010年?の1バレル20ドルになり採算が取り易くなった。

第8章 先住民の問題
NORC諸国の先住民人口は600万人~2600万人である。ロシアにて認められている先住民人口のカウント方法によって人口は変化するらしい。

先住民の人口比率は低いが、以下の点で無視出来ない。

①地理的分布
寒冷な辺境では、少数民族が多数派になる。アラスカの16%、北欧諸国の北部特定地域、カナダのノースウェスト準州、グリーンランド、ロシア北部等。

②人口増加率
少数民族の人口増加率は高い。カナダでは、2000年~2010年?に45%増加した?カナダ全体の6倍近いペース。米国の先住民は2010年現在?で490万人だが2050年には860万人になるという予測がある。

アラスカ先住民権益措置法(ANCSA):
1971年に成立。アラスカ先住民は、州内の先祖の土地に対する権利請求と狩猟や漁を行う権利を永久に放棄する。代わりに、4000万エーカーの土地(アラスカ州の面積の約1/9)に対する単純不動産権、鉱業権と10億ドル近い資金、事業計画を獲得する。

⇒こうした先例によって2009年にはカナダの半分以上が先住民集落の管轄下に入り、1979年にはグリーンランド自治法が成立している。

第3部 さまざまな結末
第9章 不確実な要素
急激な変化が発生する可能性について。気候変動によってグリーンランド西南極氷床が崩壊する等。永久凍土が融解する事で温室効果ガスが大量放出される可能性。

また、ブロック経済圏の出現や石油価格の上昇によるグローバル化の逆転等。

色々と書いているけど、特定事象を選んだ根拠と発生による影響が明確でないように思える。

第10章 ニュー・ノース
コンピュータ・モデルの予測は命令でなく、社会の選択によって変えられるとしている。

地球温暖化によって、NORK諸国がニューノースとして人間活動の高まる場所になる可能性。北極圏の面積は1200万平方キロ、人口400万人、経済規模は年間2300億ドルである。NORK諸国は、面積3200万平方キロ、人口2億5000万人、経済規模は年間7兆ドルである。

BRIKs(年間16兆4000億ドル)、EU(年間14兆5000億ドル)、米国(年間14兆3000億ドル)に次ぐ経済規模。

温暖化と人口増加によって、未開拓地を残すNORK諸国が優勢になると予想する。

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コメント欄が盛り上がっている

幾つかのコメントがあった。

以下は、うさりんごさんのコメント。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1619.html#comment279

発達障害の自助グループですが、会社員に戻ってからは参加する事が少ないです。時間に余裕が少ない事や、自分自身の変化によるものだと思います。

以下は、?さんのコメント。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1621.html#comment281

以下は、『自閉症スペクトラム入門』の記事へのリンクです。本を読むと様々な考えがあるようです。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-835.html

そんな風に大勢の人間が問題の原因について考えたり、努力の中身について検証しているので、そこに乗っかっては如何でしょう。僕がそうした事をやるかは断言出来ません。面倒臭いのです。

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ううーん

やっぱり荒れてしまったか。

批判は結構だし、普通にコメントしてくれる人は大歓迎だけれど、荒れるようなコメントはしないで欲しい。僕が書くべきでない文章を書いた事も問題だ。

以下、失礼な記述があればすみません。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1618.html#comment278

上記のコメントをしている人には、以下の思い込みがあると思う。

・僕に意見した人間は、職場の上司や先輩、又は顧客である。

要するに、少しだけ厄介な人間に目をつけられてしまったようで困っているという話。僕の普段の仕事ぶりを知らないはずの人間に、思い込みで意見されて困っている。
一緒に仕事をしている人は、「あいつは、自分の言った事をすぐに忘れるから気にしないでいい」と言ってくれるけれど、実際に自分の仕事ぶりには自信が無いのでどうしたものか。

***************

僕がどのように周囲の情報を集めて、自分の行動に反映させるかは難しい問題だ。

『ボクの彼女は発達障害』という漫画に、発達障害の診断を受けている女性の服装を変えようとする話がある。



・自分の彼女がボロボロの服を着ている。
  ↓
・近所の衣料量販店に連れて行く等して、
 彼女を女性向けの服に慣らそうとする。
  ↓
・彼女が買った服を着ないので怒り出す。

結局、話の結論としては、服装を強制しない事で決着したと思う。友人関係ならそれで良いけれど、仕事上の付き合いでは困難が発生すると予想する。 

『一応やってみますプロセス』の難しい所は、意見をする人間と意見される人間の双方が発達障害について一定の理解をしていないと、自分の意見が蔑ろにされているという不満を持ち易い点にある。

試行錯誤して、自分の気に入る服を着るように仕向けた結果、関係が悪化した。自分の買った服を着ようとしない事を不満に思う。取り敢えず提案された事をやってみて、『やっぱ無理でした』って素直に言えば良いようにはならない。相手が自分を蔑ろにしているように感じる。

逆に『発達障害者は、女性物の服を着る事が出来ない』という事の証明は出来るんですか? 何もチャレンジしない = 向上心がないと判断され易いです。

⇒この論理だよな。
『新興宗教○○教の提供する水を飲む事で、癌が治らない』という事の証明は出来るのか?挑戦しない = 向上心がないと判断する。反対するのなら代替案となる最良の改善策を提案してくれ。試行錯誤を繰り返せば、良い方向に向かうかもしれないだろ。

⇒反論を封殺して自己正当化する論理。
 自分の意見が正しいという根拠は何も無い。
 相手が正しい改善策を提示出来る事を当然視している。 

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我慢しろとか配慮しろとかではない。僕が言いたいのは、何のための医療機関であり、何のための障害者認定なのかという事。発達障害者当人に意見するのも良いけれど、外部の専門機関に相談したり、書籍から対策を調べたり、制度を利用した方が良いのではないか?

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新入社員は誰しも、言う事を聞いて貰わないと困ります。先輩社員にも管理責任がありますしね。もしも、新入社員がいきなり『先輩の上位者であるという雰囲気が嫌なんですよ。なんで私の事を下位者だと決めつけて命令するんですか?そもそも同じ会社にいるんだから公平でしょ?』とかって言ってきたらビックリするわい。

第一、そんなに理不尽なことを言われた訳じゃないでしょ。全盲の人に『明日から目が見えるように改善してこい』っいうのが理不尽なんですよ。『メモは手書きにした方が良い』って提案されただけでしょ。発達障害の有無に関わらず、社会では頻繁にあることです。

⇒発達障害関連で、一番問題なのは上記のような認識だと思う。。

逆に『発達障害者は、メモは手書きにした方が良い』という事の証明は出来るんですか? それが全盲の人間に、明日から目が見えるように改善してこいと伝える事と違う証明は出来るんですか?

自分は善意から意見したのに、意見を無視された。新入りなのに命令に従わない。そうした人間が存在する。それを個性として放置していると自らの管理責任が問われる。

発達障害という概念は、迷惑な人間に対処するための武器だと思う。外部の専門機関に相談し、制度を利用する事で当人の権利を制限したり転職を促す事が出来る。関連する本を読む事で情報を得る事が出来る。

上手く活用出来れば職場の生産性は倍増すると考える。

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確かに僕には社会と自分自身に対して、自分をどのように扱うのか最良の方法論を提示する必要がある。どのように生きて、どのように死ぬのか。

これからの数年間は、会社員として生活すると思う。現状の僕の資産は1億円程度の金融資産と土地や家の権利となっている。数年間の後に、自分のペースで社会と関わる事の出来る会社を作りたいと思っている。

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9時30分

帰宅した直後に寝たので、今は10月11日(土)の9時なのだと思ったら、10月10日(金)のままだった。少し得をした気分になっている。

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思考を規定するもの

昨日の続き。

生きている以上は何かを考えなくてはならないし、何かを感じて、何かをする。人間の思考を規定するものは言語であるとする。言語は、暗黙の前提条件を包括する構造であるとしてみる。

例えば、現代社会における『正義』の前提条件とは、魂の存在であると考える。現生に誕生する前に、真の状態がある。真の状態とは、人種、性別、年齢、容姿、体格、知力、体力、etcによって区別されない。現生にどのように誕生するかは事前に決められないため、魂達は人種、etcによって各自の扱いが異なる事のないように取り決めをする。

それだからこそ「平等」や「弱者保護」は尊いとされる?無自覚な前提条件は、僕達の思考を縛る。何かが思考・行動を規定する。

周辺環境に左右されない「自我」の存在は疑わしいものである。

抽象的な言語と具体的な現実との関連性。言語によって現実が表現されているのではなく、言語によって現実が規定される。

具体例として、『日本人』という言語について考える。日本人が日本国内の情報にのみ規定されているのであれば、『日本人』は抽象的概念のままである。正義の前提条件に基づいて、日本国内の差別は嫌悪される。

問題は外部情報が流入した時である。国外における差別、或いは外国人による差別は、同じ内容であっても『日本人』と同様には扱われない。

差別は悪であると考えても、現実には人間の思考は人種、性別、年齢、容姿、体格、知力、体力、etcに左右される。というよりも外部環境自体が思考であり、独立した人間は存在しえない。

この時に、『日本人』とは何者であるかを具体的な現実によって意識する事になる。現状では、『韓国人』、『中国人』、etcという比較する抽象言語 = イメージを利用する事によって『日本人』を意識する。インターネット上の仮想空間では、そうした傾向が強いと思う。連想による理解。それは論理ではない。言語の根幹はイメージであり、同様の幻想を全員が共有している前提がある。

抽象概念を使用しない思考形態の可能性?

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『発達障害』という概念は、『人間』という言語を再構築する手段であると考えてみる。『日本人』とは何であるかを厳密に定義する事は不可能であると思う。同様に、『人間』という言語も厳密に定義出来ない。『発達障害』という概念を連想する事で、『人間』を再構築する。

ステップ1:現状
現状では、会社や学校における不適合者に対しては、当人を常識の側に当て嵌めようとする。何かを試みなければならないとするし、大抵は本人の意欲や心構えが重視される。

ステップ2:発達障害の導入。
発達障害という言葉尻を知っている人間でも、本や専門機関への相談という手段が存在する事になる。
取り敢えず学んでみる。それは人間の思考形式自体への挑戦であると感じる。発達障害とは、人間という思想自体への挑戦だ。

⇒多くの人間が抵抗を感じるのは、自らが努力をしなくてはならない事だと思う。何故、上位者であり普通であり常識である自らが変化しなくてはならないのか納得出来る人間はいないと思う。不適合者が常識の側に合わせるべきだと考える。

ステップ3:個人の努力の放棄
ステップ2における学習や試みは上手くいかない。医療の専門家や介護士に出来ない事が、片手間の学習者に出来るとは思えない。

⇒ここで2つ目の抵抗。普通の人間は自らが怠惰である事を認められない。自らは克己心を持っていなければならないと規定されるからだ。

個人活動による解決は非現実であるため、職場全体、会社全体、社会全体における解決策が必要とされる。そもそも、その人は職場に存在しない方が良いのかもしれない。

ステップ4:社会全体の変化
この辺りが難しい。狩猟集団における精霊としての神、農村における一神教としての神、そして都市においては個人が神として定義される。仮想世界の中では、個人に代わる神が定義されるはず。それは人口知能かもしれないし、集合知かもしれないし、別の思想統制かもしれない。

『人間』の否定は、僕をどのように規定するのか?

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やっぱり上手く書けない。

職場における僕の態度について考えると謙虚になる事が難しいと思う。自分が悪かったと思うのでは解決にならない。学ばなくてはならないし、学びに根拠が必要だ。知識は力になっていなくてはならない。

僕を成り立たせているものは何か?

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『神』になる方法

おそらく書くべきではない事。

少し前に書いた記事に以下のコメントがあった。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1612.html#comment277

日常生活で過していても思うけど、こうした場合にどうすれば良いのだろう?

コメントしてくれた人の意見を、別のシチュエーションに置き換えると以下のようになる。

職場に盲目の人間がいる。職場の同僚がアドバイスとして、眼鏡を使用するように伝える。当たり前な事だけど、全盲の人間が眼鏡を使用しても効果は無いと思う。

それについて、以下の意見があった。

間違いが多いのは事実で、点字や盲導犬、杖を使用している事が功を奏していないのも事実。解決策を提案されているのだから、一応やってみて、効果が出なければ、新しい対策を説明する。『 一応,やってみます 』アピールが円滑な人間関係を生むのだと思いますがいかがでしょうか? 向上心があるように思わせないと駄目だよ。

⇒この意見を聞いた全盲の人間が、どのように思うか?

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コメントをしてくれた人と喧嘩をしたいのではない。意思疎通が難しいという話だ。

僕と相対する人間を見ていて感じるのは、無自覚的な優位性だ。

①強制
上位者である自分の意見が、下位者である僕に尊重されて当然という雰囲気。
以下のような言葉が多い。

「一人じゃ何も出来ないくせに」
「自分の立場が分かっているのか?」
「お前が存在するだけでどれだけ皆が迷惑していると
 思っているんだ」

下位者である僕が自分の提案に従う事が当然視される。従う義務があると感じてしまう。提案の妥当性や根拠、結果責任は問われない。間違っていても、下位者である僕は従わなくてはならず、結果がどうなるか考えもしない。

②無謬性
自分の提案が正しいと思い込んでいる。この無謬性は説明する事が非常に難しい。人間の記憶は容易に改竄される。自分の提案が間違っていたと思う事は困難(不可能?)であり、自分の意見が正しかったように記憶が改竄される。

③攻撃手段としての質問
以下のような質問が投げ掛けられる。

「どうすれば出来るの?」
「何で出来ないの?ねえ、何で?」

関連する本や相談出来る専門機関、医療機関を提示しても、それらを使用する事は考えない。彼等の中に真実があり、それを補強する手段としての質問。偽りや誤りを見つけ出そうとし、道徳的な優位を確保しようとする。それは無自覚な行為であり、素晴らしい行為であると認知される。

④強烈な善意
僕と相対する人間は我慢を強いられる。僕に何かをしたり、それる度に自らの内に強烈な善意を感じるようだ。信用出来ないはずの正義が、疑う事の出来ない強烈な実体として存在しているらしい。

⑤説明不可事象
最近思う事。医療関係者が僕に関する問題点や対処について質問しても回答出来ない。どのように困っているのか?どのように対処したのか?身近に存在するべきなのか?
僕から遠ざかる事が出来るのにも関わらず、不満や問題点を表明出来ない。善悪の認識に関わる心理学的、文化的アプローチが必要。

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理想的な展開としては、意見交換の結果、双方が解決策を見出す事だと思う。現実には、それが優位性の確認としかならない。

無自覚的な優位性。それは『神』としての感覚なのだと思う。通常、人間は環境に左右される。僕と相対すると、意のままに僕を操作する事が可能であり、そうした権利が自分にあるように思う?望み通りに振る舞う事が当然視される。

僕の興味はそこにある。人間の認識や思想はどのように形成されるのか?善悪や道徳、それらを規定する人間は実在するのか?

無力感と裏返しに存在する使命感や強圧。その背景にあるのは、秩序立った思考体系だ。正しく解釈出来ないはずの世界を正しく解釈していると思い込んでしまう。

法則は強力であり、疑う事を許さない。

『人間』をどのように定義するかは難しい問題だ。以下のアプローチ。

①心理学
心理学の本やら何やら。人間の認識は絶対的な真実を前提とする。真実が存在し、認識は差異を見つけ出す事により成り立つ。嘘つきを見出そうとする。物理的な方法論が進歩しているけれど、心理と物理を結び付ける哲学はあるのだろうか?

②歴史
時代によって変化する人間の精神や思考が社会、文化、経済、etcに影響する過程。抽象的言語を持たない人々がどのように世界を認知したか?又は抽象的思想が誕生した背景。そこから類推される『人間』が誕生した理由。

③漫画やら小説やら
多種多様な漫画や小説があるけれど、意外に少数のパターンに分類出来るかもしれない。記述者の願望、読者の願望、不満、欲求、どのように願望を成就するのか、その提案方法。存在しない世界。

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要するに分からないという事だ。数学やら生物、哲学の話になると、難し過ぎる。他の分野も難しい。自分が何をすれば良いのか分からなくなる。

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読むのが追い付かない

読み終わる前に本を買っているので、読まない本が溜まっている。

処分するのが間に合わない。

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人狼ゲームに参加した

以下は、Wikipediaの「汝は人狼なりや?」の記事へのリンク。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E7%8B%BC%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

「人狼ゲーム」に参加した。

【基本的なルール】
参加者を人狼(2名)と村人(人狼以外の参加者)に分ける。人狼が誰なのかは、村人には内緒であり、参加者達の話し合いによって人狼が誰なのかを探る。1ターンは、昼のステージ(参加者達が話し合い、人狼と思われる参加者1名を殺す)と夜のステージ(人狼が参加者1名を殺す)の2つのステージに分けられる。ゲーム内で殺された参加者は、ゲームの観戦に回る事になる。

人狼を全て殺す(村人側の勝利)か、村人と人狼の人数が同数(人狼側の勝利)になった時点でゲームは終了する。最後まで生き残り、勝利する事がゲームの目的となる。

村人の中には役職者が存在し、僕の参加したゲーム内では以下の役職者が定められていた。

①予言者
 夜のステージにおいて、参加者の内の一人を指定し、その参加者が
 人狼か否か知る事が出来る。
②狩人
 夜のステージにおいて、参加者の内の一人を指定し、その参加者が
 人狼に殺される事を防ぐ事が出来る。

【ゲームの流れ】
イントロダクション終了後は、昼のステージと夜のステージを繰り返す事になる。

<イントロダクション>
司会者が参加者全員に、役職名が記されたカードを配る。参加者は、他の参加者に見えないように自分のカードを確認する。参加者が自分のカードを確認した後、司会者の指示により、参加者全員が眼を閉じる。

司会者が人狼に眼を開けるよう伝える。「人狼は目を開けてください」。司会者が人狼を確認後、人狼は眼を閉じる。同様に、予言者、狩人が誰なのかを司会者が確認する。

<昼のステージ>
参加者全員が眼を開ける。夜の部で人狼に殺された参加者が誰かを司会者が伝える。その後、参加者全員で話し合い殺す村人を決定する。所要時間は3分。

<夜のステージ>
参加者全員が眼を閉じる。

以下の3ステップ。

①司会者が人狼に眼を開けるよう伝える。
眼を開けた人狼役の2名がジェスチャーでコンタクトし、どの参加者を殺すか司会者に伝える(3分以内)。その後、司会者は人狼に眼を閉じるよう伝える。

②司会者が予言者に眼を開けるよう伝える。
眼を開けた予言者役の参加者が特定の参加者を指差し、司会者はホワイトボードにYES・NOを記入する事で、その参加者が人狼であるか否かを予言者役に伝える(3分以内)。その後、司会者は予言者に眼を閉じるよう伝える。

③司会者が狩人に眼を開けるよう伝える。
眼を開けた予言者役の参加者が特定の参加者を指差し、人狼から守る参加者を司会者に伝える。その参加者が人狼に指定された参加者であった場合、そのターンにおける夜のステージの死者は0になる(3分以内)。その後、司会者は狩人に眼を閉じるよう伝える。

****************

【僕の参加記録】
2ゲームに参加したが1時間以上の時間がかかった。1ステージが3分

参加人数は9人(司会者を除く)。

イントロダクションにて、予言者の役割を割り振られた。役職者になれた事が嬉しかった。このゲームは役割を持たないと楽しめないと感じた。

1ターン目:
昼のステージで自分が予言者である事を他の参加者達に知らせる。夜のステージにおいて、左隣にいたAさん(50代?の男性)が人狼か否か調べる。結果はNO.

2ターン目:
Dさん(良く喋る人)が殺されていた。人狼ゲームに慣れているようだったので悔しそうだった。多分、1ターン目で喋り過ぎたので警戒されたのだろう。参加者による話し合いの結果、Dさん(40代の男性)を殺す。夜のステージでAさんの右隣のBさん(20代の男性)が人狼か否か調べる。結果はYES。

3ターン目:
2ターン目の夜のステージで人狼に殺された参加者はいない。狩人の防御が成功したらしい。参加者による話し合いにてBさんが人狼である事を知らせる。その結果、Bさんは殺される。夜のステージでCさん(茶髪の男性)が人狼か否か調べる。結果はYES。

4ターン目:
3ターン目の夜のステージでAさんが殺されていた。参加者による話し合いに手Cさんが人狼である事を知らせる。その結果、Cさんは殺される。

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結構、面白かった。熱くならないように参加する事が難しい。勝つ事が目的でなく楽しむ事が目的と考える。

最初に自分の役職を開示するか否かが、戦略的に重要な要素だと思った。序盤で目立つと無条件で追放される事があるが、役職者として認知される事でゲームを操作出来るかもしれない。ゲームに慣れているように見える人は、早い段階で追放される傾向があるように見えたので、その辺りも駆け引きだと思う。

それから、人間関係を作る事が難しいと思った。他人との間に壁を感じてしまう。対人的なストレスを強く感じたので、こうしたゲームを頻繁に楽しむ事は出来ない。仕事以外での人間関係を構築するにはどうすれば良いか?

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半分の時間は寝ている

一日を過しながら、人生が残り50年もある事が退屈になってきた。

最近、頓に思う事として新しく何かを始める事が難しくなっている。会社の先輩が、退職したら友人がいなくなると言っていたけれど、気持ちが分かるように思う。

新しく情報を入手する事がかったるくなっているし、一定以上の年齢になると新しい共同体に入り難くなる。

幼い時は家族という共同体の中にいて、成長するに連れて学校や会社に帰属するようになる。その過程で大きな塊の一部である前提が思考形式に組み込まれるのだと思う。

自分という一個人が思索・行動しているようでいて、現実には自分の人生以上の時間、自分の行動範囲以上の空間に規定される。自分を規定している何かを感じる事は出来ない。それは言語化出来ない何かだ。

***********

エネルギー残量が少なくなっている感覚がある。会社員としての生活は、こうした意味で辛いのかもしれない。

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