仕事の失敗の原因について

書類の記載漏れや確認漏れが多いと思う。

知覚統合の弱さから、無いものをイメージする事が困難であり、部分―全体の理解力が低い事が原因であると推察される。

こうやって書いても説得力が無い。

会社の先輩と話すと、「しっかり確認しようと思えば間違えなくなる。間違えるという事は、確認しようと思ってないからだ。だkら厳しくすれば間違いが減る」

という考え方に説得力があるらしい。

僕に関する医学的な常識と社会一般の常識は乖離している。僕を怒鳴りつける事に意味が無いと思う事は、周囲の人間にとって恐怖なのだと思う。そうした解決策が有効に作用すると思いたいし、効果が無いのならば僕の意欲の問題になる。

そうした主張を精神科医に対して主張して貰いたいが、僕に対して主張出来る事を精神科医に対して主張する事が出来ない。意欲向上のために厳しく接するという理論を公的機関に対して主張する事が出来ないのは不思議だ。

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現行の状態が継続すると、周囲にも自分自身にも大きなストレスになると思う。会社指定の産業医との面談は先の話になるし、上司ともあまり詳しい話は出来ない。

発達障害の難しい所は、詳しく説明しようとすると中二病的な説明になって説得力が無くなる事だと思う。意欲やら自分に対しての厳しさ等の中身の無い主張の方が説得力があるように感じられてしまう。

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体調が悪い

寝つきが良くないのと、起きた後もはっきりしない。

生活のリズムが崩れている。

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異能バトルは日常系のなかで

体調が良くなってきたので2日前のコメントに返答します。

読んでいて面白いと思ったのは、『異能バトルは日常系のなかで』という話です。他にも色々あるんですが。

以下は、Wikipediaの記事へのリンクです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E8%83%BD%E3%83%90%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%AF%E6%97%A5%E5%B8%B8%E7%B3%BB%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A7

いわゆる中二病の主人公達が本当に超能力に目覚めて、どうやら本当に悪の組織らしい集団が存在している世界の話です。

以下は、Wikipediaの『中二病』に関する記事へのリンク。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%8C%E7%97%85

読んでいて、『中二病』って発達障害みたいだなという感想を持ちました。

アスペルガー、高機能自閉症、ADHD、LD、ADD、その他の名称。社会脳だとか前頭葉だとかミラーニューロン仮説だとかテストステロンだとかの自分でも良く解っていない理論を喋らなくてはならないところ。関連する本や知能検査の結果を知人に見せた時の反応。フィクションなんだけれど、周囲の冷たい反応にシンパシーを感じてしまいます。

以下は、発達障害者の思い込みの例(当て嵌まらない人も多い)。

・ポテトチップスは軽いので、カロリーが低いと思っていた
・親展は親宛ての郵便物だと思っていた
・いつ襲われるか分からないので、体を鍛えないといけない
・外出しなかった日は入浴しなくても良い
・お笑い番組を見る時は、笑わなくてはいけない

上記のような各種思い込みが多々あり、発達障害とは卒業出来ない中二病かもしれません。

話がずれましたが、各巻の感想を書いていきます。現在、6巻まで出版されていますが、まだまだ話が続きそうな気配があります。

異能バトルは日常系のなかで1:
話の導入部分。世界観の説明や、登場人物達の紹介。最後になって敵が登場し、主人公の最弱の超能力が最強である事が示唆されて終わる。

P122~P124に書いてある主人公達の二つ名の設定が何度読んでも解らない。



異能バトルは日常系のなかで2:
櫛川鳩子回。P213に「生涯後悔し続ける事になる」という記述が、続巻での伏線になっているのだと思う。P216~P218の長いセリフは圧巻。どうやって書いたんだろう?日頃からこうした事を書くネタ帳を常備しているのかな?



異能バトルは日常系のなかで3:
姫木千冬回。痛々しく面白い。



異能バトルは日常系のなかで4:
高梨彩弓回。趣味が人間観察という人が周囲に結構いる。恥ずかしい事だったのか?



異能バトルは日常系のなかで5:
外伝。超能力やら最強の敵やら、etc。
時系列の矛盾が発生。3巻のP190では、二、三年前に高校生であるとされている登場人物が、大学四年生(退学や留年をしていなければ)になっている。



異能バトルは日常系のなかで6:
主人公が中学二年生の時の話。中二成分が多めになっていく。ネタが枯渇していないか勝手ながら心配。やはり時系列の矛盾が発生。P96で初任給でクレーンゲームをやったという記述。



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時系列の矛盾は、登場人物である桐生一の年齢を21歳、同学年の斎藤一十三を大学四年生にしている事から発生している?彼等を19歳~20歳、大学二年生にすれば矛盾は発生しない?やっぱおかしいか。作者の意図的な行為でないのならば、大学四年生というのは作者にとって印象深い時であったのかもしれない。

作者は在学中に作者になっている?周囲の人間が就職活動をしている最中に作家として活動していた経験が作品内に投影されている可能性。

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と勝手な事を色々と書きましたが、読んでいて面白かったです。それなのにAmazonの書評欄では評価がそれほど高く評価されていない事が悲しいです。

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未だに低出力

周囲で夏風邪が流行している。

周囲の人間の体調が悪いと自分の体調も悪いような気がしてくる。

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疲れた

何もしていないはずだけど疲れている。

何が起こったんだ?

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ライトノベルを読もう、散財している

この数日間でライトノベルを10冊くらい購入して読んだ。面白かったのでAmazonの書評欄を見たら酷評されていた。

文章が下手、Wikipediaで調べたような浅い知識、魅力の無い登場人物、作者のネタ切れ、etc。

読んでいると悲しくなる。世間一般で面白いとされる本はどのような本なのか、酷評している人達に聞きたくなった。

僕は面白さの沸点が低いので得をしているのかもしれない。

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最近、金遣いが荒くなったと思う。フォアグラやイベリコ豚のパテ、ブランド豚のステーキ、タイ風グリーンカレー、etc。

数年前に、銀行のカードを壊してしまった時は、お金を引き出せない状態で二カ月を過した。今ではそうした事は出来ないと思う。

金遣いが荒くなった。

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囚人のジレンマのシミュレーションについて

読んだ本から。

コンピュータ・シミュレーションを用いて、理論的考察や実験とは異なる考察手法が誕生した事について。

モデル(現実の単純化された表現)をコンピュータ・プログラムによって再現する事で複雑な事象を探求する。

面白かったのは、計算機械の性能向上によってシミュレーション結果が変化する可能性について。1970年代に行われたシミュレーションと1990年代に行われたシミュレーションでは計算機械の性能向上によって異なる結果が出る可能性がある。

コンピュータ・シミュレーションによる分析結果は、計算機械の性能向上によって変化し続ける?

以下は、Wikipediaの『囚人のジレンマ』の記事へのリンク。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9A%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%9E

『囚人のジレンマ』は、協調によって当事者双方の利益を達成出来るが、裏切りへの誘因が働いている(ゼロサムの関係)を抽象化したものであるらしい。

ミシガン大学 ロバート・アクセルロッドの研究①:
戦略的な観点から協調的行動を分析するべく、コンピュータ・シミュレーションによって、『囚人のジレンマ』のシナリオに基づき、コンピュータ・プログラムとして再現された戦略を繰り返し対戦させる。

1試合につき、二つのコンピュータ・プログラムが200回の勝負を行う。コンピュータ・プログラムは1回毎に「協調」か「裏切り」の何れかを選択する。合計懲役時間が短いほど高い点数を獲得する。

相手が裏切ったら、試合終了まで裏切り通す「徹底抗戦」の戦略や、偶に裏切って報復されたら協調モードに戻る「偵察」等の様々な戦略を試したところ、最も高い点数を獲得したのは「おうむ返し」の戦略だった。最初は協調モードになり、試合終了まで相手の行動を真似る。

上位に入る戦略は協調的な戦略であり、自分から裏切る戦略は上位に入らなかった。裏切りを基本とする戦略は相手の報復を誘うため、長期的な獲得点数が低くなる。

ミシガン大学 ロバート・アクセルロッドの研究②:
上記の結果を踏まえ、各コンピュータ・プログラムが獲得点数に比例して子孫を増やすシミュレーションを行う。社会的選択のプロセスを再現。集団内に必要最小限の協調的なコンピュータ・プログラムが存在する場合、それらが子孫を増やす事を確認した。

「1/2おうむ返し」の戦略が「おうむ返し」の戦略に勝利する可能性について。二回連続で裏切られた場合のみ報復する戦略。協調的な戦略に対しては優位に立つ事が出来るが、裏切りを基本とする戦略に弱い。

【ハーバード大学 デイヴィッド・ランドの研究】
1/8の確率でコンピュータ・プログラムが選択とは反対の行動をとるシミュレーションを実施。実行段階での失敗を考慮すると「1/2おうむ返し」の戦略が最高点をあげた。「おうむ返し」の戦略は協調関係を打ち切るのが早過ぎた。

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ロバート・アクセルロッドが上記の研究を行ったのは、1970年代の米ソ軍拡競争の真っ最中であり、中央統制機関の存在しない協力関係の可能性についての探求が研究目的であったとされる。

第二次世界大戦後に国際連合等の中央統制機関が樹立されたが、平和は実現しなかった。『囚人のジレンマ』のシミュレーションを行う事で、協調戦略の有効性を証明したものと思われる。

1980年代になると、ロバート・アクセルロッドは『囚人のジレンマ』のシミュレーションを以下のようなバリエーションで行う。

<社会的規範の追加>
裏切り行為が発覚したコンピュータ・プログラムには減点という形態で社会的制裁が加えられるようにした。各コンピュータ・プログラムに戦略として「裏切る確率」と「目撃した裏切りを罰する確率」をランダムに設定した。

対戦中に裏切り行為を行ったコンピュータ・プログラムは、他のコンピュータ・プログラムに裏切り行為が目撃される可能性がある。目撃された場合、「目撃した裏切りを罰する確率」に従って罰せられる事になる。

各コンピュータ・プログラムは、獲得点数に比例して子孫を増やすが、突然変異を考慮して親の戦略とは若干異なる戦略が生成されるものとする。

さらに、裏切りを見て罰しないコンピュータ・プログラムも他のコンピュータ・プログラムから罰せられるように設定する。

裏切りを見て罰しないコンピュータ・プログラムも罰せられる可能性があるように設定しなければ、裏切りを基本戦略とするコンピュータ・プログラムが増殖する。裏切りを罰する行為が協調関係を促進すると結論付けている?

⇒裏切りを見て罰しないコンピュータ・プログラムも罰せられる可能性があるように設定しても、長期間のシミュレーションを行うと、個体群は裏切り者で占められるようになった。

<空間構造の追加>
空間を考慮した格子平面上にコンピュータ・プログラムを配置する。各コンピュータ・プログラムは隣接するコンピュータ・プログラムのみと対戦可能。前試合の結果を記憶する事は出来ず、常に協調するか裏切るかのどちらかの戦略をとる。

各コンピュータ・プログラムは隣接するコンピュータ・プログラムと1回ずつ試合を行い、最高点数を獲得したコンピュータ・プログラムによって近傍のコンピュータ・プログラムが置き換えられる。

⇒協調を基本とするコンピュータ・プログラムと裏切りを基本とするコンピュータの初期配置の違い等によって、協調者と裏切り者の空間配置パターンが変動するか、両者の共存が継続した。

⇒裏切りを見て罰しないコンピュータ・プログラムも罰せられる可能性があるように設定しなくとも、協調を基本とするコンピュータ・プログラムが生き残る。

⇒現実世界でも協調可能な隣人の存在によって協調が育まれるとしている。

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異質は望まれないが必要とされている

読んだ本から。

混乱には明確な予兆がある。安定性が失われる直前には、システムの各構成要素に同調が見られる。癲癇発症の直前には、近接する脳細胞に同調性が見られる。金融危機直前の2004年~2007年にかけて米国の金融セクター全般の企業業績は90%以上が連動していた。

株式市場におけるバブルを見抜くには、同調性の発生に着目するべきである。逆説的には、混沌を未然に防ぐためには同調性の発生を防止しなくてはならない。

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<理論物理学者 ジェフリー・ウェストの研究>
英国の理論物理学者 ジェフリー・ウェストは、世界中の都市に関する社会的、文化的、経済的データを収集し、都市の規模と活動の相関関係を発見した。

都市の規模が2倍になると、平均収入、高級レストランの数、エイズ患者の数、凶悪犯罪の数、etcの各要素が15%増加する。この法則は、時代や文化、地形に関係無く当て嵌まる。

都市が大規模になるほど、各構成員の利益は増加するため、巨大な都市は人々を惹きつける。しかし、巨大な都市においては病人や汚染も拡大する。

崩壊を避けるためには、異なる発想による別の都市を建設しなくてはならない?

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多様性の確保は、秩序や安定と両立出来ない可能性がある。社会的規範は模倣によって成立している可能性がある。社会的秩序に従い、他者から認められたいと願うのは人間の本性であると考える?

社会的規範は伝染病のように広まり、社会に信頼を齎す。

異質は排除される運命にある。コンピューター・シミュレーションによる実験では、社会的規範の維持と多様性の確保を両立させるためには、様々な部族の乱立している状態が望ましいとされる?

現在の世界ではネットワーク網の発達によって、世界的に思想感染が発生する。そうした状況下で多様性の確保は可能なのか?

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強は弱であり、弱は強である

読んだ本から。

人間は生まれた時は柔らかく弱い。人間は死ぬ時は硬く強い。柔弱は生に属し、硬強は死に属す。

頑強だが脆弱(robust-yet-fragile) = RYFシステム。予測される危険に対して強靭なシステムは、予期せぬ脅威に対して脆弱である。

<インターネットにおける頑強性>
インターネットは、1960年代に米国国防総省の予算で開発された。その目的は、ソヴィエト連邦からの先制核攻撃に耐える通信システムの確立である。

外部からの攻撃に対して、自動的に通信を迂回する分散型(中枢を持たない)システムがインターネットの本質である。

インターネット上において発信される情報は、分散されてルーターと呼ばれる通信機器を介してネットワーク上に送信される。ルーターは複数のアクセスポイントと接続されている。送信された情報がルーターに到着すると、ルーター上の経路情報が参照され、目的地までの経路が案内される。

仮に最適な経路が遮断されていた場合、経路情報が更新され、目的地までの別の経路が案内される。

⇒外部からの攻撃によってネットワークの一部が物理的に破壊された場合でも、ネットワーク全体が影響を受ける可能性は低い。

<インターネットの脆弱性>
インターネットは通信経路を断絶させる攻撃には強いが、不要な情報を大量に流す攻撃には弱い。スパム、ウィルス、ボットネット、etc。

複数の発信源から大量の情報が発信された場合、ネットワーク全体が停止する可能性がある。

ウィキリークスの攻撃が具体例となる。2010年末に機密情報を公開する組織ウィキリークスは、米国国務省の公電を大量に公開し始めた。ウィキリークスは、政府の報復措置に対する保険として、機密文書の複製を暗号化して無数のネットワークサーバーに埋め込んだ。政府に技術的対応力と権限があったとしても、対応出来る範囲を超えた攻撃だ。

⇒『国家』と『ネットワーク型組織』との間の抗争が始まっている。

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インターネットの問題は、人間の免疫システムの問題と似ているとされている。人類は長い時間をかけて飢えに対応する特性を獲得してきた。脂肪の蓄積、インスリン抵抗性、組織再生、炎症、etc。これらは、食料が豊富にある現代では肥満、糖尿病、癌、etcの原因となる。

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<組織と市場の関連性>
市場と組織の関連性について、組織とはモジュール化の一形態であると考える。

ハーバート・サイモンの意見:
二人の時計職人オラとテンプスが存在すると仮定する。二人とも数百種類の部品からなる時計を作る。

・オラ
モジュール方式で時計を製作する。各部品を階層的なユニットに仕立て、ユニットを組み合わせて時計を完成させる。

・テンプス
一つの時計が完成するまで順番に各部品を組み込む。

⇒所用によって、両者の作業時間がそれぞれ1%だけ中断されると考えると、オラは中断が無ければ10個完成する場合に9個完成させる。テンプルは、100万個の予定に対して44個完成させる。

雑多な部品をモジュール化する事で複雑な作業を単純化出来る事が、組織化の利点であると仮定する。

そして組織化には弱点も存在する。分散する事で部分的な被害の拡散を防ぐはずが、逆に被害が拡大する可能性がある。

<植林の例>
荒れ地に植林する場合を考える。予測される様々な災害、悪天候、旱魃、火災、etc。
その中で火災リスクに備えるには、苗木を広い間隔で植えるという対策が考えられる。木が成長しても枝葉が接触しなければ、他へは燃え移らない。これは植林方法としては効率が悪い。

生産性向上のために、苗木を狭い間隔で密生させ、随所に林道を通す事にする。林道は防火帯の役割りを果たし、火災が全体に広がる事を防ぐ。

必要な林道の数を、気候、土壌、地形等を考慮してデザインする事が最適なデザインとなる。

しかし、害虫の存在を考えてみる。林道を通して害虫が素早く拡散する可能性を考えると、火災に強いシステムは、害虫に弱いシステムとなる。

⇒現在の政治・経済システムは、密集した森林(組織)が林道によって隔てられ、接続したような形態であると考えられる。部分的な問題が全体に広がらない事を考えるが、それは物理的な問題であり、情報汚染の可能性については脆弱であると考える。

物理的な世界と仮想世界で別種のシステムが共存する可能性がある。

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何という事の無い一日

特に何もしていないが一日が終わった。

以下、何となく思う事。

①会社について
三カ月ほど仕事をしてみて、やっぱり限界があると思う。会社員に向いていない。50代の先輩社員の話を聞いていると、会社員としてのスキル形成やキャリアアップは運に任せる所が大きいのだと思う。30代まで普通に仕事をしても、年下の上司に使われたりする。

自分の職務に意義を見出す事が出来る人間は少ない(いない?)と思う。

のんびりと何もしないでいられる会社を作りたい。

一定額の現金をどのように運用するかの問題だと思っている。どのような方針で挑むべきか?

②健康の問題
腕立て伏せが連続で100回出来るようになっていた。インナーマッスルを鍛えた成果かもしれない。同時に体重が増えている。甘い食べ物や脂っこい物が食べたい。

節制や運動をしていても経年によって不健康になっていく。そうした事をどのように受容すれば良いのだろう?

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人間の思考が根本的に誤っている事について考えている。

知らない事を知っているように思えるし、分からない事を分からないように感じる。「既知」や「確信」、「判断」、etcは幻想だから、どのような人間も必ず間違っている。

これから50年も衰えながら生きていく事は苦痛なのだと思っている。しかし、死なない。何もしない事が苦痛だし、何かをする事も苦痛だ。どちらにしても不満を抱え込む事になる。逃げ道は無いのだ。

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計算不可について解らない事

以下、何となく書く事。

数学的に計算不可能な問題には以下の2パターンがあると考える?

①計算量が膨大
以下は、youtubeの動画『「フカシギの数え方」おねえさんといっしょ!みんなで数えてみよう!』へのリンク。



巡回経路問題の話?1秒間に2000億回の経路計算が可能なスーパーコンピューターを使用しても、宇宙創成137億年以上の計算時間が必要。あまりに長い時間が解答に必要とされるので、実質的に計算不可能。

②自己言及を含む問題?
チューリング・マシンの問題。この辺りが解らない。

提示された計算式に対して、計算可否を判定出来る計算機械は存在しない事を証明する。

<停止性判定>
計算式の計算可否を判定出来る計算機械とは、計算作業が永続するかどうかを判定出来る計算機械である。上記①のyoutubeの動画で計算されている問題は、長い時間をかければ計算可能な問題である。一方で、円周率の計算のように永久に終了しない計算もある。

<背理法>
(1)計算可否を判定出来るコンピュータープログラムHが
  存在すると仮定する。

Hは以下のように動作する。

・入力された計算式Mの計算が終了するのならYESを出力する。
・入力された計算式Mの計算が終了しないのならNOを出力する。

(2)上記のコンピュータープログラムHを改造した
  コンピュータープログラムH´の存在を仮定する。

H´は以下のように動作する。

・入力された計算式Mの計算が終了するのなら計算が終了しない。
・入力された計算式Mの計算が終了しないのならNOを出力する。

(3)この時、H´自体をH´への入力情報とする事が可能である。

あるコンピュータープログラムへの入力情報が、プログラムのソースコードであっても構わない事という事らしい。例えば、プログラムのソースコードの語数を数える「語数カウントプログラム」が存在する場合、「語数カウントプログラム」のソースコード自体を「語数カウントプログラム」への入力情報とする事も可能である。

⇒一つの情報をコンピュータープログラムとしても、入力情報としても扱えるという事が、問題を理解するポイントであるらしい。

(4)H´自体をH´の入力とする場合を考える。
以下のような問題が発生する。

・入力情報をH´とする計算が終わる場合
 ⇒H´の計算が終わらない。

・入力情報をH´とする計算が終わらない場合
 ⇒NOが出力され、H´の計算が終わる。

上記のように、H´への入力情報をH´とすると矛盾が生じる。従って、計算可否を判定出来るコンピュータープログラムHは存在不可能とする。

***********

僕が解らないのは、どうしてH´を仮定しなくてはならないのかだ。

以下は、オートマトンやらチューリングマシンやらについて書かれた「白と黒のとびら」。第13章以降が解らない。



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意外と会社は合理的

読んだ本の感想。

レイ・フィスマン、ティム・サイリバン著。2013年12月13日 1版1刷。



面白いけれど信頼性の低い内容だと思った。既存組織の管理体制を肯定的に捉えようとする先入観が混入している?現実の組織を扱った理論は、反証が困難であるため、偏見に満ちた内容になる?随所に強引な論理展開があるような気がする。

以下は、『パーキンソンの法則』について書いた記事へのリンク。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-896.html

序章 なぜ会社はそんなに理不尽なのか
2008年の生活時間調査では、25歳~54歳までの子持ちの米国人労働者は、平均して一日に9時間を「仕事」に費やしている。多くの時間を費やしているのにも関わらず、不合理な組織体系に悩む人間は沢山いる。

組織が不条理である理由を考える。組織の内部構造を説明する組織経済学からのアプローチ。

組織の目的達成のために、従業員の意欲拡大と監視強化という2つの志向があるとしている?プリンシパル・エージェント問題 = どのように仕事を委任する者と実際に仕事をする者の利益を合致させるかという問題。

<ヘンリー・フォードの例>
自動車工場を運営していたヘンリー・フォードは、1914年に労働者の日給を2.3ドルから5ドルに引き上げた。労働者の意欲を向上させ、労働者の定着率向上を実現。
同時に、従業員の生活を監視するためにピーク時に200人の調査員を採用した。監視役を監視する人間が必要とされるため、監視部門は肥大化する運命にある。

<グーグルの例>
グーグルは高給と手厚い福利厚生で知られており、勤務時間の20%を自分の自由に使用して良い事になっている。しかし、他社からの引き抜きによる社員の退社が問題になっている?社員を引き留めるために、転職を意図する社員にカウンターオファーを出す事になる。それは裏切り行為に報酬を出す事になるのではないか?

⇒イノベーションと忠誠のバランスを取る事が難しい?

第1章 拡大を恐れるベンチャー企業―メガネ職人とHP
高級眼鏡フレームを作成する眼鏡職人スコット・アーバンが事業の大規模化を拒否している話と、HPで実行された社員管理手法HPウェイ(会社は指針を示し、後は現場の判断に任せるべきとした)が組織の大規模化によって崩壊した話。

大規模な組織は官僚的になる。

<ロナルド・コースの理論>
英国の経済学者 ロナルド・コースの理論。組織の境界線は、社内で生産するコストと市場での取引コストによって定まる。
コスト節約のための社内生産とコスト削減のための外注化は、市場取引に伴う「取引コスト」によって決定される?市場取引は探索や選別による手間が必要であり、不確実性が伴う。
組織コストの方が高くなる場合もある。組織が大規模化し従業員数が増加するほど管理職の数を増加し、調整費用が高騰する。
組織は、内部を管理するコストの上昇が、外部との取引コストを下回るまで社内に雇用を留め、それ以降は市場が雇用を引き受ける。組織と市場の均衡点は、費用によって決定される?

第2章 研修後に二〇〇〇ドルの退職金
     ―ボルチモア市警とザッポス

ボルチモア市警の組織構造を実際に警察官として勤務する事で観測した社会学者ピーター・モスコスの話。警察官の仕事は多岐に渡り、数値化や定義が困難。そのため、歩合給を導入すると矛盾に突き当たる事になる。例えば、警察官の勤務評価が逮捕件数によって決定される場合、人口4万5000人程度の地区で年間2万件の逮捕が発生した事例がある。無意味な逮捕が増加しただけであり、犯罪率は低下しない。

あらゆる警察業務を測定可能な要素に分解する事は困難であり、インセンティブの導入は難しい。インセンティブ維持のためには、職務体系をデザインする必要があり、スター(失敗を恐れず挑戦する)と番人(不正を監視する)が適正な割合で共存可能にする。

各分野において最適な人材を採用すべきであり、靴のインターネット通販を手掛けるザッポスでは、入社後の一週間が経過した新入社員に「退社すれば二〇〇〇ドル受け取れる」という選択肢を提示する。自信の無い社員が確実に辞めるよう仕向ける行為であり、10%の新入社員が退社するらしい。

そうした採用活動に関わらず、最適な人材を常に確保出来るとは限らないため、インセンティブの設計が重要となる。米国の警察に導入されたコンプスタット(犯罪取り締まりコンピュータ・システム)は、インセンティブと業務効率改善とのトレードオフの例なのかな?

コンプスタットは、地理情報システムや統計技術によって警察官に指示を出す管理ツールである。検挙率向上と同時に、警察官の意欲低下が問題視されている?シカゴ大学のキャニス・プレンダーガストは、気性の荒い警察官の方が治安維持に貢献しており、警官には免責を認めるべきとしている?

⇒粗暴な警察官の方が治安維持に貢献しているという思想は根深いのだと思う。乱暴な人間が存在する事で犯罪を未然に防いでいるという考えなのかな?その意見の正誤を検証する事は不可能。ボルチモア市における犯罪発生率が高くとも、粗暴な警察官が存在しなければ現在よりも悪化すると考える事が出来るからだ。

第3章 歩合給にすれば信者も増える
     ―マルティン・ルターとP&G

ルターがカトリック教会に対抗する組織としてプロテスタント教会を設立した話。教会の指導者は、傘下の聖職者への動機付けと、教会の目的との合致をしなくてはならない。

<中世カトリック教会の場合>
厳格な規則と監視によって組織を維持した?
ピラミッド型の組織構造であり、指導部が提示する信仰の中心教義に末端が従う。情報技術が未発達であった時代には、キリスト教世界を統括するのに役立つシステムであり、独創性の発揮は期待されなかった。

<メソジスト教会の場合>
組織の階層化を抑え、各地域の代表者が定期的に組織全体の問題について議論する。
牧師の報酬は、新たに獲得した信者数によって決定される。布教活動にインセンティブを与える。問題は、「羊の盗難」と呼ばれる近隣の教区からの信者の獲得。無宗教者を改宗させるよりも簡単に出来る。全体的な信者数が増えていないので、組織全体の利益とはならない。
昇進という別のインセンティブが「羊の盗難」を抑止している?大規模で報酬水準の高い教会へ昇進するためには、「新たな信者」を獲得しなくてはならない。

<P&Gの事例>
1830年代に石鹸の研究所として創業したP&Gは規模の拡大に伴う組織の複雑化に対応して新しい手法を模索し続けている。
ブランドマネジメント制(1930年代):
多事業部制(独立事業部に本社の干渉を受けずに行動出来る裁量を与える)をさらに進展させ、個々の製品マネージャーが自由に顧客セグメントを攻略可能にした。

マトリクス組織(1980年代半ば):
多事業部制の各部門間で重複している販売、財務、製造、研究開発等の機能別グループを統合する。P&Gでは、製品、機能、地域別に異なる指揮命令系統と階層が存在する「三次元マトリクス組織」が誕生した。
三つのグループ間調整のための会議や事務手続きが増えたとしている。

オーガニゼーション二〇〇五(1998年):
CEO ダーク・イエーガーが提唱した体制。意思決定ルールの簡素化を目指したが失敗した。各従業員が個人的なインセンティブのみを与えられ、チームとしてのインセンティブが無かった事が原因?

A・G・ラフリー:
新CEOであるA・G・ラフリーの施策。マトリクス組織に共感の要素を埋め込む。あらゆる部門が多様な基準で業績評価を受ける。相互依存を提唱する。

第4章 イノベーションは抑圧すべし
     ―アメリカ陸軍とマクドナルド

中央集権化とイノベーションは矛盾しており、規律と想像力の両立は困難。
マクドナルドにおいては、ブランドや規模の利益を追求するには、各店舗が同一の方針を堅持しなくてはならない。同時に新商品を生み出すイノベーションも必要とされる。マクドナルドは、研究開発拠点を使用して、官僚的なイノベーション・プロセスを生み出そうとしている?

米国陸軍においても、従順な人材と指導力のある人材の両方が必要とされている。

組織の一部を分離し、多少の抑制を働かせる事が解決策なのか?巨大な製薬会社が小規模なバイオテック・ベンチャーに出資するように、管理主義と新たな発想を両立させる。

第5章 マネジメントは命も救う―インドの繊維工場と心臓外科
<インドの繊維工場における実験>
世界銀行とスタンフォード大学の共同研究。インドの企業17社が保有する20の繊維工場に、25万ドル相当のコンサルティングサービスを施す。
近代的な標準ルールを導入した結果、不良品率が半減し、生産5%増、在庫20%減となった。一工場では年間20万ドルの利益増となった。新しい管理の仕組みは大量の情報を生み出し、工場ではコンピューターを活用するようになった。個々の工場の運営状況を経営者が詳しく把握出来るようになったため、現場への権限移譲が進んだ。異変が発生した場合、コンピューターからの情報によって察知出来るため、常に監視しておく必要が無くなる。

信頼性の欠如により権限委譲が進まないと、企業の規模が抑制されるという意見。経営者が親族しか信用しない場合、身内の数によって企業規模が決定してしまう。

産業史研究家 アルフレッド・D・チャンドラーは、『経営者の時代』の中で、先進国では1850年頃を境目に家族経営からの脱却が見られたとしている。
当時、導入が進んでいた鉄道事業が近代的経営原則に基づく事業体である。家族経営では維持出来ない規模の管理を実施するためプロの経営者が雇用される。職務の定義、地域別ユニット、指揮系統を示す組織図、etc。

こうした組織形態は他の産業にも応用され、商取引のシステムは複雑化し、相互依存的になった。

さらに産業規模が巨大化すると「中間管理職」が必要とされるようになる。経営者が戦略的問題に専念出来るように、現場の細かい情報を抽象化して伝達する役割が生み出される。人間の認知能力には限界があるため、詳細な情報を全て把握する事は出来ない。

<ペンシルベニア大学 イーサン・モリックの調査>
854のコンピューターゲーム会社を調べ、製品の成功に最も寄与する部分を検証。プロジェクト毎にデザイナー、プロデューサー、プログラムチームが異なる組み合わせで作業する。
調査結果では、プロデューサーとデザイナーが違うだけでコンピューターゲームの売上は30%変化するが、そのほとんどはプロデューサーによって決まるとしている。

プロデューサー = 中間管理職によって業績に影響が出る証拠?

スタンフォード大学 ニック・ブルームが実施した調査では、経営のチェックリストで高い得点を記録した病院では心臓発作後の生存率が高く、待ち時間が短く、手術後の経過も順調だった。

第6章 会議こそ最も大事なCEOの仕事
     ―スティーブ・ジョブズとジェイミー・ダイモン

ハーバード・ビジネススクール ラファエル・サダンの研究では、100人以上のイタリア人CEOの活動の半分は9分以内に終了しており、1時間以上継続した活動は10%程度で、その多くは会議だった。
CEOの必要とする情報の大半は他者との対話によって齎され、経営情報システムは活用されていなかった。

著者の意見では、CEOは組織情報の最終的な受け手であり、一人の人間の頭脳には収まらない情報を相手にしているとしている?そのため、加工された総合的な情報を受け取る必要があり、そうした情報は書面に纏める事が出来ないため、会議等で総合的な情報を取得しているとしている?

そうではなくて、現実の組織経営はCEOではなく、末端の人間が司っているという事なのではないか?
以下は、『ピーターの法則』について書いた記事へのリンク。CEOが受け取る情報が人間の限界を超えているなら、全てのCEOは無能に達しているのではないか?

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-898.html

また、著者は総合的な情報を受け取る方法は会議のみであるとしたがっているように思えるけれど、他のシステムもあり得るのではないか?

以下は、『会議なんてやめちまえ!』について書いた記事へのリンク。現状を肯定するのでなく、他の見方も大切な気がする。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1426.html

全体として、第6章の記述は強引であるように思える。ピラミッド型の組織形態に拘る事もないし、組織が巨大化した結果、機能不全に陥っている可能性について考えても良い気がする。

第7章 組織文化を守るのは高コスト
     ―サモアの交通とBCG

2009年9月8日のサモアにおいて、右側通行の交通ルールが左側通行に変更された事例について。それまでのルールを変えた事によって混乱が発生したが、2009年の9月半ばには正常化した。世界標準の交通ルールを導入したため、サモアにおける自動車の購入費用が低下した。

サモアの事例を使用して、文化を変更する事が難しい事を伝えようとしている。組織文化 = 正式な契約や明文化されたルールが無い時に、どのような行動をするべきか決定する。

心理実験では、2人の人間が共同作業する場合でも、共通の用語等の「文化」が発生するらしい。「文化」が確立された後で、不慣れな新人が共同作業に加わると、最初から参加しているメンバーよりも低い評価を受ける傾向がある。

信頼関係は非常に脆く、一度の失敗によって失われる可能性がある。協力関係を維持するにはトリガー戦略(非協力には報復する戦略)が有効?

しかし、報復を基盤にした信頼関係は脆く、また、利己に徹する事は困難という実験結果もある。

集団への帰属意識が有効である可能性もある。

<ヘンリ・ダジフェルの実験>
被験者に画面上の点の数を見積もらせ、実際の数より多く見つもったグループと、少なく見積もったグループに分ける。単に画面上の点の数を見積もっただけなのに、自分と同じグループの人間を贔屓する傾向が見られた。
ミニマル・グループ・パラダイム:
小さな刺激によって集団のアイデンティティが形成される。

⇒職場への帰属意識は、より容易く醸成されると考えられる。

著者は、職場の文化を変えるのはリーダーシップの役割りとしているけれど、本当にそうなのか?

第8章 犯罪捜査とテロ防止は両立できない
     ―FBIとBP

<石油会社 BP(ブリティッシュ・ペトロニウム)の事例>
合理化を進め、利益を増やした結果、安全性が疎かになったとしている。この件は興味深かった。
1992年に年間10億ドル近い赤字をだしていたBPは、1997年末には年間50億ドル近い利益を出すようになる。そのために12万9000人の従業員を5万3000人に減らす等の合理化を行っている。
そして、2005年にはテキサスシティの精製施設で事故が発生、2006年にはプルドーベイ油田で大規模な原油漏れが発生、2010年には海底油田ディープウォーター・ホライズンで爆発事故が発生。

⇒利益の拡大と安全性の低下はトレード・オフなのか?
⇒BPでは、バランススコアカードという業績評価手法を導入。
 業績を様々な観点から評価する。
 負傷率の引き下げが評価されたため、小さな事故は減少し、
 2004年の負傷率は業界平均の1/3であったとしている。
⇒最新の業績評価手法であっても、重大事故のリスクを計測不可。

安全性を確保する手法が存在したとしても、赤字が常態化していたBPは利益の極大化を目指したのではないか?個人の意志は環境によって規定される。

<FBIについて>
FBIは、1908年に司法省の一部門として誕生した。34人の特別捜査官を捜査局の配属として、犯罪者の操作、逮捕、訴追を行った。
1924年にディレクターとなったJ・エドガー・フーバーは、パフォーマンス評価や支局の査察、研修を制度化した。FBIの任務は拡大し、共産主義勢力への諜報活動も担うようになる。
FBIは、犯罪捜査と諜報活動という2つの目的を持つようになる。2001年のテロ以降、FBIの諜報能力の低さが批判されるようになる。

犯罪対策と諜報活動は評価基準が異なる。諜報活動では発生確率の低い大災害を防止しなくてはならず、許容出来るリスクの発生率も定かではない。

FBIは分権的な組織であり、国境を超える脅威に対するには異なる組織文化が必要とされる。しかし、集権化された組織では、トップに届く情報が極小化する可能性が高い。完璧な組織はあり得ない事を念頭に置くべきである。

結論 アルカイダは究極の組織なのか―未来の組織
組織改革には、以下の2つの考え方があるとしている?

①経営科学
監視カメラ、コンピューター、分析能力、etcによって組織の問題を解決する。組織の構成要素は社会科学の法則に従って予測可能な行動をしており、洞察力のある観測者には組織経営を管理可能と考える?

②夢想
組織インフラを取り去って労働者を開放し、個人の能力を最大限に引き出すと考える?

上記の2つの思想が対立しているが、情報技術の普及が変化を引き起こす可能性がある。ハーバード・ビジネススクール ジュリー・ウルフの調査では、上場企業300社において1986年~1998年に管理職の階層が25%減少し、CEOに直接報告する経営幹部が1986年の平均3.8人から1998年の平均8.2人に増加した。

技術は組織の境界を変える。しかし、イノベーションや主体性だけでなく、調整やルールも必要であると考える。

ヒエラルキーの無い「ネットワーク型組織」の代表であるアルカイダにおいても、部下に出張報告書の提出を義務付けている例があり、管理費用が発生しているようだ。

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古代アンデス 権力の考古学

読んだ本の感想。

関雄二著。平成18(2006)年1月15日 初版第1刷発行。



権力の三要素の所で、以下の記事で書いた『21世紀の歴史』に似たような記述があった事を思い出した。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-703.html

序章……古代アンデス文明に迫る新たなアプローチ
古代アンデス文明:
15世紀前半にスペインに滅ぼされるまで南米の太平洋岸に栄えた古代文明。

中央アンデス地帯に出現する社会における社会の複雑化、中央集権化、権力の掌握方法と過程について考える。

1 文明の形成過程をめぐる議論
<文化生態学的モデル>
新進化主義の一派。社会がバンド→部族社会→首長制社会→国家と複雑に進化していくとする思想と、文化体系が環境に適応するという思想を合わせ持つ?

<統合理論(自発的理論)>
社会進化の過程で、自然発生的に社会を統合する欲求が生まれると考える。異なる集団を調整する機関の魅力。

<闘争理論(強制理論)>
中央集権化は競争に由来すると考える。社会的不平等を維持するために組織が必要とされる。

<環囲環境理論>
統合理論と闘争理論の折衷案。利用可能な資源が限定された環境において、閉鎖的な空間における闘争が政治的発展を齎すと考える。闘争の勝者が敗者に税の徴収や方の遵守を強要する。

2 国家形成への新たなアプローチ
上記の理論は、社会が段階を経て進歩する事を前提にしている。しかし、考古学的な観点からアンデスの古代文化を考察すると、統合、拡大、瓦解のサイクルを繰り返している。
本の中では、多様な構成員からなる社会における支配者と被支配者間の動向を考古学的データを通じて考える。

第1章……権力と権力資源
1 権力とは
他者を意図に反して従わせる事を権力と呼び、権力は従わない者を制裁する事で証明される。社会内に多数の権力が併存している状態を社会権力の段階と呼び、唯一の正当性が一般的に了解された権力を政治権力と呼ぶ。

<実体説>
権力は、社会において追求される希少資源の剥奪と付与を独占する事によって生じる。

<関係説>
権力は、支配者と被支配者の関係性に依存する。
⇒人間は、複数の目標を持つために、複数の権力網を作り出す。
⇒社会は複数の権力網によって構成されると考える。

以下の4つの権力網が社会的協同を作り上げる点で秀でているとしている。
 ①イデオロギー
 ②経済
 ③軍事
 ④政治

2 三つの権力資源
経済、軍事、イデオロギーの側面から権力について考察する。相互依存的に存在する権力の三要素。

①経済
人間が基本的欲求を満たす手段。生産物や生産手段、対象へのアクセス操作等。
 ・主要生産物財政 
  農産物等の主要生産物の操作。
  物資の重量が、移動や支配の範囲を限定する。
 ・富の財政
  威信財や貨幣等。上下関係を象徴的に顕在化、固定化する。

②軍事
強制的な権力行使を展開する。
③イデオロギー
権利や義務の存在理由を示す。以下の4つによって可視化出来る。
 ・儀礼的イベント
 ・象徴財
 ・公共的記念物
 ・文字システム

第2章……中央アンデス地帯の環境と古代文化の盛衰
1 多様な生態環境
<コスタ(海岸)の環境>
中央アンデス地帯の太平洋岸は、赤道直下の乾燥砂漠である。アンデス山脈西斜面を源とする大小50の河川流域が人間の居住区域となる。
丘陵の海抜600m~800m辺りでは、湿潤季に発生する霧によって緑地帯が発生する。

<シエラ(山岳地帯)の環境>
中央アンデス地帯は、6000m以上の高度差の中で多様な生態環境を抱える。
 ・海抜500m付近(ユンガ)
  年間降水量250ミリ程度、年平均気温17度~19度。
  果樹や薩摩芋の栽培等。
 ・海抜2300m付近(ケチュア地帯)
  年間降水量250ミリ~500ミリ程度。年平均気温11度~16度。
  玉蜀黍、豆類の栽培。
 ・海抜3500m~4000m付近
  年間降水量800ミリ程度。年平均気温1度~7度。
  じゃが芋等の高地性根菜類等の栽培

2 古代アンデス文明の生成過程と生態環境
基本的にアンデス文明は、コスタ(海岸)とシエラ(山岳地帯)を中心に展開したとしている。海岸と山岳地帯は相互関係を保ちながら発展していたと思われ、政治的に統合しようという動きがあったとされる。

3 古代文化の編年
中央アンデス地帯に人類が登場したのは、紀元前9000年頃とされる?本の中では、農業や牧畜の比重が高まりつつあった紀元前2500年頃から紀元0年頃を文化の胎動期(形成期)と考え、早期、前期(紀元前1500年~紀元前1000年頃)、中期(紀元前1000年~紀元前500年頃)、後期(紀元前500年~紀元前250年頃)、末期の5時期に細分し、前期から末期にかけてを分析する。

第3章……祭祀活動の萌芽―形成期前期の社会
1 カハマルカ盆地の調査―ワカロマ遺跡
ペルーにおいてエクアドル国境に近いカハマルカ県 ワカロマ遺跡での調査。ケチュア地帯にあたり、玉蜀黍やじゃが芋が栽培されたとしている。

紀元前1500年~紀元前1000年頃を前期ワカロマ期としている。他の時期と比較して遺跡数が少なく、祭祀に特化した空間構造は見当たらない。比較的平等な社会であったと推測される。

2 前期ワカロマ期における権力資源の操作
社会集団の差異が顕在化しておらず、権力資源の操作の痕跡は少ない。

3 形成期前期のアンデス諸社会
形成期前期におけるラ・ボンバ遺跡、モンテグランデ遺跡等のワカロマ遺跡以外での調査について。モンテグランデ遺跡においては、長距離交易によって入手したウミギク貝が出土しており、大規模な祭祀建造物や、祭祀空間と一般住居の分離等のイデオロギー操作の痕跡が見られる。

形成期前期の社会の複雑さは、地域によって異なるとしている。

第4章……イデオロギーの隆盛―形成期中期の社会と権力
1 後期ワカロマ期の遺構と遺物
カハマルカ盆地で大型の祭祀建造物が登場するのは、後期ワカロマ期(紀元前1000年~紀元前500年頃)である。装飾を施した多色の鉢等の出現するようになり、多様な加工物が作られるようになる。

2 後期ワカロマ期における権力資源の操作
農業は行われていたのもの、大規模な灌漑設備は無い。海産のチリイガイの出土等、儀礼用具の交易が行われていたらしい。巨大な祭祀建造物の更新活動が行われている事から、祭祀面を強化する事によるイデオロギー伝達の強化が発生してと推測している。

3 形成期中期のアンデス社会
他の地域でも祭祀建造物が建設されており、イデオロゴギー操作が盛んに行われていたらしい。

ワカ・デ・ロス・レイエス遺跡に存在する祭祀建造物は、4,1250立法mの体積があり、その1/3が改築時に完成されたとしている。建設に必要な労働力を計算すると、50人で23.33年、100人で11.66年、1000人で1.66年の建設期間が必要であるらしい。
遺跡周辺の潜在的耕地面積から1200人の人口があったと考えられ、成人男性200人が年に二カ月程度の労働に従事する事で23年ほどで祭祀建造物が建設された?

ワカロマ遺跡における後期ワカロマ期の人口は3000人程度とされ、さらに大規模な祭祀建造物の建設が可能であったとしている。

第5章……階層社会への道―形成期後期の社会と権力
1 形成期後期のカハマルカ盆地
ワカロマ遺跡では、巨大な祭祀建造物の機能が停止する。建物の破壊や織物関係の活動の低下が観測されている。鹿の狩猟に代わって駱駝科動物の飼育が行われるようになっている。集団の規模が縮小した可能性。

2 EL期における権力資源の操作
イデオロギー面の操作が弱体化し、祭祀建造物が放棄されている。権力の弱体化。

3 クントゥル・ワシ遺跡とカハマルカ盆地
形成期後期に大規模な建築活動を展開するクントゥル・ワシ遺跡について。同時期のワカロマ遺跡と比較して社会内部の差異化が進んでいる。象徴財の豊かさの違い。

4 チャビン・デ・ワンタル遺跡
形成期後期を代表するチャビン文化について。海洋資源が枯渇した事により、海岸の祭祀建造物は放棄されているが、チャビン等の山岳地帯は繁栄している。

第6章……権力の再編―形成期末期の社会
1 祭祀空間の変貌
カハマルカ盆地の遺跡数が3倍に急増する(紀元前250年~紀元前50年頃)。

2 ライソン期の祭祀建造物
ライソン期(紀元前250年~紀元前50年頃)における石英質砂岩を利用した建造物。それまで半々だった鹿と駱駝科動物の相対比率は、駱駝科動物が9割以上を占めるようになる。飼育の本格化。

3 ライソン期における権力資源の操作
<人骨の調査>
遺跡内の人骨から、食用解析を行った。骨の組織に蓄積された蛋白質の炭素と窒素の同位体(化学的に同一だが質量の異なる元素)比を測定する。
植物を以下の2種類に分ける。
①質量数13の炭素を多く含む
 乾燥した日のあたる場所に適応した植物。
 玉蜀黍、魚介類等。
②質量数13の炭素を多く含まない
 樹木や米や麦等の農産物、自然状態にある大半の植物。

人骨試料を解析し、上記①の比重が高ければ、食性における玉蜀黍か魚介類の相対的比率が高かった事になる。解析の結果、形成期後期からカハマルカ地方における玉蜀黍の利用が始まったと推測される。

また、ライソン期から展望が開けた場所に立地する遺跡や武具等の軍事の証拠が出土するようになる。イデオロギーの面では、具象的なシンボルを用いたイデオロギー操作でなく、チチャ(玉蜀黍の醸造酒)を用いた操作を行うようになったとしている?

4 形成期末期のアンデス社会
玉蜀黍栽培、海岸部での祭祀建造物の建設活動衰退等の変化があったと推測される。山岳地帯においては祭祀建造物の建設や玉蜀黍栽培や牧畜を盛んに行っており、海岸部においては灌漑水路の建設や分散していた集落が統合されるようになる等の闘争の増加が推測される。

第7章……アンデス最初の国家モチェ
1 比較のメリットとデメリット
アンデス最初の国家モチェの分析を行うのなら、モチェのあるペルー北海岸の歴史を研究するのが自然であるが、モチェの情報は、カハマルカ盆地の発掘情報と比較すると見劣りする。データ密度の薄さを補うためにカハマルカ盆地とモチェ遺跡の比較作業を行う?
形成期(前国家段階)とモチェという国家段階の比較。

2 太陽と月の神殿―モチェの都―
モチェは紀元0年~700年頃にペルー北海岸の南北600キロに渡って栄えた初期国家とされる。100年頃に太陽と月の巨大な神殿を建設したとされる。

3 モチェの編年と拡大過程
土器の形態分類や墓の発掘によるモチェの拡大過程について。確証のある見方は無いようだ。

4 モチェの崩壊
562年~594年にかけて乾燥気候が続いた事がモチェを崩壊させた?

5 モチェにおける経済的側面のコントロール
モチェが階層社会であった事について。巨大な灌漑設備や駱駝科動物、天竺鼠の飼育等。長距離交易の活発化。

6 モチェにおける軍事面のコントロール
城塞の数は減少するが、形成期と比較すると相対的な数は多く、緊張関係が存在したと推測される。土器等に描かれる軍事的側面の表象は増殖傾向にあり、権力資源としての軍事操作が行われていたと推測される。

7 モチェ社会におけるイデオロギー面のコントロール
祭祀建造物において、壁画やレリーフ等の装飾が盛んになる。イデオロギーを可視化する意図?

第8章……権力資源の操作と社会発展 
時代が下るに連れて、祭祀建造物における視覚的表象は限定的な場に描かれるようになる?少数の支配者層が特定の空間内でイデオロギー的表象を独占していた可能性。

経済、軍事、イデオロギーは密接に関連するようになる。巨大な祭祀建造物を建設するエネルギーや軍事力を維持するには労働力を確保しなくてはならず、集団を統制する階層が必要となる。

社会の巨大化は、従来の意志疎通方法が機能し難い状況を生み出し、観念を伝達する媒体として宗教的図象が多用されるようになる?社会全体が宗教的媒体を通じて観念の面で統合される。

アンデス地方の歴史を紐解くと、農業に依存せず軍事的にも未発達だった社会が神殿の建設や更新によって統合されていった可能性がある。宗教的情熱が人口や食料の増産、各種の発明の源であったのかもしれない。

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夜型生活を修正出来ない

毎日、21時~23時になると眠たくなり、23時~5時くらいには眠れなくなる。

眠くなる時間を2時間~3時間ほど後ろにずらして、睡眠時間が6時間程度継続するようにしたい。一日の睡眠時間は短いはずだけれど、日中に眠くなる事は無いと思う。どこで睡眠を補充しているんだろう?

***************

思い込みについて考えてみる事。

何か違うと思った話。アスペルガー者というのは、体系化能力に優れた人間であり、学者と呼ばれる人間の大半はアスペルガー的傾向があるという事を言っている人がいた。

基本的にアスペルガー者は相手の立場になって考える事が出来ない。そして、現在の社会はアスペルガー者が社会的上位層を占めている。そのため、不確実性に弱い社会が形成されているとしていた。

統計情報は無いけれど、社会的上位層の大半を発達障害者に分類される人達が占めてはいないと思う。不確実性に弱いのは全ての人間に共通の事ではないかな?

全般的に、自分は発達障害者ではないので、正しく理解出来るという態度が鼻についた。

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ソーシャル・ストーリー・ブック

読んだ本の感想。

キャロル・グレイ編著。2005年6月20日 初版発行。



<ソーシャル・ストーリーズ>
特定の自閉症スペクトラムの人間のために作品(状況や概念、社会的スキル)を作る過程。自閉症スペクトラムの人間と他者との相互理解を促進する。

問題無く出来る事についても記述し、達成を褒める事も目的の一つ。

<基本文型>
①事実文
事実を正確に表現する(例:私は◎◎です、△△は本を読みます、◆◆では子供達が遊んでいます)。
②見解文
内面の状態、知識、感じ方、意見、動機、体調等について説明する。多くの場合、自閉症スペクトラムの人間以外の内面を表す(例:◎◎は算数について知っています、△△はバイオリンを弾くのが好きです、食べ過ぎると気分が悪くなる事があります)。
③指導文
特定の状況や概念に対して、どのように対応するか選択肢を示す。「私は~する」等の文章だと失敗してはいけないと誤解されるため、「私は~を頑張ってみます」等の文章にする(私は椅子に座っているようにしてみます、私は◆◆しても良いか頼んでみます、私は◎◎にするか●●にするか選ぶ事が出来ます)。
④肯定文
前後の文章の意味を強調する。価値観や意見を表す事が出来る。(例:多くの人はデザートの前に夕食を食べます。これは良い考えです)
⑤空欄文
自閉症スペクトラムの人間が推測する助けになるように空欄に文を埋めさせる(もし私が静かに一列に並んで立ったり歩いたり出来たら、先生は○○○○と思うだろう)。
⑥調整文
自閉症スペクトラムの人間自身が、情報を思い出したり、自己を調整したりするために書く文章。対象となる自閉症スペクトラムの人間がソーシャル・ストーリーを読み、ストーリーに1つ以上の調整文を付け加える(例:誰かが「木が変わったと言った時は、もっと良くなると考える事にします」)。
⑦協力文
自閉症スペクトラムの人間に対して、どのような手助けが出来るか示す文章。誰が、どのように援助するかについて思い起こすのを助ける役割もある(◎◎は、私がトイレの使い方を練習する時に、手伝ってくれます)。

基本ソーシャル・ストーリー比:
ソーシャル・ストーリーは、指導文1個に対して、2個~5個の事実文、見解文、肯定文という比率を取る(各文の中に空欄を入れる場合がある)。こうした比率によってストーリーの記述的性格を確実にする。

完全ソーシャル・ストーリー比:
指導文又は調整文1個に対して、2個~5個事実文、見解文、肯定文、協力文という比率を取る。ストーリーが状況や概念について解説する事に焦点が当たっているか確認する事が出来る。

<ソーシャル・ストーリーのガイドライン>
ステップ1:目標を明確にする
ソーシャル・ストーリーの目標は、指図する事で無く、情報を共有し、解説する事にある。書き手は社会的な情報を、対象にとって意味のある文章や映像に翻訳する必要がある。抽象的な概念を、視覚的で具体的な表現で説明する。
目標として最優先すべきは、必要な情報を共有する事である?

ステップ2:情報を集める
以下の情報を集める。
 ・何時、起きたのか
 ・何処で起きたのか
 ・誰が関わったのか
 ・どのような経過を辿ったのか
 ・何が起きたのか
 ・何故、起きたのか

伝達対象の学習スタイルや読解力、集中出来る時間、興味等についての情報も集める。周囲の人間や本人から収集する。伝達対象を観察する事によって、反応の理由に気付く事が出来る。ソーシャル・ストーリに含めるべき事と省ける事を定める。

ステップ3:文章を書く
伝達対象の学習スタイル、ニーズ、興味、能力に応じて文章を作る。
 ・導入、本文、結論で構成する
 ・5W1Hの疑問に答える
 ・本人が出来事について説明しているように一人称で書く
 ・肯定的に記述するようにする
 ・基本ソーシャル・ストーリー比や完全ソーシャル・ストーリー比
  を守って作る
 ・文字通り正確に解釈されても誤解にならないように書く
 ・肯定的になるように言葉を置き換える場合がある。
  (違う = 別の、変える = 置き換える、新しい = もっと良い)
 ・イラスト等の視覚的支援を追加する場合がある
 ・興味を持ち易い文章スタイルや字体にする

ステップ4:タイトルと一緒に考える
タイトルは、ストーリーの意味や要点を表す。最も重要な情報を明確にして強調する。

以下は、文章例。

【話を聞く時は、相手を見る事】
誰かが私に向かって話している時は、頑張って聞くようにしています。これはとても良い事です。
お話をしている人を見ると、私がその人の話をちゃんと聞いている事がその人に分かるのです。
私は話を聞く時、その人の顔を見るようにしています。
そうすれば、私がその人の話を聞いていると分かるからです。
話しかけてくる人は、そうして貰うと嬉しいのです。

【お手伝いをしよう】
お手伝いをした方が良い時があります。
ドアを開ける、お手伝いもあります。
ご飯を作る、お手伝いもあります。
他にも色々なお手伝いがあります。
誰でも、困っている時に、手伝って貰うのは、嬉しいものです。
けれど、困っていないと気や、手伝って欲しくない人もいます。
困っている人を見つけたら、まず「お手伝いしましょうか」と聞きます。
「いいえ、結構です」と言われる事もありますが、それはそれで良いのです。
「はい、お願いします」と言われたら、私は「何をしましょうか」と聞きます。
もし、どうやってそれをしたら良いか分からないときは、「どうすれば良いか、教えて下さい」と言うようにします。

【どうして髪の毛を切るの?】
私の髪の毛は、どんどん伸びます。
時々、髪の毛を切った方が良いです
床屋さんは髪の毛を切るのが、上手です。
床屋さんに髪の毛を切って貰っても、痛くありません。
私は、髪の毛を切って貰っても大丈夫、という事を憶えておくようにします。

【新しい靴を買う】
足を暖かくしたり、怪我をしないようにするために、私は靴を履きます。
靴は古くなったり、擦り切れたりします。
新しい靴が必要になる事があります。
新しい靴を書くために靴屋さんに行く事があります。
お店の人が私の靴に合う、新しい靴を探すのを手伝ってくれます。
新しい靴は、多分、古い靴より少し大きいでしょう。
私は靴屋さんでは、静かにしているようにします。
新しい靴を買うのは、楽しい事だろうと思います。

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パックス・モンゴリカ

読んだ本の感想。

ジャック・ウェザーフォード著。2006(平成18)年9月25日 第1刷発行。



19世紀の北京で、「元朝秘史」という13世紀頃のモンゴルの歴史を記した書物が見つかる。20世紀を通じて「元朝秘史」の解読が行われ、ソヴィエト連邦崩壊によってモンゴルの現地調査が可能になった事と合わせてモンゴル帝国の歴史が検証される事となる。

<草創期のモンゴルのシステム>
血縁や部族によらない組織の構築。戦闘における略奪品の分配は、貴族階級に一任せずにチンギス・ハン自身が管理する。部族間の通婚や養子縁組を奨励し、親族集団を基盤としない支配システムの構築を目指す。

◎軍事組織
部族に基づかない軍事組織。配下の兵士を10人の分隊に組織する。10の分隊が集まって中隊となり、10の中隊が集まって大隊を構成し、10の大隊が集まって万人隊となる。
親族、氏族、部族による束縛でなく、部隊編成による組織を作る。

⇒全部族に通用する法律(大典)を制定する。拉致や奴隷等の社会的軋轢を生み出す慣行を禁止した。

モンゴルの軍隊は情報伝達を重視し、駅伝制等の長距離通信や松明、鏑矢、狼煙等の短距離通信を活用した。

広い範囲を一つの帝国として纏める事を目指す。伝統的な部族社会の慣行を破り、各人が国家に忠誠を尽くす体制を構築する。

<軍事力の弱体化ついて>
P160~P164にモンゴルの軍隊の特徴について記述されている。全ての兵士が騎兵であり機動力が高い。兵士の食糧は馬の乳や肉、狩りの獲物等であり兵站の必要が無い。
炭水化物の食事に頼る他国軍と異なり、蛋白質を主食とする兵士は歯も骨も強く、飢えに強かったとしている。

⇒文明化によって兵士が弱体化する可能性。さらに、出身地とは異なる風土(中国南部やインド)では、病が蔓延し、高温多湿の環境下では主力兵器である弓の精度が低下する事が記されている。

占領地の技術者を積極的に登用した事が記されている。技術の活用を邪魔する伝統が無いため、実利的な発想によって各種技術を重視した。中国とイスラムの知識を吸収したが、技術者集団の維持には莫大な費用が発生した。

⇒生産手段が貧しいモンゴルにおいては、略奪によって国家システムが維持される。組織を維持するためには大量の物品が必要であり、定期的に略奪目的の戦争を起こさなくてはシステムを維持出来ない。

<モンゴル株式会社の設立>
軍事力ではなく、交易システムの維持を支配の基盤とする。ユーラシア大陸を包括する経済システムの維持のために帝国が存在するという思想。

1251年に即位したモンケの行動。各地の人口統計や経済情勢を把握し、中央集権的情報管理によって帝国の維持を目指す。紙幣(1227年に流通が承認された)の発行を調整し規格化する財務省の創設。税を物資でなく貨幣で徴収する事により、政府の力を割かずに商人に物資の移動を任せる事が出来る。

その後を継いだクビライは、思想による支配体制を構築しようとする。中国名、中国語、中国の伝統に則り、一つの中国という統一国家の実現を自らの正統性の根拠とする。祖父であるチンギス・ハンが部族集団による慣行を打破した時と同じく、信教の自由の保障や首尾一貫した法律等。
チンギス・ハンの十進法組織と同じように、農民を「社」と呼ばれる50世帯からなる単位に組織し、広範な責任と権威を持たせた。

全体的な交易ルートを維持すべく、駅伝制や地図、水路、暦、数学の整備が行われた。各地の文化が相互交流する事で、中国南部付近でのレモンや綿花の栽培、三角鋤の活用、etcによる殖産興業が実施される。

モンゴル帝国の時代に世界的制度として普及した自由貿易、情報通信の自由化、知識共有、政教分離、宗教の共存、国際法、外交特権は近代世界の基礎となる。

<帝国の終わり>
1330年頃から、交易ルートを通して黒死病が蔓延し、経済システムが崩壊した話。1351年までに中国の人口は1/2~1/3になったとされる。1340年~1400年にかけては、世界の総人口が4億5000万人から3億5000万人程度に落ち込んだとしている。

経済システムの維持による支配の正統性が無くなったため、モンゴル王家は宗教と結び付く事によって支配体制を維持しようとする。仏教、イスラム教への傾倒や中国人への抑圧。

モンゴルの管理体制の弱体化によって1356年には紙幣は無価値なものとなっていた。

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疲れ易い

生活のリズムが乱れているせいだと思うけれど疲れ易くなっている。

何もしない状態を維持する事が難しいと思う。

脱力した状態で何日か過ごす。自分の思想や行動が標準通りなのか気にしない。先の事は考えない。何も考えない。向上心や疑問は敵だと思っている。

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さあ才能に目覚めよう

読んだ本の感想。

マーカス・バッキンガム&ドナルド・O・クリフトン著。
2001年11月30日 1版1刷。



以下は、本の中で取り上げられている「ストレングス・ファインダー」のWebサイトへのリンク。適性検査の一種?

http://sf1.strengthsfinder.com/ja-jp/homepage.aspx

多くの人間が能力を発揮出来ない理由は、以下の誤った認識によるものとしている。

①人間は、誰でも全ての事において能力を発揮可能
②最も弱い分野が、最も成長余地がある

多くの企業が採用でなく、採用後の教育に労力を割く。一律に定められた業務形態を基準にして従業員の実績を評価する。あらゆる教育の大半は弱点を補強するために行われる。あらゆる業務を器用にこなす従業員が尊敬される。

上記のような認識が企業に悪影響を与える。弱点に拘るのでなく、以下の認識を持つべきだ。

①人間の才能は各自で異なっており、永続的である
②成長余地があるのは、最も強い分野である

第Ⅰ部 強みを解剖する
第1章 強固な人生を築く
自らの行動パターンと周囲の環境を適合させる事が重要である。
強みは常に完璧に近い成果を生み出す能力であり、以下の原則がある。

①首尾一貫出来る
常に上手くいき、満足感を得る事が出来る
②全て出来る必要は無い
自らの職務に係る全ての強みを持つ必要は無い
③強みを活かす
弱点に拘らない

以下は、強固な人生を築く三つのツール。

①天性の才能と、後天的な能力を見分ける能力
習得すべき技能に、才能と学習のどちらが重要なのか見分ける事。

 ・才能
   無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン
 ・知識
   学習と経験で獲得した真理と教訓
 ・技術
   行動のための手段

上記の三つが組み合わさって強みが生まれる。自分の才能を把握し、知識と技術で才能を磨く。見分ける能力が無ければ、才能が無い分野に闇雲に邁進する可能性がある。

②才能を特定する
客観的に自分を分析する。業務を素早く習得出来るか、学んだ事を発展させられるか、業務に没頭出来るか、etc。三カ月ほど自分を観察し、満足出来ないなら、業務に向いていない可能性がある。

③才能を言葉で表す
弱点を表す言葉は豊富にあるが、長所を表す言葉は少ない。長所に関する情報を的確に共有出来るようにする。

第2章 強みを築く
以下の前提条件。

①才能は繰り返すパターンであり、一定の年齢を超えてから
 作り直す事は出来ない
②才能は永続的である

才能の無い分野における努力は消耗を生む。

第Ⅱ部 強みの源泉を探る
第3章 強みを見つける
以下の才能を見つける方法。

①無意識化の行動
緊張状態における行動は、各自の価値観や行動パターンを露わにする。
②切望
特に幼い時に好きだった事等。
③修得の速さ
④満足感

本の中では、自分の客観視する困難から「ストレングス・ファインダー」を推奨している。

第4章 34の強み
(1)アレンジ
多数の要素を含む複雑な状況において、最良の組み合わせを見つけ出す。
(2)運命思考
人間は大きな存在の一部と考える。他人からの搾取は自分に返ってくるという思想に繋がる。異なる文化の間の架け橋となる事が出来る。
(3)回復志向
問題解決を好む。
(4)学習欲
学ぶ事を好む。短期間で沢山の新しい事を学ぶ状況に適性がある。
(5)活発性
討論や洞察よりも行動を好む。行動は最良の学習手段と考える。
(6)共感性
他者の感情を察する事が出来る。他人の見方、感情を適切な言葉で表現可能。
(7)競争性
他者との比較が評価基準となる。比較する競争相手を必要とする。計測する事を好み、勝つ喜びを知っている。
(8)規律性
決めた事が完璧に完了される事の求め、秩序によって状況が操作されている感覚を好む。物事が予測出来ない状態を嫌う。
(9)原点思考
過去を振り返る。過去は計画の基礎が築かれた時であり、原型を知る事が出来る。初期の意図を知る事により、適切な判断が可能と考える。
(10)公平性
人々を平等に扱う。
(11)個別化
各人が持つ個性に興味を持つ。組織構造や作業手順でなく、各人の特技を発揮出来る体制が生産性を高めると考える。
(12)コミュニケーション
事実を物語に転換する。説明や描写が得意。
(13)最上志向
優秀である事を好む。平均以下を少し上にするよりも、平均以上を最高に高めようとする。弱点の克服でなく長所の伸長。
(14)自我
他者から評価されたい。独立心が強く、目標を持ちたい。
(15)自己確信
自分の長所を強く確信する。
(16)社交性
知らない一とである事を好む。関係が出来上がると次の人へと進む。
(17)収集心
知りたがり屋。情報を集め、整理して保管する事を好む。
(18)指令性
自分の考えを他者に押し付ける事を苦にしない。課題を明確にして対決を嫌がらない。
(19)慎重さ
用心深く、油断しない。危険を否定するのでなく、表面に引き出す。上手くいかない場合に備えて計画を立てる事を好む。
(20)信念
自分や他者に責任感と倫理観を要求する。一貫した優先順位を保つ事が人間関係の基盤となる。
(21)親密性
既に知っている人と深い関係を結ぼうとする。人間関係が本物である事を知る方法は、相手に身を委ねる事である。その危険性も大きい。
(22)成長促進
他者の潜在的可能性を見抜く。
(23)責任感
目標を成し遂げる事に心理的に拘束される。約束が果たせない場合、埋め合わせる方法を探す。
(24)戦略性
複雑な状況から、最終目的に合った最善の道筋を発見可能。問い掛け、選抜し、行動する。
(25)達成欲
成し遂げたいという恒常的な欲求。長い時間、意欲を保ち続ける事が出来る。
(26)着想
出来事を上手く説明出来る。共通点の無いような現象を結び付け、新しい見方をする。事象を異なる角度から見る事に喜びを感じる。
(27)調和性
衝突や摩擦でなく同意を求める。周囲の意見に合わせて自分の目標を修正する。論争を避け、共通点を見出そうとする。
(28)適応性
将来は選択によって変化すると考える。状況の変化に容易に対応可能。
(29)内省
考える事を好む。一人でいる時間を愉しむ。自問自答して検討する。
(30)分析思考
理論が堅固である事を好む。情報とパターンの関連性を探す。理論と状況の適合性を知ろうとする。
(31)包括
全ての人間をグループに包括し、一員にしようとする。寛容性を持っており、他者を批判しない。全ての人間は同じと考える。
(32)ポジティブ
熱意を他者に伝染させる。活力と楽天性を持って、仕事を愉しいものにしようとする。
(33)未来志向
未来に対するビジョンを持つ。
(34)目標志向
目標を設定し、目標達成のための行動を選抜する。仕事を効率的にして、遅れや障害を好まない。

第5章 疑問を解く
以下の恐怖が長所の認識を妨げる。

①弱点に対する恐怖
弱点を恐れ長所に自身が持てない。弱点の克服は失敗を回避するが、優れた成果には繋がらない。
②失敗に対する恐怖
得意分野での失敗は大きな打撃となる。嘲笑を恐れ、長所を全面に出さないようになる。
③真の自分に対する恐怖
長所を探る事で、真の自分が取るに足らない存在であると立証される事を恐れる。

34の資質は、現実に存在するのでなく長所を説明する分かり易い言語として作り出されたものである。それらは矛盾し、相違もあるが、確かな自己認知に繋がるものであると考える。

弱点に対する対処方法は以下の通り。

①少しでも良くする
②サポートシステムを作る
整理整頓のために月に一度は強制的に片付けをする。集中力を持続させるために、仕事の分量を制限する等。
③才能の力で弱点に打ち勝つ
吃音者が、自我とコミュニケーションという自分の資質を活用する事で朗読を円滑に行った話。
④パートナーを見つける
自分の弱点を補う人間に任せる。
⑤とにかくやめてみる
弱点を公開し、出来ない事を明確にする。

第6章 強みを活用する
(1)アレンジ
管理職に適性がある。複雑で多岐に渡る業務に向いている。相互の信頼と協力関係を基準にチームを作る。
(2)運命思考
社会通念を固辞する。企業内のグループの架け橋となる。
(3)回復志向
問題を突き止める。問題が未解決の状態が継続すると敗北感を覚えるため、早い段階で援助を申し出る。
(4)学習欲
刻々と変化する分野で即応しなくてはならない分野に適性がある。学習の進捗状況に応じた到達レベルを明確化する。教える経験や第一人者との交流が良い経験になる。
(5)活発性
企画立案や推進に向いている。戦略性、分析思考に優れた人間と組むと障害を避ける事が出来る。チームを前進させる活性剤となる。
(6)共感性
職務を与える場合、どのように感じているかを尋ねる。感情がリアルで実質的なものであるため、感情が決定において重きをなしている。判断が正しくとも言葉で説明出来ない事がある。積極的、楽天的な人と組むと意欲が湧く。
(7)競争性
他者との比較が意欲を生む。競争の場を設け、勝てる場を用意する。負けが続くと意欲が失われる。勝利が昇進に繋がると思わせるのでなく、才能が活かされる分野を見つける。
(8)規律性
無秩序を体系立てる機会を与える。柔軟性や臨機応変な対応が苦手。仕事の期限や優先順位が確定された状態を好む。
(9)原点思考
用件を頼む時は、経緯を説明する。原点や背景を理解させる。過去の事例と照らし合わせて物事を考える。ケーススタディーが必要になった時に必要な存在となる。
(10)公平性
メンバーの貢献度について意見を求める。個人の分析でなく、集団の分析が得意。長期計画等の観念的な仕事よりも、結果が明確に分かる仕事に向いている。
(11)個別化
各自の長所や見方を考える事が出来る。個性に応じた指導方法や対処策を見つける事が出来る。
(12)コミュニケーション
企業内の逸話を収集させ、同僚に伝える機会を与える。親睦会や会食に多く出席させる。
(13)最上志向
問題処理等の失敗を立て直す事には意欲を持たない。キャリアパスを用意して、段階に応じた報酬が得られるようにする。
(14)自我
独立心が強く、目立つ事や認められる事を好む。
(15)自己確信
他者からの指示を好まない。成功の鍵を不屈の精神であると考えるため、誤っている時は即座に指摘する。
(16)社交性
新しい人と出会う職場に向いている。共感性と親密性の資質が無い限り、密接な関係は築けない。新たな役割を与える時は、自分が感情に左右されずに冷静に長所を見極めている事が大切。
(17)収集心
調査を行う部署に向いている。
(18)指令性
軌道修正や説得に向いている。支配権を拡大させ過ぎた時は、改善を求めるようにする。独断性が長所であり短所でもある。
(19)慎重さ
契約の場で才能を発揮する。即断が要求される職務には向かない。危険を察知して防御をする事に適性がある。計画を頓挫させる可能性がある要因を考える。
(20)信念
熱中し易い。個人の価値観と企業の価値観が一致する方法を考える。
(21)親密性
積極的に強い絆を結ぼうとする。
(22)成長促進
他者の成長に貢献出来るポジジョン。管理職やリーダー等。苦難を抱えている人には擁護よりも転出が必要であると分からせる必要がある場合がある。苦難を抱えている人に、真の才能を発揮出来る場を与える事である。
(23)責任感
責任感に欠ける人とは仕事をさせない。一度に大量の責務を負わせない。管理職にした場合、一人で仕事をするのが好きな場合には意欲を失う可能性がある。
(24)戦略性
チームの最先端や全体戦略の構築に向いている。意見を求める時は、充分な時間を与える。
(25)達成欲
臨時の仕事が好きで、忙しい事を好む。昇進させると、得意分野から遠ざける可能性がある。
(26)着想
企画立案が成長の糧となる。一貫性を好むため、決定を下す際には個々の決定が共通の理論、概念から生まれた事を説明する。個々の決定が概念にそぐわない場合は、例外や実験であるとかの説明が必要。
(27)調和性
合意の上で仕事手順を決め、定期的に話し合う。当人の行動を裏付けるものを与え、争いから遠ざける。他人の意見を変える議論を好まない。他者に非があっても同意する場合がある。
(28)適応性
柔軟に対応する能力。計画立案には不向き。短期決戦に強く、長期戦に弱い。
(29)内省
一定の時間で考える事に集中させる。内省ゆや自己発見を好み、活発性に優れた人と組むと力を発揮する。
(30)分析思考
時間をかけて関連事項を検討する。説得するためには裏付けのある数値を提示する。発見したパターンを説明する機会がある事が仕事に対する動機付けになる。
(31)包括
グループ単位の業務や顧客対応に適性がある。幅広い市場に向けたサービスを扱う部署に向いている。
(32)ポジティブ
職場にエネルギーを注入する。懐疑的、消極的な人間を好まない。
(33)未来志向
将来を前提に考える。未来の可能性についてい考える事が才能を活性化させる。不確実性に伴う不安を克服する。
(34)目標志向
他人の気持より目的達成を重要視する。軌道修正を強いられる時には、新たな目標を提示する。

第7章 強みを土台にした企業を築く
従業員各自の才能を活かした組織作りを目指す。現状では、決まった手順で仕事を進め、従業員が均質である事を前提にしているため、枠に収まらない社員は再教育によって弱点を克服させようとする。さらに個別化には時間が必要である。

以下の4つのステップ。

①個々の従業員を型に嵌め込むのでなく、最終的な結果を重視する。
 方針、手順、能力でなく成果を評価する。
②適切な人材の確保には、採用の段階で厳選する事である。
③弱点の克服でなく、長所を発掘する。
④昇進は強みを活かせない業務を与える可能性があり、
 出世に拘らないキャリアパスを用意する必要がある。

昇進によらずに従業員が名声欲を満たすには、業務の習熟度等の異なる意味のある名声を用意し、段階を向上させたくなる発奮材料を与える事である。

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通常の生活でも疲れる

職場で、技能向上のための教育計画というのをやっている。

目の前の仕事をしているだけでは、長期的な生活能力を身に付ける事が出来ないため、各人が行動計画や目標を設定して月毎に実績や目標を公開するらしい。

通常の仕事でも不安が多いが、こうした計画も疲れる。

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新大陸主義

読んだ本の感想。

ケント・E・カルダー著。2013年5月20日 初版発行。



序章
1970年代末以降、歴史的な政治経済の変化によってユーラシア大陸統合の流れが発生している。その原動力はエネルギー資源の需給であり、中東やロシア、中央アジアのエネルギーを陸路で中国、インドに供給する動きが発生している。

政治分析に地理学を取り入れ、エネルギー資源や大陸主義の側面から政治・経済の変化を考える。

第一章 新世界の挑戦
ペルシャ湾岸諸国(世界の石油確認埋蔵量の30%を産出)とロシア(世界の天然ガスの1/4を保有)と東アジア諸国を陸路で結ぶ「新シルクロード」が誕生しつつある。

一人当たりのエネルギー消費量は、中国(13バレル)、インド(3バレル)であり、日本(29バレル)、米国(54バレル)と比較しても圧倒的に低いため、東アジアには長期的なエネルギー需要があると考える。

陸路によるエネルギー供給の前段階は、1950年代に始まり2000年代頃に頂点に達した、中東と日本・韓国を起点とする海洋依存関係である。中東の石油輸出に占めるアジアの割合は、1980年代の20%から2010年の50%程度に増加している。この構造は、20世紀の3/4の期間に渡って世界最大の石油生産国であった米国を脇に押しやっている。

アジアの主要消費国(日本と韓国)が大陸周縁部に位置していたため、海上交通が重視されてきたが、今後は中国やインド等のユーラシア大陸の中心地が成長の原動力となるため、陸路を使用したエネルギー輸送の活発化が予想される。

陸路によるユーラシア統合を阻んでいたのは、1917年~1991年まで継続したソヴィエト連邦による貿易・情報の統制であると考える。政治・経済において発生した事象がエネルギー網の創設をも含めた新しい状況を生み出しつつある。

それは米国に支配に対する挑戦を生み出すかもしれない。

第二章 地理が依然として重要な理由
情報技術の発展により、金融や製造業の分野では地理的制約が縮小しているが、エネルギー資源の分野では地理的制約は依然として大きい。サービス産業等と違い、資源には重量があり、物理的制約の影響を強く受ける。

ハルフォード・マッキンダー:
英国の地理学者。世界の大国となるには、歴史的に重要な地域を支配しなくてはならないと考えた。海洋と巨大な川から離れたユーラシアの広大な土地の中心的な地方は、臨海地方に対して優れた地政学的利点を持つとした(ハートランド)。
東欧を支配する者はハートランドを制し、ハートランドを支配する者はアジア・欧州・アフリカで結ばれた世界島を制し、世界島を支配する者は世界全体を制する。

カール・ハウスホーファー:
ミュンヘン大学の地理学教授。国民国家の存在と繁栄は、生存圏に依存していると考えた。各国の領土拡張主義の理論的支柱となる?

エネルギーの面から地理が重要である理由は以下の通り。

①炭化水素資源は、少数の地点に集中している
 (ロシアとペルシャ湾は、石油・ガスの確認埋蔵量の60%を保有)
②アジアは、予想される需要水準に比べ、
 エネルギー供給が不足している
③ユーラシア大陸内の炭化水素供給源と需要地点は地理的に近いが
 政治的文化的制約が、長期間、各国を引き離してきた
④ユーラシア大陸内部の政治的障壁が崩れた結果、
 炭化水素を供給するパイプラインの重要性が増している。

中東から東アジアへのエネルギー輸送は、海上交通によるアクセスが盛んであり、アジア全体の石油消費量の半分以上になる1200万バレル以上がマラッカ海峡を一日に通過する。海上ルートは米国海軍によって支配されており、潜在的競争相手に支配された海上交通路に依存している状況は中国にとって脅威である。

中国は、中央アジアと中国を結ぶパイプラインを建設済か建設中である。中央アジアの各国も豊富なエネルギー資源をパイプラインによって輸出する戦略を志向しており、パイプライン通過国としてのパキスタンとトルコの重要性が増している。

第三章 六つの「重大局面」とユーラシアの転換
ユーラシア大陸における構造的な相互依存関係への転換を引き起こした重大局面について。

重大局面の特徴は、以下の通り?

①既存制度の仕組みに深刻な影響を与える
②政策担当者に変化への刺激を齎す
③関係者は時間的重圧に直面する

20世紀末に発生した重大局面は以下の通り?

(1)石油危機と中東のエネルギー保有者の変化(1973年頃)
石油危機以降、中東における石油資本がアラブ諸国によって国有化されるようになった。米国資本による支配の終焉は、アジアの仲介業者の拡大に寄与し、中東とアジアの交流が活発化する事になる。

(2)中国の4つの近代化(1978年頃)
中国の経済成長の始まり。1993年頃から中国は石油の輸入国となり、2020年までには、中国の石油需要の80%は輸入に頼る事になると予想される。

(3)インドにおける経済危機と改革(1991年頃)
インドにおいて、1990年代前半に発生した外国為替危機以後、インドでは社会主義との決別が提唱され、経済成長率は改革施行前の約3%の水準から約6%~8%に上昇する事になる。エネルギー需要の拡大が見込まれる。

(4)ソヴィエト連邦崩壊(1991年頃)
ソヴィエト連邦の崩壊は、中央アジア各国と諸外国との連携を強め、シルクロード関係の復活を生み出す事になる。

(5)イラン革命(1979年頃)
親米派であったイランの政権がイスラム原理主義に転換した。他のアラブ諸国に、イスラム原理主義を通じた正当性の追求衝動を呼び起こす事になる。ペルシャ湾岸や中央アジアでのイスラム原理主義的な運動に影響を与えている。

(6)プーチンの台頭(2000年~2008年)
エネルギーを戦略的に活用するロシアの動き。プーチンは、ロシア国内のエネルギー産業に対する政府統制を強化し、ロシアの優位性を復活させた。

上記の重大局面は、中国とインドにおけるエネルギー需要拡大と、エネルギー供給地域におけるナショナリズムの高まりを示している。米国の仲介を受けないエネルギー主導型の相互依存関係がユーラシア大陸において発生する可能性。

第四章 エネルギー生産国の比較概要
アジア諸国の石油輸入は、中東に絞り込まれる事が予想される。中東において石油確認埋蔵量が全体の54.4%を占めるため、他地域が代替する事は困難。中央アジアは未開発ながら大きな埋蔵量を持つ事が予想されており、エネルギー価格の高騰が継続した場合、開発が行われる事になる。

第五章 ユーラシア石油国家の比較政治経済
エネルギー資源が、生産国に齎す影響について。ロシア、カザフスタン、イラン、サウジアラビアについて分析。以下の3点が示唆される。

①不労所得生活者効果
政府が低税率と高支出を組み合わせて民主化圧力を封じる
②抑圧効果
政府が国内治安部隊を強化して民主化圧力を撃退する
③近代化効果
国民が工業やサービス業に従事しない事で民主化圧力が減少

湾岸諸国のように人口が少ない国家は安定させる政策を展開し、ロシアやイランのように人口が多い国家(多額の予算が必要)は利益最大化政策(供給停止を示唆する事でエネルギー価格を吊り上げる等)を展開する。

重大局面を経て、エネルギー資源の供給国はアジアとの交流を活発化させている。

第六章 エネルギー不安を感じる
      アジアの資本主義的消費国

中国、日本、インド、韓国について分析。

ペルシャ湾やソヴィエト連邦の後継国との陸路を通じたエネルギー関係の深化が予想され、エネルギー開発や貿易に携わる大組織の存在が各国の共通点とされている。

<中国>
以下の特徴がある。

①多くの人口
②低い一人当たりエネルギー消費量
③エネルギー消費の急増

漢民族が多数派となっていない西部が不安定要因となっており、海岸部と西部のアクセス強化を目指している。チベットやウイグルを横断する鉄道やパイプラインは、ユーラシア大陸におけるエネルギー相互依存関係の出現に貢献している。2008年後の金融危機以後は、経済対策を含めたインフラ構築が拡大しており、ユーラシアの大陸主義的な傾向の基盤になると予想する。

<インド>
以下の2つの特徴?

①人口の急増
2011年のインドの出生率は、1000人につき21人程度であり、中国の2倍である。
②豊かさの拡大
2010年のインドのGDP伸び率は、10.4%でありエネルギー消費の増大が継続する公算が高い。ドイツ銀行は、インドにおける中流階級(可処分所得が1年当たり20万ルピー~100万ルピー)が現在の5000万人から2025年には5億8300万人に増加するという予測している。

パキスタンや中国と敵対関係にあるため、陸路によるエネルギー供給でなく、海路を選択する可能性がある。

<日本>
以下の特徴がある。

①高齢化
年齢の中央値が45歳であり、中国の35歳、インドの26歳と比較して高齢化が進展している。
②安定
過去40年間に渡って、重大局面による針路変更を経験していない。

根源的なエネルギー不安を抱えており、消費全体に占める国内エネルギーの割合は4%程度である(2010年時点)。そのため、石油備蓄や技術改良等を進めており、1973年~2007年?でGDP単位当たりのエネルギー消費を30%削減した。日本の節約的技術と地政学的独立性は、地域の安定に貢献する可能性がある。

<韓国>
資源不足からエネルギー依存度が高い(エネルギー供給全体の85.6%は海外由来、日本は84.6%、ドイツは63.1%、米国は27.5%)。
強力な大統領制(5年任期)や一院制の国会、外交通商省(外務省と経済産業省の機能統合)等の迅速な政策対応を可能にする機構が存在する。

第七章 複合大陸主義の中に出現した協約
著者が「複合大陸主義」と呼ぶ様々なレベルで結ばれる協約関係について。相互に対等でなく、競争意識を残しながらも連結性と相互依存が進展する。

中央アジアにおいては、少数民族やイスラム教徒による独立への動き、各地の交流の増加によって混乱が発生しており、国家間の協約関係が望まれている。

上海ファイブ:
1996年に中国、ロシア、中央アジアのイスラム国家×3によって立ち上げられる。新疆の分離主義者に対応する目的がある?

アジアにおける協約は、欧米のように政治的統合の原動力とはならず、地政学的な打算によって繋がっているとしている。

第八章 戦略的影響
ユーラシア大陸の急成長によって米国の影響力が衰えている?以下の2つの課題。

①競争的安全保障の課題
米国による支配力が弱まり、競争による各国間の均衡が国際情勢のパターンとなる。
②協調して対応すべき安全保障課題
経済成長を実現するための安定性の実現。

第九章 将来を予測して政策を立てる
長期的なアジアの経済成長、エネルギー需要拡大、生産国と消費国の地理的近接、重大局面による触媒効果が大陸として統合されたユーラシアを誕生させる?

エネルギー資源を運ぶ伝統的な海上交通路と、増加しつつある陸路による新しい相互関係は、西側の規範に合致していない可能性が高い。自由や法は尊重されないかもしれない。

著者は米国の立場から、価値観が類似している各国との協調や技術供与等を提言しているように思える。

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光陰矢の如く

今までの人生を振り返ると一瞬だけれど、これからを考えると長い時間が必要だ。

幸福な人間も不幸な人間も死ぬ直前に考える事は同じかもしれない。

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レイヤー化する世界

読んだ本の感想。

佐々木俊尚著。2013(平成25)年6月10日 第1刷発行。



国民国家を基盤とした民主主義が揺らいでいる。企業に人々が雇用され、経済成長が前提となっている現代社会の来し方行く末を考察する。

現代:
今の社会は、19世紀後半から始まった第二次産業革命(大量生産)が前提となっている。世界全体を先進国(ウチ)と発展途上国(ソト)に分け、先進国にて製品を生産し、発展途上国が資源を輸出する構造が確立される。

他国との競争に勝つため、国内の企業は代表的な巨大企業に統合され、人々は企業に雇用されるようになる。

1990年代から始まった第三次産業革命が状況を変えつつある。先端的な企業は先進国に集中していた雇用を世界的に分散するようになり、企業や国家の結束は揺らいでいる。

中世:
欧州中心の世界システムの起源を考える。18世紀頃まで欧州は辺境だった。

古代から中世にかけての『帝国』の特徴は以下の通り。

 ①多民族国家
 ②緩やかな世界的交易網

「民族」という概念が求心力となり、一つの民族が一つの国家を形成する国民国家のコンセプトは近代以降に確立されたものである。それまでは言語や宗教を基盤として、明確な境界線を持たない帝国が一般的だった?

欧州の国々が発展した理由は以下の通り。

 ①中世帝国の衰退
 ②アメリカ大陸の植民地化
 ③国民国家の軍隊の活用

欧州は、古代から中世にかけての以下の3つの世界的交易ルートから外れた位置にあった。
 ①中央ルート
  バクダッドからペルシャ湾を経てインドや中国まで結ぶ
 ②南方ルート
  カイロから紅海を経てインド洋へ通じる
 ③北方ルート
  中央アジアを通る

そのために、新市場(アメリカ大陸)を開拓する必要があり、巨大な市場が産業革命の遠因となる。

近代:
欧州の国民国家が中世の帝国を蹂躙出来た理由は、国民国家の団結力に起因すると考える。中世以前のローマ帝国が崩壊した後の欧州においては、キリスト教が人々の拠所となっていた。宗教的な『聖』の世界と、政治的な『俗』の世界に支配構造は分かれる。

『聖』と『俗』の両方を兼ね備えた帝国を復興させようとする動きは大規模な戦争を引き起こし、小国が乱立する状態が固定されるようになる。17世紀に起きた「三十年戦争」終結後のウェストファリア条約にて相互的な領土尊重や内政干渉を控える合意が確立される。

こうして小国家が乱立し、権威が消滅した状態が近代社会の前提となる。

近代の歴史は、人々の精神的な拠所を探索する歴史でもあり、帝国崩壊後には宗教紛争によって教会の権威が崩壊し、埋め合わせるが如く絶対王政が志向される?資本家階級が育成され、封建領主と農民という契約関係が社会を規定出来なくなり、革命が発生すると王権も消滅する。権威が崩壊した世界では、「理性」によって自分自身を操作する事が推奨されるようになり、合理的に人間が真理を発見する機運が高まる。

権威が消滅した世界で「国民の権利」が作り出される。国民を基盤とする国民国家は、国民全てを兵士として総動員出来るため戦争に強く、また国家間の境界線を巡って戦争を引き起こし易い。

巨大企業の外部と内部、国民国家の外部と内部、先進国の外部と内部、近代では内部の結束を固めて豊かになる仕組みが確立された。

 ・国民国家である事
 ・国民国家の結束を固め、強い軍隊を持つ事
 ・国民国家の外部を利用し、経済を成長させる事
 ・民主主義で国民国家内部を固める事

上記が近代の世界システムである。こうした体制は、グローバリゼーションによって全ての国家、全ての国民が内部に存在する事によって成り立たなくなる。

以下が近代が衰退する原因。

 ①国民国家の終わり
  国民国家とは、欧州において偶発的に発生したシステムである。
  国民国家は幻想によって成立しており永続しない
 ②経済成長の終わり
  1970年頃から経済成長を後押しする産業は無い
 ③分散化
  情報技術の進歩によって、世界的に仕事が分散している

世界的な富の分散と、国内における格差拡大によって民主主義は引き裂かれている。

未来:
情報技術によって作り出された<場>が境界を破壊し、国民国家と民主主義を破壊する。<場>を運営する側とされる側による新しい支配関係が生まれる。

内部と外部を分ける構造では、皆で協力して一つの目標に向かうが、<場>では試行錯誤が尊重される。インターネット上の市場において、多くの失敗と少数の成功が散見される事になる。

音楽を例にすると以下のようになる。

【これまでの音楽業界】
レコード会社という大きな権力の下に、音楽家、楽曲、社員、販売店等の要素が存在する。

【これからの音楽業界】
様々な役割毎に切り分けられた構造が成立する。インタネットのインフラ、音楽を販売するサービス、音楽を再生する機器、音楽を批評するソーシャルメディア等。

内部と外部の違いは無くなり、層 = レイヤーの違いとなる。形式を強制する権力は無くなり、レイヤーの組み合わせによって社会は成立するようになる。

人間同士の関係も変化する。同一の民族という切り分けでなく、各人の保有するレイヤーが意識される。国籍、職業、出身地、出身校、好み、趣味、etcの無数のレイヤーの集合体が個人である。同じ趣味、同じ職業、同じ出身校によって同一のレイヤーを持つ人間が接続されるようになる?

権力は、国民を法律と道徳で縛る国家から、行動の土台となる<場>へと移行する。国境を越えて広く活動する企業、分散化に伴う政府税収の減少、一つの世界市場、社会システムの分断、etcは国民国家を消滅させる?

共同体に帰属する事によって規定されていた個人が、レイヤーの重なりによって規定されるようになる。内部と外部を分けた社会システムでは、内部の結束を固めて強い軍隊を構築し、内部の人間同士で伝えあえる国語と文学が普及した。境界線の自覚が国家を強くする原動力であった。

レイヤー化した社会で生きる戦略は以下の2つ。

①レイヤー化した個人
 様々なレイヤーの重なりとして、レイヤー毎に他者と接続する
②<場>との共犯
 <場>の技術の利用

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これは便利だ、不細工が結婚する方法

以下は、『遺失物発見システムの「Tile」、長い遅れの末出荷を開始』へのリンク。

http://jp.techcrunch.com/2014/05/26/20140525long-delayed-connected-device-tile-finally-starts-shipping/

電源が持たないような事が書いてあるけれど、これは便利だ。売っていれば買うかもしれない。

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インターネットの掲示板上に、不細工な女性が結婚する方法についての記述があった。本人が10代である事が前提であるらしい。

①武道を習う
柔道や剣道等の道場や部活動に所属する。周囲に女性が少ないため、相対的に有利となる。
②理系の学部に進学する
上記①と同じ理由で、競争率が低い事がポイントであるらしい。

若い事の優位性が強調されていた。28歳の美人よりも、18歳の不美人の方が需要が高い場合がある。若い事はそれだけで価値があるのかもしれない。

が、女性を男性に置き換えると、女性が多い集団に気軽に入っていける男性は少ないから、不細工な男性がアピールする方法はないものだろうか?

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自我の哲学史

読んだ本の感想。

酒井潔著。二〇〇五年六月二〇日第一刷発行。



プロローグ 「自分のことは自分が一番よくわかる」ってホント?
本書は、自我概念の論理的、存在論的な特徴と身分を、哲学史的に形成において明らかにする。

自我とは「自ら」の「我」である。自分とは、外に対する「内」である。今日の社会において社会が是として称揚する「自我」は西洋近世に出自を持つ。

連続的、自己同一的(時間の経過に関係無く同一の自己が継続する)、主体的、統一的(一つの自己が複数の意見や欲望を持つ事は無い)である精神としての「私」。自分の意見、自分の決定等、自我の存在を想定さぜるを得ない事がある。自分の意志表明が重要視され、未決断は卑怯とされる。自我は認識し意志する主体として、他人に影響されたり、意見を変える事は主体的でないとして批判される。

自我は身体を所有する心の概念としてイメージされ、所有の概念は、ジョン・ロックによって論じられ近世における自我概念に影響を与えている。変わらざる主体としての自我を持つ市民が、近代社会が機能するための必須条件である。

民主主義社会とは、独立な複数の主体的自我の同意に基づく契約的共同体であり、自我の存在を仮定しなくては自由と多様性と協調は不可能にになる。

副作用としての自己責任論がある。個人の発言や行動の意味を解釈する場合、心の要因を考える。個人の心理的要因や過去に原因を求める心理学化の姿勢は、不幸や悩みの責任は自己自身にあるとする自己責任論に繋がる。

第Ⅰ部 西洋近世哲学における自我
第1章 「自我」概念の内実
広辞苑に記載されている「自我」の内容。

哲学的意味:
認識や感情等の主体を外部と区別する言葉。時間の経過や変化を通じての自己同一性を意識する。

心理学的意味:
意識や行動の主体を指す概念。

⇒自我とは、外界や他人の反対語である
⇒自我は、過去の自分と別人でなく、同じ人物である

自我は、同一性が記憶によって認識されて「人格」という性格を獲得し、道徳的行為の主体となる。

近世においては、思考する主体としての自我から、認識や行為の対象としての自己への転換に至る。自己嫌悪、自己観察等、私が私に係わり合う場合に自己は意識される。

第2章 デカルトからカントへ
デカルト:
懐疑を学問の基礎とする。
著者は、以下の2点によって「自我」の存在を疑う事が出来ないとしたデカルトを不徹底としている。

①自我の存在
「自我」が存在しないとしつつ、「自我」が存在しないのなら欺きようがないという理由から「自我」は有るとしている。欺かれている「自我」が存在しない議論には進まない。
②意識の明証性
意識の明証性が疑われていない。意識の疑ったり自己説得する働きの明証性が確実であるという前提がある。

⇒デカルトの思想は、他者の思考は表情や言動を通して間接的にしか知り得ないが、自己の思考は直接的に自分が理解出来るという前提条件に支えられている。

上記の前提条件から、デカルトの考える「自我」は、意識されたものだけである。意識された思惟を自らの本質であり、「実体」であると結論する。思惟は、対象の外的認識を可能にする先駆的条件である。「自我」は諸性質や状態の変化の下で同一に止まる。同一・連続・主体的な近世的自我概念の形成が行われた。経験的自己意識は、移ろい易い。超越論的自己意識は、人間の経験一般の最高原理として優位を持つとする。

カント:
デカルトが暗示した経験的自己と超越論的自己の二重化の問題を論じる。「思惟する我」と「思惟される我」の分裂。外部から様々な刺激を受ける経験的心理学的自我の背後に、絶えず思惟し、絶対に対象化されない自我が存在する。

カントは、対象認識を可能にする論理的形式的な制約としての自我を考えた(アプリオリ)。知覚された情報を統一する根源的活動としての統覚があり、人間的認識全体における最高原則とする。

例えば、川に舟が浮かんでいる光景を目撃するとする。一定時間の後に、舟が移動していると認識する。その場合、川の流れが「原因」で、舟の移動が「結果」であると認識する。

⇒「原因―結果」という関係は知覚されないが、
 悟性による結合により認識される。
⇒知覚だけでは、何かを認識する事は出来ない。

上記のように、対象知覚が統一される事が、「自我」の同一性を意識させるとする。カントは、「自我」を対象認識の超越論的な制約としている?「自我」は、情報を統一可能にする制約として、対象認識と一体のものとして機能し、「自我」の活動が意識されるだけである。

あらゆる人間に共通に存在する普遍的自我。一般我であり、個人我ではない。カントは、現象我と知性我の関係を、規定されるものと規定するものという概念を用いて性格付けしている?
道徳哲学において、二つの自我が区別され、意志が感覚的自我を制御するべきとするカントの道徳論は困難を含むとしている。意志は命令だけで感性我を従わせる事は出来るのか?普遍的自我があるとされるが、現実的な個人性が考えられていない。著者は、普遍的理想を個人の事情に適合させる具体的方法が不明としている。

⇒カントの論理では、法則性や普遍性が支配的であり、個別性の見地が後退している?

「自我」は、実体として検証可能なのか?それとも「自我」は名目的な概念であり便宜的なラベルに過ぎないのか?

第3章 ライプニッツの自我論
ライプニッツ:
自分に気付く事が重要なのでなく、個性的な「自我」が他の「自我」と異なる理由、相違点をどこに見るかが重要であるとした?

自己意識的自我論でなく、「個体的実体」、「個体的概念」という概念を構想。「自我」は普遍や全体でなく、個別的な存在者、固体である。個人、個体だけが現実に存在する。

自分が何者であるかは意識するだけでは分からない。自らの記憶には誤りがあるかもしれないし、他者による認定は妥当性の保証が無い。

○個体的概念
過去の自分と未来の自分の同一性を保証するには、自分に関する全ての出来事をアプリオリに含む「個体的概念」が必要である。それは神の知性によって思惟される。個体は一般的概念に偶発的事情を付加して個別化されるのでなく、各個体それぞれにアプリオリに決定された定義や本質がある。

個体性は取り違えられる全ての危険から防御される。全ての規定は、後から付加されるのでなく、最初からアプリオリに含まれる。それは他者との関わりだけでなく、未来に発生する事象も含むため、人間の自由意志の観点から神学者アルノーに批判される。

⇒ライプニッツは、便宜的なラベルとしての「自我」でなく、実在的な「自我」を求めた?ライプニッツの考える「自我」は、無数の情報を含みながら、相互に整合的?連続性、同一性に加え、脈絡性が必要とされる?

⇒行き当たりばったりで一貫性に乏しいものは「自我」とはいえない。無限の内容を含みながら、脈絡ある全体である人格。近代的自我論の代表?

第4章 意志としての自我へ―キルケゴールとニーチェ
普遍的理性への批判。「自我」を形而上学的定義としての思惟実体や、論理的規範としての超越論的統覚とするのでなく、現実の相から考える。その根底にあるのは意志である。単独者としての自己を貫徹するために、「自我」の連続性、同一性、主体性は強化される。

キルケゴール:
理性的自我の背景にある根源的意志としての自我。人間は正しさを知っていても不正を行う。生身の人間である我が我であるとはどういう事か?

「自我」と「自己」を区別。精神を「自己」として定義し、「自己」とは、自分が自分に対する関わり合いである自己関係とした。自己は、自分が自分に関わる関係の遂行である。例えば、自分が自分を意識する、自己嫌悪、自制、etc。

関係に以下の三段階があるとした。関係のバランスが崩れる事で絶望が生じるとしている。

第一段階:相対立
対立や矛盾する要素間の関係。時間と永遠、有限と無限、必然と自由。死すべき存在でありながら不死を望む等。
→何かについての絶望が生じる。有限性や不自由についての絶望。
第二段階:再帰
異なった要素の関係が、関係自身に関わる関係。自己への再帰。
→自己逃避。
第三段階:神
再帰的関係である事故が、自己を定率した他者 = 神に関係する関係。
→神との関わりが不透明になる事から生じる絶望。死に至る病。

キルケゴールは、神との関係を透明にする信仰によって絶望から治癒されるとした。「自我」を固定的に定義して普遍化するのでなく、個々の単独な人間精神における関係を叙述する現象学。

ニーチェ:
自らの力を意志する「自我」。客観的な真理を目指す「自我」は無い。自分の勢力拡大を欲する事が「自我」の真実とした。根源的な力や衝動として存在論的に考える。

○遠近法
「自我」が自分の流儀で作る世界像。「自我」は各自の遠近法(各自の視点)を遂行して生きる。全ての「自我」は、自分に都合欲世界を意味付けし支配しようと努める。各人は世界の真理を分有するが、「自我」による世界の所有・支配を含意している。

ニーチェは、偽善を排し、他者と比較しない自らの生きる意味を創造すべきとした?キリスト教道徳から脱した自己の内面に根差した新しい道徳。

第5章 20世紀大衆社会の中の自我―ヤスパースとハイデッガー
「自我」理解と技術産業社会、大衆社会との対決。

ヤスパース:
「自我」を実存であり、代替不可能な単独者であるとした。現代という時代状況を規定している要因は大衆である。大衆社会を実現させた物理的条件は、科学技術の進歩、産業革命、都市化である。
現代人は、自己存在を主体化するために、人間生活を予測可能にしようとする。1920年代当時の現代は、自己拡張運動が限界に突き当たり、自己自身にぶつかる時代であるとした。

自己が他者の自己と調和し得るかは一般化されない。共同体が崩壊した時代では、全ての人間にとっての唯一の状況は存在しない。

ヤスパースは、人間が忘却の中に自己を放棄するために労働に身を投じる事を願うとしている。人間は自由である事を願うのでなく、自然に自らを一致させようとする。複雑で変化の早い時代状況への適応?正しい事をしていると感じる事による良心の安らぎ。

ハイデッガー:
大衆という現象は日常性から生じると考える。存在と存在者は区別しなくてはならない。有る事自体を意識する?存在を忘却した「自我」は、目前の対象に心を奪われた世人であるとする。

「自我」は、「現存在」となる。「現存在」は己の存在を関心の的とする存在者である。私は、私が存在するという事において、私の存在に関わっている。気分は理性によって制御される事象ではなく、自己の本質的契機である。気分付けられる事無しに存在する事は出来ない。公共性の実質は、己を散逸させて生活せしめる慣習、価値体系、表象からなる。自己から逃避し、自己に直面する事を回避し、安んじて世間並みに生きる。

公共性のコードが機能しなくなる時に、剥き出しの自己が現れる。不安や退屈である。不安は、有るものでないという無への不安であり、自分自身や世界への不安である。不安の気分の中で、現存在としての「自我」は自己に向き合う。

⇒ハイデッガーは、自己を日常に埋没させ、分散させる事を非本来的と見ており、克服しなくてはならないとしている事から、常立的な「自我」を想定している。

普段は忘却している死を我が事として引き受け、自分だけの存在を選びとるべく決断する。その時に自己は本来的になり、自己として常立的に自らの立場を確保して自立する。時間変化にの下で変わらず立ち続け、決断し、反復するハードな自我概念。

第6章 現代哲学と自我―ブーバーとレヴィナス
自由に選択していると思い込んでいる事が、周到に操作され、制限されている可能性。

○故郷喪失
共通の目的を持つ共同体の形骸化。自己実現の場である労働・地域・家族の喪失。現代人の生活が細分化され、個別化される事による自己中心性。自己同一性の喪失。

国家や家族の紐帯や帰属を実感出来ない時代。

ブーバー:
「自我」は、間存在の中で真の「自我」になる。「自我」は客観ではなく、呼びかけられる人格であり、主客に分裂しない。

レヴィナス:
「自我」は、真の他者を能動的に待つしかない。「自我」は、応答にして有責を属性とする人格である。他者に呼びかけられて、応答出来る人間が責任を担う。

第Ⅱ部 自我のゆくえ
第1章 宮沢賢治の自我論
自我を実体でなく、現象と考える。脈絡や確実性は考えずに、そのままをスケッチする。連続的で貫通的な自我概念と異なる断続的な自我観。

心の中に浮かんでは消える、論理的反省の加わらない経験が絶対的な現実である(『春と修羅』の「序」第一段落)。各瞬間の相が自我の全部である。

因果とは自然科学の因果性でなく、仏教的な意味での人間の行為と報いの絡み合いを指す。自我の内容成分は他人や社会や過去との果てしない連関である。

私が常に私であり続ける必要は無い。個人は単独者でなく、他人や集団や世界と一つになり得る、又は既に一体化している。個人と個人の区別は曖昧である。「自我」を、複数の心から成り立つモザイクのようなものと解する。

第2章 西田哲学の自我論―我は我ならずして我なり
私が存在するという原事実を、生死を含めて真摯に見据える。自己が自己を写す自覚は、写している自分を新たに写すため無限に続く。自覚とは直観と反省を総合する働きである。自己は直接に経験可能であるが、反省によって論理的言語で説明可能?

「自我」を記述すると、それは「自我」でなくなる。「自我」は述語に置かれる以外ない。無が「自我」に浸透する。存在者は必ず属性を持つという西洋哲学と異なる、自我は何でもないという思想?「自我」とは何かを問わず、自己をそのまま行う。自己の探求と言う無限軌道は、概念形成でなく自己を写す無限の行による。自己を写すとは、自己を絶えず形成していく事。

私は何でもない、私は変化するし、同一的でない。

第3章 夏目漱石の自我論
『私の個人主義』(1914年11月25日講演)において、「自己本位」という西洋の概念を述べる。「自己本位」は、義務を伴う。「自我」受容における日本人の義務や他人の権利に対する無知について、日本的思想と西洋的思想の対立を憂慮している?

1914年に発表した「こころ」でも2つの倫理観の対立がある?儒教的・武士道的な道徳(恥、自尊心、世間体を重視する)と西洋的道徳(自己実現の道徳、人間らしさを最大の価値とする)。登場人物である先生は、世俗的道徳で無く、絶対的な倫理的潔癖さにおいて「自我」を問う。

資本主義社会において、個人主義が個人を分断し、個人間の競争を増大させる事象。先生の心中にある良心が利己主義に基づく道徳的判断力である。それが個人を孤立化から救う?

先生は、倫理的規範や法律に違反したのではないが、良心による裁きを受ける。

第4章 16世紀南西フランスで起きた偽物事件
「個人」の概念は近代になって意識されたのであり、同一性は無条件に価値があるものでなかったという話。

ライプニッツの『人間知性論』(1703年、出版は1765年)に記述されている南西フランスで発生した偽物事件。

1560年、南西フランス、ラングドック地方アルティガ村で発生した裁判の記録。裕福な農民マルタン・ゲールが、妻子を残してスペイン方面に旅立ち、8年間消息を絶つ。マルタンにスペインで知り合ったアルノ・デュ・ティルという男が容姿が似ている事を利用して、1556年にマルタンを装ってアルティガ村に乗り込む。マルタンの妻ベルトランドは偽物を受け入れ、4年間を夫婦仲良く暮らし、二女を儲ける。本人が帰還した事で偽物が発覚し、アルノ・デュ・ティルは絞首刑となった。

ライプニッツは、上記の事件の原因を内容を十分に規定する個体概念を認めないからだとしている。妻ベルトランドにとっては、家庭生活の役割りとしての「夫」が存在する事が重要であり、本物か偽物かは重要でない。

カフカの『変身』(1912年出版)においては、虫に変身したグレゴール・ザムザを、家族は同一人物として認めるが、以前の役割を果たせない事で虐待する。個人の同一性が意識される近代社会の特徴の表現?

南西フランスの事件が発生した当時は、個人の同一性は重要視されなかったかもしれない。しかし、現代の管理社会は「自我」の同一性を基礎にしている。身分証明書によって証明される事は個人の同一性であり、本人確認が行われ、偽物でない事が要求される。

第5章 日本人と自我のゆくえ
自我の頸木から逃れる事による癒しを多くの日本人が求めているという意見。

西洋哲学の本質は、現実と理想の分裂である。変化する現実世界は無常であるが、理想世界は永遠である。現実の物体は無くなるが、意味や本質は無くならない。観察や実験によって探求される事は、変化しない「法則」である。

対して、日本の伝統的思想では常ならず、移りゆく「無常」が本質である。永遠に対する諦観的悲観的否定。そうした日本社会に、基準や理想に価値をおく思考方法を付与すると、問題が発生する?

○見る事
西洋哲学で常に想定される認識モデルは、目で見る事である。イデアというギリシア語も、イデイン(見る、眼差す)が動詞形である。永遠で不動な存在を凝視する。

感情の波に隷属せず、自発的に世界の中心に立ち続け、周囲の変化を絶対的観察者として見る近代的自我モデル。

さらに、見る事に続いて、論理的に話す事も重視される。

対して、癒しにおいては味覚、触覚、嗅覚、聴覚等の視覚以外の感覚が重視される?そうした感覚に共通する事は、視覚と違い、長続きしない事である。味も肌合いも移ろい易く、固定されない。

西洋哲学の中では、全ての対象が休む事を許されず、常に立たせられ、直進的な見るに曝される。視覚に比べ、他の感覚は受動的である。目を閉じるように耳を塞ぐ事は出来ない。

かつての「自我」は因習から生じる抑圧に対する反抗として強調されたが、因習が形骸化した現代では「自我」概念も曖昧になりつつある。

西洋で前提となる普遍の「自我」は日本社会に最初から存在しないし、主体的自我ちおう啓蒙信仰を止めた方が誤解や絶望に陥らないのではないか。自我の同一性や主体性を自他に要求する事は不可能ではないか?

自己の意志を知る事が出来ないのなら自己実現も不可能だし、自分の状況や欲望を常に客観的に把握し、自らの行動を選択して決定する事も不可能であるとする。

しかし、自我は公的には連続的、同一的、主体的である事になっており、責任を負う主体となっている。そう規定しなくては、西洋から受容した民主主義社会は機能しない。

和辻哲郎は『風土』(1935年出版)の中で、モンスーン型、砂漠型、牧場型という3つの風土類型によって日本人の精神と文化の特質を論じた。日本独特の精神風土が、自我理解を曖昧にしている可能性。

エピローグ 仮面の自我、あるいは着脱する自我
「自我」という概念は西洋から輸入された概念である。自分を探すという行為の根本には、実体的連続的自己同一的な自我観がある。しかし、本当の自分など存在しないのではないか?

他者についても、外に現れた言動とは別に、不可知の内面的自我を想定する。しかし、行動療法といって当面の問題となっている事柄のみを治療の対象とし、内面に立ち入らない心理療法もある。

自己同一的で責任有る「自我」は、契約、法律、福祉、幸福の担い手として民主主義の基盤となっている。それは日本伝統の刹那的で流れ去る自我理解とは矛盾するかもしれない。

現代社会の特質は、この2つの思想の対立にあるのではないか?

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戦後日本経済史

読んだ本の感想。

野口悠紀雄著。2008年1月25日発行。



以下の本の内容を補完する本だと思う。

『100年予測』
第5章において、高度経済成長期の日本が低利で資金調達出来た記述がある。
http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-796.html

『貯蓄率ゼロ経済』
日本における生産至上主義や膨大な貯蓄の原因について。
http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-975.html

『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』
第九章に書かれている日本における「ビッグプッシュ型工業化」の詳細。
http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1465.html

◎戦時経済体制(1940年体制)とは何か
第二次世界大戦時の日本において確立した中央集権的な経済システム。全ての経済組織が単一の国家目的に奉仕するものとされ、統制された金融機関が重化学工業に資金を供給する仕組みが中心となっている。

情報技術の進歩に伴い、分散型経済システムの優位性が高まった昨今では、システムの問題が発現していると著者は考えている?

①財政金融制度
 (1)間接金融方式
 (2)金融統制
 (3)直接税中心の税体系
 (4)公的年金制度
②日本型企業
 (1)資本と経営の分離
 (2)企業と経済団体
   戦時中に成長した企業が戦後日本経済の中心となり、
   統制会の上部機構が経団連になった。
 (3)労働組合
   戦時中に形成された「産業報国会」が
   企業別労働組合の母体である。
③土地制度
 (1)農村の土地制度
   戦時中に導入された食糧管理制度が農地改革を可能にした。
 (2)都市の土地制度
   戦時中に強化された借地借家法が戦後の都市における
   土地制度の基本になった。

第1章 焦土からの復興
日本における経済制度、教育制度、土地制度等、様々な制度が戦時中の制度を引き継いでいるという意見。日本は1940年前後に不連続な変化を経験しているとしている。日本の高度経済成長は、戦時体制の継続によって齎されたとしている。

◎傾斜生産方式
1947年から実施された政府主導の増産計画。輸入重油を鉄鋼生産に集中投入し、増産された鋼材を炭鉱に集中投入する。そうやって生産した石炭を鉄鋼業に投入する。こうした拡大再生産によって、石炭と鉄鋼の増産を図る事が政策の目的である。
以下の手段を使用する。
 ・価格差補給金
  政府が補助金を交付し、石炭や鋼材を安価に調達可能にする
 ・復興金融金庫
  石炭、鉄鋼等の重点産業に傾斜的な融資を行う

⇒傾斜生産方式はインフレを引き起こした。1940年に1.64だった物価指数は1945年には3.5だったが、1946年に16.2、1947年に48.1、1948年に127.9、1949年に208.8と高騰した。

インフレによって国債の実質価値は激減し、一般会計総額に対する倍率で、1940年には5倍だったが、復興後は1/4まで低下している。資産保有階層が打撃を被ったものの、事業主や労働者はインフレによって利益を得ている。

傾斜生産方式は、軍需生産から復興へと目的が変わっただけで戦時期に導入された制度を使用している。

◎農地改革
1942年に制定された「食料管理法」が基になっている?小作人は地主でなく政府に米を供出し、地主には小作料を支払う事になった。小作料は名目で据え置かれたため、実質価値は減少した。1940年に収量の50.5%だった小作料は、1945年には18.3%に低下し、小作制度は形骸化した。
また、政府は小作人から割高な値段で米を購入(二重米制度)したため、地主の地位が低下した。

◎借地権
1941年に、借家人保護を目的として、「借地借家法」が改正された。解約には「正当な事由」が求められる事になり、貸せば売却した事と同じになった。新規の借地契約は減少し、零細土地保有者を増やす事となる。

◎間接金融
戦時に形成された銀行を中心とした企業グループは、戦後も温存された。戦前の日本では、資本市場から資金を調達する直接金融が中心であり(1931年には86%)、軍需産業に資金を集中されるために銀行の強化が図られた(1945年には93%)。銀行の総数は、1926年に1492だったのが1945年には61になった。
家計の貯蓄が銀行預金となり、銀行が資金配分を決定し、大蔵省と日本銀行が銀行を統御する体制が構築された。

第2章 高度成長の基盤を作る
◎ドッジ・ライン、シャウプ勧告
1949年に、ジョゼフ・ドッジとカール・シャウプによって実施された財政改革。価格差補給金と復興金融融資を停止し、均衡財政を実現する事を求めた。

◎直接税
1940年度税制改革によって、日本の税制は直接税中心の体系となった。軍事費調達のために法人税が新設され、給与所得に対する源泉徴収制度が導入された。製造業等の近代的産業に対する課税が可能になった。

給与所得が源泉徴収で決定されるため、確定申告を納税者が実施せず、労働者が税制に関心を持たなくなったとしている。

◎金融統制
1932年の「資本逃避防止法」を引き継いで、1949年には「外国為替及び外国貿易管理法」が制定される。日本銀行が銀行貸し出しを統制するよう、銀行に資金の割り当てを行い、企業による海外市場での資金調達を困難にした。

最も弱い金融機関でも存続出来るように、貸付利率等の条件が決定されるため、体力のある銀行には超過利潤が発生する。郵便貯金等を原資とする資金運用部は超過利潤を得る必要が無いので、銀行よりも低利の融資が可能。こうした資金が財政投融資計画として活用された。

財政投融資計画によって、均衡財政を維持しつつも重化学工業を育成する資金が調達される事となる。

第3章 高度成長
戦後、国内市場拡大によって日本経済が高度成長を遂げた事について。製造業の出荷額は、1950年~1960年に6.5倍になり、それから1970年までに4.4倍になった。国内総生産は、1955年~1970年に5年毎には約2倍になった。
これ以降の生活水準は、あまり変わっておらず、この頃が日本の原点となっている。

高度経済成長を支えた企業は戦時期に形成されている。

・電気事業
1939年に各地の電力会社を統合して国策会社である日本発送電が設立される。既存の電力会社が解散され、戦後まで続く9電力体制が確立された。

・自動車産業
1936年に「自動車製造事業法」が制定され、自動車関税が引き上げられ、自動車製造業を許可制にした。許可を得たのは豊田自動織機製作所と日産自動車でああり、営業税・輸入税免除や資金調達における優遇等が行われた。

・電器産業
東京芝浦電機、日立製作所、松下電器産業は軍事経済を背景にして成長した。

戦後、電力会社や製鉄企業の社長、副社長には、通産省の幹部が多数就任し、日本の大企業は通産省や金融機関と一体になった。

◎労使協調路線
日本型企業の特徴とされる労使協調路線について。

①内部昇進者が社長になる。
戦時期の企業改革によって大株主の影響が排除された結果、大企業経営者のほとんどが内部昇進者になった。労働組合との協調を考える経営者の増加。
②企業別労働組合
1938年に作られた産業報国会は事業所別の組織であり、他国のように産業別に組織されていなかった。経営者と対決するよりも、協調して企業を成長させようという意識が強い。

第4章 国際的地位の向上
間接金融中心による資金調達方式のため、日本においては資本家階級の存在しない効率の良い社会主義経済が成立した話。

著者は、以下の2つの政策を問題視している?

①年金制度
1972年に、厚生年金の給付額を2万円から5万円に引き上げた。年金制度が財政を圧迫する下地となる。
②所得税の減税
1973年に、給与150万円まで20%だった給与所得控除を40%に引き上げた。1974年の所得税収見込みは6.2兆円だったが、減税によって1兆7270億円の減収が発生したとされる。

第5章 石油ショック
1973年に発生した石油ショックについて。1974年の消費者物価上昇率は23%にもなった。

日本においては賃金上昇圧力が低かったため、諸外国よりも輸出において有利であり、経常収支黒字増大による通貨高によってインフレを抑制出来たとしている。

企業別労働組合による統制が有効に機能し、日本型経済システムへの信頼性が高まった。仮に、日本型経済システムの信頼性が高まらなかった場合、統制型金融システムは直接金融に移行し、米国型の金融市場が実現していた可能性がある。

その場合、産業構造が製造業に偏ることなく、バブルも発生していなかったかもしれない。

第6章 バブル
1980年代の日本において、日本型経済システムへの過信から根拠の無い値上がり期待が蔓延した事について。

プラザ合意後の円高に対応するために、大規模な金融緩和が行われる。当時、大企業の設備資金は株式市場から調達出来るため、銀行が資金を融資する戦時金融体制は大きな矛盾に直面していた。

銀行は本来の役割を離れ、中小企業や不動産向けの融資を行う事となり、バブルが発生する。

◎戦時経済体制と土地神話の形成について
日本において、直接金融が発達しなかったため、株式によるインフレ対策は一般化しなかった。

日本の地価が上昇し易かった理由は、以下の3点?

①税負担の軽減
相続税の軽減や、市街化区域内の農地への保護等、税制による優遇のため、土地は相続のための通貨となっていった。
②借地借家法
借地権が物権化したため、借地の供給が減少した。
③株式投資の減少
株式発行量が少ないため、家計が保有出来るインフレ対策資産は土地しかなかった。

仮に、直接金融が発達していた場合、家計は株式によってインフレ対策を行い、地価の上昇は緩和されていたと考える。農地解放等によって、戦前は大地主が保有していた土地が多数の人によって保有されるようになった事も影響している?

第7章 バブル崩壊
バブル崩壊によって、日本経済の中心が裏社会に蝕まれている事が明らかになった事についての記述。

著者による以下の考察。

①社会からの圧力
有力者を押さえていても、社会全体の暗黙の了解が無ければ、失敗する
②理論的な正しさ
暗黙の了解 = 社会的信認を獲得するには、道徳的な潔癖性だけでなく理論的な正しさが不可欠である

第8章 金融危機
山一証券や長期信用銀行の破綻について。

同時期に米国や英国の金融機関は「市場の力」によって変革された。しかし、日本では「戦時体制」によって市場が否定され、影響力が遮断されているとしている。

第9章 未来に向けて
バブル崩壊によって戦時経済体制の中核的部分は破壊されたが、大企業の構造や人々の考え方は変わっていないとしている。

高度経済成長期と同じく、「成長促進」等の単一の国家目標が唱えられ続けている。

1940年度の税制改革を通じて、給与所得と法人に対する課税を中心とする税制が確立された。そのため、国の財政力が強化され、地方や低生産部門への所得補助の原資となり、平等社会が形成された。

巨額の赤字を国が抱える状態では、補助は出来ないが分配面での平等社会への執着は根強い。

戦時経済体制が確立された時代の日本では、大量生産型の製造業が育成段階であり、創意よりも規律が重視され、全員が共通目標の達成を目指す事が望ましかった。

未来に向けた産業育成に適合していないシステムを如何にして変えるかが問題なのだろうか?

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高校生の時の話

以下は、僕が高校生の時の話。

①I君との会話
高校一年生の4月の事だったと思う。僕と隣の席のI君の会話。

僕「ねえ。数学の教科書を忘れてしまったんだけど、
  教科書を見せてくれない?」
I「お前は本当に友達がいなんだな。
 俺なんて、全てのクラスに友達がいるから、
 お前みたいに教科書を忘れて困るなんて事はありえないんだよ」

(次の日)
朝から、I君がそわそわしている。そして、朝のホームルーム後、I君が騒ぎ始める。

I「皆、聞いてくれよ。俺は教科書を忘れて困っているのに、
 こいつは貸してくれないとか言うんだ」

I君は僕を指差しながら喋っている。何も頼まれていないよ。

②学年章の話
高校三年生の時だったと思う。

I「今日、一年の女がさ、俺の事を好きとか言っていないのに、
 俺の学年章が欲しいとか言うんだよ。
 それで、学年章を渡したら、これじゃ駄目だとか言われて
 突っ返されてさ、モテル男は辛いぜ」
僕「それ、卒業アルバムの撮影をするのに、自分の学年章を
  忘れちゃったから借りようとしただけなんじゃないの?
  学年が違うと学年章も違うから使えなかったんだよ。
  今日、一年生のクラスで集合写真を撮るじゃん」
I「お前、シャーロックホームズだろ」

**************

嫌な事や変な事は忘れ難いのに、楽しい事は簡単に忘れてしまう気がする。

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仕事についての講義

会社内で、現在の僕の仕事能力について話し合った。

数カ月間での業務経験、出来る事、出来ない事、その他。

「誰もチェックしてくれないと思えば、緊張感が高まって間違えなくなるんです」

こういう考え方には、どうやって対処すれば良いのだろう。

何故か、50代の先輩社員の勤務態度についての話になる。

「あの人、自分が出来ない事を自覚していないんです」

そうかもしれないけど、あなたも裏では同じような事を言われていますよ。

自分が駄目な人間であると思っただけで、様々な事が改善される事はないと思っている。こういうのってどうすれば良いのだろう?

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スクールカーストについて思い出す事

この数日間、高校生だったときの事を思い出す事が増えているような気がする。

以下の記事で書いた『桐島、部活やめるってよ』の影響かもしれない。

http://nonono7.blog12.fc2.com/blog-entry-1482.html

小説世界の中では、映画を撮影する学生が登場したけれど、僕が高校三年生の時には、映画監督、漫画家、小説家を目指すと言っている人達が同じクラスにいた。

多分、スクールカーストの上位に位置する人達だったのだと思う。動物心理の本には、家族単位の群れで生活する動物の共同体には階級は存在しないとあった。数十匹の群れが存在する場合、階級が構築されるらしい。群れの中で安全に生きていくためには、「服従」の行動技能を習得している必要があり、何らかの理由から「服従」する事が出来ない場合、必然的に群れの最上位を目指すしかない?

『桐島、部活やめるってよ』の小説世界内では、階級最上位の人達は不安定な立場にあるのだと思う。周囲の人間は自分の階級を評価しているのであり、低い階級に堕してしまう恐怖を抱いている?

特に異性からの評価が重要だ。女性は男性よりも、社会的価値を重視しているという思想なのかな?女性は、年齢と伴に好きな男性のタイプが変わって行く?自ら帰属する共同体の中での社会的価値が高い男性に魅了される?

だから小説世界内では、周囲との関係性でなく、環境変化に影響されない女性を最後に登場させたのかな?男性の願望なのかもしれない。

****************

以下は、『球形の季節』(恩田陸著)からの抜き出し。

P84~P85:
男子生徒たちは明らかに暴力を、殺戮を求めていた。彼らは話をより残酷な方へ、より乱暴な方へ持っていっていた。彼らの汚い字で書かれた、「殺される」だの「皆殺し」という文字に、逆に弘範は自分たちの退屈で閉塞した日常を痛いほど感じるのだった。
(中略)
少女たちの小さく可愛らしい水晶玉のような世界にふうっと吸いこまれてしまうような恐怖すら覚えた。彼女たちのアンケートは、少年たちが荒々しいパワーを求めているのとは違って、もっと幻想的なものを求めていた。彼女たちはどうやら、宇宙人に連れていかれるのは選ばれた少女であり、その少女を羨ましく思っているらしかった。

P331:
彼はいつも「特別な少年」ではなかった。たくさんの冒険小説や少年小説に出てくるような、さまざまな冒険に遭遇してはそれを機知と勇気で乗り越えたり、人には見えぬ特別なものを見てしまったりする少年ではなかった。彼は「優秀な少年」ではあったが、彼の望んでいたような「特別な少年」ではなかったのである。
そして、俺はこのまま「特別な大人」にもなれないんだな。弘範はやや自嘲気味に思った。「優秀な大人」にもなれるかどうかこころもとない。

****************

会社内の50代の先輩社員と会話した。若い時は、何も確定していないから望む事が出来る。年齢を重ねるに連れて、様々な事が確定していくから、苦痛を避ける事が行動の主要原理になるのか?そのような事を思った。

死ぬ準備を60歳頃から始める人が存在するらしい。苦痛に耐える自分を作り出すのだとか。

それまでの長い時間をどのように過すのだろう?

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嫉妬心が世界を変える

日経ビジネスの記事に、以下のような実験が掲載されていた。

<カリフォルニア大学バークレー校 デヴィッド・カード教授の実験>
2012年に「American Economic Review」誌に発表した研究。

2008年に米国カリフォルニア州において、報道機関Sacramento Bee社が設立したウェブサイトを利用した自然実験。同ウェブサイトでは、カリフォルニア州の全公務員の給与水準が実名、職種、勤務地と共に公開されている。

以下の2通の電子メールを送信する。

①一通目
ランダムに選択した被験者に送信。賃金情報サイトの存在を知らせる

②二通目
カリフォルニア大学に勤務する全ての公務員に送信。様々な尺度の幸福度、賃金情報サイトの存在を知っていたか、他人の賃金を調べたか、将来の転職を考えているか等を質問。

【実験結果】
①幸福度低下
同僚公務員の賃金水準を知った公務員は、有意に幸福度を低く報告する

②妬みは下位の人間のみ
平均より賃金が高い公務員の幸福度は上昇しておらず、平均以下の賃金の公務員の幸福度は低下していた。妬みの社会効用は、平均賃金以下の場合のみ発現する。

③転職推奨
平均以下の賃金水準であり、平均的な賃金を知った被験者は転職し易い。3年後の調査では、40%も高い確率で転職していた。

<大阪大学社会経済研究所 田中沙織准教授、生理学研究所 定藤規弘教授の実験>
金銭報酬から得られる満足度をfMRI(機能的磁気共鳴画像法)によって実験。

以下の場合に差異が見られた。

①報告に心理学的な幸福度を用いる場合
 数値によって幸福度を報告する
②経済学の効用に相当する情報を報告する場合
 図示された状況の中から、適した図を選択する

幸福度を上記①のように数値で報告する場合、脳内の頭頂皮質の活動負荷が上昇した。頭頂皮質は「規模の理論」(Theory of Magnitude)」に関わる。具体的には、長さ2メートルの物を具体的に「2メートルだ」と認知したり、単に「長い」と認知するかの変換作業に関わる。

長さ、大きさ、時間等のスケール概念を得るには、頭頂皮質の活動が必要。頭頂皮質の活動には、効用と幸福度の変換も含まれる?

妬みには、以下の特徴がある。

①競争相手が高学歴であると妬みの効果が強くなる。
②高齢者が比較相手だと利他的な社会効用が生じ易い。
③男女双方にとって男性が強い妬みの対象となる。

他者の平均所得水準が上昇すると、自分の所得が上昇する効果の約46%打ち消される。約3割の被験者が妬みではなく、友人の所得上昇をプラスに捉える利他的な社会効用を持つが、「仕事関係者」に対する社会効用は、一様に妬みの効果しか持たない。

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このブログは、迷惑社員の辞めさせ方というような言葉で検索される事がある。世界中全ての人間の個人情報が公開されれば、人的流動性が向上するかもしれない。

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結局、大量の時間が必要ではないか

以下は、『「一人前になるには1万時間必要」は誤りだった! たった20時間で新たなスキルを身につけられる4つのコツ 』という記事へのリンク。

http://logmi.jp/12933

新しい技術を習得するためには、1万時間が必要という意見がある。フルタイムの仕事5年分であり、膨大な時間が必要とする考えだ。

フロリダ州立大学のK.アンダース・エリクソン博士が、『1万時間の法則』の考案者であり、超競争的な分野の、非常に限定されたテーマにおいて、トップになるためには1万時間が必要というものであった。

学習の到達目標を、「とても下手くそで、それを自分でも自覚している」状態から、「まあまあ良い」レベルまでの上達と考えると、最短20時間で到達可能と考える。

そのためのポイントは以下の4つ。

①技術分解
習得を目指す技術を小さな技術の連なりと考える。自分の達成すべき目標のために必要な技術を選別すれば、必要最小限の時間で目標に到達可能。

②自己修正可能な段階を目指す
学習する分野において、本やDVD等の教材を3~5つ入手する。間違えた時に自ら気が付いて修正可能な段階まで自己レベルを向上させる。

③誘惑排除
練習の妨げとなるものを排除する。

④欲求不満との戦い
最低20時間は練習に専念する事で欲求不満の壁 = 自分自身の未熟さを自覚している段階を克服する。

*************

記事を読んでいると、練習を習慣化するのに必要な時間が20時間という意味に思えてしまう。結局、技術習得には大量の時間が必要なんじゃないかな?

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