DNAでたどる日本人10万年の旅

読んだ本の感想。

崎谷満著。2008年1月20日 初版第1刷発行。



2008年に出版された本だけれど、既に内容が古くなっている。遺伝子に関する分野の進歩は急速なのだろう。

第一章 日本列島におけるDNA多様性の貴重さ
長期に渡る人類の移動をY染色体分析によって追跡する。Y染色体分析によって追跡可能なのは父系の遺伝様式のみ。

Y染色体は、大きく分けてA~Rまでの18系統に分けられる。さらに、18系統は以下の5つのグループに分けられる。

①A系統(アフリカ固有、紀元前4万800年頃に分岐?)
②B系統(アフリカ固有、紀元前3万4800年頃に分岐?)
③C系統(出アフリカ第一グループ、紀元前2万5500年頃に分岐?)
 以下の亜型が存在する。
 ・C1:日本列島に限局して見られる(南方系?)。
     日本列島南部の貝文文化との関連性
 ・C2:インドネシア東部、パプアニューギニア等に分布
 ・C3:シベリア等の北方に高い頻度で認められる
⇒移動ルートとしては、アフリカからユーラシア南部を東進し、インドネシア東部、パプアニューギニアで多くの亜型に分化した後に、各地に広がったと推定される
④DE系統(出アフリカ第二グループ、紀元前3万6300年頃に分岐?) 
 以下の特徴がある。
 ・D:ユーラシア東部に限局する分布。
   日本にはD2系統が多く見られ、D1系統・D3系統が多い
   チベットとの関係が示される
 ・E:アフリカに限定される場合が多く、E3b系統のみが
   欧州南部や中東にも分布する
⇒E系統は、9700年前か1万7000年前に分化したと見られ、D系統の分岐は1万3000年頃とされる。D系統は、シベリアやインドネシア、オーストラリアでは見られない事から、C系統とは異なる移動ルートを選択したと推定される
⑤FR系統(出アフリカ第三グループ、紀元前5万1000年頃に分岐?)
 以下、O系統について記述する。
 ユーラシア大陸東部に限局した分布。
 O1:台湾、フィリピンに高い頻度で見られる
 O2:O2aは、華南から東南アジアに高い集積。
    長江文明崩壊後に南方に逃れたグループ?
    O2bは南琉球と朝鮮半島に集積している
    長江文明崩壊後に東方に逃れたグループ?
 O3:華北の漢民族に高い集積を見せる(61%)。
⇒O系統は、東アジア南部で紀元前1万5500年頃に発祥したと推定される。移動開始時期は紀元前6100年頃。O2b系統の分岐は、紀元前1300年頃と推定され、移動開始時期は紀元前800年頃であるらしい。O2b系統は、渡来系弥生人であると推定可能 
 
 他に、紀元前1万5700年頃に分岐したQ系統の存在。
 後期旧石器時代に、マンモスハンターとして石刃技法を日本に
 持ち込んだ可能性。      

③~⑤のグループの末裔が、全世界的な人間集団の分布に繋がっているとしている。パプアニューギニアには地域特異的なM系統、C系統が見られ、アメリカ大陸の先住民にはQ系統が広く分布している。シベリアにはC系統(アルタイ語系言語集団)が集積し、シベリア北部から欧州北部にはN系統(ウラル語系言語集団)が分布している。地中海周辺には、E系統が集積している。

日本におけるY染色体分布の特徴は、出アフリカ三系統の全てに由来するグループが共存している事にある。他の地域は、二系統までしか見出せない。

各地域における分布は、以下のとおりであるらしい。

・D2系統:新石器時代の縄文系に由来する
 新潟48%、東京40%、青森39%、静岡33%、九州26%~28%。
⇒世界的には、D系統が纏まっているのは、
 日本とチベットであるらしい

・C3系統:後期旧石器時代のシベリア細石器文化に
      関連する集団に由来する
 九州8%、徳島3%、静岡2%、東京2%、青森0%。
⇒アイヌ民族でも認められるが琉球では確認されていない

・C1系統:南方系遺伝子と想定される
 九州南部4%、九州北部0%、徳島10%、静岡5%、東京1%、
 青森8%。
⇒太平洋側を中心に分布。琉球でも認められるがアイヌ民族では
 確認されていない

・N系統:シベリア北西部と北欧に集積する
 九州4%、徳島7%、静岡2%、東京0%、青森8%。
⇒アイヌ民族、琉球では確認されていない

・O系統:弥生時代以降に日本に流入した集団と想定される
 O2b系統とO3系統が纏まって存在する。
 O2b系統―
  朝鮮半島に51%の集積が見られる。
  ほとんど確認されないO2a系統と合わせると、
  以下の分布になる。
  東京26%~36%、九州36%、徳島33%、静岡36%、
  青森31%。
 O3系統―
  九州26%、徳島21%、静岡20%、東京14%、青森15%。
 ⇒黄河文明と関連する?O3e系統は東京で9%確認されるが、
  ミャオ族と関連するO3c系統は日本ではほとんど確認されない

アイヌ民族:
アイヌ民族におけるY染色体亜型について十分な情報は無いが、C3系統(12.5%)、D2系統(87.5%)の二系統?O系統は見られない。アイヌ民族は異なる人間集団によって構成されるらしい。

琉球:
十分な調査は行われていない。北方系であるC3系統、N系統の欠如。南方系であるC1系統の存在。D系統は北琉球で多く見られ、O2b系統が南琉球では67%と高い頻度で確認される。  

***********

Y染色体による分析では、日本列島には幅広いDNA多様性が存在している。ユーラシア大陸東部では、旧石器時代に狩猟採集民としてインドシナから北上したC3系統が広がったと推定されるが、現在ではC3系統の多くはシベリアの少数民族として残るのみである。D系統も紀元前1万1000年頃に分岐した後は広範囲に居住したと推定されるが、日本列島が最大の集積地となり、他はチベットで存続するのみとなっている。

新石器時代以降に、O系統(特に黄河文明を起源とするO3e)が他の系統を少数民族に追い込んだと考えられる。O系統の中でも長江文明を起源とするO2a、O2b系統は貴重である。日本列島では生存競争に敗れたD系統、O2b系統が非常に沢山存続している。

第二章 多様な文明・文化の日本列島への流入
日本列島における旧石器時代の区分法は以下の通り。

①後期旧石器時代以前(紀元前4万3000年~紀元前3万4000年)
 スクレイパー、基部加工剥片による石器
②後期旧石器時代前半(紀元前3万4000年~紀元前2万7000年)
 ナイフ型石器、石刃技法の確立
③後期旧石器時代中期~後半(紀元前2万7000年~紀元前1万5000年)
 ナイフ型石器、尖頭器
④後期旧石器時代末(紀元前1万5000年~紀元前1万3000年)
 細石刃石器

上記の内、細石刃石器はシベリア経由でC3系統の集団によって齎されたと推測される。C3系統の日本列島における南限は北九州である。

日本における縄文時代の区分は以下の通り。

①草創期(紀元前1万3000年~紀元前1万2000年)
②早期(紀元前1万年~紀元前5000年)
③前期(紀元前5000年~紀元前3500年)
④中期(紀元前3500年~紀元前2500年)
⑤後期(紀元前2500年~紀元前1300年)
⑥晩期(紀元前1300年~紀元前800年)

上記の分類に関わらず、日本列島においては文化的差異が大きかったらしい。各地域での土器の出現時期や形式には大きな違いが見られる。九州南部では、紀元前1万3000年頃に草創期文化が形成され、貝文土器を伴う南九州文化圏が発達する事になる。貝文文化は早期に全盛期を迎えるが、紀元前4300年頃の鬼界カルデラの大爆発によって衰退する事になる(黒潮に乗って北上したC1系統が担い手だった可能性が高い)。

縄文文化の発達には、朝鮮半島経由で流入したD2系統の集団が大きく寄与したと見られる。

紀元前6000年頃に急速な温暖化の影響で、対馬海流(暖流)が日本海奥深くまで流入し、日本列島の植物相が変化する。九州から本州西部にかけてカシ類やシイを主体とする暖温帯常緑広葉樹林、本州中部から東北にかけて降水量が多い地域にブナ、降水量が少ない地域に栗、コナラ、ミズナラを主体とする冷温帯落葉広葉樹が混じる温帯針広混合林が残る事になる。

こうした環境の変化によって、日本では漁撈、狩猟、採集生活が選択される事になる?

◎古代中華文明の影響
以下の2つの文明。

①黄河文明
黄河中流域を母体とする。紀元前4500年~紀元前4000年頃から発達したと推定される。雑穀農耕、家畜の飼育、漁撈等。シナ・チベット語族。
②長江文明
長江下流域を母体とする。紀元前5000年頃から発達したと推定される。水稲農耕、家畜の飼育、狩猟や漁労等。オーストロアジア語族?

⇒長江文明は春秋戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)末に崩壊し、人間集団が四散したとされる。呉の滅亡(紀元前473年)、越の滅亡(紀元前334年)によって故郷を追われた人々が、南方に逃れて越人とされ、北東方向に逃れた人々の一部が倭人になったと考える。

日本において渡来系弥生人による水稲農耕が始まるのは、紀元前400年頃?

第三章 日本列島における言語の多様な姿
日本列島には、以下の3つの言語圏が存在する。

①アイヌ語
本来のアイヌ語地域は樺太南半分、千島も含むが、現在では北海道に縮小している。
②日本語
日本語は、複数の地域言語に分類可能で、九州後、西部日本語、東部日本語等に分類出来る。分類した中でも相互意思疎通が困難が認められる場合があり、日本語内の言語的差異は大きい。
③琉球語
琉球語圏は奄美諸島も加えるのが一般的である。

音韻対応が明確な日本語と琉球語は共通言語に由来すると考えられる。日本語にオーストロアジア系言語の影響は薄く、渡来系弥生人は先住縄文人の言語を使うようになった?

D2系統(縄文系)が纏まって確認されるのは日本列島だけであり、日本語がD系統と関連するか否かは同じくD系統(D1系統、D2系統)が纏まっているチベット・ビルマ系言語との関連性を調査する必要がある。

第四章 日本列島における多様な民族・文化の共存
○アイヌ民族について。
北海道の考古学的時代区分は以下の通り。

①後期旧石器時代(紀元前1万8000年~紀元前1万1000年)
②新石器時代(紀元前1万1000年~紀元前300年)
③続新石器時代(紀元前300年~600年頃)
④オホーツク文化擦文文化並立時代(600年頃~1200年頃)
⑤アイヌ文化時代(1200年頃~)

九州、四国、本州で新石器時代草創期に移行する紀元前1万3000年~紀元前1万年頃でも、北海道では後期旧石器時代以来の尖頭器や細石器に特徴付けられる文化が存続していた。

アイヌ民族は、後期旧石器時代に樺太経由で北海道に流入したC3系統が母胎になっていると推定される。その後、縄文文化の担い手であるD2系統とである事で、シベリア系北方文化と縄文系日本文化が混合する事になる?

他に琉球文化や日本文化について。東西の違いだけでなく、南北、標高、植物相の相違によって地域毎に異なる文化が存在するため、日本列島を一つの単位として扱う事には異議が出てくるとしている。

第五章 多様性喪失の圧力に対して
国民国家やグローバル化の進展によって文化や言語の多元性が失われる事について。

色々書いているけどイデオロギーの問題になっており、DNAとか関係無くなっている。

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会社員としての生活

会社員である事で、何かが規定されているような気がする。
それが何なのか分からない。

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まちの相場師

読んだ本の感想。

岡西日出夫著。2013年9月20日 第1刷発行。



時代背景は様々だが、株式に纏わる話が色々。僕は「カネヅル」の話が好きだ。全員が偉くなる事は出来ないのだから、様々なゴールがあって良いと思う。

社員大株主
黒田機械という会社の平社員 神谷氏が自社株を10万株持っている話。役員でも1万株しか持たない者もいる。当初は、1株83円で2000株を購入し、3年後に1株528円で売却。

当初は、自社株であるため、残業が半減した時を売り場として、残業が再開した時を買い場とした?その後、売買回数を増やしたくなり、値動きの癖を読み取る事になる。値上がりを待つのでなく、値上がるタイミングを狙う。株価が動かなくなれば売る。

章の終盤で神谷氏は会社を辞める。大株主としての評価が定着し、評価を守るためには株主名簿に名前を載せ続けなくてはならない。
自由な株式の売買が出来なくなる事が嫌だったのだとか。

株は下がるもんや
株式のカラ売りで利益を出す山口氏の話。職場の同僚達が買っている株を売る戦略であるらしい。小型株は少ない資金で予想外に値上がるため、意外高の少ない大型株を扱う。

バク才
口下手な証券会社勤務の村上氏の話。博打の才能があるとされ、株の売買について話し合う会合?に呼ばれるようになる。理論や知識で無く、値動きや出来高から直感的に値上がりそうな株式銘柄を見つけ出す?
村上氏が値上がりそうな株式銘柄を見つけ、他の人間が裏付けをする。

会合のメンバーが証券口座を開設してくれるため、村上氏の営業成績は上位になった。顧客に迷惑にならず、面倒な事でも応じる事を心がけている。

百丁切り
負けない相場を心がける深谷氏の話。深谷氏は衣料問屋に経理担当として勤務している。20:00には帰宅し、22:00には寝る。忙しい間に株式投資を行っている。

前日よりも低い値がついた株式銘柄を狙う。
 ・100円幅の利益が取れそうな株式銘柄を選ぶ
 ・仕手株や店頭株はやらない
 ・投資期間は3ヵ月~半年程度。

新聞等に掲載されるテーマ株等は、全銘柄が一斉に動くのでなく、物色される範囲は限られ、値動きは一定期間継続する?その動きを利用する。

カネヅル
会社で左遷された事を金儲けの種にした藤井氏の話。

左遷先は庶務課の購買係であり、消耗品や臨時買い付けを行う。庶務課に仕事は面倒な仕事が多いが、藤井氏は親切に応じた。仕事が多くなると、購買の事は藤井氏に聞かないと分からないようになる。

そして、業者とのコネを使用し儲けるのだ。

定年退職後の藤井氏は、町内活動に熱心になる。町内の様々な需要に詳しくなり、弁当屋、工務店、葬儀社、etcの紹介を行い、業者から紹介料を貰う。

さらに町内の人々の勤務先の情報を株式投資に活用する。

割安株も下がる
極東銀行の板倉氏の話。
株価収益率が低い銘柄を対象に株式売買を行う。10%値上がれば売却する方針だったが、値下がれば割安になると考えて損切りは考えていなかった。

株価収益率は前期の業績や会社予想によって割り出されるため、確実な指標ではない。株価は人間よりも先を予測している?

女性投資クラブ
大洋証券に勤務していた石山氏が女性投資クラブにアドバイザーとして参加する話。石山氏は「バク才」の話に出てきた村上氏の3年先輩であるらしい。

石山氏の意見として、優良株を長期保有するのは高度経済成長期のセオリーとしている。現在は変化が速い時代であり、将来の見通しがつかないとしている。

男女の違いの話。男性は直情型が多く、思いつきで行動するので騙され易いとしている。対して女性は疑い深く、納得するまで時間がかかるので簡単には騙されない。思い切りは悪いが、行動した後の粘りがあるとしている。

また、投資クラブを共同ファンドにする意見には反対する。合議制による共同責任では上手く運用出来ない。責任の押し付け合いで喧嘩分かれになる可能性が高い。

相場に学問は無用
北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行等が倒産していた時に、第一勧業銀行、さくら銀行、住友信託銀行等の株式を1億円ほど買った安川氏の話。

相場に学問は不要という意見。安いから買うという単純な相場観が大切としている。枝葉に拘っていては肝心な個所を見落とす?

無敗株が資産株
無配当の株式銘柄(話の中では日本郵船)を購入する山田氏の話。

海運業は日本国にとって必要な事業なので、政府が利子補給してでも存続を図っている。不況でも海運業は無くならない。三菱系の古い会社で膨大な資産を保有しているので、日本郵船は潰れない。そのため、安心して保有出来るとしている。復配が決まった場合は売却する。

山田氏の意見として、人間に貸した場合は約束通りに返済されるとは限らないし恨まれる事もある。不動産は管理が面倒で換金に時間が必要。株式は管理が簡単で、いつでも換金可能としている。

目線を遠くに
売買を繰り返す株式中毒者 工藤氏の話。

以下を心がけるようにした。
 ・手持ち資金を全て投入しない
 ・買いと売りを区別して、株式銘柄の乗り換えを止める
 ・中長期の投資を目指す

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2030年 世界はこう変わる

読んだ本の感想。

編者 米国国家情報会議。2013年4月18日 第1刷発行。



第1章 メガトレンド
メガトレンドとは、無視する事の出来ない大きな流れの事。国際社会を変化させる構造変化。

メガトレンド1 個人の力の増大
政府が独占していた技術を個人が入手出来る。貧困層の縮小が進む事が予想される。現在、世界で10億人いる「極度の貧困状態(1日の収入が1.25ドル以下)」にある人々の数が2030年までに50%減少するという予測がある。
グローバル化によって欧米的価値観と伝統的価値観を融和させる事が課題になる。

メガトレンド2 権力の拡散
欧米各国の力が衰える。労働人口のピークが2016年に到来する中国の覇権は継続しない可能性。一国が国際社会をリードする体制は2030年までに消滅する。

メガトレンド3 人口構成の変化
2030年には世界人口は83億人に達する見込み。

①高齢化
OECD加盟国の年齢中央値は、2010年の37.9歳から2030年には42.8歳に上昇する。中央年齢が45歳を超えるポスト・成熟社会に欧州や東アジアの大半の国がなる。
②縮む若者社会
人口の年齢中央値が25歳以下の若者社会国家は現時点で80ヵ国以上あるが、2030年には約50ヵ国まで減少すると予想される。
③移民
移民が盛んになる。2025年までに移民が3%増えると、グローバル経済は0.6%成長する試算がある。欧州人口全体のイスラム教徒の割合が2030年には8%になるという予測がある。
④都市化
2030年までに、世界の都市人口率は約6割に達すると予想される。

メガトレンド4 食料・水・エネルギー問題の連鎖
2030年までに食糧需要は35%拡大し、年間6兆9000億㎥の水が必要とされるようになる(現在、安定供給可能な水量を40%上回る)。一方、エネルギー需要は2030年までに約50%増える見込みであるが、供給量も増える見込みである。天然ガスの生産量は増えるが、再生可能エネルギーのエネルギー全体に占める割合は、2050年まででも4%しか増加しない見積もりである(IAEA)。

第2章 ゲーム・チェンジャー
国際社会が見せる傾向について。

ゲームチェンジャー1 危機を頻発する世界経済
先進国と発展途上国の経済成長の格差は継続するという予想。
2008年の金融危機以降、負債が減少している先進国は米国、韓国、オーストラリアだけである。今後、10年~20年では世界の労働市場に発展途上国から10億人分の労働力が流入する見込みであり、仕事の取り合いが発生する可能性。
新興国の成長は継続する可能性が高いが、豊かさを国民が実感出来ない場合、政情不安が発生する可能性がある。

ゲームチェンジャー2 変化に乗り遅れる「国家の統治力」
個人の力の増大により情報公開の圧力は高まる。発言力を持つ団体の増加により、総意形成が困難になる事がある。国民一人当たりの収入が1万5000ドルを超えると、国内で民主化の動きが活発化する傾向がある。中国は5年以内に、その水準を超える見込みで、社会的混乱が予想される。

現在の国際機構は第二次世界大戦後に欧米中心主義の思想によって構築されたため、新興国が台頭するに連れて、新体制が構築される事になる。

ゲームチェンジャー3 高まる「大国」衝突の可能性
米国の軍事力の優位性が継続する可能性が高いため、国際社会の仕組みは現状維持される可能性が高い。しかし、米国のパワーダウンによって主導権争いが活発化するかもしれない。
水資源を巡る争いが発生する可能性。

ゲームチェンジャー4 広がる地域紛争
中東や南アジアで紛争が発生する可能性。

ゲームチェンジャー5 最新技術の影響力
以下の分野について。

①情報技術
ビックデータ、ソーシャルネットワーク(人脈・交流サイト)、スマートシティ等。
②機械化と生産技術
ロボット、自動運転技術、3Dプリンター等。
③資源管理技術
遺伝子組み換え食物、精密農業、水管理等。農業は真水供給の7割を消費する存在であり、マイクロ灌漑等の水資源を有効活用する仕組みの導入が望まれる(配送される水が届く割合は、畦道方式35%~60%、スプリンクラー方式60%~80%、マイクロ灌漑90%~95%)。
④医療技術
病気管理、能力強化技術等。義肢等の能力強化技術は高価なため、今後15年~20年は富裕層が独占するとしている。

ゲームチェンジャー6 変わる米国の役割
米国は覇権国からトップ集団の1位になる。医療保険の問題、中等教育の水準低下、所得分配の不公平等の問題がある。世界秩序の不安定化。

第3章 オルターナティブ・ワールド
2030年について以下の4つのシナリオ。2010年のGDPを67.3兆ドルとして考える。

①欧米没落型
世界のGDP105.7兆ドル。
米国と欧州が世界を牽引する能力を失う。世界大戦が発生する可能性は低いが、各国で国家主義が強まり、2020年までに自由貿易圏は姿を消す。

②米中協調型
世界のGDP133.1兆ドル。
南アジアでの軍事協力を切っ掛けに米中の協力関係が進展する。

③格差支配型
世界のGDP112.2兆ドル。
国家間の格差、国内格差が問題になる。EUから経済力の弱い国家は追い出され、中国の中間所得者層の不満が強まる。

④非政府主導型
世界のGDP123.0兆ドル。
非政府団体、教育機関、個人が連携して環境問題や貧困に対処するようになる。

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月3万円ビジネス

読んだ本の感想。

著者 藤村靖之。二0一一年 七月五日 初版。



以下は、「非電化工房」のWebサイトへのリンク。

http://www.hidenka.net/indexj.htm

「月3万円ビジネス」とは、一カ月に3万円しか稼げないビジネスを指す。利益が少ないため、競争が生じない。複数のビジネスを組み合わせる事で生活可能?

第1章 「月3万円ビジネス」とは
以下は、月3万円ビジネスのテーマ?

◎いいことしかやらない
人や社会が幸福になる事しかしない。
◎いい人しかやらない
競争を好まない人がやろうとする?
◎いい人しか買わない
商品の完成度に難がある商品を購入する人は良い人であると考える。販売と購入を分ける事なく、製作、使用、修理を分担する仲間同士と考える参画型ビジネス。
◎「副業」ならぬ「複業」
複数の仕事を組み合わせる。文明が繁栄している時は分業化が進むとしている。価値観も社会システムも安定している時は変化が必要無く、細かく分業した方が効率が良い。文明の転換期には複業化するとしている。
◎独占でなく分かち合い
頑張って市場を拡大せずに、人間関係を維持しながら必要な分だけ稼ぐようにする。客は相互に分かち合うようにする。
◎価格を適切に定める
競争ビジネスは儲かる価格で売る。月3万円ビジネスは、買う立ち場の人間が感じる価値よりも易い価格を定める。
◎小規模ビジネス
安売り合戦に繋がるインターネット販売はせず、費用が必要な卸売や借金はしない。営業経費はかけない。そのために必要な事は以下の3点?
 ・支出が少ない生活スタイル
 ・固定費が0のビジネスモデル
 ・複業
◎皆で作る
日本の仕事は分業化されているとしている。一つの会社、一人の人間に仕事を委託しても何も出来ない。グループを組んで仕事をする。元請けから仕事を受け取り、細かく分業化されたシステムで仕事をする体制を変える。
◎ワークショップ
一緒に物を作る。共同作業によって顧客を友人とする事で経費をかけずに商品価値を知らせる事が出来る。

他に、エコビレッジ、地域通貨、NPO等について。経済成長を目指さず、コピーレフト(著作権の逆)として使用して良い部分を認める。

第2章 「月3万円ビジネス」の実例
以下は「月3万円ビジネス」の実例。

①卵を一日20個売るビジネス
雌鶏を30羽ほど飼う。卵一個を50円として、50円×20個×30日 = 月3万円。採卵鶏の一日の餌は60g程度。日本人一人当たりの食べ残しは一日0.3㎏らしい。30羽の鶏の糞の乾燥重量は年間で200㎏くらいらしく、有機肥料になるらしい。

②バッテリーをリフレッシュするビジネス
自動車用のバッテリーは平均2年~3年で使用出来なくなる。著者はバッテリーをリフレッシュする機械を5万円で作ったとしている。リフレッシュ料金を一回5000円とすると、月に6回のリフレッシュをする事で3万円が稼げる。バッテリーが3年に一度使用出来なくなると仮定すると、会員が216人いれば良い事になる。

③籾殻断熱ビジネス
籾殻は断熱材として優秀。米作農家の収穫時に籾殻をストックして、工務店に販売する。

④出張大道芸
那須塩原市 山下崇さんの月3万円ビジネス。一カ月に2回、火踊りのパフォーマンスを行い、観客から投げ銭して貰う。

⑤愉しい石釜作り
本格的な石釜を発注すると100万円が必要。材料費は10万円~20万円程度なのでワークショップ形式で共同作成する。

⑥オーガニック・マルシェ
有機野菜の朝市。レストランの庭を借りて農家が野菜を出展する。出店料で稼ぐ。

⑦シェアーするマタニティウェア
一着のマタニティウェアを複数の妊婦が共有する。オーダーメードの服を共同で購入して貰う。

⑧ストローベイルのB&B
ストローベイル(藁のブロック)を積み重ねたストローベイルハウスを創る。B&B(Bed & Breakfast)宿泊と朝食だけの宿泊施設。ワークショップでストローベイルハウスを建て、B&Bとして貸し出す。4人が一カ月をかけて15万円でストローベイルハウスが建築出来たとしている。一泊2万5000円として、月に2泊の客が来るとすると、建設費の償却を除いた利益は月3万円程度になるとしている。

⑨ツリーハウスの週末カフェ
ツリーハウスをワークショップで作る。材料費は10万円くらい?土日だけカフェを行う。散歩コースや巨大ブランコ等の飽きさせない工夫が必要になる。

⑩雨水ビジネス
トイレの水洗には一カ月に1230円ほど支払っている(4人家族の例)。一カ月の水道使用量を27㎥として、トイレに28%の水を使用するとする。東京23区の水道料金を1㎥163円とすると、1232円をトイレの水洗に使用している。

建坪36坪の平均的戸館住宅の屋根に降る雨の量を約200㎥とすると、この内45%を利用出来れば水洗用水道料金は無料になる。

雨水利用の設備建設を請け負う。

⑪薪ビジネス
薪ストーブは数万円~数十万円程度で購入可能。薪をホームセンターで購入すると、1㎏約70円程度する。森林組合から丸太で買うと1㎏10円程度になる。丸太を薪に加工して販売する。間伐材等も利用する。

⑫太陽熱温水器ビジネス
4人家族が都市ガスを使用する場合、風呂代に毎月3900円支払っている話。太陽熱温水器を有料で設置する。

⑬無農薬緑茶自家栽培ビジネス
日本人の茶の商品量は一人当たり年間1.06㎏程度。緑茶の栽培には1㎏辺り2㎡が必要なため、簡易温室を作れば個人栽培が出来る。簡易温室セットやノウハウを提供するビジネス。

⑭市民農園ビジネス
休耕畑を市民農園として貸し出す。栃木県大田原市 直井隆義さんのビジネスでは、芋や麦を栽培し、焼酎にして栽培者に買い上げて貰う。自分で焼酎を作りたい人にはワークショップを実施する。

⑮余剰野菜配達ビジネス
田舎の余剰野菜を町に届けるビジネス。

⑯オーガニック弁当ビジネス
子供向け、ダイエット用、高齢者向け等の弁当を定期的に販売する。弁当の質を向上させなければならない。

⑰ソーラーシスターズ
エコロジカルな工夫をしている家を観光する。

⑱買い物代行サービス
日本全国で買い物難民は600万人いるとしている。10人の会員を確保し、一週間に一回だけ御用聞きする。

⑲酵母ビジネス
発酵食品を作る。ワインやヨーグルト、パン等。酵母を育てる技術や発酵食品の製造技術は一年程度で修得可能。ワークショップ形式で講義する事も出来る。

⑳ソーラーオーブン作りのワークショップ
太陽熱を利用したオーブンを作る。

他のコーヒー生豆ビジネス。コーヒー生豆の価格は煎った前の半額程度。煎りたてのコーヒーは酸化していない。コーヒーパーティーを開催して、新種のコーヒーやブレンドを愉しんで貰う。

第3章 地方で仕事を創るセオリー
セオリー1:場所とテーマは広範囲から選ぶ
セオリー2:変化を促すビジネスを考える
高度経済成長によって、日本の地方は中央に組みこまれたとしている。金と人を中央に供給し、条件付きで配分して貰う。今の中央は仕事と金を地方に還元する能力を失っている。

中央集権システムから分権・循環型システムへの移行が発生するとしている。

セオリー3:有機化が唯一の答え
エネルギー等の地産地消でグローバル化に対抗出来る?

セオリー4:生産者と消費者の有機化を考える
消費者も生産に参加する形式。

セオリー5:ミッシングリンクを探す
セオリー6:グローバルな共感が先、ローカルな友情が後
セオリー7:仕事をスローにして、暇な専門化を活用する
セオリー8:販売者と消費者を有機化する
セオリー9:生産者と販売者と消費者を有機化する
セオリー10:複業化する
安定期は変化が必要無いため、あらゆる領域で分業化が進展するとしている。各人が身に付けているのは分業化された技のみであり、創造性を発揮出来ない。
セオリー11:XとZに相乗効果が生じる半X半Zを考える
半カフェ・半薬草園等。
セオリー12:W.W.O.O.F.のシステムを採り入れる
Willing Workers On Organic Farm。学びたい者が労働力を無料で提供する仕組み?
セオリー13:営業時間を短くする
セオリー14:「流行」の逆の概念を考える
多様性や時代を超えた何か等。
セオリー15:産業システムをミクロにローカル化する
セオリー16:小さく始める
セオリー17:ローカル化を促すことをビジネスにする
セオリー18:エネルギーをローカル化するビジネスを考える
セオリー19:家庭内時給を促すビジネスを考える
セオリー20:自給を促すビジネスは、なるべく細分化して考える
生活分野を衣・食・住・エネルギー・安全健康・娯楽・教育・情報・交通の9のカテゴリーに分ける。さらに、各カテゴリーについて、国・地域・家庭の3つの自給率を考える。さらに細分化して考える事も可能。
セオリー21:道具、材料、ノウハウ、仲間、切っ掛けの観点から考える
セオリー22:材料で稼ぐ
ノウハウと人間関係をオープンにして、材料を継続的に購入して貰う。そのためには愉しさを提供する必要がある。
セオリー23:支出の少ないライフスタイルを愉しむ
セオリー24:田舎型の支出と都会型の収入を組み合わせる
セオリー25:文化、ゆっくり、適切技術、仲間が自給を愉しむ条件
自分で作る事を好む文化や、急いで自給率を高め過ぎない事等。
セオリー26:自給を愉しくするビジネスを考える
セオリー27:借金をしないでビジネスを立ち上げる方法を考える
セオリー28:売るよりも教える
セオリー29:自分と客のロケーションを定義する
自分の住む場所と客の住む場所を考える。田舎度が高まるほど客の固定度は高くなる。
セオリー30:財布の中身を増やしてあげる
セオリー31:故郷にこだわらない
セオリー32:都会の客を大田舎に呼び寄せる
セオリー33:田舎にいて、都会で仕事が生まれるようにして上げる
セオリー34:強い価値×田舎必然性
セオリー35:特技性を磨き、特定少数の客と有機的に繋がる
セオリー36:田舎暮らしへのハードルを下げてあげる仕事を考える
セオリー37:スローデザインのために、無借金、
       生活費のためにしない、愉しさを持続する
セオリー38:いいことで愉しく稼ぐことを趣味にする
セオリー39:満足して永住できる5つの条件
①美しい自然
②温もりのある人間関係
③愉しく稼げる仕事
④潤いのある文化
⑤家
セオリー40:指向はするが無理せず成り行きに任せる
目的や目標、計画を立てるのでなく、感性が同じ人が集まり、漠とした活動をする内に目的が定まる。
セオリー41:仲間の存在は必須
セオリー42:愉しさが主題
セオリー43:文化、環境、仕事、共同体が地域に好循環を生み出す

第4章 エネルギーとお金を使わなくても実現できる豊かさがある
栃木県の那須町に「非電化工房」というテーマパークを2007年に作った話。様々な試みについて。

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「超」入門 失敗の本質

読んだ本の感想。

鈴木博毅著。2012年4月5日 第1刷発行。



戦力論、日本人の文化論。

以下は、『木を見る西洋人 森を見る東洋人』の記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-722.html

第1章 なぜ「戦略」が曖昧なのか?
日本人は大局的、俯瞰的な視点から最終目標に向けた道筋を考える事が苦手?

01 戦略の失敗は戦術で補えない
戦略とは目標達成に繋がる勝利を掴む事。戦略を実現する方法が戦術である。戦術で勝利しても最終目標に結び付かなければ意味は無い。

02 「指標」こそが勝敗を決める
戦略とは、達成すべき指標を決める事。有効な指標を見抜く事が大切である。
石原莞爾の「時給総力戦」思想について。国家間の戦争は、補給が続く限り行われ、国家の生産力を総動員する総力戦で勝敗が決すると考えた。
そのために対米開戦前に以下の構想を練った。

①満州国を興隆させる事で日本の国力を増強する
②中国戦線に深入りしない
③日本の国力が増強した時点で日米最終決戦を行う

現実の日本軍は、「決戦戦争」という思想で行動し、一つの大戦闘で勝利すれば戦争に勝利出来ると考えてしまった?

優先すべき指標は、「国力、生産補給力」であったのに「戦闘における勝利」を達成すべき指標にしてしまった?

03 「体験的学習」では勝った理由はわからない
第二次世界大戦中の日本軍が、効果的な目標を指定出来なかった事について。米軍は、「空母を最優先で沈める」等の有効な指標を設定出来た。

1959年のホンダ自動車が米国に進出して小型バイクを販売した事について。大型バイクを販売するはずだったが、偶然にも小型バイクの需要を見つけ、人気商品とする。

こうした偶発的発見を生み出す体験的学習の積み重ねが日本企業の特徴であるとしている。偶然に新戦略を発見する。理屈や理論でなく、事実を積み重ねる事が重視されるが、成功した定義が曖昧であるため、成功体験に埋没し、教条主義に陥り易くなる。

発見した新戦略に内在する指標を理解出来ないため、再現性が無い。

04 同じ指標ばかり追うといずれ敗北する
体験的学習に頼る場合、自らの成功を曖昧な形で誤解してしまう傾向がある。体験自体を再現する事に執着し、同じ型を追いかける事になる。

第2章 なぜ、「日本的思考」は変化に対応できないのか?
革新が苦手で練磨が特異な傾向。

05 ゲームのルールを変えた者だけがかつ
日本軍の強さは、訓練による反復演習によって達人を生み出す文化にあったと考える。対して米軍は達人を不要とするシステムで対抗した。操縦技能が低いパイロットでも勝ち残れる飛行機、命中精度が低くとも撃墜出来る砲弾、敵を捉えるレーダー、etc。

零戦の初期の相手であったF4Fは空中戦では零戦に劣ったが、新型機のF6Fで空中戦の性能を諦めてスピート、防弾性、重武装を重視し、集団で攻撃する戦略を採用する。勝利するための指標を「空戦性能」から切り替える。米軍はゲームのルールを変えた。

ゲームのルールを変える破壊的発想で無く、型の習熟と改善を基本とする思想の違い。

06 達人も創造的破壊には敗れる
創造的破壊を生み出す3つの要素。

①ヒトと組織の柔軟な活用
ダイナミックな指揮官・参謀の人事。
②技術による創造的破壊
戦闘機や爆撃機等の技術革新。
③技術の運用方法による創造的破壊。
サッチ・ウィーブという二機一編隊での飛行方法等。

07 プロセス改善だけでは、問題を解決できなくなる
「過程、経過」を極度の練磨するプロセス改善では限界がある。

スタートラインとなる思想、手法を変えずに過程を最大限改良しようとするため、努力至上主義や精神論と結び付き易い。目標や問題の基本構造が自らの想定と違うという疑問を持たない学習スタイル(シングル・ループ学習)。基本構造を再定義するダブル・ループ学習を実施するには、組織上層部が現場の問題を理解しなくてはならない。

第3章 なぜ、「イノベーション」が生まれないのか?
ルールを作り出すのでなく、既存のルールに習熟する事を目指す傾向が問題。

08 新しい戦略の前では古い指標は引っくり返る
日本軍の堀参謀が、米軍の戦闘方法を研究し、戦闘の勝敗を決するのは「使用される鉄量」だとした話。鉄量が威力を発揮しないように、水際戦闘を避けて内陸部に堅陣を構築する戦略で米軍を悩ませるようになる。

同様に、イノベーションを生み出すには以下のステップが必要としている。

①戦場の勝敗を支配している「既存の指標」を発見する
②敵が使いこなしている指標を「無効化」する
③支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う

09 技術進歩だけではイノベーションは生まれない
スティーブ・ジョブズの発想について。他社が機能性や技術を有効な指標として採用したのに対抗して、デザイン性や操作性という指標を打ち出した。

10 効果を失った指標を追い続ければ必ず敗北する
高性能とイノベーションは別の存在である。画像が美しくとも、スピードが速くとも消費者が購買欲求を抱かなければ商品は売れない。

第4章 なぜ「型の伝承」を優先してしまうのか?
創造でなく方法に依存する事がイノベーションを潰す。

11 成功の法則を「虎の巻」にしてしまう
日米軍の強味について。

日本軍:
 ・体験的学習によって偶然生まれるイノベーション
 ・練磨の極限を目指す文化
米軍:
 ・戦闘中に発生した「指標」を読み取る能力
 ・相手の指標を明確にし、差し替えるイノベーション

成功の本質(指標)でなく、型と外見だけを伝承する場合、戦略は鈍化してしまう。視点が固定化し、闇雲に同じ行動を繰り返す事になってしまう。

12 成功体験が勝利を妨げる
戦略を以前の成功体験をコピー・拡大再生産する事であると誤認すれば環境変化に対応出来ない。型の伝承と勝利の本質は違う。

13 イノベーションの芽は「組織」が奪う
開発されたレーダーを日本軍が活用しなかった事例について。技術的イノベーションを個人が行っても、組織内の意識構造によって成果に育たない。型を伝承している人々は、イノベーションを敵対視してしまう。

第5章 なぜ、「現場」を上手に活用できないのか?
現場活用が下手。中央部と現場を結び付ける必要性。

14 司令部が「現場の能力」を活かせない
組織運営の失敗に関する以下の視点。

①上層部が現場を蔑視する
 机上の空論に近い作戦立案
②上層部が現場の人間の意見を採用しない
 
権威主義や無理解は一方的な独断による指示を生む。意見交換やフィードバックを重視する必要がある。

15 現場を活性化する仕組みがない
合衆国艦隊司令長官/作戦部長 アーネスト・キング元帥が中央の作戦部員と最前線の要因を一年前後で交代させた事例について。最前線の緊迫感を中央部に伝播する。

有能な人間をフル活用し、優秀性を証明した少数の者に重要な仕事を集中させる。

日本軍は上層部が固定化していたため、教条主義や同一パターンの作戦、現場の意見が活かせない等の問題が発生した?

16 不適切な人事は組織の敗北につながる
米軍がガタルカナル作戦において、極度に悲観的だったフランク・フレッチャー提督とハルゼーと交代させた話について。評価制度が有効に機能する事で有能な人間が力を発揮する。

第6章 なぜ「真のリーダーシップ」が存在しないのか?
環境変化を乗り越えるためにリーダーが行うべき事について。

17 自分の目と耳で確認しないと脚色された情報しか入らない
珊瑚海海戦の後で、米軍が生き残りの兵士から情報収集した話。激戦地は新たな戦略(指標)が生まれる場であると考える。

1960年代に、ハロルド・ジェニーンが指摘したピラミッド型組織の危険性。

①縄張り主義、派閥主義によって、自分の義務と責任以外に
 無関心になる
②重要な情報が組織内で要約され、概略しか上層部に届かない

現場を重視する事で正確な情報を入手する。

18 リーダーこそが組織の限界をつくる
機会を潰す人間の特徴。

①自分が信じたい事を補強する事実だけ見る
②他人の能力を信じない
③階級の上下を超えて他社の視点を活用しない

一方通行型のリーダーシップは組織内に内在する才能を活かせない。

19 間違った「勝利の条件」を組織に強要する
達成すべき指標が誤っている場合、集団に混乱が生じる。

20 居心地の良さが、問題解決能力を破壊する
自己革新型組織の原則は、安定した均衡状態への変化である。

①客観的環境を主観的に再構成するリーダーの洞察力
②異質な情報・知識の交流
③抜擢等による権力構造の均衡破壊

居心地の良さとは正反対の、成果を獲得するための緊張感を維持出来る不均衡を生み出す組織が生き残るとしている。認めたくない問題を直視する覚悟。

第7章 なぜ「集団の空気」に支配されるのか?
思考の集団感染等について。

21 場の「空気」が白を黒に変える
空気の醸成によって、問題の全体像と主張の影響の比率を考慮する事を止めてしまい、一個所から類推を拡大し、一つの正論で結論全体を決めてしまう。

体験的学習の文化・習慣によって「何が正しくて間違っているか」を論じる基準がなく、一つの正論によって関係の薄い全体像まで同じ結論であると誤認してしまう?

体験的学習の延長線上にある「連想」によって全体像を大幅に誤認してしまう。影響比率に注意すべき。

22 都合の悪い情報を無視しても問題自体は消えない
方向転換を妨げる要素について。

①多くの犠牲を払ったプロジェクトは撤退困難
②未解決心理的苦痛からの逃避
 集団内で合意されている事項を議論する事は心理的苦痛を伴う
③建設的議論を封じる人事制度
 異論をさしはさむ人物の左遷等
④幻想を共有する
 集団の和を尊重する場合、安全や採算性よりも個人的配慮が
 重視されてしまう

23 リスクを隠すと悲劇は増大する
リスクを隠し、万一を想定した計画(コンティンジェンシー・プラン)を軽視する危険。希望的仮定が一部でも狂うと惨状が生じる。

リスクを周知する事で具体的管理が可能になる。

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発達障害のある子の「行動問題」解決ケーススタディ

読んだ本の感想。

小笠原恵編著。2010年4月15日発行。



第1章 人が行う行動の理由を探る
問題行動を分析するために「ABC分析」を使用する。

STEP1:
状況を、①切っ掛け(Antecedent)②行動(Behabior)③結果・応対(Consequence)の3つに整理する。この時、推測や印象、解釈は記述せず、具体的で客観的な事実を記述する。

STEP2:
問題行動を起こした人間の気持ちを推測し、書き出す。気持ちは一つに特定せず、思いつく限り書き出す。
行動の形態を「反応トポグラフィー」、行動の目的を「機能」と呼ぶ。違う行動であっても同一の目的から発生している場合があり、行動の「機能」に対応した解決策を探る必要がある。

STEP3:
問題行動を起こした人間の気持ち候補の中から、切っ掛けと結果に対応しない候補をはじく。切っ掛けと結果は行動によって因果関係を結んでいる(行動の随伴性)。

行動問題の生起要因に関する情報を収集する機能的アセスメントは以下の3種類。

①インタビュー等による聞き取り
②直接観察・記録
③切っ掛け、結果と行動の随伴関係を実験的に統制し、
 行動の生起頻度を比較する

課題分析:
複雑な行動であっても細かな具体的行動を順番に行う事で成り立っている。具体的行動(行動要素)を系統的に連鎖させていく行動連鎖によって行動は成り立つ。
行動を細かい具体的行動に分けて考える事を課題分析と呼ぶ。複雑な行動が達成出来ない原因を特定出来た場合、複雑な行動を実施出来るかもしれない。

第2章 生活を豊かにするアプローチ
第1節 上手なきっかけのつくり方
クラスメートを殴る生徒に関する行動分析。悪口や身体接触を一時的にでも抑止出来る事が、殴る行動を維持させている主な原因と推測する。よって注意や視覚的指示は無効であった。

殴る行動を他の方法に置き換える事を提案。習慣化する事も大切。

プロンプト:
指導する時に使用する手掛かり(指差し、声掛け等)。適切な行動が発生する確率を高める補助的な刺激。

フェイディング:
自発的行動が出来るようにプロンプトを減らしていく事。プロンプトの内容を間接的なものに変化させていく。

以下のように考える?

・身体的刺激→お手本を見せる→視覚的指示→言語による指示
・プロンプトの提示タイミングを遅くする
・間接的な刺激に切り替える

機能的コミュニケーション訓練:
問題行動の原因を探り、別の行動に切り替える。例えば、先輩と話す切っ掛けを作るために仕事上のミスをする人間に対し、他の方法で先輩と話す切っ掛けを提示する事で問題行動を起こさないようにする。

問題行動を起こさなければ実行出来ないような行動を提示する方法もある。

第2節 行動の理由に適合した対応方法
床に寝そべって、クラスメートの足を引っかける子供への対処。

ABC分析や気持の推測により、周囲の注目を集める事が目的であると推測?苦手な授業をボイコットする目的もある?

対策として目標を問題行動を起こす子供に提示する。提示する目標のポイントは以下の通り。

①行動型の目標
「◎◎をしてはならない」という目標だと、何をすれば良いのか分からなくなる。何をすれば良いのか分かるような目標にする。
②具体的な目標
数値化可能で、誰でも同じ行動を観察可能であり、細かい行動に分けられる目標を提示する。
③達成可能な目標
達成出来るまでに時間がかかる目標だと達成されたのか曖昧になる。
④少ない目標
目標の数は1~2とする。

行動の結果操作:
良い行動をした時に褒めるようする。罰は行動を消去するが、報酬は行動を増加させる事が出来る?

第3節 行動問題を起こさない環境のつくり方
教室の電灯を消してしまう子供への対処。

電灯のスイッチから離れた場所に座らせたり、自由時間に遊びや手伝いをさせる等の対応。

状況事象:
人間の行動は、直前にある出来事や直後に起こる結果に影響される。状況を操作する事で問題行動を減らす事が出来る。

第4節 自分の行動のマネジメント
授業中にじっとしていられない子供への対処。

説明を短くして、一つ終わるたびに、解った人に挙手して貰う、ノートに板書を書き写す機会を多く作る等の講義方法の変更を採用する。

セルフマネジメント:
自分で目標を設定し、達成出来るように行動を管理する事。
以下の方法がある。

自己教示:目標とする行動が達成出来るような状況を作る
       (目覚まし時計のセットや、すべき事をメモする等)
自己監視:目標とする行動が出来たか記録する事
自己評価:目標とする行動基準と自分の行動を比較する
自己強化:目標とする行動が出来た時に、自分に御褒美を与える事

問題行動を起こす人間と周囲が、困っている行動と目標について話し合う事で自己管理による解決策を模索可能。

第5節 子供をやる気にさせる手立て
問題行動を起こす人間の気持ちを推測する際に、周囲の環境や対応等の客観的な記述にする事で、内部に原因を求める事無く、具体的な環境操作による解決策を可能にする?

動機付けが低い原因の候補は以下の通り?

①課題の好み
②御褒美の価値
③課題遂行に要する負担
④課題に対する飽和(飽きている)
⑤身体的疲労や生理的状態

指導者が一方的に提示するよりも、作業者が自ら決定した方が動機付けが高まる。

第3章 包括的なアプローチ
動きの停止や儀礼的な行動について。

周囲の介助が助長している?こうした解釈が非常に多い。他の考え方も出来るのではないか?

問題行動を起こさずに目的を達成する方法を教える。

従来は、問題行動を減らす事に重点を当てたアプローチが多く見られた。場当たり的な制止や抑止、嫌悪な刺激の提示等の強制的な介入。

近年では、行動問題の生起について仮説を構築し、多様な介入を含む解決策が志向されている?

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裁くのは誰か?

以下のコメントがありました。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1536.html#comment268

正直、このコメントに回答すべきかは迷いました。ともかくコメントを読んで考えた事を書いてみます。内容は支離滅裂だと思います。。次からは回答しないかもしれないです。

発達障害という概念を有効活用するとは、周囲や本人が余計なエネルギーや時間を使用しないようにするという意味です。自らが社会的リスクを抱え込んでいる事を意識するべきです。

職場に身体的障害者や病人がいた場合、医師等の専門家の助言を得た上で、障害者雇用の対象にするなり転職を促す事が出来るはずです。

同様に、職場に発達障害という診断を受けた人間がいるのであり、周囲が膨大なエネルギーを浪費させられているのならば、社会的なサポートが必要になります。

現状は、社会的なサポートが未整備な状態で、社会的責任のみが圧し掛かる事が問題です。裁く者が裁かれる立場になった時、善悪は逆転します。

****************

個人の経験から言うと、そうした有効活用は困難であると思います。

以前の職場で発達障害の話を診断結果を添えて説明した時に、以下のような事を言われました。

「盛大な言い訳をしているようだな。そうやあって言い訳をしている時はまともな日本語を喋る事が出来るのだから、仕事の時もまともな日本語を喋る事が出来るはずだ」

その上で、僕に行われた対処は以下のようなものでした。

①資料作り
教えると考えなくなるので、何も教えない状態で仕事用の資料を作成させる。作成された資料を検証し、間違った内容があれば、何を根拠に資料を作成したのか細かく追及し、誤りの原因を探る。

②メール作成
僕がメールを送信する場合、送信する前に課員全員にメールを送信し添削する。課員全員が了承するまでメールの文章を再作成させる。

③持ち物検査
定期的に僕の持ち物をチェックする。

④スケジュール管理
一日の行動を全て事前に申告し、且つ、一日の終わりに当日中の行動を全て報告する。作成した資料は全て周囲の人間に提出し、チェックを受ける。

上記は、周囲の人間が経験的に修得した僕への対処方法です。その正しさを課員全員が確信していたはずです。結果的に僕は鬱病で休職する事になります。

その際に、精神科医が僕の上司に行った質問は以下のようなものです。

1.発達障害者であると本人に告げられながら、対処方法について
  医師の助言を受けなかった理由は何か?
2.医学的に根拠の無い管理をしている。
  上手くいかないと思っていたなら、専門機関に相談するなり、
  障害者雇用の対象にするなりの対処をしなかった理由は何か?
3.新型鬱を疑っているようだが、医師との面談を拒否する理由は何か?

僕の上司は医師の質問に答えられなかったそうです。僕の存在が迷惑である事は自明であり正しい認識です。それなのに、そうした主張をする事が出来ない。上司の「正義」は司法や医師には通用しない「正義」だったからです。

善悪は変動する。僕達が確信している「正義」は、状況次第で「正義」では無くなってしまいます。

****************

多分、周囲に発達障害者が存在する人達は、自分が被害者であると思っている。それは正しい。自分が発達障害者に対して行っている事は正当な行為であると確信している。それも正しい。

「正義」は経験に裏打ちされ、論理的に正しい行為であり、周囲の人間達も賛同している。

しかし、その「正義」は司法や一般常識には通用しない「正義」であるかもしれない。そして、あなたの論理は医師に通用しないかもしれない。周囲の人間は趨勢が変わるや全ての責任を、あなたに押し付けるかもしれない。

僕のような人間と関わる事はそうした危険性を抱え込む事であるのかもしれません。

『発達障害』という概念は、社会に存在する迷惑な人間に立ち向かう事を可能にした。

本を読み、専門機関の助言を仰ぎ、対策を練る事が出来る。

耐え難いほどに不快であるならば、障害者認定等により権利を制限し、必要とあらば遠ざける事が出来る。

そうした自由の代償に、説明責任や結果責任が伴う事になる。

取りあえず、僕には対策を練ったり、遠ざけるための努力は出来ません。そして、多くの人間にも努力は出来ないと思っています。仮に改善を志したところで、それが無謀な試みである事が分かるだけです。

心臓病で苦しんでいる人がいると仮定します。本を読んだり、医師の助言を得たところで、気休めにもなりません。障害者認定や転職の促進も根本的な解決にはなりません。立ち向かう事が出来ても、成功する可能性は低いはずです。確実に失敗すると思いながらも、取り組むしかない。

発達障害も同じような問題のはずですが、人格の問題と誤認されるため、容易く対処出来ると思われてしまう。

それなので、今後、数十年をかけて社会的に何らかの対策が確立されている事を望んでいます。長い時間をかける問題であるはずです。

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生活のリズムが乱れている

精神科医と面談。

仕事上のストレスについて相談する。

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指導に関して考える事

関連する本の発達障害者への指導に関する部分を抜き出して読んでいると、指導する事自体の危険性を意識してしまう。

専門機関で本人が自発的に取り組むべきだと思う。

関わる事で良くない心的状態に陥る危険性がある。こうした事はどうすれば良いのか?

*************

以下は、ADHD(注意欠如/多動性障害)の主症状。

・注意の持続困難
 順序立てる事や計画立案の困難、集中出来ない。
・活動性が高い
 静止出来ない。
・強い衝動性
 
取り組みとしては、中枢神経刺激剤等による薬物療法が第一の選択肢であり、認知行動療法との併用が望まれる。

問題行動への対処は以下の通り。

①計画性の欠如について
カレンダーや、やる事リストを使用する。課題を小さな段階に分割する。

②注意散漫について
自分が集中力を維持出来る時間を計測しておく。タイマーや忘れ物防止のメモ等を使用する。

用事を書きとめる際には紙きれ等の無くし易い媒体で無く、ノート等を使用する。ノートやカレンダーの保管方法、常に使用する事を忘れない方法、やる事リストを常に意識する方法は事前に考えておく。

◎書類整理について
整理整頓が苦手である場合、事前に保管システムを考えておく。
 ・書類用トレー、箱等を用意しておき、書類や物の性質毎に
  しまっておく場所を決めておく。
 ・書類等を保管する際のルールを決めておく(保存期間等)。
 ・書類用トレーや箱を定期的にチェックする。

⇒整理整頓のルールが有効に機能しない場合、能力以上に複雑なシステムを構築している可能性有り。

期限が近づくまで書類の処理をしない傾向がある場合、予め書類処理の時間帯を決めておき、纏めて処理するようにする。

◎注意力持続訓練について
以下の手順で自分の注意が持続する時間を知る。

1.ストップウォッチを用意する
2.仕事上の課題等を実施する
3.課題とは関係無い事を考えてしまう場合、ノートに書き留める
4.ノートに書き留めた事項の優先順位が低い場合、課題を続行する
5.上記を通して、ストップウォッチにて自分の集中力持続時間を知る

*************

基本的には、自分の性質を知る事が重要なのだと思う。自分の性質を知った上で環境構築を行う。

・課題を細かく分割し、優先順位をつけるためのノート
・約束事を忘れないためのカレンダー
・取り決めておくべき整理整頓のルール

自らの注意持続時間を計測した上で、注意力を逸らす対象を無くす。

難しいと思うのは習慣化とルール改善のバランスだと思う。どのような解決策も最初は出来ない。習慣化する必要がある。一方で自分の能力上、採用不可な解決策なのかもしれない。この辺りの見極めが難しいと感じる。

*************

基本的な思想は学べても、具体的な解決策は本人が考えるしかない。周囲の人間が関与しようにも、相当に覚悟がいる。対象となる人物に特別な才能があり、且つ、面倒を見る人間が有能である場合しか有効に機能しないと思う。

こうすれば上手くいくという手段を探したい。

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発達障害者への指導について

2014年7月19日に以下のコメントがありました。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1136.html#comment266

以下、勝手な事を書かせて頂きます。不愉快な思いをした場合、すみません。

コメント主に対しての回答としては、何とも言えない状態です。僕も同じ立場であれば、同じ選択をすると思うからです。一方では、発達障害という概念を有効活用出来ていないとも思います。

それは、個人の力では対応しきれない問題だと思うので社会全体としての対応が必要であると思っています。

◎発達障害とはどういう事か?
発達障害について、難しいのは『発達障害』とはどのような状態であるかを明確に定義出来ない事にあると思います。

多くの人間が『発達障害』を理解していると思い込んでいる。彼等は、『発達障害』という概念を参照しているつもりで『人格』という概念を参照しており、それに偏見を付与している

そう考えた場合、ある意味では視覚障害者への対応は、発達障害者より簡単だと言えます。目が見えない。そうした原因から何が発生するかを予想出来るし、対処方法も考える事が出来る。

しかし、発達障害の場合、何が原因で何が発生するかを経験的に類推するしかないので対処療法になってしまいがちです。

将来的には抜本的な対処が出来るはず。僕が好きなのは、以下の記事に書いた『知性誕生』の4章に記載されている話です。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-255.html

口頭での指示通りには行動し難い人がいる。書面での指示に切り替えると、指示通りに行動出来るようになる。

無能者とされている人間でも、適応出来るような環境構築によって才能を発揮出来る可能性があります。

◎無自覚なリスクについて
現実問題としては、諦めるしかないのかもしれません。残念だけれど、個人レベルで考えれば正しい選択だと思います。しかし、より大きなレベルで考えると何らかの対処が必要です。

その理由は以下の2点です。

①無自覚な犯罪者
僕の場合で考えると、関わる事によるリスクは判断が歪む事であると思います。存在するだけで周囲の思考を歪ませる人間は実在すると思っています。

以下の記事は御参考です。こうした事が僕の周囲で日常的に発生します。人間の善悪は状況に大きく左右されます。特定サークルの人間達が確信している正義は、外部には通用しないかもしれない。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-862.html

コメントを読んだ印象としては、コメント主は関連する書籍を読んだり、専門家への相談をしていないと思います。本を読んでも専門家の意見を聞いても明確な解決策は無いはずです。

しかし、無自覚的に大きなリスクを冒している可能性があります。

1.周囲の人間との会話内容が、特定人物の悪口ばかりになっている。
2.休日等でも、嫌いな人間の事ばかり考えている。
3.自分は無能者ために尽くしていると思っている。
4.職場に無能者のための特別ルールがある。
5.常に見張っていないと何をしでかすか分からない人間がいる。

上記のどれか一つでも当て嵌まっていた場合、相当に危険な状態です。その場合は専門機関に相談するべきです。

②社会的な変化
より大きな社会の変化として人手不足が常態化していくはずです。発達障害者でなくとも高齢者や外国人等を戦力化する事を考えるしかない。

また、社会保障制度の形骸化から多くの人は高齢者になっても働き続ける事が予想されます。

このブログを読んでいる人の大半は70歳、80歳になっても仕事をしている可能性が高く、その仕事は現在の経験や技能とは無関係である可能性が高いです。

成人以降の人間の筋力は年率1%ずつ衰える?頭脳も変化し、外見は醜くなります。ほとんどの人間は人生の大部分を衰えた状態で過します。

鍛錬や克己心、周囲の理解等による解決策は現実的でない。社会システムや社会思想自体を数十年をかけて改善していくはずです。

発達障害者の戦力化は労多く功少なく、実施する事によって奇妙なリスクを抱え込んでしまうかもしれません。それでも誰もが何らかの形で取り組まなくてはいけないのではないか?

何故なら、誰もが無能者になってしまうのだから。

****************

以上、思いつくままに勝手な事を書きました。

明日も同じテーマで書いてみようと思います。

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連休が終わる

特に何かをした訳ではない。

人生の縮小版だと思う。

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共感する女脳、システム化する男脳

読んだ本の感想。

サイモン・バロン=コーエン著。2005(平成17)年4月25日 第1刷発行。



以下は、「男女の脳の違い」に関する講習会に参加した時の記事。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-399.html

第1章 男性型の脳と女性型の脳
男性の脳(空間把握能力に優れる)と女性の脳(言語能力に優れる)には、傾向として差異があるという説。

共感:
他者の思考等に適切な感情を催す傾向。他者の感情が引き金となり、自らの感情が喚起される。

システム化:
パターンを支配する規則を探り出そうとする傾向。システムを構築しようとする傾向。

物事の動きを理解し、予測するにはシステム化が適しているが、人間の行動や感情は一定の法則に従うほど規則的になっていない。システム化では微妙な感情を予測出来ない。

男女の区分けは、統計的な平均値の問題であり、ステレオタイプ化は出来ない。

第2章 男の子・女の子
2人の兄妹に関する記述。兄は物に興味を示し情報を集める。妹は人間に興味を示し人間関係を構築する。

男性:
物理的手段に訴える事が多い。自己中心的に振る舞う傾向が強く、周囲が見え難い。一定のルールに従う活動に興味を示す。

女性:
手段として言語を使用し、交渉や説得を重んじる。公正さを重んじて、利己的な欲求を満たす場合にも相手が譲歩するように仕向ける。

女性は6歳になると99%の割合で人形遊びをするが、男性は17%である。人形遊びはルールに従う遊びとは正反対であり情緒的な関係を構築する。「ごっこ遊び」は共感傾向を観測する機会であるが、女性が役割りを分担するグループでの遊びをするのに対し、男性は一人で遊ぶ事が多い。その目的は殺すか殺されるしかない敵を倒す事である場合が多い。

遊びの目的が相手に共感する事であるか、勝つ事であるかが男女の傾向的な違いと言える?男性の場合は一人で戦う自分中心の話を好むが、女性は友人や家族との話を好む?

男性は、女性よりも相手が敵意を持っていると勘違いする例が多いらしい。

第3章 共感とは何か
共感とは、無意識的に他者の感情と自分を同調させる事である。共感によって他者の気持ちの原因や変化を感じ取り、気配りする事が出来る。

共感には以下の2つの構成要素がある。

①認知的要素
相手の立場になって考える。脱中心化。他者の行動や心の状態を予測する。
②感情的要素
他者の感情に合わせて適切な感情を催す。同情。自らの反応が引き起こされる。

共感の認知的要素は、以下のM表象で表現出来るとする。

・動作主―態度―主題

⇒具体例は、ジョン―思う―サラは美しい

感情的要素は上記を用いて、以下のように表現出来る。

・主体―感情(動作主―態度―主題)

⇒具体例は、
 ジェイン―心配している(ジョン―悲しんでいる―母親が死んだ)

感情は、動作主を観察している主体の感情を指す。()内で囲んだ認知的要素によって引き起こされる感情である。

第4章 共感にすぐれた女性型の脳
女性は男性よりも心の理論が早く発達し、気遣いを重視するとしている。相手に尽くす関係や相互に利益が得られる関係を好む。平等な関係を大切にする。肉体的な特徴よりも個性や情緒的な側面を重視する傾向。

人類学者 リッチ・サヴィン・ウィリアムズの実験:
男女別に子供達をサマーキャンプに参加させ、集団内の様子を観測する。
男女共に集団内の序列を決めようとする。男の児童は、弱者を痛めつける事によって上位に位置しようとする。女の児童の場合は、良い人という印象を与えて友人関係を確立する事を重視する。

女の児童が序列を決める場合、腕力ではなく無視や噂話等の間接的な形式を多用する事が多い。意地悪だと思われると序列が低下するため、他者との親密さを損なわないようにしながら高い地位を獲得しようとする。

男性の場合、弱者が確定すると一斉に他のメンバーも襲いかかり、最下位を確定しようとする。誰もが上位を得ようと機会を伺うため、序列は確定しない。

女性の場合、確定した権力者を受け入れ、尊重する事が多い。御世辞を言ったり機嫌を取ろうとする。男性とは違い小規模のグループに細分化し、競争意識は働き難い。男性の場合は小グループが競い合いを続ける。

⇒女性は序列を上げるために共感を活用し、男性は共感が働かないようにして序列を上げようとする。他者を痛めつける場合には共感は障害となる。

新参者がグループに入る場合、女性の場合は新しく加わるグループの様子を眺めるが、男性の場合は自分に注意を向けさせ主導権を握ろうとする。受け入れ側の対応としては、女性の方が新参者に親切な傾向がある。

以下は、男女の人間関係の違い。

①一対一
女性は一対一の親密な関係を好む傾向がある。互いが利益を得て、親密さを表現したがる。

②関係維持
女性は友人同士の関係が上手くいくかを気にする傾向がある。自分の秘密を教えたり、心配や苦手を打ち明ける。男性と違い、体に触れ合う事が多い。

男性の場合、一緒に活動するグループに入る事で関係を構築し、競争に勝つ事が重要であるが、女性の場合、感情的な繋がりを重視する。男性が高い順位を獲得する場合には、攻撃性を見せる以外に、一緒に行う活動に高い技能を見せる必要がある。

男性は携わる活動によっては大きいグループを構築するが、女性はネットワーク状の人間関係を築く事はあるが、少人数のグループを構築する傾向がある。

男性はグループに属する事で恩恵を受け、グループ内での地位を守る事を重視する点で自己中心的な社会的態度を示すと言える。女性は相互に満足が得られるような友人関係を構築しようとする。

女性は協力的な話し方をするとされ、相手の意見に同意する事が多い?同意出来ない場合には、断定を避けて疑問文を用いて表現を和らげようとする。男性の場合は自分と異なる意見には反対する傾向がある?

⇒男性の場合、絶対的な事実が存在し、自分が事実を把握可能という前提がある?女性の場合、異なる見方がある事を前提にしている?

幼児期の男性が独語的談話(自分の視点しか話さない話し方)を良く用いるが、幼児期の女性は対話的談話(相手の希望を取り入れようとする)を良く用いる?自分の知識や地位を誇示しようとする男性に対し、女性は親密さを築こうとする?

イェール大学 ベネット・シェイウィッツの研究:
言語を用いる際のブローカ野を含む特定領域の男女差の研究。一対の単語を読み、韻を踏むか解答する場合、女性の50%は左右の前頭葉でブローカ野が活性化するが、男性は左半球のブローカー野しか活性化しなかった。女性の方が言語能力が高い事の裏付け?

第5章 システム化とは何か
システム化 = システムを理解したり構築しようとする衝動。システムとは、入力―作用―出力という関係で表現可能な規則に従う全てを指す。

システム化を行うには、対象の様々な要素を分析し、各要素を変化せる事で生じる結果を詳しく観察する。観察を繰り返す内にシステムを支配する規則を理解する。

システム化には細かい要素を観測する眼力が重要であるし、対象となるシステムが限定可能で一つに確定可能な結果を生じ、規則性を持つ前提が必要である。

システム化によって外部を操作する力を獲得出来る。

第6章 システム化にすぐれた男性型の脳
男性は、力や競争を重視する。自分が社会階層というシステムのどこに位置するかに価値を置く。

男性は、集団になると序列を決めようとする。AはBよりも強く、BはCよりも強い、よってAはCよりも強い。こうした論理に基づいたシステムによって社会を構成する。

序列を決める戦いに勝つためには、思いやりよりも自分の感情や印象を大切にする事が重要である。高い共感性は序列を上げるための障害となる。男性は、他者に下位を感じさせても何とも思わない。自分の地位が高い事を喜ぶとしている。

*************

文化的背景に関係無く、工学や建築等に関連する職業には男性が就く場合が多い。大学適性試験の数学問題(SAT-M)では男性は平均して女性より50点高い成績を出す。成績上位者では男女差がはっきりし、800点満点で500点のグループでは男女差が2:1で、600点のグループでは6:1、700点のグループでは7:1になる。

以下のテストにおける男女差について。システムを理解する能力以外に、本質に関わらない要素を無視し、本質に細かく注意を向ける能力が測定される。男性は平均的に、対象から特定の特徴を探し出す脳量に秀でているとしている。

以下の記事で書いた「知性誕生」に同じような記述があった。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-255.html

①水位推測テスト:
被験者に傾けた瓶を見せ、水位を推測して貰う。女性には、水面を表す線を瓶の傾きと垂直に描く傾向がある。

②ロッド・フレーム・テスト:
被験者に長方形のフレームの立体モデルを見せる。回転するフレーム内には光る棒(ロッド)があり、被験者にロッドが垂直になるようにフレームを置かせる。
ロッドの置き方がフレームの傾きに影響される場合、場依存型(決断に際して周囲の環境から影響を受け易い)と判断される。女性には場依存型が多い。

③埋め込み図形テスト:
単純な図形を複雑な図形の中から探して貰う。男性は女性よりも早く図形を見つけ出す事が出来る。
⇒複雑な模様から単純な規則を見つけ出す能力 = システム化する力が測定される。

④心的回転テスト:
2つの図形を提示し、一方が一方を回転移動させたのか、鏡に映したように面対称になったのかを問う。入力に作用(回転)を及ぼして出力を予測する能力が問われる。男性の方が正答率が高い傾向がある。

地図を読む能力もシステム化の一例であるが、男女が地図を描くと以下の相違点が傾向としてあるらしい。

男性(方角を利用する戦略):
方角やルート、道路を強調する。空間を幾何学的システムとして把握し、道路やルートをシステムとして考える。相対的な位置関係を再現する。

女性(目印を利用する戦略):
目印となるポイントを強調する。目印や通りの名前等を男性よりも正確に記憶する傾向があり、記憶力で劣っている訳ではない。言語的に地形を記憶する。

⇒システム化する傾向は球技にも影響するとしており、目標を定めて投擲する行為は男性の方が正確に行う事が出来るとしている。

ペルー北部 アグアルナ族:
100種類の標本を分類して貰う。アグアルナ族の男性の基準は西欧の生物学者の基準に近く、多くの下位区分を持つために細かい差異で区分け可能で一貫性が高いとしている。
他の文化を持つ部族でも、男性は分類に複雑な基準を採用する傾向がある。女性の場合は形態学的な特徴(色や形)で分類するが、男性は関連する特徴(生息地、食物、人間との関わり方)を分類基準とする傾向がある。

同じような話が「木を見る西洋人 森を見る東洋人」に記載されていた。西洋人と東洋人の違いに関する記述だったけれど、男女差も存在する?

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-722.html

第7章 文化の影響
性別による固定観念等による影響について。文化によって性差が決定するという説には一定の根拠があるが、生物学的要因の方が説得力があるとしている?

第8章 生物学的要因
ラットや猿を用いた実験から。
霊長類は幼い時から、雄の方に取っ組み合いをする傾向がある。他人の感情に配慮するより、自分を誇示する欲求が強い。雌は平均して赤ん坊に興味を示す傾向がある。

ラットを用いた実験では、雄の方が空間把握能力が高く、迷路を早く抜ける傾向がある。空間を把握する場合、目印を使う戦略は応用が利かない。「A地点を右へ曲がる」では、常に同じ方向からA地点に向かわなくてはならない。システム化した場合、「A地点がB地点の右にあるなら、180度回転した場合、A地点はB地点の左に位置する」のように系統だった規則を見出す事が可能。

テストステロン:
男性ホルモン(アンドロゲン)の一種で遺伝子型・生殖腺が男性なら睾丸から、遺伝子型・生殖腺が女性なら副腎から分泌される。男女の行動傾向に影響が大きい?胎児期のテストステロンが体の右半分の成長(大脳右半球)の成長を促進させる?

そのため、男性は右足、右の睾丸が左側よりも大きく、女性は左足、左の乳房、左の卵巣が右側よりも大きい傾向があるという研究がある?

左側が大きい人の方が言語テストで高い成績を出す?

男性の発達過程でテストステロンの分泌量が高まる時期は以下の3回。

①妊娠八週目~二十四週目の胎児期
②生後五カ月頃
③思春期

性ホルモンは脳に重大な影響を及ぼすらしい。男性から女性への性転換者は、間接的な攻撃性(女性的)な傾向を見せるとされる。

胎児期のテストステロン値が高い場合、人間関係を築く能力が低く、興味が限定される。胎児期のテストステロン値が低い場合、言語能力が高く、人間関係を築く能力が高くなる?

********

言語処理の左右差には性別による違いがある。男性は右耳で聞いた情報の方を正確に聴き取れる度合いが高い。女性は言語処理に対して右脳も利用しているから、言語能力が高く、そのために空間把握に右脳を使用出来ない可能性がある。脳に損傷を受けた女性は損傷が左右のどちらにあっても言語テストの結果に違いは無いが、男性は左半球損傷の場合、失語症になる確率が高いという研究がある。

第9章 男性型の脳と女性型の脳はどう進化してきたか
男性的なシステム化は、道具の製作や利用、狩猟や追跡に有利であり、女性的な共感は仲間作りや子育てに有用であるという話。

社会的地位はシステムの一種であり、システム化する能力の高い人物は全てを把握し、適切な情報を素早く評価して決断出来るように見える。子孫を残す確率は社会的地位の高い男性ほど高く、共感傾向の低い方が他者を傷つける事に抵抗が少ないため、序列が高くなる可能性が高い。

反対に共感する能力に秀でていれば、安定した人間関係を構築出来る。

一方は物事を予測して操作する事に適応し、他方は人間社会で生き抜く事に適応している。それはトレードオフであり、両方に秀でる事は出来ない?

システム化と共感の両方に秀でる脳が多く見られないのは、共感とシステム化がゼロサムの関係にあるからかもしれない。

第10章 自閉症―極端な男性型の脳
自閉症は、男性脳の極端なケースであるという説。自分で解決しようし、他者が何か知っているとは考えない。規則性を見出す事に夢中になり、細部に集中するため周辺情報が入らない。

法則を知る事で結果を予測出来ると考える。感情は確実に予期出来ないため、興味の対象外である。

自閉症者は、他者の感情や思考、行動を理解・予測する事が難しいが、細部に注意し細かな相違を区別する事が出来るとしている。そのため、社会生活に参加する場合、予測可能性や画一性を周囲に強要する事がある。有限性、正確性、予測可能性を持つシステムを好む。

自閉症者やアスペルガー者は自らの環境を操作したいという欲求に突き動かされている人々と考える。そうした人々と付き合うには、彼等のルールを一方的に守るしかない?

第11章 ある数学者の場合
英国の数学者 リチャード・ボーチャーズの話。アスペルガー者の特徴を持つが、フィールズ賞を受賞した数学者である。「目から心的状態を読み取る」テストでは、平均36問中30問正解のところ、25問正解。共感指数(EQ)測定結果では、平均値が80点中40点のところ、12点、友人関係質問リスト(FQ)では平均値が135点中80点のところ、55点。

自閉症スペクトラム指数は50点中32点でアスペルガー者と同等である。そしてシステム化指数(SQ)は80点中41点で、平均値の27点を大幅に上回る。

リチャードは数学的才能のために、社会的に特異な行動を許容して貰える例外と言える。

他に、トランジスタを発明したウィリアム・ショックレー(優生学思想に基づき、知能指数100以下の人間は不妊手術を受けるべきとした?)等の共感性の低い貢献者の存在。

物理学は、興味の幅が狭く、一度に一つの事しか考えられずない人間に適性があるという研究。自分は正しく、他の人間は間違っているという横柄さが研究に必要とされる?物理学者 ポール・ディラックの例。

古代クレタ文字を解読したマイケル・ヴェントリスも極端な男性脳の持ち主と推測される?

ハンス・アスペルガーは、知能が損なわれていない自閉症者は職業人として成功する可能性が高いとしている?抽象的内容を扱い、専門性が高く、学術的な職業に向いている?

科学や芸術には自閉症的な要素が不可欠なのかもしれない。

第12章 極端な女性型の脳―未知なる領域
極端な女性脳を持つ人間は存在するのか?著者は、理論的には推測出来るが、実在するかは定かでないとしている?

共感とシステム化に関する3つの問題。

①モデル化
平均的な男性と女性の脳の差異は全て共感とシステム化に還元可能か?2つのプロセスは、別のプロセスの構成要素であるかもしれない。

システム化―厳密さや詳細な注意力が必要とされ、
      原則に従い、状況に依存しない。
共感―不正確を伴い、大きな枠組みに注意する必要がある。
   状況に依存し、法則に頼る事が出来ない。

共感とシステム化は、一つの能力を別の側面から捉えた認識である可能性がある。

②自閉症の心
自閉症者は実行機能(先を見通した行動や注意の切り替え、衝動的な行動の抑制等)に障害を持つとされる。実行機能障害は、システム化能力の強さと矛盾しないか?自閉症の他にも男性に多い脳障害は存在し、自閉症を超男性脳と考える事は正しいのか?

自閉症を共感とシステム化のモデルで把握する事は可能なのか?

③社会の責任―介入すべきか
医師が科学的処置によって胎児の脳の発達に介入する事は正しいのか?

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脳のワーキングメモリを鍛える!

読んだ本の感想。

トレーシー・アロウェイ、ロス・アロウェイ著。
2013(平成25)年12月20日 第1刷発行。



未だに脳の研究は発展途上なのだと思った。この本を読んでも脳の機能や改善方法は確定しない。

第1部 ワーキングメモリの可能性
ワーキングメモリ:
意識して情報を処理する能力。特定の情報に集中し、操作し、扱い易く変える事が出来る。短期間の情報保持だけでなく、長期記憶との照合等により、情報を役立つ形式に変換出来る。
優先順位をつけたり、不要な情報を遮断したり、動機付けしたり等、ワーキングメモリは様々な用途に使用出来る。

ADHDや読字障害等との関連もある?IQよりも児童の学習成績との関連性が高いらしい。

P162~P165に、イリノイ大学やボバース記念病院等によるランニングによるワーキングメモリ改善の研究が記載されている。1キロを7分弱で走るランニングは前頭前皮質のヘモグロビン量を上昇させ、前頭前皮質を活性化させるらしい。裸足で走る事が有効と書いてあったけど、それは検証されているのかな?

第2部 ワーキングメモリを改善する
本の中では、ワーキングメモリは乳幼児期から20代を通じて発達し、30代でピークに達すると書いてあった。40代からワーキングメモリは衰え始め、補うために高齢者は若者よりも広範な脳部位を使用するようになるらしい。

年齢ワーキングメモリが扱える指示の数
5歳~6歳2
7歳~9歳3
10歳~12歳4
13歳~15歳5
16歳~30代6
40代5
50代4
60代~70代3


以下は、ワーキングメモリを活用するテクニック?

①コードブレーカー
問題解決のための手順を長期記憶に保存し、ワーキングメモリの負担を減らす。例えば、6×6 = 36という計算結果を暗記しておけば、計算に必要なワーキングメモリの負担を減らす事が出来る。

②ブートストラッピング
言語と視覚情報を合体させる。初対面の人間と話す時に相手の名前や会話の要点を記憶する時等に活用する。場所法等、視覚情報と記憶したい情報を結び付ける事で大量の情報を保存可能。

③チャンキング
情報を細かい部分(チャンク)に分け長期記憶に保存する。保存した情報毎にワーキングメモリが優先順位を付けて管理する。チェスの場面毎の記憶をする例等。

以下は、本に書いてあったワーキングメモリにエネルギーを送る週刊。

①充分な睡眠
成人は7時間~9時間の睡眠が必要らしい。19歳~38歳の世代は睡眠不足の場合、ワーキングモリ課題の成績が悪いが、59歳以上の世代の成績はそれほど悪化しないという話は面白い。
②整理整頓
③本能のままに体を動かす
「ムーブナット」というワークアウトの説明
④創造性を発揮する
工夫や発明が重要らしい
⑤いたずら書きをする
会話の最中に、いたずら書きをしている方が会話内容を記憶しているという実験結果。
⑥facebookを活用する
facebookの活用時間が長い人間ほど、ワーキングメモリ課題の成績が良いという調査?友人の投稿を確認する事がワーキングメモリを活性化させる?
⑦戸外ですごす
公園を1時間散歩するとワーキングメモリのスコアが20%上昇するが、街中を散歩すると5%の上昇?

**************

全般的に、脳研究は発展途上だという印象を受けた。走る事以外に説得力のある脳鍛錬の方式は見つかっていないのか?

自らの認知能力が衰える事を前提にしなくてはならない。

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未だに発生していない問題

子供が出来た親族が、「この子が小学生になった時、スマートフォンを持たせるか話し合っている」と言っていた。

10年前にスマートフォンは普及していなかったから、10年後には別の何かがスマートフォンの代わりに普及していると思う。現時点では、発生していない問題に対処しなくてはならない。

どのような問題が発生するか予想する事は出来ないし、常に驚き続ける事になる。

**************

自分や社会が変化する危険性に対して、無防備な事が多いと感じる。脳を鍛える本や、体力を向上させる本、キャリアップの指南書等はあるが、自らが衰えた場合の対処方法を考える人は少ない?

自分の感覚も変化していくし、好きだった事が嫌いになり、嫌いだった事が好きになるかもしれない。

予見出来ない問題をどのように考えるか?

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会社での話し合い

普段の僕の仕事ぶりについて、課員から話を聞く機会があった。

特に問題は無いらしい。

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歳を重ねる

今日、自分の何かが変化したと感じる。

何が変わったのかは分からないが、確実に何かが変わった。

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憎悪の根源について

以下、適当に書く事。

『憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI 』を立ち読みした。1997年にシリーズが開始した時は、マイノリティ的存在だった主人公の誠君が、既得権を代表する存在になってしまっている。作者である石田先生が50歳を過ぎている事を感じさせる。

以下は、Wikipediaの「池袋ウエストゲートパーク」へのリンク。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%A0%E8%A2%8B%E3%82%A6%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF

『憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI 』には、ノマドやビットコインらしき存在について言及している作品があるけれど、偏った意見が掲載されている。石田先生の中に新しい存在に対する恐怖があり、ノマド = 自己啓発セミナーの教祖、仮想通貨 = 鼠講、という解釈になっていないかな?

表題作である「憎悪のパレード」については、多分、石田先生は外国人へのヘイトスピーチを批判したいのではないかと感じた。出来れば反ヘイトスピーチ派に肩入れしたい。

しかし、反ヘイトスピーチ活動をしている人間もヘイトスピーチをしている人間も根本的には変わらない事を知ってしまった。そこで、「綺麗な反ヘイトスピーチ活動をしている人間」と「汚い反ヘイトスピーチ活動をしている人間」という2種類の区分けをしてしまったのではないか?作品をちゃんと読んでいないけれど、そのように思った。

主人公である誠君は、ヘイトスピーチをしている日本人によって、日本がアジアの繁栄の恩恵に与れない事を懸念している?作品内での解決策は、「ヘイトスピーチをする汚い日本人」という分類を作り出し、そうではない「綺麗な日本人」という分類を作り出す事であるように感じた。

誠君が中国の要人達に貸しを作るためには、「ヘイトスピーチをする汚い日本人」に愚かさを押し付ける必要がある。作品世界では、ヘイトスピーチをしている人間達が日本と外国との友好に貢献している。愚かで悪いのは「ヘイトスピーチをする汚い日本人」であり、誠君を代表する普通の日本人達は賢くて正しいという理屈だ。

こうした方式は、20年前までなら上手くいったかもしれないが、グローバル化やインターネットの普及が進んだ現代では通用しないと思う。

*********************

僕が、石田先生に取り上げて貰いたいのは以下の2つの視点だ。

①グローバル化の影響
ヘイトスピーチが行われる背景として主張されるのは、外国人による日本人に対してのヘイトスピーチだ。外国人が日本人をヘイトする事が許容されるのは何故か?仮に日本人が黙っていても、ヘイトスピーチによって日本人であるだけで罵倒される状況が作り出されているのではないか?
外国人と接触する機会が増加した事が悪意に気付く機会を増やし、反射的に悪意が増殖しているという考え方だ。

②ヘイトスピーチに参加する外国人の存在
海外のテレビ局で、日本国内での在日朝鮮人に対するヘイトスピーチ活動に参加する在日朝鮮人の特集がされた事があるらしい。日本において民族活動に従事する人間の中には日本国籍を持たない人間が多いと聞く事もある。
こうした問題を深く掘り下げてくれないものかと思う。

*********************

作品世界の中では、中国に対するヘイトスピーチになっていたけれど、実際には韓国に対するヘイトスピーチが問題になっている。

僕の韓国に対する印象は複雑で、株式市場や通貨への投機は面白いと思う。多分、日本の株式市場や通貨に投機するよりも利益が出るのではないか?

しかし、各種の本で気持ち悪く褒められるのを読むと現実の投機活動には躊躇してしまう。何故、日本と比較する形で韓国を持ち上げ無ければならないのか?

以下は、「ブレイクアウト・ネーションズ」、「冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート」を読んだ時の記事。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1100.html

ジャック・アタリの「危機とサバイバル――21世紀を生き抜くための〈7つの原則〉」の序文でも日本と比較する形で韓国を持ち上げている。情報工学や都市工学の分野では日本を追い抜いているかもしれず、2025年にはアジアで最も勢いのある国家であると予想している。

インターネットで嫌韓活動をしている人達が、こうした意見に正面から反論している文章を読んだ事が無い。ジャック・アタリは集団としての日本人は共感性が足りないような事を書いていて、それが隣国との関係を難しくしていると書いている。

意見が乖離する原因は何なのだろう?

*********************

国家という枠組みが21世紀中に崩壊する事を予見している?ジャック・アタリでさえ「民族」や「共同体」という概念の呪縛から逃れる事が出来ない。

以下は、7/7にコメントしてくれた人の意見へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1519.html#comment265

古代史を考える上で難しいのは、僕達の思考がナショナリズムや民族概念に呪縛されており、且つ、自らを縛る固定観念を認識する事が出来ない事だと思う。

天皇家が百済由来であるという解釈は確かにあり得るかもしれない。同時に、三国史記には倭種が新羅の王になったという記述があるらしく、解釈次第では倭人が朝鮮半島に王国を建設したという解釈もあり得る?

『古代七つの金石文』(林順治著)には、大日本帝国陸軍による好太王碑文改竄説について記述されていたけれど、それは否定されているはずだ。林先生は、それについてどのように考えているのだろう?

以下は、Wikipediaの「好太王碑」の記事へのリンク。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%BD%E5%A4%AA%E7%8E%8B%E7%A2%91

倭も百済も新羅も高句麗も、現代に生きる日本人や韓国人は異なる民族であるはずだ。にも関わらず、現代人の感覚を無自覚に投影し、自らの偏見を自覚する事は出来ないのだと思う。中立はあり得ない。僕の思考は絶対に間違っているし、間違いに気付く事も出来ない。

*********************

僕自身の感覚では、憎悪というのは恐ろしいものだ。ある時、誰かが僕を殴る。周囲の人間はそれを賞賛する。そうした事が起こり得る感覚がある。

僕は気持ち悪いから殴って良いのだ。

最近、そうした感覚がどこから来るのか言語化出来るような気がしている。同時に、言葉で説明出来ても何も変わらない事を確信している。

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僕に対する評価について

会社内で話し合いをした。僕に対する評価について。

まず、発達障害者とは意図せずに無神経な発言をすると思っていたが、予想外に協調性があるので驚いたと言われる。難点は学習能力で、特に応用能力が低い。

数カ月間の成果を見ると、管理者的な立場で仕事をするよりも単純作業の方が適正があるように見える。複数の仕事をスケジュールを守りながら実行する事が苦手。

周囲の反応にもよるが、配置転換もあり得るかもしれない。

しばらくは現在の状態が続くかもしれない。

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どこまで出来るか?

精神科医からの手紙と、知能検査の結果を用意した。

全く理解されないと思っている。

自分なりの解決策を提示するけれど、相手の口に合う話でなければ受容されない。

敗北が確定した戦いをする訳で、長い消耗戦の始まりだ。

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精神的なバランスの問題

精神的に不安定になっていると思う。

他の発達障害者の意見として、本当の事を言うと言い訳とされ、嘘をつかなければならない所が辛いという事だった。

会社の先輩の意見としては、人間関係や仕事が完璧に出来る人はいない。客観的に見ると僕は頑張っている部類に入るのではないかと言われた。

数年前と比べると精神的に脆くなっている。

色々な問題を先送りにした状態で復職しているのだから同じ問題が発生する。誰かが解決出来る問題ではないし、少しずつ消耗しながら別の道を探すのだと思っている。

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話し合いや相談は有効に機能するか

上司を含めて、僕に対する不満に対処出来ない相談する事にした。

僕は障害者手帳持ちの発達障害者であるが、その意味が理解されているとは思えない。

分からない人間に説明しなくてはならない。

分かっていると思い込んでいる人間に説明しなくてはならない。

自信は無いがやってみる。

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目を閉じて見る夢

ジェットコースターに乗っている夢を見る。

隣には老婆が乗っていて、危険な状態であるらしい。

夢の後半部分では、老婆がアクロバティックな行為をするようになったようだ。

夢の中の僕は目を閉じているので、具体的に何が起こっていたのか知る事は無い。

**************

会社内で他人と話していると、神経が磨り減っていくような感覚がある。上手く話す事が出来ない。

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あらゆる前提条件について

考えたり行動するために無自覚的な前提条件が必要とされる。

当たり前過ぎて気付かない事、言葉の定義、善悪の基準、etc。

善意は弱者の武器であると考える。自らが優位にあると考える場合、善意を強調しない。何らかの不利点を意識する時に自らの善性を意識するのだと感じる。

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何となく元気が無い

今日も疲れ易い気がする。仕事が少なくて暇な事が影響しているかもしれない。帰りがけに何冊か本を立ち読みした。

さて、一昨日の記事に以下のコメントがありました。長文のコメントなのでビビってしまいました。次からはコメントに返信しないかもしれないです。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1519.html#comment265

自分は歴史にうとく、又、学説も正しく理解していないので、間違った解釈しか出来ません。その上で感想を書くと、大和民族大移動には二つの解釈が可能であると思います。一つ目は、日本列島に居住していた民族が朝鮮半島に移住して百済王権を樹立したという解釈、二つ目は、大陸側から移住した民族が大和朝廷を樹立したという解釈。

古墳や発掘物が造られた年代を正確に調査出来ない以上、大和が先か百済が先かという2通りの考え方が出来てしまいます(ちゃんと読めば違うかな?)。

遺跡や文献による解釈は恣意性があるため、どうしても理解には個人差が出てしまう。数十年後には、DNAによる調査を通じて、古代史における民族分布や勢力関係を明確に記述出来るようになると期待しています。

***************

以下は、本屋で立ち読みした本の感想。内容理解度は5%くらいだと思う。

『バカが多いのには理由がある 』(橘玲著):
著者自身がバカの思考に陥っているように読めた。自らが日本人である前提で書いている。日本人がヘイトスピーチをしたり、自虐史観や自尊史観を持つ理由を歴史的観点?から書いているが、それでは他国にも同様の思考パターンを持つ人間が沢山いる理由を説明出来ない。

著者は以下のような思考の罠に嵌っているように感じる。

自分は日本人である
    ↓
日本人を批判する事は自己批判する事である
    ↓
日本人を批判している自分は自己批判出来る人間である
    ↓
自己批判出来る人間はファースト思考に陥っていない
    ↓
よって自分はスロー思考している = 馬鹿ではない

この本を批判する人間は、著者が日本のネット右翼?をヒトラーに例えているが、中国や韓国に存在する同様の人間達をヒトラーに例える事が出来ない事を批判すると思う。

共同体による帰属意識から逃れる事は出来ない?自分を馬鹿よりも高い位置にしようとする思考が感じられてしまうのが弱点?

仮想通貨関連の本:
『仮想通貨革命---ビットコインは始まりにすぎない』( 野口悠紀雄著)、『これでわかったビットコイン: 生きのこる通貨の条件』(斉藤賢爾著)、『ヤバイお金 ビットコインから始まる真のIT革命』(高城泰著)。

何冊か読んだけれど、やっぱり仮想通貨の購入は難しいと思った。マウントゴックスは破綻したが、Payびっと、bitcheck、BtcBOX等の日本において仮想通貨を売買出来る「場」は 存在している。難しいのは、どの仮想通貨をどのような思想に基づいて購入するかだ。

今週号のSAP!でも仮想通貨について書いていたけれど、罫線分析の結果を根拠にしていては信用出来ない。仮想通貨自体を購入するよりも、仮想通貨が広まる事によって利益を得る商売を保有するべきなのだと感じる。株式投資ではない別の方法論があるはず。

不動産投資アービトラージ(西村明彦著):
内容は理解していないが面白かった。ちゃんと読んでみたい。株式投資の方法論を不動産投資に応用する方法?

神話のマネジメント(神田昌典著):
最近、神田先生の本が沢山出版されている気がする。面白いと思うが買いたくない。何故だ?

リライト(法条遥著):
この本を読んでいる途中で力尽きた。何冊か連作しているらしい。やっぱり買いたくない。図書館で借りよう。

***************

「知っている」という感覚にどのように対処するか?

以下は、かなり前にブログにあったコメント。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-154.html#cm

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-300.html#cm

批判したいのではないけれど、こうした「自分は発達障害を知っている」という感覚を持っている?人達と話し合うにはどうすれば良いのだろう?

例えば、花粉症の人間が身近に存在したとする。その場合、「花粉症の人間は◎◎という傾向がある」とか、「私自身は花粉症というものを理解しているつもりです」とは考えないと思う。

業務に支障をきたすレベルでの花粉症であった場合、病院に通院させたり、職務転換を斡旋したり、専門機関に相談したりと「知らない」という感覚を前提に行動するような気がする。

コメントをしている人達が特殊なのでなく、全体的に自分は発達障害について知っているという人達が非常に多い。本を読んだ訳でも、専門家に話を聞いたのでもないのに「知っている」という強烈な感覚があるように感じられてしまう。

以下は、それによって困っている事。

①意見出来ない
「発達障害者は◎◎である。だから◆◆する」という考え自体に問題があるのではない。問題なのは、上手くいかない原因を僕の甘えや怠けにあるとされる点だ。怒鳴られた所で出来ない事は出来ない。

「発達障害が原因で出来ない事と、性格が原因で出来ない事がある」

どのような基準で区別しているか知りたい。聞いたところで理解出来ないかもしれないが。

②観測する事と観測される事
僕の周囲の人間は、僕の事を観察したがる。何をするか分からないから、一挙手一投足を詳細に観測する。行動の予定表、一日の日報、誰かと話した場合には何を喋り、どのような返答があったかを細かく知りたがる。

専門書を読んだり、専門医の意見を聞く事は無い。そうした学習をしても分からない事が分かるだけであり、詳細な観察をしても原因や解決策が見つかるとは思えない。アルコール中毒者の行動を詳細に観察したところで、行動改善には結び付かないと思う。

一番の難点は、彼等が医者の質問から逃げる事だ。僕に対しては詳細な情報を求めるが、医者が彼等自身の情報を求めると逃げ回る。

この辺りは謎だ。

◎どのように考えるか?

・心理学によるアプローチ
医者やカウンセラに相談したが、有用な解答は無かった。発達障害自体が一時的な概念であり、絶対的な思想ではない。脳科学の進歩は希望を齎すが、結果を出すには100年は待たないといけないと思う。また、僕の頭の程度では難し過ぎて理解出来ない事が多過ぎる。

・哲学的アプローチ
広く流布している常識 = 思想 = 哲学が知りたい。目前の情報をそのまま受け止める人間は存在しない。何らかの概念によって情報を取捨選択している。

発達障害が難しいのは、それが別の概念と混同されているためであると考える。性格、人格、自我概念の一種として理解されている?

現状は、「自我」とはどのように理解されている概念であるかを知りたい。そのために哲学史の本を読む。全ての人間は、自分の認識を規定する概念について無知だ。

知っている事を知らない事を理解し、その上で自らの理解の根底を言語化したい。

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贅沢その2

バニラアイスクリームにコーヒーや洋酒をかけて食べると美味しいと思う。今日も体調が良くない。

以下、考えておきたい事。

①急いで結論を出しておきたい事
現状の株式相場について。指標やら何かからバブル状態になっており、多くの市場参加者は現状の株価からの下落を織り込みつつ株式を購入しているのだと思う。
官制相場、金融緩和による物価上昇、etc。2016年末までに暴落するという予測が多いので、2015年までに何をするかを考えたい。
多分、明日にもどうなるか分からない状態だと思う。
以下、対策としてやっておきたいが、やっていない事。

・オプション
100万円ほどをオプション購入代金として用意したが何もしていない。夏が終わるまでには戦略的に売買が出来るようになりたい。
・仮想通貨
資産疎開先として有望。1000万円~3000万円程度を購入したい。どうやって購入すべきか未だに分からない。ドルコスト平均法のような方法論や何らかの指標があれば購入方法を確定出来るんだけどな。
・古銭
少し調べてみたけど意外と安値で購入出来る。400万円~500万円ほど購入すべきかな?

⇒現状、株式の持ち分が多過ぎると思う。企業という形式は国家という形式によって規定されていると考える。国家という枠組みの力が衰えるのならば、企業の力も衰えると予想する。

⇒抽象的な思考でなく具体的な方法論を考えるのが面倒臭い。

②特に急がない事
既知感の正体が知りたい。知っているという感覚はどこから来るのか?

「知っている」、「分かっている」という感覚は曖昧であるが、曖昧であると認識出来ない。知らないはずの事を知っているように感じてしまう。

哲学史の本を読んでいるけれど、読み進める事が出来ない。面倒臭いと思ってしまう。

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贅沢をしてみる

今日も体調が良くないので、贅沢をしてみる。吉野家での御飯牛丼。牛丼の並盛と白飯を注文し、牛丼と白飯を一緒に食べる。トッピングにチーズと卵を頼んだので、物凄く贅沢をしたような気分になる。

以下は、何となく考えた事。

①国が異なる事による意見の違い
『古代七つの金石文』(林順治著)のP215~P216に記述されているエピソード。著者が編集者として関わった『百済から渡来した応神天皇』(石渡信一郎著)が2002年に韓国において翻訳・出版される。

翻訳前の1996年には韓国のテレビ局が石渡説(天皇家朝鮮半島紀元説?)を放映し、広く自国民に知らせるようになる。

石渡説は、日本では広まっておらず、日韓相互の意見齟齬の原因となっている?

⇒翻訳掲示板を読んでいると、韓国では当たり前のように天皇家百済起源説が主張されている。その事に違和感があったけれど、こうした事情があったのかな?

②必要とされる物語の形式について
各時代において必要とされる物語の形式は変化する。物語は事実を解体し、文章として組み立てる。記録される物語は、真実も虚構も含むものであり、伝承される事により分裂していく。

現代社会の物語として、ライトノベルの検証をしている本を読んだ。ライトノベルは、中高生向けの小説である。その特徴は、登場人物を極度に個性化している点にある。

文学における登場人物は、背景や人間関係と一体化している。対してライトノベルの登場人物は、記憶、能力、人間関係、ETCから切り離されている。各人はイラストや喋り方によって個性化されているため、二次創作によって異なる記憶や異なる立場を付与されても、独自性を保つ事が出来る。

背景を意識しない物語が流布している理由は何か?

評論を読むと、現実世界が複雑化している事を原因としている。現代社会は大量の情報が飛び交い、且つ、短期間であらゆる状況が変化する事が当然視されている。

背景を意識せずに理解出来る世界観や、ヒエラルキが固定された状態が望まれている?人間は複雑を好まない。秩序を好む。

③未知を認められない事について
知らないという事を認識出来ない事が多いと思う。

未知の事象に遭遇した場合、既に知っている知識や概念に照らし合わせて考える。厄介なのは、自分が照らし合わせている知識や概念が無自覚的に保持しているものであるため、自分自身の前提条件に気付く事が出来ない。

知らない事を知らない前提で考える事は出来ないし、自分が何を知っているか知る事も出来ない。

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体調が良くない

この数日間、体調が良くないと思う。

生活のリズムが乱れている事、特に睡眠時間が不規則になっている事について医者に相談する事にする。

この数カ月間に親族や知人3組の結婚式に出席し、4人から出産の連絡があった。生まれた子供は全員が女の子。男性が生まれ難いのだろうか?自分自身の仕事の試用期間も終了したし、疲れる時期なのかもしれない。

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急激に眠くなる

時々、物凄く眠くなる時がある

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甘い物を食べないと仕事にならない

会社の先輩が、甘い物を食べていないと仕事にならないと言っていた。糖分が不足すると何も出来なくなるらしい。

日々、単調な仕事をこなしていくのは大変だと思う。

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独立起業している人の話を聞く機会があった。成功している部類に入る人でも、自分が会社員でない事による劣等感のようなものがあるのか?

起業して成功するためには、コネが必要だとしていた。有力者の後ろ盾が無いのだから、飲み会などで特定の共同体に気に入られるようになる必要があったらしい。

会社員というのは、採用の段階で会社の文化に適合する人間を選別する。だから、東大出身者でなければ就職出来ない会社があるし、慶應大学の特定のクラブに在籍していた人間でなければ出世出来ない会社がある。独立起業して成功しているが、自分の子供には社会的ヒエラルキーの上部に上り詰めて欲しいそうだ。そのために高学歴者に育てる。

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日本社会の構造は合理的に設計されているから、100年間は同じような状況が継続すると言っていた。独立して成功している人が会社員である事を評価しており、会社員として最下層の僕が会社は不合理だと思っている。

常識や文化は簡単には壊れないかもしれないけど、切っ掛けがあれば大幅に変更されると勝手に思い込んでいる。

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