今日も疲れている

やっぱり眠れない

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無意味に疲れている

睡眠時間0。

眠る事が出来ない。今週中には精神科への相談内容を纏める。悩み事、課題、どのような仕事スタイルを選択するか、ETC。

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今日の睡眠時間

1:30~5:00、11:00~15:30、20:00~22:00。

眠る時間が細切れになっている。物事に取り組めないのは、眠いからか集中力が無いからか。

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記憶力を強くする

読んだ本の感想。

池谷裕二著。2001年1月20日 第1刷発行。

第1章 脳科学から見た記憶
1-1 タクシー運転手の記憶力
タクシー運転手が、普通の人間には記憶出来ない目的地までの経路を記憶している事。

1-2 神経細胞が想像する脳
1906年にイタリアの解剖学者ゴルジとスペインの組織学者カハールによって脳構造が科学的に調べられ、「神経細胞」が脳内の機能を担っている事が発見される。脳内には直径10~50μが約1000億個存在している。

1-3 人に個性があるわけ
神経細胞には増殖する能力が無く、入れ替わる事が無いため、記憶を維持出来る。神経細胞が増殖せずに同じ細胞を使いまわす事で「脳の個性」は維持される。

1-4 神経細胞を守るには
禁酒やストレスの無い生活、脂質の少ない食事等。

1-5 タクシー運転手の脳は膨らむ?
英国の認知神経学者マグワイアがロンドン市内を走るタクシー運転手16人の脳構造を調査した事について。記憶を司る脳領域が30年の経験で体積で3%、神経細胞の数で20%増殖する事が判明。

1-6 鍛えた分だけ記憶力がつく
マグワイアの研究では海馬という脳領域が増殖していた。使用する事によって海馬は鍛えられ膨らむ。

1-7 豊かな環境と豊かな記憶力
米国の生物学者ゲイジの研究では遊び道具等がある豊かな環境で成長した鼠は、そうでない鼠と比較して海馬の神経細胞が15%も多い。この海馬の活性化は年齢に関係なく観測された。

1-8 モリスの水迷路試験
英国の実験心理学者モリスの考案した「水迷路試験」について。

水迷路試験:直径1~3mのプールに鼠1匹が避難出来る浅瀬を
      作っておく。浅瀬は水面下にあるので手探りで
      なければ場所を知る事は出来ない。
      プール内に鼠を放す事で鼠が浅瀬を見つけるまでの
      時間を計測し、学習能力を試験する。

1-9 常識と科学
神経細胞は増殖しないという常識が海馬の実験によって覆ろうとしている。

第2章 記憶の司令塔「海馬」
2-1 記憶の不思議
記憶が意識的に操作出来ない不思議について。

2-2 記憶の司令塔「海馬」
1957年に米国の神経心理学者スコルヴィルとミルナーから報告されたH.Mの事例について。てんかんの治療のため海馬を切除されたH.Mは新しい事を記憶出来ない順行性健忘の状態となった。この件から記憶を司る「海馬」の重要性が注目されるようになる。

2-3 進化の歴史が認めた記憶の料理人
進化論的には下等な動物でも海馬は発達している。生命にとって重要な器官である証拠。

2-4 時計回りの金太郎飴?
海馬は金太郎飴のように同じ断面をしている。
断面図を観察すると、上から「⊂」、「⊃」という黒い筋が互い違いに組み合わさっているように見える。この筋は神経細胞の集まりで、⊂を「アンモン角」、⊃を「歯状角」という。

アンモン角:錐体細胞という神経細胞を持つ。
      以下の4つの部位からなる。
      ①CA1野
      ②CA2野
      ③CA3野
      ④CA4野
歯状角  :顆粒細胞という神経細胞を持つ。

⇒アンモン角のCA1野、CA3野、歯状角は繋がっていて連絡網を作り上げている。神経細胞(側頭葉)からの入力は歯状角を得て、CA3野を中継しCA1野から出力される(海馬の主要三シナプス回路)。CA1野まで届いた情報は海馬支脚を通過して側頭葉に戻る。

2-5 リストラか過労死か
進化論的に下等な動物ほど歯状回が発達し、高等な動物ほどCA1野が発達している。海馬の中で増殖能力を持っているのは歯状回の顆粒細胞だけ。顆粒細胞は増殖するだけでなく、死んでいく速度も速い。若い細胞を使用するためなのか、細胞が過労死しているのか。

2-6 なぜか七個しか覚えられない
人間が瞬間的に記憶出来る数が7である事について。

2-7 思い出せないのに記憶?
知識を記憶する「意味記憶」と経験を記憶する「エピソード記憶」について。意味記憶には、ど忘れという事象が発生し易く、効率良く記憶するにはエピソード記憶と関連させる必要がある?

2-8 勘違いも記憶!?
体の使い方を無意識的に記憶する「手続き記憶」と無意識的なバイアスを実施する「プライミング記憶」について。プライミング記憶は処理速度を速くするが、読み間違い等の勘違いの原因となる。

2-9 記憶は歴史の階層
カナダの心理学者タルビングによって提唱された記憶システム相関について。
一番下から①手続き記憶②プライミング記憶③意味記憶④短期記憶⑤エピソード記憶の順に階層構造がある。これは進化や成長の過程を物語っている。

【コリンズとキリアンの実験】
被験者に以下の2つの質問を実施して回答までの時間を計測する。
①エンゼルフィッシュは泳ぎますか?
②エンゼルフィッシュは呼吸しますか?

⇒②の方が回答まで時間を要する傾向がある。
 ①の問いに対しては、「エンゼルフィッシュ ⇒ 魚 ⇒ 泳ぐ」
 という三ステップで答えに辿り着く。
 ②の問いに対しては、「エンゼルフィッシュ ⇒ 魚 ⇒ 生物
 ⇒ 呼吸する」という四ステップで答えに辿り着く。
⇒ステップ数の違いにより②の方が回答に時間が必要。
⇒エンゼルフィッシュという概念の構築に複数の記憶階層が
 関与している事を示唆している?

2-10 海馬は何を記憶するのか?
海馬に損傷を受けた患者の記憶から海馬はエピソード記憶と意味記憶に関連した部位である事が解る。短期記憶とプライミング記憶は大脳皮質、手続き記憶は線条体や小脳に関連している。

海馬は記憶を長くとも一カ月程度の短期間、保存している。

2-11 記憶の倉庫
カナダの神経外科医ペンフィールドの実験について。患者の脳の特定部位に電気刺激を与えると特定事象を思い出す。海馬で取捨選択された情報は側頭葉に保存される。

2-12 「運命」を刻む海馬
海馬は記憶しようとするとΘ波を出す。これはベートーベンの運命の出だしと同じリズム。

2-13 海馬は地図!?
特定の場所に行った時にだけ活動する場所ニューロンについて。海馬には場所だけでなく五感から様々な情報が入力され、統合されている。その結果がエピソード記憶になる?

2-14 子供には海馬がない!?
生まれた時の脳では歯状回が完成されていない。海馬が完全な形になるのは2~3歳くらい。この時からエピソード記憶が可能になる?

第3章 脳とコンピューターはどちらが優秀なのか?
3-1 ネットワークを作る神経細胞
神経細胞が神経突起を介して他の神経細胞と結合し神経回路を形成する事について。1つの神経細胞が約1万の神経回路を結合し、人間の脳内には約1000億の神経細胞があるので、脳内の神経回路の数は膨大。

3-2 神経回路と電気回路
神経回路と電気回路の違いについて。神経回路では細胞上をイオンの流れる位置がドミノ倒しのように移動する事で活動電位が伝導され、1秒間に100m程度の速度。電気回路では電線を電子が1秒間に30万㎞の速さで動く。

3-3 信号の乗換駅「シナプス」
神経細胞同士は直接結合していない。活動電位は境目(シナプス間隙)で化学信号による伝達を行う。

3-4 シナプスの仕組み
シナプスにおいて電気信号が化学信号に変換され、伝達先の神経細胞で再度、電気信号に変換される仕組みについて。

3-5 一方通行のシナプス
神経細胞においては電気信号が逆流しない事。

3-6 シナプス電位と活動電位
シナプス電位:神経伝達物質の受容体チャネルがある樹状突起で
       作られる電気信号。
活動電位  :樹状突起のシナプス電位が細胞体に到達し、
       変換されたもの。

3-7 シナプスは考える
何故、2つの電位があるのか?
神経細胞においては、繊維の基本線にが導体としては電気抵抗が大きいので、電気信号が有か無かの二種類しかない。
そのため、信号を送るか否かを判断するためにシナプス電位を用いている。1つの神経細胞には樹状突起が他の神経細胞とシナプスを形成している場所(スパイン)が3万個ある。1つのスパインが1/10000ボルトのシナプス電位を作り出し、100個以上のスパインが活動すれば、活動電位が発生する?

3-8 シナプスという名の精密機械
記憶という現象は単純な化学反応、巧妙な精密機械によって運営されている。個々の化学反応が、どのように組織化されているのか科学は未だに答えを出していない。

3-9 脳とコンピューターはどちらが優秀なのか?
脳とコンピューターでは情報の扱い方が異なっている。高次な思考が可能な脳の方が、まだコンピューターよりも総合的には優っている?

第4章 「可塑性」―脳が記憶できるわけ
4-1 「青」進め!「赤」進め!
パブロフの犬に代表される古典的条件反応と、芸等を自発的に行うオペラント条件反応について。

4-2 失敗は成功のもと
鼠の実験で試行錯誤しながら脳が学習していく事について。

4-3 脳はいい加減なヤツ
脳の本質であるファジーについて。記憶が曖昧であるからこそ人間の思考には柔軟性があり応用が利く。

4-4 道を究めて達人になる
記憶の生理学を通じて著者が得た記憶の三カ条。
 ①何度も失敗を繰り返して記憶する。
 ②手順を踏んで記憶する。
 ③最初に大きく把握する。

4-5 脳が記憶するとき
脳の可塑性について、どのように理解するのか?

4-6 人間が人間である理由
記憶が相互作用する脳に蓄えられているからこそ、人間は連想し創造が出来る。

4-7 路線図か時刻表か
神経回路を電車の路線とすると、神経細胞の増殖や発芽は路線図の書き換えで、シナプスの機能的な結びつきが強化される「シナプス可塑性」を

4-8 ある哲学者の記憶
デカルトの情念論の記述について。シナプス可塑性について記述している?

4-9 ヘブの法則
シナプス可塑性が記憶に関係するなら以下の3つの性質を持つ。
①強力性  :閾値を超えた場合のみシナプス可塑性は生じる。
②入力特異性:シナプス可塑性は関係ないシナプスには
       発生しない。
③連合性  :事象を組み合わせると記憶し易くなる。
       (語呂合わせ等)

4-10 夢かまことか
ヘブの法則を満たすシナプス可塑性は本当に存在するのか?

第5章 脳のメモリー素子「LTP」
5-1 LTPの発見が世界を変えた
1973年にスウェーデンの神経生理学者ブリスとレモが兎の海馬でシナプス可塑性を発見。海馬歯状回のシナプスを高い周波数で刺激すると、シナプスの伝達効率が上昇し、それが長時間持続した。

この現象をLTP(Long Term Potentiation)長期増強と言い、LTPを引き起こす高周波数の電気刺激を「テタヌス」と言う。LTPが発生すると伝達速度が30%上昇する?

5-2 耳をそばだてるLTP
海馬が持つグルタミン酸の受容体は、以下の二通り。両方ともナトリウムイオンを通す。

①AMPA受容体:シナプス活動で使用される。
②NMDA受容体:刺激するには多くのグルタミン酸が必要。
        通常のシナプス活動では使用されない。
        カルシウムイオンを通す。

上記②でカルシウムイオンが通ると、スパインの中のAMPA受容体がシナプスに移動して、シナプスのAMPA受容体が増加し、伝達効率が上昇する。

5-3 LTPこそが脳の記憶なのか?
LTPに関する各種の実験について。学習能力の高い鼠ではLTPが発生し易く、学習に伴ってLTPが発生している。遺伝子操作でLTPが起きない動物を作り出すと記憶力が劣る事が立証されている。

5-4 SFの世界が現実になった日
1998年のネイチャー誌に掲載された大阪大学の小田洋一の実験。
金魚の神経回路にLTPを誘導する事で、人工的に記憶を植え付ける事に成功。

5-5 鏡の世界のLTP
脳の全てのシナプスにLTPが発生すると、AMPA受容体の在庫がなくなり、脳が何も記憶出来なくなる。そこでLTPを消すLTD(Long Term Depression)長期抑圧が必要。

LTDを発生させるには周波数が低いテタヌスが必要。

5-6 情動が作る思い出
情動がLTPの発生と関連する。感情を司る扁桃体を刺激すると大きなLTPが生じる。

5-7 夢の続き
LTPの研究が記憶のメカニズムを解明し、痴呆疾患の治療や予防という夢を実現させるか?

第6章 科学的に記憶力を鍛えよう
6-1 覚えられないのか、それとも覚えないのか
マイナス面の自己暗示は良くない。

6-2 無駄な勉強法
記憶の適齢期の事を臨界期と言う。
絶対音感:3歳~4歳まででないと習得出来ない。

歳をとるとエピソード記憶が発達し、丸暗記よるも系統だった記憶が優位になる。

6-3 記憶のビタミン
興味を持つと海馬がΘリズムを作り出し、LTPが発生し易くなる。刺激の多い環境では歯状回の顆粒細胞も河童圧に増殖し、記憶力が増強される。

6-4 心の余裕は記憶に毒?
扁桃体は海馬のLTPを促進する。不安や恐怖等の感情も扁桃体で作られ、一時的に記憶力を増強する事がある。ストレスがかかるとLTPは減弱するが、緊張感は必要?

6-5 記憶力を増強してストレス解消!?
新しい環境に慣れると、脳が現状にストレスを感じる必要が無い事を記憶する。

【カナダの心理学者ヘンケの実験】
鼠にストレスを与え、胃潰瘍を作り、大きさを測定する事で、ストレスの大きさを測定する。海馬を切除した鼠は胃潰瘍が大きくなり、LTPを発生させた鼠は胃潰瘍が小さくなる。記憶力が高いとストレスを軽減する事が出来る。

6-6 なぜ東大に合格できるのか?
東大生には法則性を見つけ出す能力が高い事について。事象を内容を連合させて精緻化し、経験と結び付ける事でエピソード記憶とする。

エピソード記憶は次第に、意味が摩耗して意味記憶となっていく。他人に説明する事でエピソード記憶として再保存する事が必要?

6-7 勉強はほどほどに!?
忘却について。
【エビングハウスの忘却曲線】
被験者にアルファベットの羅列を大量に記憶させ、忘れていく速度を調査。4時間で記憶の半分を忘れ、残りは少しずつ忘れていく。忘却を早めるには他の事を追加して記憶するのが良い。記憶してから一カ月以内に復習する事が記憶を保つ秘訣。

海馬は一時的な記憶の保管場所であり、側頭葉から入力された情報を取捨選択し、記憶すべき情報を側頭葉に返す。海馬に記憶が保管される期間は長くて一カ月なので、この期間何復習する事が必要になる。

忘却曲線を考慮すると、一週間後に一回目、その二週間後に二回目、その一ヶ月後に三回目と、復習の間隔を広くしていく事が能率的な復習のスケジュール?

6-8 寝る児は育つ―「夢」の不思議
レム睡眠(急速眼球睡眠)の時に体が休み、非レム睡眠の時に脳が休む?夢は記憶を強化するために必要な仮定であり、記憶した日は六時間以上、眠る事が必要。学習した事象が少し時間をおくと高度化する現象をレミニセンス現象と言う。

6-9 平均的人間はダメ人間!?
ある科目を充分に習得すると他の科目も習得し易くなる?

6-10 天才の秘密
天才にも努力が必要と書いている?

6-11 記憶することは人の運命
本人の意欲が記憶に必要としている?

第7章 記憶力を増強する魔法の薬

7-1 記憶力のドーピング
身近な記憶力の増強薬としてカフェインを挙げている。カフェインには記憶力を促進する効能がある。

7-2 賢いネズミの誕生
【米国の分子生物学者チィエンの研究】
鼠の遺伝子にNMDA受容体の遺伝子を1組余分に組み込み、通常の2倍の2組のNMDA受容体を持つ鼠を作り出す。LTPを発生し易い鼠である事が証明された。

7-3 肝臓と記憶の不思議な関係
K90という物質について。

肝臓に多量に含まれる物質で、海馬にも存在している。K90はNMDA受容体のカルシウムイオンの流量を3倍以上に上昇させ、LTPを増強するが、LTDには影響を与えない。鼠にK90を投与すると水迷路試験を普通の鼠の1/3の時間でクリアした。

7-4 記憶力とは何か?
K90が記憶力を増強する仕組みについて。

K90にはNMDA受容体に含まれるアミノ酸であるセリンの水酸基にリン酸を共有結合させる作用がある。NMDA受容体は5つのサブユニットが紐のように細長く連なる事で形成されているが、K90はNR1というサブユニットをリン酸化する。その結果、NR1が変形しカルシウムイオンの流量が増強される。

K90は脳に直接投与しなくては効果が無く、人体への影響も未確認であるため、未だに試薬でしかない。

7-5 記憶力が失われる恐ろしい病気「アルツハイマー病」
アルツハイマー病とアセツルコリンの関係について。アセチルコリンが阻害されると記憶も想起も出来なくなる。

7-6 楽しく酒を飲みましょう
アルコールがLTPを抑制する現象について。また、サフランの雌しべに含まれるクロシンにはアルコールによるLTPの抑制を正常化する作用がある。

第8章 脳科学の未来

8-1 豊かな将来
記憶力の増強薬は実用化するか?

8-2 他人の脳をもらう
海馬の歯状回にある顆粒細胞を脳内に移植する事は可能か?

8-3 科学が「心」を理解する
記憶の必要な部分を必要な量だけ再生する能力は高次な脳の働きであり、潜在的な記憶とは異なる意識によって司られている記憶のメカニズムは、潜在的な記憶のメカニズム以上に解明されていない。

前頭葉から側頭葉に神経信号が送信されると、記憶が再生されるが、意思が関与する現象は未知の分野だ。

8-4 なぜ海馬なのか
海馬は、「てんかん」や「アルツハイマー」等の疾患の病巣になり易い。高次の可塑性を保有するが故に疾患という危険因子を代償として保有する事になったのか?

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栄養と睡眠のバランス

今日は0:30~5:00、8:00~15:00まで寝ている。中国語、ベトナム語、タイ語の本を読んでみるけど、完全に頭の中から内容が消えている。

睡眠時間のバランスは良くなっていると思うが疲れが無くならない。

夕食はトマトカレーを作る。昼食は何も食べていないが、運動を全くしていないのでカロリーを摂取し過ぎだろうか?

良くないと思いつつも会社の事を考えてしまう。僕が休職になった事で、怠けるための休職と皆が思っていると課長は言っていた。「俺は鬱病になった人間を何人か見てきたが、お前とは全然違う。そうした人達は仕事を成し遂げようという責任感と上手くいかない現実との板挟みにあって鬱病になったので、お前のように仕事から逃げた結果、鬱になったのではない」

これで復職なんて出来るんだろうか?

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知能の物理学

日経サイエンス2011年10月号

進化的限界に近づいた知能を高める方法。

①脳のサイズを大きくする
 大きな脳ほど、多数のニューロンを持ち得る。
 しかし、知能レベルは脳のサイズのみで決まるわけではない。
 知能と相関関係があるのは皮質のニューロン数と神経活動の
 速さだ。

 哺乳動物の脳の重量は体重の3/4乗に比例して増える。
 【各動物の大脳化指数】
 人間:7.5
 バンドウイルカ:5.3
 猿:4.8
 牛:0.5
 ⇒人間の脳は3/4乗則による予測値よりも7.5倍大きく、
  あらゆる動物種の中で最も逸脱している。

 確かに神経回路の数が増えれば、処理能力は高まるが、
 無制限ではない。
 エネルギー消費量は増大し、ニューロン同士を繋ぐ軸策が
 長くなる事で処理が遅くなる。

 脳が大きい生物ほど、軸策が長くなる事による接続の問題を
 解決するために脳内の機能分化が進み、似たような機能を担う
 ニューロンを集める事で長距離接続の数を少なくしている。

②軸策の伝達速度を速める
 軸策を太くする事で伝達速度を速める事は可能。
 軸策の太さを2倍にするとパルスの速度は40%上昇し、
 エネルギー消費は2倍になる。

 ただし、その結果白質(軸策)の体積がニューロン(灰白質)の
 体積よりも増大し、脳内の計算活動をする細胞体の割合が
 低下する。

 また、軸策をミエリン(脂質に富んだ絶縁物)で覆う事でも
 伝達速度は速くなる。

③小型化
 ニューロンを小さくする。又は軸策を細くする。
 ただし、小さく細くなり過ぎるとランダムなインパルスが
 発生し易くなり、ノイズが増える。
 現在のニューロンは物理的限界まで小さくなっている?

*********

人間の知能は進化的限界に近づいているのかもしれない。しかしミツバチ等の社会的昆虫が群れの仲間と強力して集合的な知性を実現しているように、人間もインターネットを利用して肉体を超えた知能の増大を実現するのかもしれない。 

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前頭葉は脳の社長さん?

読んだ本の感想。

坂井克之著。2007年3月20日 第1刷発行。

第1章 前頭葉は脳の最高経営責任者

前頭葉の機能は以下の三通り。

1-1 情報の収束と発散
視覚、聴覚、情報等、伝達する情報の内容によって、脳内の神経細胞では役割分担がある。前頭前野は、これらの感覚領域、記憶・感情を司どる神経細胞の軸策が集中している領域(順行性シグナルの受信)。また、運動関連領域への情報の出力も担当している。

1-2 情報の選択
感覚領域に制御信号を送り(逆行性シグナルの送信)注意すべき情報を選択する。

1-3 重要案件の処理
無意識的な行動には参画せず、注意深い制御が必要な意識的な行動に参画する。

第2章 前頭葉損傷による症状

2-1 前頭葉を切除したら
前頭葉の左半球には言語野があり、切除すると言語障害が発生する。その他の部分は切除しても運動障害・記憶障害は発生しないが、思考力・計画立案能力に影響が出る。
(1935年にエガス・モニスによって開発されたロボトミー手術について。フィネアス・ゲイジの事例についても記述)

2-2 前頭前野の働きの検査法
前頭前野に障害を受けた患者や磁気刺激によって前頭前野の行動を抑制した人間への検査の話。
・ウィスコンシン・カード・ソーティング・テスト
 状況に応じた行動の切り替えが出来ない事の確認。
・ルリアの三段階運動プログラム課題
 系列動作の計画を立てる事が困難。
・お買い物テスト
 記憶障害が無いのに指示通りの買い物が出来ない。
 情報を実際の行動に反映させる事が困難。

2-3 前頭前野の障害による多彩な症状
障害の共通項は「意思」に基づいた注意や行動の制御が上手くいかない事。前頭前野には部位によって役割が違うので障害を受けた箇所によって症状は違う。

第3章 前頭前野は脳の重役室

3-1 前頭前野の解剖学的地図
1909年にブロードマンが人間とオナガザルの大脳皮質に1~52の番号を付与した事について(ブロードマンの脳領域)。

3-2 脳領域間の結合関係から見た階層構造
フェルマンとファン・エッセンの図について。脳内の階層構造を図式化。視覚に関連した領域の階層構造で46野が最上位にある。

第4章 企画担当重役―クールな外側前頭前野

4-1 神経細胞の持続活動による情報の保持
作業記憶:必要な情報を保持して行動のために利用する。
作業記憶の分析的な制御を担当している。外界の情報から対象の位置や動き、形を分析。

4-2 情報の分離と統合
視覚情報は分離されて、別の経路を通って前頭葉に送信され結合される事について。(位置情報:背外側前頭前野、物体情報:腹側前頭前野)

4-3 情報の操作
空間情報の保持を行う際、猿は脳内の8野、46野が活動するが、人間は8野が活動する。人間の46野は位置の記憶に関して高い精度が要求される場合に活動する(選択的注意)。

4-4 情報の抽出
人間の脳では、特定の神経細胞が特定の事象と関連しているのでなく、大まかに事象をカテゴライズして処理している(抽象的な表現)。

4-5 情報の交換
取得した感覚情報と課題を実施する運動情報が連結している?

4-6 外側前頭前野のプロフィール
4章のまとめ。

第5章 営業担当重役―儲かって何ぼの底部前頭前野

5-1 サルの報酬
猿の底部前頭前野は報酬を受け取り時や報酬を予測した時点で活動する。

5-2 ヒトの報酬
人間の場合、報酬は物でなくとも底部前頭前野が活動する。報酬価は取得した感覚情報と自分の感情が結びつく事で発生する?

5-3 報酬としての感情
復讐や失望、後悔も底部前頭前野で処理している?偶然の結果、発生した失望に関しては底部前頭前野は活動しない?自分自身の行動の結果、失敗した時に底部前頭前野は活動する。

5-4 無意識の損得勘定
底部前頭前野が無意識の内に報酬を察知して行動を制御している事について。

【アイオワ・ギャンブリング課題】
アントン・ダマジオの考えた実験。4つの組に分けられたカードを取得し、得られたカードによって報酬を得る。報酬額が大きい組を見つける事がポイント。被験者が報酬額の大きい組を見抜くのは50枚目くらいからだが、心拍数等から無意識は20枚目くらいから報酬額が大きい組を見抜いている事が分かる。
⇒ソマティック・マーカー仮説。意識よりも無意識が危険を早く察知する。

底部前頭前野に損傷を受けた患者は無意識の洞察が見られない。底部前頭前野は無意識に危険を察知する?

5-5 底部前頭前野のプロフィール
5章のまとめ。
取得した感覚情報を「報酬」として処理する領域。外界の情報の価値を分類。

第6章 総務担当重役―調整役の内側前頭前野

6-1 葛藤
内側前頭前野は取得した情報による報酬価によって行動を切り替える?無意識的な行動を制御して意識的な行動に切り替える?

6-2 心の理論
自分と他人の意見の調整。

帯状回膝前部:内側前頭前野の底部にある。
       自分と同じような人々の感情の推測に活用。
前部帯状回 :鬱側前頭前野の背側にある。
       自分と異なった人々の感情の推測に活用。
⇒相手の心を知る際には、自動的な共感と意識的な推測の2通りの方法があり、両者は違うメカニズムで動く。

6-3 社会的感情
社会的な痛みに対する共感では、内側前頭前野(前部帯状回)が活動し、道徳的な問題を処理する際にも前頭前野(前頭局部)が活動する。

6-4 ヒト特有の領域
巨大紡錘形神経細胞について。類人猿以上の高等動物にしか認められず、この細胞が寄り集まって存在している形態は人間とボノボのみ。生まれた時は成人の15%くらいしか出現せず、4歳で大人と同じ数になる。
⇒「心の理論」の能力が出来るときで社会的活動に関連している?

また、人間の前頭極部(10野)は脳に占める割合が1.2%で他の類人猿の0.8%以下に比較して大きい。特に他の脳領域と線維結合する外顆粒細胞層が厚く高次な認識に関連している?

6-5 内側前頭前野のプロフィール
6章のまとめ。

第7章 特別仕様の前頭前野

7-1 前頭前野の働きを規定する入力
前頭前野の各領域の入出力様式について。

外側前頭前野:背側部には空間情報を処理する
       頭頂葉からの入力。
       腹側部には物体情報を処理する
       側頭葉下部からの入力。
底部前頭前野:味覚や嗅覚を司る部位からの入力。
       感情を司る扁桃体からの入力もあり、
       これが情動要素の処理に関連している?
       側頭葉下部の前方部からの入力もあり、
       物体全体に関する情報を処理する部位で、
       報酬情報の処理に利用している?
内側前頭前野:扁桃体からの入力が社会的な感情を処理する
       前部帯状回に集中している。
       底部前頭前野と比較して感覚領域からの入力が
       少なく、脳内で築かれた情報を処理している?

7-2 前頭前野の働きを規定する出力

外側前頭前野:背側と腹側で出力先が異なる。
       背側:前頭葉内側の前補足運動野。
          (複数の動作の順序制御に関連)
       腹側:物体の形に基づいた手の形等。
       ⇒背側は計画に基づいた動作の制御、腹側は
        空間的位置や形状に基づいて動作を制御。
底部前頭前野:報酬に基づいた動作を制御する帯状回運動野に
       情報を出力。
       視床下部にも情報を送り、自律神経の制御にも
       関連している。
内側前頭前野:底部前頭前野と同じ?

7-3 前頭前野における情報の交差
前頭前野で感覚情報の統合が行われている事について。神経細胞間の情報を調査する方法論が必要。

7-4 双方向性の情報の流れ
前頭前野は一度保持した情報を継続する傾向がある。この事が外界の情報に引き摺られない傾向を生む。逆に習慣に逆らい、必要な情報を表現する事も可。
⇒意思の制御?

7-5 情報の速やかな分離と統合
階層構造図では初期の領域が前頭前野に向けて投射している事について。大雑把な情報を急いで処理する事が出来る。素早く大雑把な認識と、遅く細かい分析の2通りの経路。底部前頭前野における報酬の処理にもショートカットが使われている。

第8章 前頭葉から意思は生まれるのか

8-1 意思決定とホムンクルス問題
意思を持って人間が行動しているとなると、人間の脳内には小人(ホムンクルス)が存在していると仮定する事になる。ホムンクルスを仮定せずに意思を説明出来るのか?

8-2 なにが意思を決定しているのか
行動を決定する意思の強さは脳領域間の神経細胞の強弱によって決定されている?脳の神経細胞間の活動量の強弱が意思を決定している?

8-3 いつ意思が決定されるのか
ベンジャミン・リベットの実験について。

8-4 私の意思と脳は意思は乖離する
外部情報の分析を担当する外側前頭前野と、情動に関連する報酬情報の担当する底部前頭前野の情報が集まる内側前頭前野が自発的意思に基づいた行動の中心的位置を占めている。

8-5 どうやって脳から意思が生まれるのか
脳活動を分析すると脳内の活動は同時並行的であり、前頭前野が最終的な決定をしているとは言い切れない。意思に関する因果関係の証明は困難。

8-6 意思決定の方程式
脳内の意思決定は広範囲で発生している減少で、感覚情報の分析、意思決定、運動情報への変換は同時平衡的に行われる。意思とは大量の情報を分析して一つの解を出す。前頭前野は「脳の解」を出すための方程式?

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頭が痛い

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隷属への道

読んだ本の感想。

F・A・ハイエク著。西山千秋訳。



以下の2つの思想の対立について。

・個人主義:社会を「非個人的」で匿名のシステムである市場に
      よって運営する。
      個人の自由に基づき、目標は多様であり、経済活動は
      複雑化する。
      
・集産主義:社会を意識的なシステムである政府によって
      管理する。
      単一の目標に従って経済活動を中央集権化する。

⇒この2つの中庸を選ぶ事は出来ない。自由も計画も全体を包括しなくては効果が無いから、例外を認める事は出来ても両方を折衷する事は不可能だ。

以下は適当なまとめ。かなり間違っている。

第一章 見捨てられた道
第二次大戦前の時点で「自由」や「民主主義」の理念が英国内でさえ、指示されなくなっていた事について。自由は利己主義や自己中心主義と結び付けられるようになってしまった。個人主義はキリスト教と古代哲学を出発点としてルネッサンスにて開花した。北イタリアの商業都市で発展した個人主義の人生観は、フランス・南西ドイツを通じてオランダ・イギリス等の専制的権力の弱い地域に根を下ろす事になる。それは階級から人間としての個人を解放し、世の中の発展を催した。
かつての世界は新しい発明があっても、多数派が個人の試みを妨害してきたが、個人主義の価値観の下では自発的で管理される事のない努力が経済を成長させる事になる。

自由主義は、成長を促進する環境を整える事を目指すもので完全な自由放任とは異なる。しかし、だからこそ自生的努力を緩慢なものと見なして、意識的で性急な進歩を求める声が出てくる事になる。

今日の社会は新しい進歩を求めるあまり、今までの進歩が自由主義を基礎として達成されてきた事を自覚していない。自由主義は利己的な思考を正当化するものとされ、自由貿易は強国の利益を増大させるために発明された教義とされてしまった。

第二章 偉大なユートピア
個人主義の自由と社会主義(集産主義)の主張する自由の内容が異なる事について。

個人主義の自由:権力からの解放。

社会主義の自由:物的欠乏からの解放 = 富の平等な配分。

両者の自由の定義が異なるため、社会主義(集産主義)が独裁を志向する事が見え難くなっている。

第三章 個人主義と集産主義
社会主義という概念の混乱について。
現状、社会主義という言葉は達成しようとする目標(平等)や手段(企業の国営化、ETC)があるが、人によって理解の仕方が異なっている。目標のみを評価する人、手段を含める人、ETC。そこで社会主義という概念を集産主義 = 計画経済の一種と定義する。

計画経済においては、政府は資源を合理的に活用するために、人々の活動を意識的に設計された計画に基づき、中央集権的に統制する必要がある。
対して、自由主義は個人の活動を調和させるために「競争」を利用する。「競争」は権力の恣意的な介入無しに諸個人の活動を調整可能。競争は意図的な社会統制を必要とせず、自由を保障する。

もちろん、自由主義においても、競争の調整能力が発揮されない場合は、政府による計画が必要になる。しかし、それは競争を維持するための計画である。競争も中央統制も両立は不可能であり、どちらか1つを選ぶしかない。

第四章 計画の「不可避性」
現代の技術発展が計画を不可避にさせるという主張について。
技術発展による大量生産の優位性の確立が、独占を不可避にしているという説がある。しかし実際には技術発展の結果、各個人の需要は多様化し、最適な企業規模は独占的段階の遥か前で最適点に達している。

独占は政府による特権付与によるものであり、英国より前にドイツで意図的な産業集積がなされた事が、それを立証している。

技術革新による産業の複雑化は、意図的な調整でなく、価格による自然な調整が望ましい。発展のために産業を競争から保護すべきという意見についても、予測は不可能なのだから、予測出来ない発展が自由に実現されていく余地を残しておくべきである。

技術的専門家の多くは、目標の達成のためには、計画主義を採用すべきと思っている?確かに一つの技術的目標が、唯一の目標とされるなら、実現までの時期は短縮されるだろう。しかし、そのためには他の目標を犠牲にせねばならず、特定の技術分野の卓越を一般的な優越とする事には無理がある。

P66~P67:
誰もが、自分たちの価値観は単に個人的なものでなく、合理的な人々が自由に討論すれば、他の人々もその正しさを納得するだろう、と考えている
(中略)
彼らが計画化に寄せている希望は、社会全体を視野に収めて生まれたものではなく、限られた狭い見方、むしろ、自分たちの最重要目標の価値をおおげさに誇張した見方から生まれてきているのだ。

第五章 計画化と民主主義
現代においては、人間の共通の倫理規範は少なくなり、ある範囲内で人々が自由に行動出来るようになっている。意図的な計画の下に個人の行動を決定づけようとするならば、民主主義は成り立たなくなる。

大規模な中央計画を実施するためには、強制と理想の押し付けが不可欠であり、計画化は独裁を志向せざるを得ない。

(P87)
「資本主義」が私有財産の自由な行使に基づいた競争体制を意味するのなら、そのような体制でのみ、民主主義は可能になる

第六章 計画化と「法の支配」
個人主義と集産主義における「法の支配」の違いについて。

個人主義:形式的なルール。
     道路標識のように、各人が互いの行動を予測出来る
     ようにするが、特定個人を利するものでない。

集産主義:実体的なルール。
     誰がどこへ行くかを指示するように、明確な意図を
     もって、目的を追求する。

自由主義においては法律は抽象的で、具体的な効果が予測出来ないもので、政府が人々に目的を押し付けるものであってはならない。目的が正義であっても、手段が悪ならば処罰の対象となり、全体目標のためならば手段が問われない集産主義のルールとは対立する。

計画経済の下では、一つの目標を多様な個人に適用するため、法的に承認された各種の政策によって、抑圧と差別が行われる事になる。

第七章 経済統制と全体主義
統制経済は独裁的な方法でしか運用出来ない。それは「経済的」な問題に限ると主張されても、経済的な統制を実現するには、結局、全分野における統制を実施するしかない。

第八章 誰が、誰を?
レーニンの警句。あらゆるの政府の問題とは、「誰が誰を計画化し、誰が誰を支配するのか?」である。計画経済においては、政府が経済を支配する事が求められ、経済活動によって得られた利潤を政府が「平等」に分配する事が求められる。

しかし、誰もが納得出来る公正な分配は存在するのか?そのため計画経済は、人々が同一の世界観・価値観を持つように洗脳=教育を必要とするようになる。

第九章 保障と自由
経済的な保障を以下の2つに分類する。

①限定的保障:深刻な物質的欠乏に対する保障。
②絶対的保障:特定集団の既得権の保障。

この内、問題は②である。保障されている集団の範囲外にいる人間は、絶対的保障によって窮乏化する事になる。

この章のP168は面白い。サラリーマンになれなかった人間は不安定な状態で一生を過ごさざるを得ない。利潤・利益に対する道徳的誹謗。ETC。1940年頃から現代まで主張が変化していないのか?

第十章 なぜ最悪の者が指導者となるのか
分別のある人間が指導者ならば独裁は素晴らしいとする意見への反論。

独裁者が道徳的である事はない。
構成員が同じ思想を持つ強力で人数の多いグループは、以下の理由から最悪な人間達で作られる傾向がある。

①共通部分
 教育や知性の水準が高いほど、人々の思考は多様化していく。
 人々の間に高度の相似性がないのであれば、一致点を見出す
 には本能が剥き出しになる部分へ視点を降ろす必要がある。
 つまり、多くの人間を一致させる事が出来るのは一番低い
 分母であり、最大グループは原始的な本能を核にしている
 可能性が高い。
②騙され易い人々
 最大グループには従順で騙され易い人々が加入している
 可能性が高い。
③団結のための攻撃
 人々は積極的な意義を持つ事柄よりも、憎悪や嫉妬等の
 否定的な事に同調し易い。
 グループの団結のためには、具体的な政治綱領の提示
 よりもグループ外の人々への攻撃が有効である。

計画経済においては「共同体」が個人よりも優位にあり、全体の目的を達成するためには、個人の良心は否定される。そうした全体主義の機械の一部になる者が、計画経済下では権力を与えられる事になる。

第十一章 真実の終わり
計画経済が志向する単一の目的体系の達成に対する人々の奉仕のためには、体系に含まれる諸目的を信望させる必要がある。
⇒計画当局者は、自らの決定が正しい事を示さなくてはならない。
⇒正しい事を納得させる「理論」を構築する必要がある。
⇒何が事実かに関する「真実」を歪める必要がある。

学問は被支配者達を誘導する神話の生産工場と見なされ、抽象的な学問や芸術は否定される傾向にある。

計画経済の下では知識は単一の目的のために使用されるものであり、「科学のための科学」、「芸術のための芸術」は否定される。人々の関心は科学が社会全体の利益となるかに絞られ、真実の探求は蔑にされる。

異なる人間達が相互的に疑いを持ち、検証を行う事で社会は進歩するのであり、その結果を予測する事は出来ない。意識的な管理や意図的な計画を要求する事は、そうした社会進歩に対する無理解から生じている。

第十二章 ナチズムの基礎としての社会主義的
人間よりも組織、個人よりも国家を優先する思想がナチズムの根拠となった?

第十三章 われわれの中の全体主義者
英国においても計画経済を信望する声が高まっている事について。

第十四章 物質的条件と道徳的理想
現代では理論的な根拠を理解出来ない規則や必要に対しては、人々が屈服しなくなっている。しかし、現代の複雑な文明は、各個人が理解不可能な多様な活動の上に成り立っており、理解出来ない変化に対して、人々は対応していくしかない。

現代の複雑な社会を維持するには、
①市場における非人格的な力に身を任せる。
②恣意的な権力を作り出し、身を任せる。

②は集産主義への道である。著者は過去と比較して人々の道徳水準が低下したと言っている?

第十五章 国際秩序の今後の展望
国際秩序を維持するための連邦制の提案。

国家間の対立は大きな問題であるが、世界規模で単一の計画を実施する国際的経済計画は無謀である。大きな共同体では共通の見解や価値基準を見出す事は難しい。

そのため、国際秩序を維持するには経済的利害関係を抑制する政治的権力をつくる必要があるが、それは最低限の権力を持つ、「法の支配」によって制限された超国家的当局である。他の全ての側面については諸国が自国内の事柄について責任を持つ事とする。

戦争を不可能にする究極的な国際組織を一挙に創り出す事は出来ない。

(P313~P314)
自分がそういう計画を立てる任務についたなら、必ず公正で偏りのない解決ができると、真剣に信じている人が多いことはまちがいない。
(中略)
彼らは危険な理想主義者なのであり、自分が道徳的責任を引き受けるということは、自分の道徳基準を違った基準を持っている共同体に力によって押しつけることであり、道徳的に行動することなど決して不可能な立場に立つことになるということを、まったく理解していないのである。

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睡眠のリズムが安定しない

夜に眠る事が出来ないが、昼になると寝てしまう。

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脳と心をあやつる物質

読んだ本の感想。

生田哲著。1999年10月10日 第1刷発行。

この本に書いてある事は、どのくらい古くなっているんだろう?

第1章 生きている脳

1-1 脳と心のしくみ
 脳の三層構造
 ①脳幹
  呼吸・血液循環・発汗をコントロールする。
  ・橋:左右の小脳をつなぐ。
  ・中脳:歩き方や姿勢のコントロール。
      気分を操作する神経の起点。
  ・視床:脳に出入りする情報の中継地点。
  ・視床下部:ホルモンの合成や体温調節。
        欲望を発生させる根源。
 ②大脳辺縁系
  大脳基底核:大脳皮質を脳幹の間で運動を調節。
   ・海馬:記憶を一時的に保存。
       (長期記憶は側頭葉)
   ・扁桃核:感情を決める。
  古皮質、新皮質。   
 ③大脳新皮質
  意識の発生場所。
  ・連合野
    ・前頭葉:創造性や意志の根源。
    ・側頭葉:視覚、聴覚による言語理解。
         長期記憶の保存。
  ・感覚野
    ・後頭葉:視覚情報の処理。
    ・頭頂葉:触覚や痛み、筋肉の収縮のコントロール。

1-2 心をつくる物質
 脳の多くの部分は分かれているが、神経細胞によって
 繋がっている。
 神経細胞内で情報は電気シグナルの形で伝わるが、神経細胞間
 では情報はシナプスという隙間を神経伝達物質のシグナルで
 伝わる。
 【電気シグナルが化学シグナルに変換される過程】
 ①電気シグナルが情報の送り手の神経細胞(節前繊維)の末端に
  辿りつく。
 ②神経伝達物質の包にぶつかり、衝撃を受けた包は
  神経細胞の末端と融合する。
 ③融合の結果、神経細胞の末端から伝達物質が放出される。
 ④放出された伝達物質が、情報の送り先の神経細胞(節後繊維)
  の受容体という蛋白質と結合する。
 ⑤伝達物質が受容体と結合すると、神経細胞の細胞膜が
  細胞周辺のイオンを取り込み、細胞内の電気的な性質が
  変わる事で電気シグナルが発生する。

 神経伝達物質は百数十種類あるが、確認されているのは
 二十五種類程度。神経を興奮させる物質と興奮を抑制する物質
 の二種類がある。

1-3 脳と心に効く物質
 脳関門:脳に必要な物質だけを選り分けるシステム。
 ①グリア細胞:神経細胞と毛細血管を隔てている。
        必要な物質を運ぶ運搬体が埋まっている。
 ②毛細血管の構造:脳内の毛細血管には内皮細胞に隙間が無く
          一定以上の大きさの物質は入らない。
 ③毛細血管の壁:リン脂質で出来ており水溶性の物質は
         通さない。

第2章 脳内物質のアンバランス

2-1 神経シグナルの正体
 神経伝達物質の分子構造について。
 ①窒素原子(C)と炭素原子(N)が繋がったC-C-N結合がある。
 ②アミン類:1っの窒素原子(C)に2つの水素原子(H)が
       結合したアミノ基という単位を持っている。
  この内、アミノ基を1つしか持たない神経伝達物質を
  モノアミンという。
  (ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン)
 ③ベンゼン環:炭素が6つ結合。
        (ノルアドレナリン、ドーパミン)
  インドール環:炭素が5つ結合。
         (セロトニン)
  ⇒興奮系の神経伝達物質の多くが持っている。

 【興奮系シグナル発生の仕組み】
 ①神経細胞の外側は内側よりもナトリウムイオンが多い。
  ⇒外部は+、内部は-の電荷を帯びる。
 ②興奮系の神経伝達物質の受容体周囲には、
  ナトリウムだけを通すイオンチャンネルが存在し、
  普段は閉じている。
  そのため、ナトリウムは内部に入れない。
 ③興奮系の神経伝達物質が受容体に結合すると、
  ナトリウムのイオンチャンネルが開き、神経細胞内に
  ナトリウムが入り込む。
 ④神経細胞内部の電荷が-から+に変化する。

 【抑制系シグナル発生の仕組み】
 上記のナトリウムがクロリドに代わった状態。
 抑制系の神経伝達物質が受容体に結合すると、クロリドの
 イオンチャンネルが開き、クロリドが神経細胞内に入り込む。
 この結果、内部のマイナスの度合いが高くなり、神経細胞は
 興奮し難くなる。

2-2 モノアミンのはたらき
 不足は鬱病の要因となる。
 神経シグナルの強さは以下の要因で操作される。
 ①MAO:モノアミン酸化酵素。モノアミンを酸化分解する。
 ②自己受容体:情報の受け手の神経細胞に達しなかった
        神経伝達物質と結合し、伝達物質の放出を
        抑制する指示を出す。
 ③再吸収ポンプ:シナプスにある伝達物質を歳級する仕組。

2-3 セロトニンの効果
 ノルアドレナリン神経:
  青斑核(恐怖や不安の根源)を起点として大脳辺縁系、小脳、
  大脳新皮質に伸びている。
 セロトニン神経:
  縫線核を起点として、感情を操作する扁桃核、食欲等を
  操作する視床下部、判断を司る大脳新皮質に伸びている。
 ⇒セロトニンが不足すると感情が落ち込む事が予想される。

三環性抗鬱薬:分子構造上、六角形×2・七角形×1の三つの環が
       並んでいる事が特徴。
       セロトニンの再吸収を抑制する事で節後神経が
       受け取るセロトニン量を増やす。
       (アセチルコリン受容体にも結合するため、
        口の渇き等の副作用あり)
SSRI:選択的セロトニン再吸収阻害剤。
    セロトニンの再吸収ポンプにだけ結合する。

猫を使った実験では、繰り返し運動を実施する事で脳内のセロトニンの量が増える。強迫神経症の患者は繰り返し運動をする事でセロトニンを生産している?

強迫神経症:視床へ抑制シグナルを送る黒質・淡蒼球が、前頭葉が
      強い興奮系シグナルを発信するために、視床の興奮を
      抑制出来なくなる?

2-4 炭酸リチウム
 総病に効果?
 リチウムはナトリウムと性質が似ている。
 ナトリウムのイオンチャンネルがリチウムを取り込ん分、
 興奮し難くなる?

2-5 ベンゾジアゼピン
 抗不安薬?
 受容体にベンゾジアゼピンが結合すると、抑制系神経伝達物質
 であるギャバ受容体がギャバを受け容れ易くなる。

2-6 ドーパミンとパーキソン病
 パーキソン病はドーパミンの不足かアセチルコリンの過剰に
 よって発生する。
 体を動かす神経シグナルは黒質から出て、アセチルコリンの
 多い線条体と視床を経て大脳皮質の運動野に届き、脊髄を通って
 筋肉に伝わる。
 線条体は概ね興奮状態にあり、ドーパミン神経が興奮を抑える
 役割を果たす。
 興奮を抑制出来なくなると、運動関連の障害が発生する。 

2-7 ドーパミンと精神分裂病
 ドーパミンが大脳辺縁系で過剰になると精神分裂病が発生する。

2-8 アセチルコリンとアルツハイマー病
 アルツハイマー病の病変。
 ①神経原繊維変化
  タウという蛋白質に沢山のリン酸が付着したもの。
 ②老人斑
  β-アミロイドという蛋白質が神経細胞の外側に蓄積。

 アルツハイマー病患者の脳を調べると、大脳皮質で
 アセチルコリンの濃度が低い事が確認される。

 【アセチルコリン生産・分解の過程】
 ①レシチンとエタノールアミンからコリンを生産する。
 ②コリンアセチラーゼ(アセチルコリン合成酵素)がコリンと
  酢酸の単位であるアセチル基を結合させるとアセチルコリン
  が出来る。
 ③生産されたアセチルコリンは神経細胞内の小包に
  保管される。
 ④アセチルコリンが放出され、受容体に結合する事で
  覚醒・学習・記憶等の脳の働きが強まる。
 ⑤放出され、シナプスにあるアセチルコリンは
  アセチルコリンエステラーゼ(アセチルコリン分解酵素)に
  よって、コリンと酢酸に分解される。
 ⑥コリンは再び、神経細胞に取り込まれ、酢酸と結合する事で
  アセチルコリンとしてリサイクルされる。

 アセチルコリンの生産を増やす、又は分解を抑制する薬が
 存在する。

第3章 心を変える身近な物

3-1 カフェイン
 【カフェインの効果】
  200~300㎎:大脳皮質が興奮する。
  600㎎:不安等のカフェイン中毒が発生する。
      副腎を刺激してアドレナリンが放出され、全身が
      興奮する。
  ⇒アデノシン受容体に結合する事で作用する。

 アデノシン:
  遺伝子、細胞内のエネルギー(ATP)を作る部品であり、
  興奮性の神経伝達物質を操作する物質。
  【アデノシンの操作の仕組】
  ①節前繊維内の小胞には伝達物質とATPが入っている。
  ②電気シグナルの刺激が神経細胞内の包に達すると
   ATPは伝達物質と一緒に放出される。
  ③放出されたATPはリン酸を失い、アデノシンに分解される。
  ④アデノシンは節前繊維のアデノシン受容体と結合し、
   伝達物質生産抑制の合図を出す。
  ⇒カフェインがアデノシン受容体と結合する事で生産抑制の
   合図が出難くなる。結果、興奮性の神経伝達物質が放出
   され易くなる。

3-2 プロスタグランジン
 痛み、発熱、炎症の神経シグナルを強める。
 【生産の過程】
 ①細胞膜が剥がれ、その成分である脂肪酸が放出される。
 ②脂肪酸がアラキドン酸という物質に変換される。
 ③アラキドン酸がコックスという酵素によって、
  プロスタグランジンに変化する。

3-3 アスピリン
 プロスタグランジンの生産を抑える事で痛みを抑制する薬。
 上記3-2の③のコックスに結合し、アセチル基を与える事で
 プロスタグランジンの生産を抑える。

3-4 大衆薬に含まれる物質
 各種の物質について。

3-5 メラトニン
 脳内部の松果体から放出されるホルモン。
 体内時計をコントロールする。

第4章 食べ物で心が変わる

4-1 アミノ酸
 神経伝達物質はアミノ酸、アミン、ペプチドに分類可能。
 アミノ酸:炭素(C)が水素(H)、アルキル基(R)、
      アミノ基(NH2)、カルボキシル基(-COOH)と結合。
 アミン:アミノ酸に脱炭酸酵素が働き、二酸化炭素が
     抜け落ちた状態。
 ペプチド:幾つかのアミノ酸が繋がった状態。

 肝臓だけで作られるアミノ酸であるチロシンはアドレナリン、
 ドーパミンの原料となる。
 トリプトファンはセロトニンやメラニンの原料。

4-2 糖類
 脳はATP(アデノシン三リン酸)をエネルギーとして使用する。
 ATPはブドウ糖が酵素で酸化され、二酸化炭素と水が出来る
 際に発生する。

4-3 ミネラルの効果
 亜鉛や抗ストレス物質が不足する事によるストレスについて。

4-4 カプサイシン
 脳に危険を知らせる。
 カプサイシン受容体は痛みを知らせると同時に痛みを
 抑制する。

4-5 薬と食べ物
 抗不安薬との食べ合わせ
  ベンゾチアゼピン誘導体: 
   ギャバによる抑制性シグナルを強める事で脳の異常な
   興奮を抑える。
   アルコールを摂取すると血液中の誘導体の濃度が
   急に高くなり、効き目が強くなり過ぎる。
   カフェイン・ニコチンは大脳皮質を興奮させるので
   効果を打ち消す。
 抗鬱薬との食べ合わせ
  MAO阻害剤:
   ノルアドレナリンの原料となるチロシンを多く含む
   チーズ、ワイン、ビール、コーヒー、肝臓、レーズン、
   酵母製剤を摂取しない。
   MAOによって分解される事なく、ノルアドレナリンが
   大量に放出され、交感神経が異常に興奮する。
  三環性抗鬱薬:
   アルコールと一緒に摂取してはいけない。
   血中のアルコール濃度が急激に上昇する。
   アルコールは水溶性なのに脳関門を通過出来、
   中枢が強く抑制される。
   煙草を吸うと、薬が効き難くなる。

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なぜ直感のほうが上手くいくのか?

読んだ本の感想。

ゲルト ギーゲレンツァー著。2010年6月10日 第1刷発行。

不確実で曖昧な状況では直感が力を発揮し、効率や専門知識が必要とされる状況では熟慮が求められる。直感は迅速な行動を可能にする経験則に基づいている。

PartⅠ 無意識の知性
1章 直感という近道
思慮深く慎重な分析よりも、迅速な直感の方が最善の判断を下せる場合がある。
【再認ヒューリスティック:良く知っている事を優先せよ】
アメリカ人の学生とドイツ人の学生に以下の問題を出す。

デトロイトとミルウォーキーのどちらが人口の多い都市か?

⇒両方の都市名を知っているアメリカ人よりも、デトロイトしか知らないドイツ人の方が正解率が高い。

【注視ヒューリスティック】
野球選手は落球を取る際に、複雑な計算をせず、ボールを注視して注視角が一定になるように自分の位置を修正する。
⇒気がつかない内に素早く判断が出来る。

直感:一瞬で意識にのぼる判断。
   単純な経験則と脳の進化した能力によって構成される。
直観:基になっている理由が自覚出来ない判断。
勘 :行動に移すに足る確固たる判断。

2章 (ときには)少ないに越したことはない
忘却は情報の検索を素早くし、学習の効率を高める。

【人工神経ネットワーク構築の例】
認知学者ジェフリー・エルマンが文法を学習する人工ネットワークを構築した際、メモリを制限して三語、四語を記憶する毎に単語を忘れるようにした。制限によってネットワークは単純な短文に焦点を合わせた学習を行い、文法をマスターした。その後、エルマンはメモリ容量を拡大し、学習の能率を上げた。
⇒忘れる事の有効性。

投資においても情報には、役に立つ情報と役に立たない情報の二種類があり、識別は出来ない。財産の配分先となる資産が50種類ある場合には、複雑な配分方式が、単純な均等配分方式を凌ぐには500年の時間枠が必要になる。

以下の条件下では少ないに越した事は無い。

・役に立つ程度の無知:再認ニューリスティック。
・無意識の運動スキル:考え過ぎるとスキルを発揮出来ない。
・認知限界:過剰情報処理の危険から身を守る。
・選択の自由の矛盾:選択肢が多すぎると比較が難しい。
・単純さのメリット:不確実な状況では単純な経験則の
          予測力が大きい。
・情報コスト:情報を集める事自体のコスト。

3章 直観はどう働くか
人間は無意識的に周囲の感覚情報から自動的に推論を行っている。(盲点の例等)

人間の行動理解には以下の2つがある。
①心理的解釈
 人間個人の内に行動の動機を探す。
②適応的解釈
 環境との相互作用に原因を探す。
 (ロバート・アルセロッッドのゲーム戦略のトーナメント)

4章 進化した脳
人間が無意識的に持っている知的能力が判断や倫理観に不可欠である事について。

人間は模倣によって文化を学習し、それらを生まれつき保有しているヒューリスティックによって柔軟に活用する事が出来る。

5章 複雑で不確実な環境に適応する
不確実な状況下では、情報を無視する事が有効な場合がある。理解には周囲の環境との兼ね合いも大切である。

【五目並べについて】
①升目が9つしかない三目並べの場合。
 コンピュータは計算によって最適解を導く事が出来る。
②チェスの場合。
 選択肢は一手毎に平均して30ある。二十手の定石は30の20乗。
 よって可能な定石は350の27乗通りある。
 一秒間に二億の局面を計算するコンピュータでも一手を選ぶ
 のに55兆年が必要。

既に最適解が存在する状況では、説明のために複雑な方略が有効である。しかし、不確実な状況では重要な情報に的を絞り、残りを無視する最善選択の方略が比較的有効?

6章 優れた直観は、なぜ論理に勝るのか
フレーミングの有効性について。

連言錯誤(詳細で具体的な情報を正しいと感じてしまう)について記述。

論理的には話の内容が詳細であるだけで正しいと感じるのは不合理である。しかし、実際にコミュニケーションが行われる環境を想定すれば、話し手が関係の無い話をしないとするフレーミングが有効である場合もある。直観は論理が見抜けない状況を見抜く力を持つ。

【例1】
以下の2文について考える。

①私は娘を自分の車に乗せた。
②私は娘を自分の三輪車に乗せた。

⇒①、②は論理的には同じ構造である。しかし、人間は①においては車は私の所有物であり、②では三輪車が娘の所有物である事を推測出来る。
⇒フレーミングによって論理を超えた状況判断が可能になっている。

【例2】
以下の2文について考える。

①この手術の生存率は90%である。
②この手術の死亡率は10%である。

⇒論理的には同じ意味だ。しかし患者は言外の意味を読み取ろうとするし、医者はポジティブ・フレームワークとネガティブ・フレームワークを使用して情報を伝えようとしているのかもしれない。
⇒非言語的コミュニケーションの一例?

論理的には誤った判断が、現実の環境構造の下では適切な判断である事があり得る。

PartⅡ 直感を活かす
7章 知名度の効果と評価
再認ヒューリスティックの有効性について。良く知っている物を優先せよ。
脳スキャンを実施して、再認ヒューリスティックを使用した場合の脳活動を計測すると、前部内側前頭皮質の活動が認められた。再認ヒューリスティックは脳の機能の一部である。

【アメリカ人三兄弟の例】
以下のアメリカ人の三兄弟に欧州の2つの国名を挙げ、人口が多い方の国を回答させる。

長男:全ての国名を知っている。
次男:半分の国名を知っている。
三男:全ての国名を知らない。

⇒確率的には、長男と三男の正答率は偶然の域を出ない。次男のみが再認ヒューリスティック(自分が知っている国の名前を回答する)を使用出来るため、正答率が高い。
⇒知識の妥当性(各国の人口に関する知識)が80%を超えるまでは再認ヒューリスティックの方が有利。

自分の知っている物を選ぶという直感は半端な知識よりも役立つ可能性がある。

8章 もっともな理由ひとつだけでたくさん
最善選択ヒューリスティック(1つの理由による選択)の有効性について。

自分の支持政党を選ぶ場合でも一次配列ヒューリスティックによって、政党を右派と左派という一つの基準に分類して選んでいる?有権者は何も知らなくとも党の姿勢を知る事が出来る。

最善選択ヒューリスティックは以下の構成要素から成る。
①検索ルール:重要度の高い順に検討せよ。
②終了ルール:片方の選択肢が優れている事が判明すれば
       検索を終了せよ。
③決定ルール:上記②が指し示す選択肢を選べ。

⇒複数の理由を検討しているが、最終的には一つの理由で決定している。

【例1:交通ルール】
交差点で、どちらの車に先行権があるかは以下の条件による。
①交通整理をしている警官の手信号
②信号機の色
③道路標識
  ・
  ・
⇒①からの優先順位を無視して総合的な判断を実施すると危険。

【例2:アラビア数字】
2つの数を比較する。
①ローマ記数法
 MCMXI、MDCCCLXXX
②アラビア記数法
 1911、1880
⇒②のアラビア数字は左から順に数を比較出来るため、素早い比較が可能。

9章 医療では少ないに越したことはない
医療検査における過剰診断、過剰治療のリスクについて。

ここでも迅速な意思決定のために、上記8章で提示された倹約的な決定木の有効性が記述されている。

10章 道徳的な行為と直観
道徳的直観は以下の原則に要約出来る。

①認識の欠如:論理的根拠を言葉で説明出来ない。
②ルーツの規則:個人、家族、共同体の3つのルーツと
        情動的目標に根差している。
③社会環境:道徳的行為は社会環境に左右される。

周囲の環境(デフォルト)に人間の行動は驚くほど左右される。

・虐殺に参加する者は一歩前に出ろ。
 ⇒ほとんどの人間は参加しない。
・虐殺に参加しない者は一歩前に出ろ。
 ⇒ほとんどの人間は参加する。

行動を起こす事は難しい。

11章 社会本能
社会的な相互作用は複雑な計算の産物ではなく、社会本能という直観の産物である。だからこそ無知である事が大きな意味を持つ事がある。

人間は模倣する動物だ。大多数の人間に従う事で膨大な量の文化的情報にアクセスし、意思決定の手間を減らす事が出来る。

模倣が成功する条件は以下の通り。
①比較的安定した環境
②フィードバックの欠如
 ⇒自分の行動の結果が本当に良かったのか確認出来ない。
  長い時間をかけて初めて結果が確認出来る事象では
  学習出来る事に限りがあるので模倣が割に合う。
③過ちが危険な結果に結びつく
 ⇒自分の経験にのみ従うのでは危険。

しかし、誰もが模倣をしていては変化は発生しない。無知の力を利用してコントロールすれば社会変革を引き起こす事が出来るだろうか?正しい情報に基づいた理論的熟考よりも噂と希望的観測がプラスに作用する場合もある。

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ボーっとする

頭の中が濁っている気分だ。

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隠れた脳

読んだ本の感想。

シャンカール・ヴェダンタム著。2011年9月30日第1刷発行。

隠れた脳:記憶や認識の錯誤、ヒューリスティック等、人間が
     気がつかない内に人に影響を与える力。

人間の行動は知識と意思の産物でなく、知覚出来ないバイアスの集積である。行動の理由は後付けであり、確信や納得感は錯覚である。著者は理性だけが、バイアスを防ぐ唯一の手段としているが、理性なんて本当に存在するのかな?

第1章 自分の脳にだまされる(認知のバイアス)
人間が自分の行動の理由を認識出来るという思想は妄想である。無意識の行動だけでなく、意識的な高度な思考もバイアスの集積だ。

人間は何故、意識的な思考を持っているのか?錯覚しているだけで意識的な思考は存在しないのか?

第2章 相手への評価は無意識に決めている
   (コミュニケーションのバイアス)

以下の状況における隠れた脳の事例。

①ドリンクコーナーの事例
 【イングランドのメリッサ・ベイトソンの実験】
 企業内のドリンクコーナーの値段表の写真を奇数週と偶数週で
 「目」の写真、「花」の写真と入れ替える。
 ⇒「目」の写真の値段表を採用した週は、代金を正直に
  払う人が増える。
 ⇒無意識が見られている事を感じ取り、行動に影響を与えている。

②ニューヨーク株式市場の事例
 【アダム・アルターとダニエル・オッペンハイマーの研究】
・A群(簡単な名前の会社10社)とB群(難解な名前の会社10社)の
 株価推移を比較。
 ⇒取引初日はA群の株価がB群よりも11.3%高い。
  半年後、差は27%に達し、1年後は33%の差があった。
・銘柄コードで比較すると、発音し易いコードの会社は発音し難い
 会社よりも取引初日で8.5%、1年後でも2%以上株価が高い。
⇒発音し易い名前の効果は時間に比例して弱まるが、
 発音し易い安心感が無意識の内に判断に影響している。

③オランダのレストランの事例
 レストランにてウェイトレスが客の注文を同じ言葉で繰り返して
 確認すると、違う言葉で確認した場合と比較してチップの額が
 平均して140%増える。
 ⇒言葉は文字情報だけでなく、感情や欲求を伝える。
  それは客の無意識的な判断に影響を与える。

④フィラデルフィアの研究所?の事例
 被験者が研究所の助手と話しているところを録画。
 被験者は無意識的に助手の行動を真似ている。
 ⇒隠れた脳は他者の隠れた脳とネットワークを築いている。

第3章 道徳は隠れた脳が司る(倫理のバイアス)
前頭側頭葉認知症の患者について記述。分析する能力は損なわれないが、社会的な常識を守る力が減退する。人間は善悪を意思によってコントロールしていると思い込む場合があるが、現実には善悪は無意識によって決定されている。

第4章 思わず知らず偏見は忍び入る(文化のバイアス)
人種的な偏見は無意識のパターン認識によって生じるという意見。
【友情の絶滅イベント】
アメリカの学校での異人種間の友情は(10~13歳)の間で減少する。この時期に子供は同族集団を形成するようになる。この時期は子供が単純なバイアスから解放される時期で、脳がステレオタイプ的な結論を検証出来るようになる。
この現象は人種という要素に限らず、地域や言葉等の他の要素においても見られる。

人間が自分の意見を定める場合、意識的な脳が意見を出す。理論的な分析は隠れた脳よりも議論が強い。しかし、意識的な脳に余裕が無い場合、隠れた脳が顔を出す。

第5章 男と女は入れ代わらなければわからない
   (ジェンダーのバイアス)

性転換した人間達の話。同じ人間であっても男性か女性かによって周囲の扱いが違う。成功の要因も失敗の要因も説得力のある説明をする事は簡単だ。しかし、無意識のバイアスが与える影響には気がつかない事が多い。

第6章 なぜ災害時に対応を誤るのか?(集団のバイアス)
緊急時に人間は意思決定を集団に任せる傾向がある。
【911テロ時のサウスタワーの例】
ユナイテッド航空の飛行機がサウスタワーに衝突した際、88階の従業員のほとんどはオフィスを逃げ出して生き残ったが、89階の従業員のほとんどはオフィスにとどまり、命を落とした。
⇒集団でいる時に災害にあうと、個人の意思でなく、集団の行動が決定要因になる事が多い。周囲の人間の行動が自分の行動に影響する。

第7章 ”トンネル”にはまるひとたち(つながりのバイアス)
自爆テロ犯の心理について。
トンネル = 排他的でルールが厳しい集団には強い結束がある。外部世界との繋がりが弱い集団に所属すると常識は簡単に覆ってしまう。

第8章 一匹の犬が多数の犠牲者よりも同情を集めるわけ
   (数のバイアス)

人間が広い範囲を考える事が苦手な事例について。
1匹の犬の危機は多くの人間の同情を買うが、大量の被災者の危機は同情を買わない。人間は個人的な範囲で問題を考えてしまい、全体的な範囲で考える事は苦手だ。例えば、米国では警察官が自殺する率が高い。近くに拳銃がある事が原因?銃を持っていると状況をコントロール出来ると錯覚してしまうが、現実には自らを殺す確率は高い。自殺する人間は周囲の状況によって、そうした衝動を持つ?個人の意思よりも全体に共通する因子を見つける事は難しい。
望遠鏡効果:100よりも1つの命がよく見える。
望遠鏡効果は思考の結果ではなく、無意識の結果であり、災害の規模が大きくなると人間は共感しなくなる。共感疲労 = 助ける被害者の数が1から2に増えた時から悲しいという気持ちは減ってしまう。

イスラエルの実験では癌を患っている子供8人を救うよりも1人を救うと言った方が人間は進んで寄付をする。

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思い違いの法則

読んだ本の感想。

レイ・ハーバート著。2012年4月20日 第1刷発行。



ヒューリスティック:認知における経験則。
          直感的で素早い意思決定や判断を可能にする
          思考の近道。
          
ヒューリスティックのおかげで人間は日常的な意思決定を深く考えずに素早く行う事が出来る。反面、慎重で論理的な判断が出来なくなる場合もある。

ヒューリスティックは錯誤でなく、人間の認知の本質なのか?ヒューリスティック = 先入観を土台にして思考・感情・判断・経験を積み上げていく事で人間の知能は成り立っている?

PartⅠ 体の感覚と思い違い

法則1 生理的ヒューリスティック
身体的な感覚と心理的な感覚が結び付く認知傾向。

例えば孤独を感じると体温が下がったように感じられ、悪い事をすると汚れた感じがして体を洗いたくなる。脳は周囲からの情報を無関係な事象にまで一般化してしまう。

法則2 幻視ヒューリスティック
物体の大きさ、形、高さ、傾きを認知する際に感情の影響を受ける認知傾向。恐怖を感じると足場の位置が実際よりも高く感じられる。誰かと一緒にいると恐怖が軽減され、体感高度が低くなる。

脳は精神的なバイアスを外部からの刺激に混入させる。

法則3 運動・勢いヒューリスティック
直感的に物体の動きを予測する認知傾向。それは物理とは関係の無い社会状況にも適用され、勢いのある傾向は、より勢いづいて広がるように感じられる。

後知恵バイアス:発生した事象に対して、発生前からそうなる事を
        知っていたように感じられる事象。
⇒バイアスを打ち消すように「もし~だったら」と考えてもバイアスは強化されてしまう。反事実的思考は困難。

法則4 流暢さヒューリスティック
理解しやすい情報を信頼する傾向。読み易い名称をしている企業の株価は高く評価される傾向があり、綺麗な字で書いた作業手順書を読めば作業の能率が上がる。

【ミシガン大学の実験】
①被験者に以下の問題を出す。
 「モーセは箱舟にそれぞれの種類の動物を何匹ずつ乗せたか」
 ⇒神話では箱舟を作ったのはノアなので、これは引掛問題。
 ⇒綺麗な字で問題を出した場合、被験者はモーセとノアを混同
  する傾向があり、汚い字で問題を出した場合、被験者は混同
  しない傾向がある。
 ⇒綺麗な字は脳内で処理しやすいため、ヒューリスティックが
  使用されている?
②被験者に以下の問題を出す。
 「鳩時計、チョコレート、銀行、ポケットナイフで有名な国は
  どこか」
 ⇒答えはスイス。
 ⇒この場合、汚い字で問題を出した場合、綺麗な字で問題を
  出した場合に比べて誤答が多くなる傾向がある。
 ⇒読み難い字が、理論的な脳のスイッチを入れ、
  難しく考え過ぎてしまった?

法則5 ものまねヒューリスティック
周囲の人間を真似る認知傾向。
人間は周囲の環境から完全に独立した存在になる事は出来ない。人間は社会的な情報の多くを周囲の人間から得ていて独立した意思決定者になる事は出来ない。

法則6 マップメーカーヒューリスティック
空間と距離の認知が思考に影響する認知傾向。

以下の傾向がある。

近距離にある事象:具体的に考える。
遠距離にある事象:抽象的に考える。

近所への引越しを考えた場合、鍵をかける事を「鍵を鍵穴に差し込む」と言い、遠くへの引越しを考えた場合、鍵をかける事を「家の安全を守る」と言う。遠距離の事象と考えると抽象的な言い方になる。

⇒問題を議論する際も離れた所で考えると細かい部分が語られず、抽象的で高度な高次思考になる傾向がある。自分の周囲で発生する事象に対しては、例外事象を考慮するが、遠くで発生する事象に対しては典型的な例を考える。

【イスラエルでの実験】
被験者をA、Bのグループに分け、DVDプレーヤー1とDVDプレーヤー2のセールの情報を教える。

被験者A:セールは既に始まっていると伝える。
被験者B:セールは三ヶ月後と伝える。

DVDプレーヤー1:環境に優しい材質で作られている。
        ⇒抽象的な観念。
DVDプレーヤー2:使い易いマニュアルが付属している。
        ⇒具体的な利点。
⇒セールが既に始まっていると伝えられた被験者Aは具体的な利点を持つ2のDVDプレーヤーを選び、三ヶ月後と伝えられた被験者Bは抽象的な利点を持つDVDプレーヤー1を選ぶ傾向がある。

⇒ある事象から離れれば離れるほど、事象に対して観念的、抽象的な思考を行うようになる。また、抽象的な思考(何故やるのか)を考える程、予定を先延ばしにする傾向があり、具体的な思考(どのようにやるのか)を考えるほど、早急に行動する傾向がある。

⇒上記の例で言えば、何故DVDプレーヤーを買うのか考えた被験者(抽象的思考)は、どのように買うのかを考えた被験者(具体的思考)と比較して、実際に買うまでの時間が長い傾向がある。

⇒先延ばしせずに行動したい場合は、「どのように行動するのか」、「具体例は何か」という具体的な思考を行い、自制心を発揮したい場合は「何故やるのか」、「対象は何に分類されるのか」という抽象的な思考を行う。抽象的な思考は忍耐を高めるが、行動が遅い欠点がある。

PartⅡ 数字と思い違い

法則7 計算ヒューリスティック
数字・割合・統計を理解する際に感情や先入観が混入する認知傾向。
同じ事象でも%で示すと抽象的に処理され、数字で示すと具体例が思い浮かぶ傾向がある。評価尺度を年間、月間、100回あたり、1000回あたりと変化させる事で印象を操作出来る。

法則8 希少ヒューリスティック
価値と欲求を処理する機能。
価値が高い物は希少に感じられ、希少な物は価値が高く感じられる。

法則9 系留ヒューリスティック
思考の幅を定めるよう、選択肢を狭める認知傾向。

心理実験で「象の妊娠期間は何カ月か」、「ウォッカの凝固点は何度か」という質問をすると、被験者は当てずっぽうでも特定の値を決定し、その値の周辺値を回答する傾向がある。

【フロリダの心理グループの理論】
商品の開始価格は系留点として認知され易い。半端な数字の方が系留点として意識され易く、強く意識され、そこから離れた数字が思い描き難い。
それは人間が最初の価格を基準に、脳内の目盛を設定しているからだと想定される。定価100円の商品を見た場合、適正値は110円か90円かと切の良い数字で考える。しかし定価99円の商品の場合、適正値は100円や98円となる。買い手は半端な価格の方が値引き交渉をする事が少なくなる。

これは数値以外にも見られる傾向で、噂話等でも人間の思考は狭められてしまい、また、他の人間も同様の見解を持つという錯誤が発生するかもしれない。

法則10 カロリー・ヒューリスティック
食物と金銭が脳内で結び付く傾向。収入が不足していると飢えている時と同じ心理状態になり、カロリーや脂肪を求める基本欲求が呼び起こされる。

法則11 おとりヒューリスティック
第3の候補が選択に影響する認知傾向。

【アパート選択の心理問題】
以下のアパートを居住候補として見つけたとする。

A:職場から25キロ離れている。約80平方メートルの広さ。
B:職場から11キロ離れている。約40平方メートルの広さ。
C:職場から16キロ離れている。約32平方メートルの広さ。

職場からの距離を優先するならBのアパート、広さを優先するならAのアパートを選ぶ。CのアパートはBのアパートよりも距離でも広さでも劣っているので、選択対象としては適当でない。しかし誘因効果が働き、Cのアパートがある事で、距離・広さの両面でCに優っているBのアパートの評価が高まる傾向がある。

脳スキャナを使用して、判断時の脳の働きを計測すると、選択肢がA,Bの2つしか無い場合はマイナスの感情を処理する部位が活性化したが、選択肢にCを加えると落ち着いた。
⇒Cが存在する事で判断に伴うストレスが軽減される。心理的おとりの存在によって脳内に認知の引力が生じる。

法則12 将来ヒューリスティック
過去よりも将来を高く評価する傾向。

【ハーバード大学の学生への心理実験】
被験者をA、Bの2つのグループに分けて、自分が労働を行った場合の報酬を回答させる。

被験者A:データ入力作業を一ヶ月後に行うと仮定する。
被験者B:データ入力作業を一ヶ月前に行ったと仮定する。

⇒一ヶ月後に作業すると仮定した被験者の方が報酬を101%増しで高く請求する傾向がある。過去よりも将来の作業の方が高く評価される。

ジョージ・ベイリー効果:好ましい出来事が存在しない事を
            仮定する事で幸福を高める。
⇒存在しない状況を想像する事で新鮮さを取り戻す。

PartⅢ 意味と思い違い

法則13 デザイン・ヒューリスティック
分類とラベリングで世界を秩序立てる認知傾向。世界の複雑さを単純化しようする欲求。発生確率について考えるよりも単純な説明を評価する。

【アルツハイマー患者への心理実験】
以下の質問をする。
①何故、雨は降るのか。
 ⇒人間の飲み水を作るためと回答する傾向。
 ⇒世界が何らかの目的をもって設計されているという認知傾向は
  脳に刻み込まれており、単純な説明を評価する認知と
  結び付いている?
②宇宙の秩序に設計者(神)は必要か。
 ⇒必要無いと回答する傾向。
 ⇒目的を求める衝動に「神」は必要無い?

法則14 採集ヒューリスティック
人間の脳は新しい事象を選好する分野と、同じ事象を選好し続ける分野を切り替える。

否定的な感情は生き延びるために必要だが、前向きな感情は技能を高めるために必要。知的な思考は感情によって喚起され、知識は採集され続ける。

法則15 カリカチュア・ヒューリスティック
カリカチュア = 誇張。ステレオタイプを持つ事で判断の手間を省く。ステレオタイプは分離機であり、認知の負担を軽減する事で学習効果を高め、頭脳資源を節約する。

法則16 黴菌ヒューリスティック
汚いものが感染すると考える傾向。
ヒトラーが着たマフラーは敬遠され、マザー・テレサが来たマフラーは選好される。良い本質も悪い本質も感染すると思ってしまう?

【イスラエル人への心理実験】
エルサレムの土地に対する愛着について質問する。

①東エルサレムの土地(ヘルツルの丘)を売買するか。
 ⇒85%はの回答者は売買不可とした。
②大地震でヘルツルの土が15m崩れ、遺体が他の土地に
 移動した場合は?
 ⇒売買不可という回答は39%に減少。

敵の刑務所がヘルツルの丘の跡地に建設された場合を想定すると、売買不可という回答者は、さらに減少する。しかし絶対に売買不可という回答者も存在する。最初の本質は削除出来ないのか?

法則17 ナチュラリスト・ヒューリスティック
自然界への拘り。ビジネスは脳内の計算や分析を行う領域で処理され、動物的なイメージは芸術性と結び付く。

法則18 道徳ヒューリスティック
善悪を判断する感覚。悪に罰を与えたいとする本能的な衝動。
トロッコのジレンマについて記述されている。ハーバード大学の心理学者ファイアリー・クシュマンはトロッコのジレンマを研究する事で人間の善悪の判断について以下を仮定している。

①身体的な接触
 ⇒人間は身体的な接触に嫌悪を感じる。
  直接的に人間を突き落とす事は嫌がっても、機械的な操作で
  人を落下させる場合は嫌悪感が軽減される。
②自発的な行動
 ⇒能動的な行動で人を傷つける場合よりも、
  行動しないで見殺しにした方が嫌悪感が少ない。
③意図
 ⇒善意に基づく行為とすれば正当化出来る。

****

また、道徳を守るヒューリスティックが強力なら、何故、世間に不道徳が蔓延しているのか?
⇒ノースウェスタン大学の心理学者達の意見。人間は自分が道徳的か否かの感覚が基準となり、全体を安定した状態に保っている?
⇒自らの道徳心が低いと思うと、利他的な行動で浄化しようとし、自己イメージが高いと報酬を受け取ろうとする。

法則19 死神ヒューリスティック
死の恐怖を克服するメカニズム。
老化に伴い、死を意識するようになると、脳が明るい情報を探し求めるようになる。歳を重ねると失敗に繋がりかねない目標を持たなくなる。

恐怖を制御しようとする際に人間は『意味』を構築する?「死」を具体的な思考ではなく抽象的な思考によって解釈する事で遠ざけようとしているのか?マップメーカーヒューリスティック?死を遠ざける世界観にとって他の世界観は脅威となる?

法則20 既定値ヒューリスティック
現状を維持し、規範に従い、習慣を変えない傾向。

判断は認知能力を消耗させる。何もしない事で決定を行い、日常生活を円滑にする事が出来る。行動を起こすか、既定値を変えないかの膨大な量の判断を人間は意識せずに行っている。

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眠れない気分

気持ちが落ち着かない。

火曜日、水曜日を使って気が休まるようにする。

何かが追いかけてくるような気がする。何時の間にか呼吸が止まっている。

食欲が無いが量を調整して栄養を摂取するようにしている。食べ過ぎだろうか?

睡眠時間を確保するようにしたい。

体調が少しずつ回復している実感がある。気分を楽にする。

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明日がやって来る

ここのところ、日曜日になると月曜日の事を考えてしまう。

暗い気分は通常モードである事を示している?もしかしたら絶好調である事の証明かもしれない。

睡眠をとる事、カウンセリング機関に相談する事を列挙する事、書類の準備、ETC。

今日は早く寝てしまおう。

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何もしていない、危険な状態

気がつくと何もしていない。

精神科への受診に向けて用意しておく事は沢山ある。それでも何もしてない。質問事項の整理、記入してもらう書類の準備、ETC。

何かをしようとすると会社の人達の事を思い出してしまう。月曜日に会社に行けば、演技をしていると言われ嫌な気分になるのか。送信されたメールの一部はプリントして保存してある。彼らを訴える事が出来ないかと考えてしまう。下らない妄想だ。

現状、FXの口座清算価値:37,435,274円。こちらも危険な状態だ。自分をコントロール出来ない状態なのにポジジョンを持ち過ぎている。

豪ドル/円の売り :250万通貨、平均レート=80.84円。
カナダ/円の買い :180万通貨、平均レート=76.79円。
ドル/スイスの買い:130万通貨、平均レート=0.9173スイスフラン。

ポジジョンの半分以上にはストップロスを置いている。明日中にはポジジョンの全てにストップを置く。どの程度に置くべきか?

現状、豪ドルは対ドルで20%程度の下落余地がある。金利の低下、景気低迷、5月の季節要因、ETC。値上がりする要素は無いと見ている。予測が外れた場合はカナダドルの買いポジジョンの総量を調整する事で対処する。

ドル/スイスには相当に高い部分にストップを置いている。

予測が大幅に外れても口座清算価値が3000万円を下回る事は無いはず。それなのに、この違和感はなんだろう。FXを止めた方が良いとは理解している。それでも焦燥感にかられてFXをやっている。ギャンブル中毒のようなものだ。

間違っている、間違っている、間違っている。常に駄目だという感覚が無くならない。

株と合わせた僕の資産総額は6000万円を突破した。節約して資産の安定運用をすれば会社を辞めて一人で暮らす事も出来るだろうか?

それでも現状の精神状態では、そうした事を検討する事も出来ない。気がつくと何かに焦っている。明日、ストップロスのポジジョンを見直す。現状の利益は間違いだ。損を覚悟する。大損をしないように調整する。

今の僕にそれが出来るだろうか?

会社に行き吐いてしまう自分が思い浮かんでしまう。眠る事も出来ない。吐き気がする。

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何冊か本を読む

積み上がった本を何冊か読むが、読んでも読んでもなくならない。

本当に買うだけで読んでいなかったんだ。

「自然現象はなぜ数式で記述できるのか」、「まちがっている」、「意識は傍観者である」、「心をもつロボット」、「ロボットという思想」、ETC。

後は雑誌を何冊か読むが、内容理解度は5%程度か。

記述内容を噛み砕いて概念化する、他の内容と繋ぎ合わせる、数値を記憶する。そうした事は実行しない。頭の中に情報を通過させる事に拘っているのか?

今のペースだと3年経過しても読み終わっていないだろうな。

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睡眠のバランスが悪い

夜に眠る事が出来なくなっている。

食事をしていると気分が悪くなる。野菜ジュースを飲んでいるが、栄養のバランスが悪い。糖分を摂取し過ぎだ。

食べ過ぎていると思うけど、運動する気が無い。

どうしたものか。

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サイボーグ・フィロソフィー

読んだ本の感想。

高橋透著。2008年10月31日初版第一刷発行。

第1章 浸透しつつあるサイボーグ
ヴァーチャル・リアリティ技術(VR)やユビキタス技術が日常生活の中に入り込んでいる事について。VR技術はPC空間の外へ溢れだして現実を変化させ、ユビキタス技術は変化を一般化する。

アナログ記号:アナロジック(類似している)。
       対象を分割する事なく全体として定義する。
デジタル記号:対象を点に分割する事で定義する。
       再定義や再構成等の変形が可能。
⇒デジタル記号による定義 = ビット化は無制限の変形可能性を生む。

VR空間(インターネット)での「自分」を「いま・ここ・私」という観点から見ると、私はある空間に存在しながら、同時に他のサイトに置かれた別の場所に存在する事も可能になる。

人間と人間を取り巻く環境はセットであり、それらは相互に影響のループを描く。インターネットという外部環境は、人間の「心」に影響を及ぼし、一体化しようとしている。

第2章 ブレイン-マシン-インタフェイスとナノテクノロジー
ブレイン-マシン-インタフェイス技術(BMI)の影響。脳と機械を繋ぐ技術。

身体図式:自分の体についての脳内表象。
     脳は常に自分の体をイメージしている。
     何か道具の使用に習熟した場合、その道具も身体図式に
     組み込まれる。
     
脳は可塑性を持ち、周囲の環境に対して変化し続ける。BMIは外部装置を身体の一部とみなす、脳の変化を促進する。人間と機械が融合する。一人の人間が複数の体を持つ事が可能になる。

同時に一人の人間が複数の脳を持つ事が可能になる?電脳化:ネットを介して複数の人間の脳が直接にリンクされる状態。自己や他者の区別が無効になる?他者の思考が自分の思考として感じられ、同時に自分の思考が他者に共有される。

脳の可塑性を前提とする限り、人間の脳は変化し続ける。同時に人間と周囲の環境が不可分である以上、人間は環境を変え続けるしかない。人間は無制限の変形可能性の過程に置かれる事になる。

ナノテクノロジーによって、全ての存在が原子・分子の組み合わせで理解されるようになれば、人工物と自然物の区分けは曖昧になる。それは自分と周囲の環境の境界も曖昧にする事に繋がるのか?

第3章 サイボーグと『攻殻機動隊』
サイボーグを扱ったアニメ・漫画『攻殻機動隊』について記述。

サイボーグ化する事により、人間が物と融合する可能性。人間と機械が融合し、ネットワーク化した結果、情報の海で新しい生命体が誕生する?存在は変化し、元の姿が消え、不在になる事で新しい存在が生み出され続ける。

第4章 サイボーグは永遠に生きるのか。
     森博嗣『スカイ・クロウ』をめぐって

延命や不死を探求する研究。森博嗣の小説『スカイ・クロウ』について記述。キルドレという、遺伝子操作の結果、死なない人間が主人公。

不死化の技術は死を排除するが、人間が可塑性を持っている以上、人間の体は変化し続ける。生きている以上は同じ存在でありながら、異なる存在として自己超出される。

不死者にとって死とは消滅と同時に誕生の瞬間であり、内部分裂を孕む事になる。

第5章 サイボーグの心
人間の改変に反対するドイツの思想家ユルゲン・ハーバーマスの意見。

人間の身体は変更不可能であり、必然的と考えられてきたが、バイオテクノロジーは人間の体を偶然の産物として変更可能にする。新技術は人間という存在に対するイメージを侵害する。

ハーバーマスは社会を考えるに以下の2つの観点を挙げる。
①個人化:人格の自己目的性
 人間は人格を持ち、個人としての生活をしなくてはならない。
②普遍化:平等
 どのような人格も同等に尊重されてしかるべきである。
⇒自己決定によって責任ある行動を行う人格達が同等な立場で社会を
 形成する事を理想とする。(道徳)

ハーバーマスの「自由」とは、自立した個人である権利の事。しかし、ネットワーク的に各人の脳が接続され、また、脳再生によって死が誕生を意味し、別人になり続ける未来において、人格は存在するのだろうか?

ハーバーマスはバイオテクノロジーに基づく人間改変が「類の自己道具化」に繋がるとしている。それは親が子供の遺伝子改変を行う事で、子供が親の道具として扱われ、人格が否定される事態だ。

再生される存在にとっては、自分とは他人であった誰かであり、生まれてくる他者である。他人と自分が融合する中で、個体性に立脚した人格の平等という観念は維持出来るだろうか?

人間が変化する事を前提としたサイボーグ化が必然であるとする。また、再生技術によって死が克服された結果、人間が変化し続ける存在として認知され、個体が絶対的な基盤にならなくなる場合、ハーバーマスの人格の絶対視は指示されないのではないか?個体性の崩壊を前提とした議論が急務となっている?

人間は言葉を獲得した事により、個の世界を作った?言葉による区別は個の輪郭を形成する。サイボーグ技術は「言葉を超えた世界」を形成する。言葉による区別化が機能しない世界では自己と他者の区別が曖昧になるのか?ビット化による変形は人間の「心」をサイボーグの「心」に変化させる?

レイ・カーツワイルの「スピリッチュアリティ」について

カーツワイルは自分の提唱する「スピリッチュアリティ」について以下の2つのアスペクトを指摘している。

①物質のパターン化
 雲の形状、水の落下する際の模様など、自然界に存在する
 パターン = 秩序。一定のパターンがなければ、それらは色や
 音の集合にすぎない。パターンは物質を超越する。

超越性:存在は秩序を持って配列される事で物質を超える。
パターン主義:原子・分子の組み合わせがパターンを形成する。

②物質にパターンを与える
 人間の知性は世界をパターン化する。人間の能力の制約を撤廃する
 事により、人間は宇宙を秩序化し魂を吹き込む事になる。

生物学的制約を超越した存在は、生物学的には人間ではないが、パターン化の能力を持つ者として人間の発展形態である。

こうした思想はテクノロジーに立脚したヘーゲル主義?ヘーゲルの思想「絶対精神」は客体は主体によって生み出されるという思想を基礎にしている。その結果、客体は主体によって知性化される。

『攻殻機動隊』や『スカイ・クロウ』の世界では人間は物と融合するが、カーツワイルの世界観では人間が物(宇宙)よりも優位に立っている。(知性は愚かな物質を知的な物質に変える)

カーツワイルにとって、「私」とは進化し、時間の中で持続するパターンである。人間の生物学的要素は一定時間で入れ替わるが、私特有のパターンが維持される限り、私は私である。

こうしたカーツワイルの思想は人間の生物的アイデンティティ形成能力に依拠している?

脳は身体から不断に外界と内部の情報を受け取り、こうした情報が自己感の生物学的基礎であるとしている(アントニオ・ダマシオの仮説)。ならば人間の生物学的基礎が変化した場合、自己も変容せざるを得ないのではないか?

人間と機械が融合した存在が物に対して優位を主張する事が出来るのか?

サイボーグの「心」は自己を超越して周囲の環境を取り込み、変転し続けるのか?

サイボーグという新技術は、人間と機械、生と死に対して新しい概念を要求し、以下の2つの自明であった前提条件を問いの渦中に投げ込んでいる。

①人間は個体として存在する。
②全ての人間は死ぬ。

哲学は問い掛けに回答する事が出来るのか?或いは問い掛ける事のみが哲学の役割なのか?

*******

現状の世界でなく、遠い未来を見据えた問題提起なのだと思う。

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2000年間で最大の発明は何か

読んだ本の感想。

ジョン・ブロックマン著、2000年1月1日 第1刷発行。



僕の意見は、著者達の意見のコピペだと思う。
社会は変転する。発明や発見は明確な意図に基づくものではなく、偶然や部分的な貢献に過ぎず、社会が発見を活用する力を欠いていれば世の中に受け入れられない。

逆に偶然に作られた発見が新しい需要を作り出し世の中を変化させる事もある。必要は発明の母であり、発明は必要の母である。

【概要】
1998年11月に著者が主催するエッジ・メーリングリストにてメーリングリストの会員(科学者、技術者ETC)に「過去2000年の中で最も重要な発明は何か」、「その理由」を質問し、得られた回答を発言集として纏めたもの。ちなみに著者の考える最大の発明は、「ディストリビューテッド・ネットワークト・インテリジェンス(DNI)」。自分の主催するサイト(エッジ)の事?ネットワークによって作られた、参加者の集合的意識が最大の発明としている?

【適当な抜き出し、コピペ】
第一部 発明が生活を変えた
⇒用具、装置等の物質的構築物の発明は既存の世界観では説明出来ない新領域を開拓する。新しい器具がもたらす新しい認識・事実・経験は既存の統一理論とは合致しない。完璧な秩序を保っていた世界は崩壊し、混乱が訪れる。規定の「理解」が通用しなくなり社会は複雑化する。

・印刷技術:知識の蓄積、普及を促進した。
      権威や啓示でなく、記述を証拠とする知識が行動の
      基盤になるという思想を生み出す。
・電気:モーター、長距離通信、ETCの発明はライフスタイルを
    一変させた。
・農業技術:犂、緑の革命、ETCは景観を変え人口を増大させた。
・インド・アラビア計数:0の概念はあらゆる学問の基礎となる。
・テレビ:歴史上、最も強力な人心操作器具。
     視覚メディアは外見による選択的配偶を助長する。
     配偶者を選択する際のルックスの重要性は70年間で2倍に
     なった?
・ピル:避妊方法の発明は女性の社会参加を促進し、人口を操作する
    手段となった。
・水道:衛生的な都市生活を実現した。
・インターネット:未来において生活様式を一変させている。
         考え方によって形成された共同体が、
         地理によって形成された共同体に取って代わる
         切っ掛けとなる?
         人間は蜂のように個を超えた集合的知能を
         持つようになるのか?(P81)
・錬金術:蒸留法、臭いの科学認識等、現代の化学につながる
     概念、方法論を作り出した。
・コンピュータ:人間の知能を強化し、知能の定義を変化させる。
        人間の知能は言葉(論理)を扱うが、数(確率)を
        扱うのが不得手である。人工知能は言葉を通じて
        数字を扱う際の仲立ちとなる。
        シミュレーションによる実験を通じて未知の事象に
        ついても指針を与えてくれる。   
・移動手段:馬の使用方法(鐙、首当て、乾草等)の発明は遠隔地との
      交易や情報の伝達を活発化させた。
      (カラベル船や飛行機も同様)
・レンズ:眼鏡の発明は読書する人の活動期間を2倍にし、
     望遠鏡や顕微鏡の発明は人間の五感では把握出来ない
     世界の存在を知らしめた。
・遺伝子工学:遺伝や生理に関する新しい概念を作り出す可能性。
・複式簿記:金銭を経済における血液、市場を循環器系とすると、
      簿記は神経細胞である。
      企業の健全性や価値を判断する手段となる。
・武器:銃、ガトリング砲、原爆の発明は戦争様式を変えた。

*******
僕が一番好きなのは以下の意見。適当にコピペ。

・無し:現在の生活を支配する要素は2000年前には存在していた。
    人間は変化に対応しているだけであり、進歩はしていない。
    現実は複雑だが、人間の知能は貧弱であり、理解の追い付く
    ものではない。
    科学は一つの事を証明した。「無」だ。

第二部 発明が思考を変えた
⇒概念、理論、仮説等の知的構築物の発明は複雑さを減少させる。情報の中に法則を見出し新しい「理解」を作り出す。人間が秩序やパターンしか認識出来ない以上、人間は自分の「知」の限界を認めつつも、理解出来ると思い込まされてしまう。

・超自然を信じない思考:
 世界は神仏の意志によって動かされるのでなく、法則や偶然に
 よって支配されるという認識。
 この世界観の中では人間は宇宙の一部であり、
 絶対的な存在ではない。
 現在、こうした思想は不可知論?によって脅かされている?
・平等:人種・性・階級によらず、人間は平等であるとする思想。
・進化論:自分は何者か、どこへ行くのかについての解答を
    「神」の代わりに提示してくれる。
・科学的方法:観察・実験によって入手したデータにより、仮説を
       組み立て、試験する事で現実性を精査する。
       専門機関が必要とされるために、学会・大学が設立
       され、実験の確認のために、科学上の知見を言語で
       公刊する事が求められるようになった。
       対照群を利用した反証が特徴である。
・マーケティング:消費者の欲望を見つけ出し、
        充足させようとする思想。
        かつての企業は自分達が作る物を必要とする人間を
        探したが、現在は人間が欲する物を調べ、その後で
        要求を満たすように行動する事となった。
        これは大量生産の時代を得て市場が成熟した結果、
        買う気の無い人間に商品を売る必要が出来たため
        であり、人間の幸福を最大化しようとする。
        生産優先:他者に何が出来るかを問う。
        マーケティング優先:他者に何をして欲しいか
                  を問う。
        この思想は企業に止まらず、あらゆる共同体に
        影響する。
・自動機械:人間(主体)の世界観は周囲の環境・使用する道具(客体)
      によって形成される。
      例えば、心臓の機能はポンプ(道具)に例える事で
      理解される。
      認識・経験を成立させる主体の役割を主体に似た道具に
      よって理解する事が可能になるか?
      古代から人間の使用する道具は魂を持たない
      道具であり、人間の世界観は客観視(神の視点)に
      よるものであった。
      今後、技術進歩による魂を持つ自動機械の発達により、
      主体の役割が探求される事になる。
・進歩:世の中は進歩し続けるという意識。
    既存の道具に対しても以下のアプローチで改善を
    図ろうとする。
    ①材料の変更。
    ②構造の変更。
    ③力の増大。
    自分は積極的に新しい概念、方法論を作り出せるという
    思想は文化の所産である。
    技術の発展を可能にする思考様式、思考ツールは見えない
    文化体系の一部であり、本来的に内在するものでなく、
    習得するものである。
・確率論:
 「論理」に匹敵する推論過程。
 純粋な偶然や測定されない規則性について考える事を可能にした。
 合理的な思考から発生する以下の盲点から人間を解放する。
 ①事象を操作する集中管理者が存在するという妄想。
  ⇒現実には明確な原因は見えない(無い?)。
 ②計測された事象が事象の全てであるという単純な仮説。
  ⇒計測されない事象の可能性。
 ③知識は絶対的なもので、完全無欠な真実が存在するという思想。
  ⇒真実は仮想的な存在である。
 法則性に従う客体から形成される新しい世界観が確率論によって
 作られた。
・時計:客観性を体現したものであり、時間を
    知覚に左右されない現実に転換させた。
・ゲーデルの不完全性定理:
 人間は真実に辿り着くという思想を形式的に終了させた。
 「ポストコンプリート(完全性以後)」の時代では、全てを知る事は
 出来ないと認識し、複雑さを包括し、矛盾を受け入れる事になる。
・自我:独立した自己が自分にあるとする観念。
    理論を提起し、計測する出発点として自己は必要とされた。
    自我はシェークスピアが発明した?(ハロルド・ブルーム)
    聖アウグスティヌス?(ソフィーの世界)
    ユダヤ人の贈り物?(トマス・ケイヒル)
    自由意志は科学の助長する唯物論、決定論と対立し、
    自由意志論者はカオスや量子力学の中に自我を見出そうと
    している。
・微分積分法:変化を記述する概念。ランダムな動きを扱えるため、
       流転を認識する世界観を構築した。
・鏡:自分を外から眺める事が日常的習慣となり、内面で作り出した
   自分よりも鏡に映った自分の方が正しいという傾向が
   生まれる。
   鏡に映った自分を、内面で感じている自分が
   支配しているという感覚。
・量子論:全ての存在は個性の無い量子で構成されており、存在は
     全体としてしか個性を持たない。
     全ては理解する事は出来るが予測する事は出来ない。
     マクロの事象は細部を分析する事は出来ず、全体の平均を
     抽出するしかない。
・旗:帰属を示す象徴であり、多くの人間が生物としての縁とは
   無関係に共通の課題に取り組むものとする。
・表現の概念:
 ある事象を別の事象によって表す事が出来るとする概念。
 具体的には電話の発明である。音声が電気という別の事象に変換
 され、再度、音声に変換される事で相手に伝わる。
 数学的体系と物理的体系との対応関係の発見はコンピュータの
 使用により新しい何かを生み出すはず。

*********

ここでは「自我」が最大の発明になるのかな。自分の意見が、こうした科学者の劣化コピーである事を感じる。僕は知らない誰かの知的奴隷だ。

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眠る機会

今日も眠い。

今日は眠る事が出来るかもしれない。体調は良くないと思う。周囲から怠けるために演技をしていると言われる事が辛い。

医者の診断結果が勤務を推奨するものであった場合どうするか?

会社の人間達が鬼の首をとったように、怠け病と言い立てて、教育を再開する様が目に浮かぶようだ。

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日曜日が終わる

今日の残りは約30分。

過ぎた時間は早い。

これからの事を考えると長い。

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今日が終わる

後、1時間30分程度で今日が終わる。

今日の睡眠時間は6時間くらいだろうか?眠る事が出来たけど気分は良くない。昼夜逆転しているのが良くないのだろうか?

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眠いのと食事のバランス

眠い。眠くて体が動かない。

朝も昼も、ご飯を食べる気にならないので、夕食を多めに食べてしまう。

納豆、ほうれん草、おにぎり、ETC。

食べ過ぎだろうか?運動するべきだろうけど、体が動かない。週明けの自分はどうなっているだろう?会社に行く事は出来ないだろうか?

考えても仕方が無い。

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何が出来るのか?

「お前には何が出来るのか?」と聞かれる。

「何も出来ません」と答えるしかない。

今日も会社で吐き気がする。周囲も僕の扱いに困っている事が分かる。

会社を辞めるべきだ。辞めるしかない。この状態では会社員は出来ない。その後はどうなるんだろう?

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現在の状況

今の僕の状況。

①会社
先週、僕が確認会の途中で号泣し過呼吸になった事が上に伝わり、
これ以上の確認会の続行は中止になった。

⇒課長の話では課員は全員、僕が泣いた事を仕事を怠ける演技だと
 思っているらしい。
 普通に仕事を頼んだのに、普通の事も出来ない。
 数年前に鬱病になった人を見たが、お前なんかより辛そうだった。

⇒会社の産業医との面談は通らない。
 面談するには課長ではなく部長からの連絡が必要だ。
 そして産業医は精神科の専門医ではないので、僕が通院している
 病院の診断結果をみて休職の可否が決定されるようだ。

②体調
今の状態はどうなんだろう?会社の人間達や家族は僕が演技をしていると言う。周囲から同情してもらうために独り言を言ったり、過呼吸になったり、喋れなくなったり、吐きそうになったりするそうだ。彼らは嘘をついていない。頭が痛いのは寝不足のせいだろうか?吐き気がするのは薬の副作用か?

どちらにしても体調が戻ったところで、僕には仕事なんて出来ない気がする。

③資産
現状、FXの口座清算価値:31,831,245円。REITや株式も全体的には値上がりしている。5月の決算期で株は値下がりするかもしれないが、現金は1000万円程度あるから買い増しする事も可能。

泡銭だ。それでも思ってしまうのが、もしも僕の職業が投資信託の運用担当者だった場合、ここまで周囲から嫌われる事はなかったんじゃないだろうか?

次の瞬間には大損しているかもしれない。こんな霞のようなものに縋りついていないと正気を保てないのか。

******

カウンセリングの機関に連絡をしたが、『診療情報提供書』がないとカウンセリングは受けられないらしい。休職や障害者雇用の話と合わせて、今月末に精神科の先生と相談する事が沢山ある。それまでに話を整理する必要がある。

明日は会社に行く。精神科で診断結果が出るまでは休職が認められるかはっきりしない。会社の産業医は専門家ではないから、判断出来ない?それなら社内手続の記載は何だったんだろう?話を聞いてもらう事も難しいのか。

ともかく、今週一杯を使って精神科で相談する内容を整理する。休職、障害者手帳、カウンセリング、薬、治療、ETC。次回の予約が出来るかは分からない。

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日経ビジネスETCからのコピペ

以下は、日経ビジネスのコラム『英国人投資家クレム・チェンバースの世界経済斜め読み』や日本ビジネスプレスからの適当なコピペ。

『巨額の流動性供給はインフレを招くか 2012年はその見極めの重要な年となるだろう』

多くのエコノミストは、政府が巨額の資金供給を行っても、資金が市場を流通する速さが遅い今、インフレを引き起こす事は無いと信じている。

だからこそ経済及び政治が破綻しないように大量の資金投入が正当化されているとも言える。

大規模の資金供給を行えば、通常は悲惨な結果を招く。政策に欠陥があれば、資金は必要な方面に向かう事を拒絶し、むしろ間違った場所にプールされるからだ。

資金の流れ、分配は、市場に任せるのがベストだ。その理由は以下の一般の投資家と政府との比較による。

一般の投資家:
間違った仮説を信じ、その結果損失が生じた場合、長く持ち堪える事が出来ない。

⇒次から次へと試行錯誤を繰り返しながら効率的なシステムを見つけていく。

政府:
間違った市場の論理に基づいて資金を投入しても、巨額の資金を投入し続ける力があるため、大きな問題を作り出してしまう。

⇒莫大な資金を持っているため、短期的には正しく見える。
 だが、長期的には経済の論理には勝てない。

先進各国の政府は現在、自国経済をデフレに陥らせないよう対策をしている。だが、一般市民の多くは、今の金融緩和政策を続ければ、インフレになると思っている。

金の価格が高騰しているのはそのためだ。

市場の見方や評価について意見が分かれている時は、双方が正しい事は無く、勝負が決まった時には、一方は大儲けして、もう一方は大損する。

今、意見が分かれているのはインフレを巡る見解だ。デフレになるのか、インフレになるのか。

インフレ派:
物事を単純に見ている。金融緩和によって、巨額の資金が市場に投入されれば、インフレが起こるのは不可避だ。政府は、自らの負債を圧縮すべく意図的に紙幣を増刷している。既にインフレは進んでおり、今後、さらにインフレが加速し始める。

インフレは起きないとする派:
物事は単純ではないと見る。政府はデフレを防ぎ、景気を回復させる。政府は民間企業による失敗の後始末をしている。商品価格の上昇は新興国のせいであって、先進国による金融緩和が理由ではない。

⇒先進国の資本が途上国に流れ込み、商品価格が高騰している事を理解していない。金融緩和による先進国の通貨安が商品価格の上昇を招いている。

政府が供給した資金が実体経済に流れ込めば、インフレの兆候は株式市場に現れる。一連の政策の狙いが株式市場の上昇であると思えば、経済は回復に向かう。

しかし、政府が警戒を怠れば、インフレにより深刻な事態になる。経済が回復し、インフレが起きるのか、起きないのか――。2012年はターニングポイントの年となる。

*********

『ギリシャ危機はもはや問題ではない 今後注意を払うべきはインフレ動向だ』

ユーロ危機問題について、今、目を向けるべきはギリシャ問題ではない。

理由はユーロの相場は何週間も動きが無いからだ。

※欧州連合(EU)は2012年2月21日にギリシャ向け第2次金融支援について合意した。
ユーロの対円相場:2月1日には99.66円、2月24日には108.27円。
ユーロ対ドル  :2月頭の1.32ドル 、2月24日でも1.34ドル。
ユーロ対ポンド :2月頭の0.83ポンド、2月24日でも0.84ポンド。
筆者は、ユーロ対ドル及びユーロ対ポンドを指して、相場が動いていないとしていると思われる。

投資では「価格は上がっているのか、下がっているのか」が重要だ。価格の変動を見れば、現状を皆がどう見ているか分かるからだ。価格が上がっていれば楽観的になるし、下がっていれば悲観的になる。

現在のユーロの価格を見れば、価格は、あらゆる事態を想定し、正しい水準にある。

政府は銀行向けに資金供給を大幅に拡充し、銀行が国有化さないよう手を打っている。問題は、銀行がインフレを引き起こす要因になった事だ。

各国政府が経済を下支えするために無償でお金を銀行に貸している。銀行は、その資金で国債を入し、低金利が維持される。政府は低金利により莫大な債務にも関わらず存続出来る。

銀行は、低金利で調達した資金を民間に貸し出し、投資や消費支出を高めることが可能だ。マネーサプライの拡大は、快適なレベルのインフレを誘発する。しかも、「緊縮財政策」を取る限り、インフレ率を抑えられ、財政を改善させる。

資金を投入する事は、初期段階においては株式市場の回復を期待出来るし、実際、2012年初め株価は上昇した。しかし、やがてインフレの制御という問題に直面する。

欧州と米国は、インフレ率を10%以下に抑える事が出来るだろうか。数年で積み上げた債務をリセットすべく、インフレ率を5~7%という水準に維持出来るだろうか。

金の価格はインフレのバロメーターとなる。金価格が1トロイオンス=2000ドル以下で推移すれば、インフレは抑制可能。金価格が1トロイオンス=2000ドル~3000ドルの間ならば、インフレ率は10%以下に抑制可能。

金価格がそれ以上高騰したら、世界経済は暴走し始める。

英国は、欧州経済の今後を占う青写真だ。フランスとドイツの選挙が終われば、その傾向は加速する。米国も大統領選挙後、同じコースを辿る。

今後、注目すべきは、米ドル、ユーロ、円、英ポンドの動向と、金価格の行方だ。金は今後起こりうる事に早期の警告を発する。

********

(2012年4月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

日銀は2012年4月27日、日銀は資産買い入れプログラムの規模を現在の総額65兆円からさらに5兆~10兆円拡大する見通しだ。

以前なら、金融政策が緩和されると、外国の資産・通貨への投資に拍車がかかったが、今回は増加する流動性の大半は日本から流出しないとアナリスト達は見ている。

流動性は次の2カ所に落ち着く公算が大きいという。

1.市中銀行が日銀に開設している当座預金口座
  口座の残高は資産買い入れプログラムの開始以降、
  倍増している。

2.日本国債市場
  指標となる10年物国債の利回りは
  現在、1年半ぶりの低水準に下がっている。

大半の種類の投資家が警戒感を抱いている。

生命保険会社:
2012年度においても円建て債券が運用の主体になると述べている。
最大手の日本生命は、一般勘定資産49兆円に占めるヘッジ付き外国債券の割合は2013年3月まで、現在と同じ約11%になると述べた。

個人投資家:
日本では個人が保有する非円建て資産の大部分を公募投資信託が占めている。投資信託協会によれば、公募投資信託に2012年3月に純流入した資金はわずか128億円で、2月までは5カ月連続で純流出だった。

財務省のデータによれば、日本の銀行と保険会社、資産運用会社は2012年2月半ば以降、外国の株式や債券、短期金融商品を累計で3310億円売却している。

市場では、日銀が2012年4月の金融政策決定会合で政策を据え置き、白川方明総裁がニューヨークでの会合で、日銀は「強力な金融緩和を推進していく」事に「完全にコミットしている」と語って以来、追加緩和に対する期待が高まってきた。

モルガン・スタンレーMUFG証券は、日銀の最新のインフレ予想は2月に定めた目標の1%に届かないと見ており、追加緩和の確率を「ほぼ100%」としている。2月の消費者物価指数(食品とエネルギーを除くコア指数)上昇率は、マイナス0.6%だった。

物価の下落は国債市場の魅力を高める。国債市場では、2年債の利回りが低下し、政策金利の上限である0.1%に近づいている。利回りは動きようがない。

だが、海外の金利が日本の金利と大きく乖離し始めるまでは、日本から資金が大量流出した過去10年間と同じ流れが繰り返される事はない、とアナリストらは指摘する。

********

(英エコノミスト誌 2012年4月28日号)

世界的な不均衡の主な要因は石油輸出国だ。

米国の経常赤字の最大の相手方は、石油輸出国全体の経常黒字だ。国際通貨基金(IMF)は、2012年の石油輸出国の7400億ドルという過去最高の黒字を予想している。その5分の3は中東諸国の黒字だ。

2012年に予想される中国の経常黒字は1800億ドル。2000年以降、石油輸出国の累積黒字は4兆ドルを超えており、中国の累積黒字の2倍に達している。  

石油輸出国の黒字は、以前の石油ショック時より持続性が高い。

1.石油供給の逼迫で価格が高止まりしている
2.石油輸出国が資金を以前の好況期ほど使っていない。

石油輸出国がオイルダラーを貯蓄すれば世界の需要を押し下げる。輸入によって配分されたとしても配分は不均一である。国際エネルギー機関(IEA)の調査によると、2011年度は石油輸出国機構(OPEC)加盟国からの石油輸入に費やした資金1ドルにつき、各国の収支は以下の通りである。

米国:34セントが輸出として還流。
欧州連合(EU):80セントが輸出として還流。
中国:64セントが輸出として還流。

通常、多額の経常黒字は、国内支出の増加と為替レートの上昇によって減少する。だが、2009年のIMF調査報告書は、為替レートの上昇が石油輸出国の対外収支に大きな影響を与える可能性は小さいと結論付けている。

報告書では黒字をGDP比2.5%減らすだけでも100%の通貨上昇が必要になるという。理由は下記の通り。

1.通貨の切り上げは、価格がドル建てである石油収入に
  影響を及ぼさない
2.石油輸出国の製造業は小さく、輸入品が国内生産を
  代替する余地が無い。

石油輸出国の経常黒字を減らす最も効果的な政策手段は、公共支出、特に投資だ。その中に占める輸入の割合が大きいからだ。

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疲れた

今日の会話は記録しない事にした。

明日は会社に行く事が出来るだろうか?

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