春申君

読んだ本の感想。

塚本青史著。2010年12月20日 初版印刷。



以下は、Wikipediaの『春申君』の記事へのリンク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%A5%E7%94%B3%E5%90%9B

ほぼWikipediaの記事と同じ内容。同作者の『始皇帝』を補完する内容と考える。

P298:
秦の運河の拡がりを思ってみた。やがて網の目のごとく拡がって、全中華が、包み込まれていくような気がしてならない

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はじめてのクソゲー

読んだ本の感想。

麻宮楓著。2011年9月10日 初版発行。



多分、作者はシリーズ化したかったんだろうな。

伏線が回収されないままになっているので、小説内に登場する『インフィニット・ダークネス』みたいになっている。冒頭で、七年前に経験した事と書いているのは何だったんだろう?

【登場人物】
藤宮遊真:
主人公。高校二年生。ゲームが好きで、バグだらけのゲーム『インフィニット・ダークネス』を購入した事が切っ掛けで、クソゲー(バグだらけのゲーム)の攻略日記を自らのブログ上にアップするようになる。

天野雪緒:
ヒロイン。藤宮遊真のクラスの委員長。バグだらけのゲームを好む。その理由は幼稚園時代に、主人公からバグだらけのゲーム『モカモカ』をプレゼントされたためらしい。

******************

『インフィニット・ダークネス』は、二人のプレイヤーが協力し、ゲーム内の主人公とヒロインが協力しなければクリア出来なかったというオチ。一人がジャンプし、もう一人が踏台になる。

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いじめの構造

読んだ本の感想。

内藤朝雄著。2009年3月20日第一刷発行。



森口朗著。2007年6月20日 発行。



<秩序の生態学モデル>
以下の二つの秩序がある。

①群生秩序
刹那的な群れの勢いによって是非が定まる。祭ろわない者は非人間的として嫌われる。

②普遍秩序
その場の雰囲気を超えた普遍的なルールに照合して是非が定まる。

どの秩序が優位であるかは変化し、それに伴って現実感覚も変わる。

秩序の中では身分が厳格に定まっており、低身分が楽しそうにしているだけで罰が与えられたりする。加害者側の被虐意欲には、自らの行為を被害者側の悲痛として現実化し、その手応えを加害者側が我物として享受する関与がある。

<行動様式の変化>
群れに帰属する事により、個々人の内部に秩序が寄生して思考や行動を操作する。

他者操作によって秩序が成立している場合、自己を映し出す他者が思い通りにならないと自己が解体する。ために加害者は被害者に独特の被害感を持つ。「お前が思い通りにならないせいで、私の世界が壊れた」。

秩序には奇妙な空間占有感覚(属領)があり、物理空間を秩序化する事で全能を体験しようとする。

そうした秩序は利害によっても選択され、相手が強いと認識されると相手を異物と認識出来なくなる。

<全能筋書き>
人間の感じる苛立ちは漠然としており、それに形を与える事によって全能感が得られる。弱者を虐待する事で全てが救済されるような無限の感覚を得られ、群れが形成される。

そうした全能感が得られる筋書きには以下の型がある。他者を壊し、その悲痛の手応えから力に満ちた自己を手に入れる鏡像の感覚。

①破壊神と崩れ落ちる生贄:圧倒的な力で他者を粉砕
②主人と奴婢:肉体的、精神的に損耗する様を楽しむ
③遊び戯れる神とその玩具:不条理を強要する

<投影自己同一化>
他者を自己投影の道具として、自分が傷ついた体験を癒そうとする。過去に痛めつけられた惨めな自分を他者に投影し、自分を過去の迫害者と同一化する事で、現在の自己を強者にする。

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俺俺

読んだ本の感想。

星野智幸著。発行 2010年6月30日。



2009年が舞台?

電気屋メガトン日吉店に勤務する永野均(29歳)が偶然に盗んだ檜山大樹の携帯電話を使用してオレオレ詐欺を行ったところ、檜山大樹の母親が家にやってきて、自分を檜山大樹として扱い、実家に帰省すると別の人間が永野均として生活している。

俺化は進展していき、各人の区別がつかなくなっていく。

俺同士は仲良くやっていたが、やがては自己嫌悪が進展し、全国的に殺し合いが発生する。

やがて俺らは消え、誰もが唯の自分となる。

P58:
仕事と同じ。異動があっても、担当が俺じゃなくて別の人間に代わっても、業務さえ回ってれば日常は続く

P150:
自在に海を泳いでいるようでいて、じつは俺はまわりの鰯に合わせて体を動かしているだけなのだ
(中略)
そこには意思がはない。外れたら食われる。だから俺は周囲の鰯に遅れないよう、きびきびと動く

P239:
自分を貶めている限り、この循環は止まらない

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君の名残を

読んだ本の感想。

浅倉卓弥著。2004年6月28日 第1刷発行。



1165年(永万元年)にタイムスリップした高校生や中学生の話。1189年に源義経が死ぬまでを描く。

律令体制から武家政治への転換期に、異邦人が必要とされたらしい。

全体的な印象として剣道強過ぎ。

【登場人物】
白石友恵:
高校二年生?剣道部員で、過去にタイムスリップした後は木曾義仲に剣道を教える。巴御前となり、最後は源義経と戦って殺す。木曾義仲による京都と平家(旧体制の象徴)の分離。

原口武蔵:
高校二年生?過去にタイムスリップして武蔵坊弁慶になり、源義経に剣道を教える。源義経の集団戦による平家(旧体制)の滅亡。

白石志郎(北条義時):
中学二年生?元は北条義時だったが、幼少時に現代にタイムスリップしていた。過去に戻り、鎌倉幕府三代目執権となる。源頼朝に天皇家を特別視しない思想を伝え、幕府成立の思想的根拠を与える。

P109:
皇族が継承権を放棄し臣下として仕える際に姓を賜る。これを臣籍降下という。清和帝から陽成帝の御世にかけて立太子もできぬ皇子が続出し、この子弟の多くが臣籍に降りた。源性はこれらの姓の一つだった

P115~P116:
国の中核に位置するのは朝廷という万世一系の血統に裏づけられた支配体制だった。各地の支配者である国司はすべて朝廷の任命であり、この国司の下で目代と呼ばれる在地の豪族が領内の収税を請け負っていた
(中略)
武力の優勢が誇示されても血統の論理はなお息づいていた。古代から中世への革新が源平争乱として集約されるのはこのためである。この両家は、武力と血の保証とを併せ持つただ二つの家筋であった

P248:
他人の言うがままかというとまるで違う。頼朝は場の誰かが己の意に沿う発言をすることをじっと待つのである

P250~P251:
王の残した檄文には平家討伐と並んで彼自身が帝位につくという目的が記されていた
(中略)
以仁自身がこの世になければ帝位を窺うことは不可能である。つまり、彼が平家討伐を命じた部分だけを抽出し王家の命令としての意味を持たせられる

P293:
鎌倉国家を支えている土地理論は頼朝が源氏の唯一の代表者であるという事実に大きく拠っている。血の保証があるからこそ、恩賞という制度、つまり皇室に代わって御家人らの利益を約束するという行為の正当性が確保される

P368:
滑稽にも見えたが、義仲の態度は皇室の血の意味するところを改めて友恵にも考えさせた。この時代の人々にとって彼らはやはり神なのだ。その血に連なるからこそ義仲もまたここまで来れた

P472:
御家人のそれぞれは法皇や朝廷の意を受けて合戦に参加してはいない。これらを慮るのは一人頼朝の役目であり、配下はその頼朝に報奨を約束され初めて戦地に赴くのである。
戦場での活躍に応じ新たな領地が分配される。その支配権を頼朝が保証する。それが坂東に芽生えた新たな規律である
(中略)
頼朝の方策は、極端な言い方をすれば全国土を荘園と見なすことによって初めて成り立つものだなのだ

P516:
契約に基づく信頼関係とでも呼ぶべきものが存在した。それは過去の蓄積を背景にお仕着せられた支配とはまるで異なる
(中略)
平安朝においてはなお皇室は神孫だった。字義通りの意味を持ち、代わり得るものを決して持たない唯一無二の存在なのだ。この不可侵性が権力と緊密に結びつくことで律令制は成立していた。だからこそ清盛は安徳を立てなければならなかったのだし、逆に頼朝はこれに正面から立ち向かう形となった

P548:
『時』は友恵と自分という異物を得て義仲と義経という英雄を作り上げた。両者が共に役割を終えた今、歴史は自らの痕跡を消そうと作用するのではないか

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